くまぷーの海外ドラマblog

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CSI:5 第24話「CSI“12時間”の死闘 [前編]」 データ編

2006年10月03日 | CSI:科学捜査班
【CASE 謎の内蔵】
 現 場 :トロピカーナ近くの駐車場?
 関連人物:制服警官
 担 当 :ニック
 背 景 :
  「体の一部がある」という匿名の通報が。ニックが駆けつけると、地面に
  「腸」が。担当警官はそれを見て気分が悪くなり、ニックと現場から離れる。
  近くにたばこの吸殻が落ちており、アスファルトにタイヤのブレーキ痕。
  さらに離れたところに証拠物処理をされたビニール袋詰めのコーヒーカップ。
  ニックは、それを不審に思って拾い上げたところで、拉致されてしまう。


【CASE ニック・ストークス】
 現 場 :トロピカーナ近くの駐車場?
 被害者 :ニック・ストークス
 関連人物:宅配便の男、ニックの父ストークス判事、ニックの母
      サム・ブロウン
 背 景 :
  警官の通報によりグリッソムとキャサリンが現場に到着。
  ニックの見た現場がそのまま残されており、さらにニックのベストが脱が
  されて置かれていた。ベストにはアルコール臭のする白い繊維が付着。
  カップの証拠処理は、通常CSIが使用するテープの色とは違っており、
  イニシャルのサインもなかった。
  腸の周辺は血だまりはあるが、飛沫血痕がなく、誰かが置いたもの。
  ニックのベストを元に警察犬で追跡したところ、匂いが途絶えたところに
  大型車が停まっていた雨の跡が。腸は犬の内臓と判明。
  CSIは総員体制でニック拉致事件に取り組むことに。

雨の跡から車種を絞り込み、現場近くの監視カメラの録画映像によって、街頭車両の通過をチェックした。すると、白いフォードがニックの拉致時刻近くに付近を通っていた。
ニックのベストについていた繊維にはエーテルが使用されていた。かつてニックが担当した事件の中でニックに恨みを持つものは浮上せず、昔ニックにストーカーした犯人も服役中だった。ニックを狙ったのではなく、偶然ニックが担当したために被害にあったのではないかと考えられた。
その時CSIに「ストークスについて」とラベルに書かれた宅配便が届き、ホッジスが証拠保全のために宅配便の男と危うく乱闘に。パッケージの中にはフラッシュメモリと録音テープが入っていた。

その頃ニックは意識を回復していた。狭いところに仰向けに寝た状態で閉じ込められており、手元にサイリュームの照明とテープレコーダーと銃があるのがわかった。テープを再生すると「君が閉じ込められたのは証拠を追ったからだ」という。
閉じ込められているのは透明な素材で出来た棺状の箱で、ニックには周囲が土になって生き埋めにされていることがわかる。テープの声に「銃で自殺するか窒息死するか」と言われ、逃げ出せない状況を理解したニックはパニックに陥る・・・。

ラボで届いたテープを再生すると、挑発的な内容の音楽がはいっていた。そしてフラッシュメモリの中には「12時間後に100万ドル用意しろ」という内容のメッセージが。指示に従い画面のボタンをクリックすると、なんとニックの箱の中に仕掛けられたライブカメラの映像が。ニックにはカメラの存在がわからないらしく、カメラを起動するたびにニックの箱にはライトがつくようになっている。ニックの悲惨な状況に、全員が言葉を失う。
棺の容積からすると1時間程度しか空気がもたないはずだが、12時間後という時間設定からすると、空気は供給されているらしい。宅配業者から荷物の発送元の住所をつかむが、踏み込んでみると酔っ払いが寝ているだけの誤報だった。そして市長はテロリストとの交渉を行わない原則から、ニックへの身代金の支払を拒否する決定を下す。
ニックの両親が知らせを聞いてやってくるが、何も芳しい情報を伝えることができない。判事をしているニックの父すら、100万ドルを時間までに満額用意することはできないという。何も手がかりがつかめず、次第にCSI全体が焦りに包まれる。

