くまぷーの海外ドラマblog

海外ドラマを脇役チェックなどしつつ
あれこれ見ています。

アリーmyラブ2@tvk 第11話「夢で会えたら」

2006年06月04日 | アリーmyラブ
アリーに、高校の時の恩師ブリアがあと余命いくばくもないと、ブリアに付き添っているマクナマラ神父から連絡が入る。
病院に行ってみると、なんと担当医はシカゴのERに転職したはずのグレッグだった。久々に心ときめきながらも素直になれないアリー。
ブリアは昔からリアルな夢の世界を持っており、現実世界では天涯孤独な彼女だが、夢の中では夫も子供もいる。現実の病の苦しみに耐えるほどに、ブリアは夢の世界で暮らしたいと願うようになっていた。
そこでアリーは、ずっと昏睡させるように病院に命令するという裁判所命令を取ろうと考える。
一方、ジョンとネルの間はキスから先に一向に進展しない。それをネルがリンに愚痴ってしまったものだから、リチャードを巻き込んでややこしいことになってしまう。それでもジョンは「永遠に夢で楽しんでいたい」と煮え切らない態度を変えず、ネルはとうとう愛想を尽かしてしまう・・・・


「夢」がテーマなので、眠るアリーの場面から始まるわけだが、しかし・・・・考えてみると、ブリアがアリーを呼びつけるようになるといういきさつって結構不自然。
お気に入りの教え子だからか弁護士だからか、そういう段階になるまで一度もコンタクトを取らず、いきなり真夜中に呼ぶか~?みたいな。
それはさておき、アリーが冒頭の睡眠シーンで着ているパジャマは、前回のクリスマスのレネとのウィンドウショッピング(「あったかくてスリスリできる何か」の台詞の場面)の時に見初めていた白地にストライプの入ったパジャマだ。買ったのね。そういえば羊のパジャマはちょっと寒い時期に入ったわけで。

ウィッパーも、前回はユニコーンで、今回は夢で、しかも両方にOK出してしまって大丈夫なんだろうか。クリスマスブルーはいまだに続いているのかと思われるほどだ。
リチャードから見たら「まだ俺を愛してるんだ」ということらしいが(リンちゃんガルルルルル)、莊子の「胡蝶の夢」になっているブリアの心境を、誰よりも切実に、痛いほど共感しているのはウィッパーなんだろう。
面白いなぁと思ったのは、夢の世界がただ逃避になっていていいこと尽くめなのではなく、ちゃんと生活していて現実的なところだ。夢の中でまで普通につらい思いとかしたくない、って思うのは、今の自分にとってそれなりに現実が充実しているということなんだろうか。
ブリアにとっては、現実はもうすでに頭打ちだからなぁ。現実の肉体としてブリアが亡くなってしまったら、夢の中の現実はどんな風に「終わる」のだろう。うーん、考えるとなかなか深いというか、結構怖い話になってしまいそうだ。

ジョンは・・・・逆に、現実を夢に閉じ込めようとしている。進展しなければ終わることもない・・・・と言ったら、いきなり終わらせてしまうネルに笑ってしまったが、あれはジョンにとって相当痛手だったろうなぁ。
その後のジョンとリチャードとアリーの三人で床に寝転がってるシーンは、あれはどういう?何度見てもよくわからない。
「女ってのはさ、なーんでもわかった気でいる」
いや、リチャード。それは男のほうがあまりにわからなすぎだっつーの!
というか、この場合ジョンがあまりにわからんちんなわけで。ネルの忍耐にこのカップルの未来は・・・・かかってた?・・・・どうでしょう。

ネルとリンのサウナシーンという、非常に眼福なサービスカットがあったこの回。
なんだ、リンちゃんたらリチャードのこと好きなんだ。笑うのこらえてるだけなんだ。
でもリチャードが付け上がるので、やはりしばらくこらえてた方がいいかもしれないっすね。

そして・・・ワタシのグレッグが(いつから?)シカゴからいつの間にかボストンにご帰還あそばしたわけです。アリーのべろりんちょも最長距離をマークして、すでにK点超えの状態。アレはどこまで伸びるんだろう。
そういえば、このところリンネルコンビの勢いのすさまじさに煽られて、あんまりCGとか出てきてなかった感じ?そんなの出さなくても超現実的なやり取り多かったもんね。
この回はアリーがきっちり主役だったので、1stのペースとバランスが再生された感じかな。


【 使 用 楽 曲 】

★オープニングのアリーが寝ているところの曲
Bobby Darinの「Dream Lover」。
Dream Lover: The Platinum Collection

★バーでVondaが歌っているのをみんなでしんみり聴いている場面の曲と、ラストにバーでみんなが踊る場面の曲
「Pretty woman」などのヒット曲でおなじみのRoy Orbisonの「In Dreams」(Disc2の3曲目で試聴可)と同じくRoy Orbisonの「Dream Baby」(Disc2の4曲目で試聴可)。
Platinum Collection

★ジョンがいつものように頭の中でならしているバリー・ホワイト
Barry Whiteの「You're the First, the Last, My Everyting」。アリーのサントラの3rdに入っている。
Ally Mcbeal - For Once In My LifeAlly Mcbeal - For Once In My Life


【 脇俳優チェック 】

◆アリーの高校時代の先生ブリア・トールソン .... Eileen Ryan
「CSI:科学捜査班」14話「享楽の一夜」で、夫の遺体を電動のこで解体して遺棄したベネット夫人役を演じていた。老夫婦の悲しい老後を証拠で追い詰めることができなかった事件。
「ER Ⅱ」12話「これも人生」ではただひたすら死に向かうために酒を飲み続け、説得されてもDNRを撤回しないアルコール中毒の女性バーバラ・ディーン役で登場。疎遠にして母を憎んでいたいた娘が、最後の最後になって母バーバラの延命を願うけれど間に合わず・・・。
「FBI~失踪者を追え3」18話に登場予定。
「ベン・ケイシー」や「刑事コロンボ」(「別れのワイン」等)シリーズなどの演出を手がけたレオ・ペン(98年に死亡)の妻で、ショーン・ペンの母。現在78歳だが、ショーンの弟クリスが今年初めに亡くなった時の記事にはバートレット大統領(違)に付き添われている彼女の姿を見ることができる。
レオ・ペンの「大草原の小さな家」の演出作品第1シーズン11話「ジョーンズおじさんの鐘」には、メアリーの友達クリスティーの母ケネディ夫人役でゲスト出演しており、そこにはまだ幼いショーンもゲストで出ている(クレジットなし)。

◆グレッグの病院の院長 .... Sam Anderson
80年代からテレビドラマで多く活躍し、「愉快なシーバー家」ではドゥイット校長役で、「ER」では心臓外科医ケイスン先生でおなじみ。ケイスン先生は第1シーズンからずっとサブレギュラーで出演しているが、現在放送中の第11シーズンが最後になる。19話がラストエピの予定。
「CSI:マイアミ」第1シーズンの記念すべき第1話「マイアミ上空 7秒間の惨劇」では、墜落したジェット機のオーナーで唯一の生存者で、そして犯人第一号になったサマー役を演じていた。
「FBI~失踪者を追え」第1シーズン17話「栄光の勲章」では、失踪者がベトナムで関わったカム・リーの作戦時に上官だった、現在は下院議員のホワイトハースト役。
「フレンズ 5」3話「フィービー、ついに出産!」では、フィービーの出産の担当医としてやってくるが、「ファンジー」オタクで何かというと「ファンジー」を連発してフィービーをブチギレさせる。
「LOST」では第2シーズンから「後部座席の生存者」のひとりバーナード役でサブレギュラー。「CSI:5」8話(6月3日放送のCSIの記念すべき100話)に登場予定。
「コールドケース3」23話に登場予定。