そこでキャサリンは最後の手段として、サム・ブロウンに頭を下げて100万ドルを工面してくる。グリッソムはそれを苦々しく思いつつも、今はその金に頼るしかすべはなかった。
犯人からの指示に従って、グリッソムが身代金を持って取引の場所に出かける。すると犯人の男はグリッソムに「救いたいのに、何も出来ない気持ちはどうだ」と問いかける。
そして、ニックの居場所を言わないまま、犯人は爆弾のスイッチを押して自爆を遂げた・・・

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【 ト リ ビ ア 】

★ ニックの歌
ニックが冒頭、カーラジオに合わせて歌っていたのは、Bob Neuwirthの「Lucky Too」。(アルバム「Look Up」の4曲目。試聴あり)。Bob Neuwirthは、ジャニス・ジョプリンが魂のアカペラで歌った「Mercedes Benz」の作者。
Look UpLook Up

★ トリガー
主任が名誉馬主証明をもらっていたのは、Roy Rogers主演の1946年の映画「My Pal Trigger」(邦題「名馬トリッガー」)などのシリーズに登場する名馬がTrigger。
こちらのページに主役のRogersとトリッガーシリーズについての説明が詳しい。「名馬トリッガー」はビデオだけでDVD化されておらず、amazonでも品切れになっているが、シリーズの中から1948年の「カリフォルニアの星のもと」(Under California Stars)がジョン・ウェインの「拳銃無宿」などとボックスになって発売されている。
The Westerns 1 名作コレクション

★ グレッグとホッジスのボードゲーム
元ネタは、1974年の「Moon Runners (邦題:「深夜の爆走野郎」)」という映画をテレビドラマリメイクした「The Dukes of Hazzard(邦題:「爆発!デューク」)」。「ロスコーに会わずに」は保安官のロスコー。「ジェシー牧場」はジェシーおじさんの牧場。
2005年にジェシカ・シンプソン出演で映画化されており、映画版のロスコー保安官は「CSI:4」3話「喪失 傷だらけの屍」で賞金稼ぎのマドックス役で登場していたM.C. Gainey。ジェシーおじさん役は歌手のWillie Nelson。
このゲーム実在のものハザードカードやデュークカードもそのままのものだ。
Dukes of Hazzard: Complete Seasons 1-5 (28pc)(リージョン1)Dukes of Hazzard: Complete Seasons 1-5 (28pc)

★ ニックのストーカー
主任が言っていた「2年前のストーカー」とは、「CSI:2」19話「覗き穴の殺人者」に出てきた犯人。正確には3年前かな。
あんな異常な犯人でも、ちゃんと立件して服役させるところまでいってたのか。でも、二人の殺人と殺人未遂&傷害とストーカーなのに、死刑にならなかったのだろうか。

★ パンチョ
ニックの父がニックのことを「パンチョ」と呼んでいたのは、1930~40年代に人気を博したメキシカン西部劇「シスコ・キッド」シリーズから。主人公シスコの相棒がパンチョで、父と息子でお互いをシスコ・キッドのパートナーに擬して呼び合っていたのだろうか。
「シスコ・キッド」シリーズは、トーキー西部劇第一号の「懐かしのアリゾナ」の他「西部の挑戦」「シスコ・キッド」などがある。ソンブレロをかぶったイカした野郎ども、な感じがステキ。(DVDはリージョン1のみ)
Cisco Kid Collection 1 (5pc) Cisco Kid - 12 Episodes

★ テープの曲
犯人が送ってきたテープの曲は、Turtlesの「Outside Chance」。(歌詞はこんな感じ。下のアルバムの7曲目 試聴あり)
20 Greatest Hits20 Greatest Hits