◆マクナマラ神父 .... James Greene
1926年生まれなので、今年80歳!しかしお元気で今年アメリカで放映された「コールドケース3」21話に出演しているらしい。
舞台での活躍が多く、テレビや映画には60年代から脇役としてたくさんの作品に出演している。映画では「パッチ・アダムス」など。
「新・刑事コロンボ」の第1話「汚れた超能力」では、コロンボとの掛け合いが軽妙なマジックショップのオヤジのバート役で登場している。ちなみにこの作品はブリア先生役のEileen Ryanの夫レオ・ペンの演出作品。
お若い頃はなかなかハンサムだったようだ。

◆グレッグの病院の代理人 .... Joel Polis
オフィシャルサイトあり。
「遊星からの物体X」「となりのサインフェルド」など、80年代から出演作多数。
「CSI:5」20話、「CSI:マイアミ4」20話などに登場予定。
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アリーmyラブ2@tvk 第10話「汚れなき魂」

2006年06月04日 | アリーmyラブ
時はクリスマス、街も事務所も浮かれ気分で仕事にならない。ジョンもなんとか自分主導でネルにアクションを起こそうと必死だ。
ところがそんなところに、事務所の上顧客のシェルドン・マクスウェルが解雇されたというニュースが飛び込んできて、事務所は総力を挙げて不当解雇の訴訟に取り組もうとする。
しかしシェルドンが解雇された理由は、「ユニコーンを見た」と言ったからだという・・・・
ビリーとアリーが担当することになるが、ビリーから「7歳の時にユニコーンを見たって言ったよね」と記憶をよびさまされ、アリーの心は揺れる。
一方、レネはマットとの関係を深めてしまうが、彼の妻が妊娠中だと聞かされ激しく動揺・・・・


クリスマスにウィッパーが担当判事、って1stでもあったなぁ。ウィッパーは例年のクリスマスブルーの最中の上に、リチャードへの未練でブルーが最高潮に達してる状態のようで、そりゃー事務所にとっては最大のアドバンテージ・・・なのか?
ウィッパーのブルーに対して、クリスマスで元気いっぱいの人が約一名・・・・
リンちゃん、なんでそんなに上機嫌なん?
 アリ「裏は何?」
 リン「クリスマス気分にも浸れないワケ?
ていうか、普段特定BGMしょって登場し、触るとがるるるる、ってなる人が、クリスマスにだけニコニコプレゼント配ってたら怖いがな!!エレインじゃないが、包みからチクタク音がしてそうというか・・・・リンちゃんのプレゼントって水かけたらリンちゃんが増えたり、夜中にお菓子食べたら豹変しそうというか。

「ユニコーンを見た」くらいで解雇してたら、アリーやジョンやエレインはとっくに病院行き。
赤と白の派手なコーディネートのヒゲもじゃのおっさんが、空中をそりでやってきて、いきなり煙突から家宅侵入を試みるのを喧伝するシーズンに、ユニコーンくらいいいやん!と思ったりしてしまうが・・・・現実問題としては、結構厳しいかな~。
しかしアリーが「きれいな魂の持ち主」だからユニコーンが見える・・・・ってのは何かこう、違和感が。あの煩悩の固まりのようなアリーが?と。そういう意味でいったら、元ピノキオ少年のジョンなんかユニコーン一個兵団引き連れてそうな勢いだ。
シェルドンおじさんはかなりいいひとそうだが。

この回は、心のきれいなひとにユニコーンが見える・・・というより、心の汚れた男たちのほうが目だってケガラワシイ感じで、よろしくない。
もちろんそれは、ビリーとマットだ。
こいつらは、家には妻をキープして、外では幼なじみを「一番君を知ってるのはボクで、ボクをわかってくれるのは君だ」という殺し文句で「弱いところを見せてるのは彼だけかも」と思わせてキープ。この二人はいっぺん女だらけの弁護士の無い裁判で裁かれてみたほうがイイと思う。
マットは、とりあえずレネが決意を固めて切ったからいいようなものの、ビリーは・・・・あの妻妾同居な事務所にいながら、キスしちゃっていいんかい?知らんぞー知らんぞー。
確かこのキスは結構引きずって、先々波乱のきっかけになるんだったような。

今年もエレインは張り切って歌い踊り、二匹の赤鼻のトナカイに扮したジョンとリチャードがちょっとかわいかった。でも、エレインの歌は1stの「ママがサンタにキスをした」のほうがインパクトあったかなぁ。
「幸せは、 あったかくてスリスリできる何かとベッドに入ること」
・・・・ですねぇ。低反発素材の抱き枕とかいいですね・・・・って、ちょっと違う。


【 ト リ ビ ア 】

★「ザ・プラクティス」とのクロスオーバー再び
1stにクロスオーバーがあった「ザ・プラクティス」の女性検事ヘレン・ギャンブル(Lara Flynn Boyle)が1シーンだけ顔を出していた。裁判所でアリーの服をいやみったらしく誉めて、エレベータで去っていった。
クリスマスエピなので、ちょっとシャレてみたのだろう。「ザ・プラクティス」では第3シーズン10話「聖夜の想い」が同時期の放送だが、「逆」はなかったようだ。


【 使 用 楽 曲 】

★オープニングの曲=「Silver Bells」
 エレインのクリスマスライブの曲=「Run Rudolph Run」
 ラスト、アリーがユニコーンを見た頃からの曲=「Have Yourself a Merry Little Christmas」
この3曲についてはクリスマスサントラに収録されている。(一部試聴可)
Ally McBeal: A Very Ally Christmas Featuring Vonda Shepard

★エレインがジョンに歌わせようとしていたカバさんの曲
「I Want a Hippopotamus for Christmas」・・・これは、オクラホマ市の動物園がカバを動物園に誘致しようというので作った歌がクリスマスソングとして定着したものらしい・・・
だから、子供がかわいく「カバさんじゃなきゃだめなのー」と歌ってるCDのほうが本来ぽくていいのかもしれないが、あえてジョンが歌ってるのに近い大人の男声の試聴が可能なアルバムをご紹介。
Uncorked

★マットの妻の妊娠を告げられたレネの場面での曲
アリーの2ndサントラ「Heart And Soul: New Songs From Ally McBeal Featuring Vonda Shepard」に収録されている「Baby Don't You Break My Heart Slow」。
Heart And Soul: New Songs From Ally McBeal Featuring Vonda Shepard (Television Series)

★レネとアリーが一緒に頭の中で鳴らして踊るテーマ曲
アリーの1stサントラに収録の、アリーのセラピーで決めたテーマ曲でおなじみの「Tell him」。
アリー・myラブ サウンドトラック featuring ヴォンダ・シェパード


【 脇俳優チェック 】

◆アリーの少女時代 .... Amy Castle
第3シーズン21話まで、アリーの少女時代を演じ続ける。「マルコム・イン・ザ・ミドル」へのゲストなど、順調に子役としてのキャリアを積んでおり、2003年にはヤングアクターアワードで授賞もしている。

◆シェルドンを解雇した社長 .... John de Lancie
「スタートレック」のほとんどのシリーズでQ役を演じており、トレッキーな方にはおなじみ。「スターゲイト SG-1」ではフランク・シモンズ大佐役、「アンドロメダ」にもシド・バリー役で出演と、SFドラマファンには「よく見る顔」かも。
「ザ・ホワイトハウス」第1シーズンの16話、20話に、世論調査員のアル・キーファー役で登場。国旗を燃やそうとする勢力に罰則を課すべきと熱弁をふるったりして、ジョシュは彼を嫌っているが、その実は当時気になっていたジョーイ・ルーカスの元彼だったから。
二人の息子は両方子役をやっているが、そのうちKeegan de Lancieは第3シーズン3話「心が風邪をひいたら」に、同級生の子にキスして停学になりそうになったカービー少年(お手本でネルにキスしてもらった)役で登場している。

◆ユニコーンが見える男シェルドン・マクスウェル .... Mark Linn-Baker
非公式トリビュートページに活動の歴史がまとまっている。70年代から活動しているベテラン俳優で、最近は舞台での活躍が多くなっていたが、2005年のシーズンからWBNXでのテレビシリーズ「TWINS」にレギュラー出演して久々にテレビに登場している。「TWINS」ではメラニー・グリフィスと共演。
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アリーmyラブ2@tvk 第9話「決めつけないで」