【 脇俳優チェック 】

◆テープを届けに来た宅配の男 .... Michael Bacall
今回、タランティーノの好みの俳優が起用されているが、彼も次回監督作「Grind House」に出演が予定されている。
他には「ヘイ!アーノルド」で吹き替えの出演などがある。

◆ニックの母 .... Lois Chiles
デビュー2作目の「追憶」では、バーバラ・ストライサンドからロバート・レッドフォードを略奪するキャロル・アン役。「ナイル殺人事件」ではミア・ファロー演じる親友のジャクリーンから婚約者を略奪して、豪華客船で殺害されるリネット役を演じている。
いつも略奪しているわけではなく、「007/ムーンレイカー」では知的ボンドガール美人宇宙科学者ホリー役で、ロジャー・ムーアと宇宙のランデブーを楽しんだ。
でもタランティーノが目をつけたのはもしかしたら「クリープショー2 怨霊」のオムニバス3話目で、不倫帰りの人妻がヒッチハイカーをはねた恐怖の体験を演じたあたりかもしれない。
最近では「スピード2」で耳の不自由な少女ドリューの母親役で登場していたりと、脇で光る存在感を発揮する女優さんになってきている。

◆トニー・カーティス本人 .... Tony Curtis
サム・ブロウンと昔話をしていたのはトニー・カーティス本人。「お熱いのがお好き」で主役のサックス吹きのジョーを演じた、古きよきハリウッドを代表する名優の一人で、タランティーノが古きベガスの華やかさを演出したキャスティングになっている。
他に「空中ブランコ」「スパルタカス」「パリで一緒に」など、出演作は多数。新しいところでは「マリリンとアインシュタイン」での上院議員役。「新スーパーマン」でもゲスト出演している。
最初の妻はジャネット・リー(ヒッチコックの「サイコ」や「刑事コロンボ 忘れられたスター」の犯人役)で、11年間連れ添いジェイミー・リー・カーティス(「ワンダとダイヤと優しい奴ら」「トゥルーライズ」「フォーチュン・クッキー」)など二子をもうけるが、彼の浮気によって破局。その後も結婚離婚を繰り返し、麻薬やアルコールの中毒との闘いを乗り越えて、現在の五番目の妻は45歳年下だからお元気なものだ。

◆フランク・ゴーシン本人 .... Frank Gorshin
オフィシャルサイトあり。ブロウンと一緒に昔語りをしていた男性陣の中で、しきりに物真似をやって喋り捲っていた方。
50~60年代の悪役スターで、バート・ランカスターなどの物真似で人気があった。1966年のアダム・ウェスト版「バットマン」でのリドラー役が生涯のイメージとなった。
アメリカ本国でこのエピソードが放送されたのは2005年5月19日だが、その二日前の17日に肺がんから肺気腫と肺炎を併発して亡くなられた。今回のエピのほかに映画を一本撮影中で、アニメの吹き替えもされていたようなので、最後まで俳優魂を炸裂させた一生だったようだ。

◆サム・ブロウンがはべらせていた若い女性 .... Kim Yates
(2006/10/08訂正 「Aimee Graham」のキャリアを書いてしまいました。削除します)

◆一卵性双生児被害者 .... Shannon Hazlett & Stephanie Hazlett-Gregg
実際に双子をキャスティングした模様。
タランティーノが二人にはさまれて楽しそうな写真がIMDbにあった。

◆嘔吐警官 .... Christopher Allen Nelson
「キル・ビル」でザ・ブライドと結婚式の最中に惨殺されてしまう「花婿(The Groom)」役(uncredit)。「キル・ビルVol.2」にも出演。
「コールドケース2」3話「ダニエラ」では、ダニエラを愛す青年クリスが、同性愛というハードルを乗り越えながらも、どうしても乗り越えられなかった厳格なクリスの父親の79年版で登場していた。
第6シーズンの1話にもクレジットされてるが、回想シーンとかかな?
元々は特殊メイクアーティストで、「キル・ビル」の他タランティーノ作品では「シン・シティ」など、他に「アンブレイカブル」「ビューティフルマインド」「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー」や多くの作品を担当している。