2006年05月20日 | アリーmyラブ
もうすぐ感謝祭でアリーはイライラ。相変わらず一人で、何もいいことがないからクッションに当たりたくもなろうもの。
しかし、また!リンがさらにイライラの種を持ち込む。「部下にいやらしい目つきで見られた」というだけで、セクハラ訴訟を起こそうというのだ。
ジョンはネルに「本気のデート」に誘われるが、びびってしまってパニックになり、デートもうまくいかない。そこで相談されたビリーが余計なおせっかいをしたせいでネルが激怒してしまう。
イライラしているアリーを見かねて、レネはウォーリーとのボーリングデートをセッティングするが、ウォーリーは最低最悪な男だった・・・・


相変わらずリンちゃんの暴走は留まるところを知らず。
 「スィートハート!」
 「そんな呼び方やめて。アタシ、スィートじゃない
いきなりがっつんとかましてくれる。スィートではなく超ビターだなぁ。カカオ99%チョコ並み。歩くポリフェノールですよリンちゃん。
しかし、かわいくは呼ばれたいという複雑な乙女心か、「食べ物で呼んでほしい」と。それで「シュガーとかハニーとかパンプキン」ってどういうこと?みたいな。・・・・それは甘いじゃないですか?
それでリチャードが呼んだ名前の数々が「ポークチョップ、ロールパン、ベーコンちゃん、みかんちゃん、大豆ちゃん」て。だんだん適当になってきてる気がする。

思うのだが・・・・アリー主役じゃなくて、リチャードが一応主役の群像もので、ヘンテコ弁護士事務所の新しいタイプのシットコム、っていう位置づけだったらどうなっていただろう。多分今も続いていたかもしれないけど、ブームになって日本に売りに出されるほどのヒット作にはなっていなかったかも?
でもこの第2シーズンのメンバーでスタートしていたらどうなっていたかなぁと考えると・・・・やっぱりシットコムになってしまいそうだ。リン&ネルコンビがキャラ的に幅を利かせて、アリーは「なんかウザイ」と視聴者に言われ、ビリーは「なんでいるの?」とか言われ・・・みたいな。
その存在感のなさをカバーするために、今回はネルと絡むことになったビリー。
今の話は彼のためではないってことよね
と、図星を指されてしまっていたが・・・・要するにビリーは、この先ジョンとネルがもめることになって「事務所内恋愛は」って言われるようなことになった時、自分とアリーのことを持ち出されて立場が悪くなって、妻妾同居の心地よいバランスが崩れるのがイヤなだけなのだ。
今はみんなが見ないふりしていてくれるアリーと自分の関係に視線が集まったら、きっと自分の気持ちの隠れ不倫にジョージアが気づいてしまう、それが怖いんだな。

どんなにぶっ飛んでてもリンちゃんやアリーが支持されるのは、二人とも基本的に自分を偽っていないからだ。それがたとえ周囲に多大な迷惑をかけようとも。
だからこそ「リンはヒーロー」と呼ばれるゆえんなわけだが。
しかしビリーは常識的な振る舞いに終始しておきながら、行動原則が自己保身だ。だからウザイ。
それでもそんなキャラクターも配置しておかないと、ただのアブナイ事務所になってしまうわけだから、ビリーはそれを極めればよかったのだ、嫌われようが存在感がなかろうが。それがビリーだから。
ところが・・・・自分がわかっていないビリーはこの先「本当の自分」「新しい自分」に目覚めようとしてしまう。わかっちゃいない。ビリーがビリーじゃなくなったから存在意義を失ってしまうってことを、一番ビリー自身がわかっていないという感じ。

ビリー、リンのストレートさを見よと。
 「輝かしい未来が待ってるように見えて、本当の幸せって1つしかないのよ」
 「・・・・ってつまり?」
 「買い物!」
・・・・いや、かなわないって。誰もリンには勝てない。

唯一対抗できるリチャードも、常人では勝てない。
「(リンは)事務所にとってどんどんミルクが絞れる
   乳牛的存在だからさ」
・・・・それを、これから「寝よう」と狙ってる相手に言うかな。
そんなリチャードだからこそ、リンに対抗できるのかもしれないが。リチャードなんて「縦方向のフルチェック」なんて毎度の上に、たるみタッチまでやらかすわけだが、でもリンに訴えられずにすんでいるのはとりあえずは気に入られてるってことなんだろうなぁ。

アリーが今回紹介されたウォリーや、なんでまだレネが付き合ってるんだかわからないベンも、多分リンに訴えられるクチだろう。
下品な豚となると悪夢です」といったレベルの攻撃が、もしウォリーに浴びせられたら・・・・
悪いヤツじゃなさそうなんだけどね、彼も。でも、多分ウォリーなら・・・・「彼は私の名前をリンと呼びました」とかで訴えられそうだ。
アリーも毎回極端なネタで追っ払う羽目になるわけだが、ジョージアとのキスはなかなか熱演。もしリチャードとビリーに目撃されていたら、後々いろんな面で尾を引きそうな気がする。
女同士のキスについてネルがコメントする場面があったわけだが・・・・ネルの中の人のことを知ってから見ると、なかなかドキッとする台詞だったりするな~。

それにしても今回のネルの衣装はとてもチャーミングだった。
↓「お砂糖とミルクはいかが?」の図。

おおお、リチャードとビリーならずともごっくんだな。

ところで、アリーのキャリスタ・フロックハートが、秋からABCのテレビシリーズに登板することが決まったらしい。コメディではなく、ファミリードラマのようだ。
 『アリー・myラブ』キャリスタ・フロックハートが新ドラマに出演
「Brothers & Sisters」というタイトルのドラマで、IMDbにもキャストの予定が出始めている。けっこう知ってる顔ぶれもあったりして、なかなか楽しみだが・・・・しかし「アリー」のイメージが強い彼女のこと、どうなるだろうか。
このメンツの中で密かにニヤニヤしてしまうのは、「FBI~失踪者を追え」のジャックおやじことAnthony LaPagliaの弟Jonathan LaPagliaがいるあたりだろうか。兄ちゃんを塩抜き&等分油脂分控えめにして、ぎゅっと絞り込んだ感じの雰囲気でずいぶんさっぱり系だ。どんな感じなのか、ぜひ日本に渡ってくるようなヒット作になってほしい。(なんという遠まわしなポイントでの下心)
イメージが強いと言えば、「フェリシティの青春」のフェリシティのイメージが固定しているKeri Russellもトム・クルーズと「ミッションインポッシブル3」に出るし、「次の段階」って強烈にドカンとやらないと大変そうだ。アリーも頑張ってほしいものだ。

一週遅れてるけど、来週WOWOWの土曜放送ドラマが三本お休みになるので、そこで追いつけばいいやーと思いました。

【 使 用 楽 曲 】

★ 冒頭アリーのイライラの時の曲
アリーのテーマ曲「Tell him」。アリーのサントラの1stの9曲目。
アリー・myラブ サウンドトラック featuring ヴォンダ・シェパード

★ ジョンが部屋で踊ってる時の曲
The Pipkinsの「Gimmie Dat Ding」。第7話「突然の旅立ち」で、ジョンがステファンの死を乗り越えるための乱舞の時にもかかっていた。
70's

★ ジョンとネルの気まずいバーでのデートの時の曲
「恋のダウンタウン」などのヒット曲で有名なPetula Clarkの「This Is My Song」。アルバム「Today」の12曲目(試聴あり)
Today

★ ウォーリーの部屋の外でのセレナーデの曲
元ルイジアナ州知事をつとめたJimmie Davisの作で、選挙の時にキャンペーンソングにもなったという逸話つきの名曲「You Are My Sunshine」。色んな人がカバーしているが、コンピレーションアルバムでオーソドックスなカントリーアレンジのものに試聴があったので、ご紹介。
Americana Roots: Essential Album