◆ニックの父ストークス判事 .... Andrew Prine
舞台や軍隊映画or西部劇映画などで60年代から活躍していたが、「悪魔の調教師」というスラッシュホラーに主演したり、「グリズリー」でヘリパイロッドのドン役で果敢に暴れ熊に挑んで玉砕したりと、ちょっと変な役が多いイメージ。
「シックスフィートアンダー」の第4シーズン冒頭2話に登場予定。

◆自爆した犯人 .... John Saxon
代表作は「燃えよドラゴン」で、武術トーナメントに招待されたローパー役。最後にリーとともに助け合ってハンとその手下たちを倒していく。サクソン自身空手の黒帯だそうだ。
「エルム街の悪夢」の1と3では、ヒロインのナンシーの父トンプソン警部役。(3のほうのヒロインは「ミディアム」のパトリシア・アークエットになるのかなぁ。彼女が悪夢に苦しむヒロインっていうあたり、「ミディアム」はキャスティングからパロですね)
その他「地獄の謝肉祭」などホラーやサスペンス、アクションなどで活躍している。ドラマでは「メルローズプレイス」の第3シーズンで、ジョーの子供の親権問題裁判でジョーの弁護士役で5エピソードに登場している。
タランティーノとは「フロム・ダスク・ティル・ドーン」で共演している。

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4 コメント

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トニー・カーチス!! (zuzu)
2006-10-03 21:50:54
いつも楽しませて頂いております。



ところでトニー・カーチスは、"ベガスVEGAS"(シーズン2はベガス2 私立探偵ダン・タナー)にもカジノのオーナー役で出演していました。あの作品の舞台になっていたMGMホテルが、その後ベガスに行った時に無くなっていてガッカリした思い出が……(苦笑)。

しかし、まだまだお元気そうでなによりです。
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音楽情報ありがとうございます! (あび)
2006-10-04 23:12:12
くまぷーさんの感想、いつも楽しみにしています。



今回のCSIでテープに入っていた曲、てっきりストーンズだと思って、探しまくっていたので、助かりました!タートルズでしたか。マニアックなのがいかにもタラ節ですね。



願わくば、もう一度タラさんがフィナーレやってくれないかな~なんて思ってしまいます。それくらいファンのツボをつくエピソードですね。来週が楽しみです。
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トニーカーチス (PINGE)
2006-10-05 10:06:06
最初ぜんぜんわかりませんでした。ずいぶん変わりようでちょっとショックです。

セリフにジャックレモンの事(「お熱いのがお好き」の女装がなんたら)に触れて盛り上がっていましたが、

ジャックレモンが存命だったらここに居たかもしれませんね。

彼の最後らへんの映画ではかわいいおじいちゃんぷりで面影がよく残っていました。
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コメントありがとうございます (くまぷー)
2006-10-05 23:18:40
>zuzuさん

はじめまして!

トニー・カーチスほんとに元気でしたね(^_^;)

「Vegas」はそれでしたか。邦題がなかなかつながらなくて、ありがとうございます。

そのカジノオーナーになったからみでの登場なんでしょうね。細かいところまで本当にタラ趣味が行き渡ってる感じでした。



>あびさん

そうなんですね、そこでタートルズというあたりがいかにもタランティーノですよね(^_^;)

変な風にいじられてないかなぁと不安だったのですが、彼自身がファンだというのがいい方向に作用したというのが嬉しいですね!

いやーほんと、また一本とってくれないかなーと本気で思ってしまいました。



>PINGEさん

トニーも、娘があんなおばさんなのですから、お年寄りになるわけですよね。もうちょっとかっこよく年をとってほしかった気もしないではないですが(^_^;)、元気で出てきてくれただけでもありがたいかな・・・

しかしあの場面、素で楽しそうでしたよね(^_^;)
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