★ エレインがラジカセで流したいつものジョンのテーマ曲
Barry Whiteの「You're the First, the Last, My Everyting」。アリーのサントラの3rdに入っている。
Ally Mcbeal - For Once In My Life
Ally Mcbeal - For Once In My Life


★ ラストのバーでのダンス曲
ロックンロールの原点「Johnny B. Goode」などの名曲で知られるChuck Berryの「You Never Can Tell」。この曲のタイトルは今回のエピソードの原題にもなっている。「Rock 'n' Roll Rarities 」の12曲目(試聴あり)。
Rock 'n' Roll Rarities


【 脇俳優チェック 】

◆リンの訴訟の判事 .... Larry Brandenburg
第1シーズンの1話で、一番最初にアリーがケイジ&フィッシュ事務所に来たときに担当した事件の判事。個人的な感情をもろ出しにして、ケスラー牧師対マンメイド事件でアリーを敗訴にしてしまう。(控訴してアリーは勝訴)
「名探偵Mr.モンク2」15話(NHK放送順)「ファイナルアンサー」では、あまり頭が良くなさそうなのにクイズショーで7連勝もして、番組プロデューサーであるトゥルーディの父ドワイトから不審がられる回答者バーチ役を演じていた。
「コールドケース」11話「オフィーリア」で、殺害された女子大生ホリーの父親役。父のカンで教授のことをずっと怪しんでいたがその思いがリリーによって晴らされたのだった。
映画では「ショーシャンクの空に」など、出演作はドラマ映画問わず多数。

◆相手側弁護士 .... Michael Reilly Burke
「CSI:4」23話「キメラの遺伝子」で、クームス兄弟の末弟で警備会社に勤務していたベイリー役で登場していた。「デスパレートな妻たち」では、ブリーの夫レックス役にキャスティングされていたが、パイロット撮影の段階でイメージに合わないことがわかり、降板の憂き目になってしまった。
「テッド・バンディ 全米史上最高の殺人者」では主演のテッド・バンディ。ドラマはゲストであちこち顔を出している。「トゥルー・コーリング」の最終話で遺体の不倫相手ラッセル・マークスや「コールドケース」の第1話「テニスラケット」でダメ弟エリック役現代版で記憶に新しいが、古いところでは「ビバリーヒルズ青春白書」第8シーズンでケリーのクリニックに医師としてやってきたジェフ・ストックマンだったり。

◆ジョンとデート中のネルをナンパした男ショーン .... Micheal DiMaggio
「フレンズ4」10話「ロスは遠距離恋愛がお好き」で、チャンドラーがレイチェルを誰かに紹介しようとして最初に声をかけた同僚のドルー役。「誰か付き合ってる人とかいる?」と聞いたら、ナンパされたのかと思われて退かれてしまい、チャンドラーは「俺はゲイじゃない!」と叫ぶハメに。

◆リンに訴えられた部下ウィットン .... Neil Giuntoli
「CSI:4」20話「警官たちの饗宴」では、ATM泥棒ドレイク役で登場していた。
「CSI:NY」では、自転車メッセンジャーたちの無謀な運転にキレて凶行に及んだ、新聞スタンドのオヤジ役を演じていた。

◆アリーのデート相手ウォリー .... Bob Glouberman
「ザ・ホワイトハウス3」5話(NHK放送順)「ドナの日記」で、学校再建法案に賛成することの見返りに「1セント銅貨の生産を永久に中止」する法案(法定貨幣改正法)に賛成してくれとサムに提案する、議員の側近テリー・ベックウィズ役。
細かいゲスト出演が多数で、「FBI~失踪者を追え」では、第4シーズンに嘘発見器の技術官で2エピ登場する。
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アリーmyラブ2@tvk 第8話「罪作りな視線」

2006年05月13日 | アリーmyラブ
またまたリンが事務所にもめごとを持ち込んだ。
リンの所有している泥レスクラブが、地域の風紀を乱しているからと反ポルノの母親団体から訴えられたのだ。リチャードは女性陣で攻めろとネル、アリー、ジョージアの「ドリームチーム」で担当させるが、ジョージアとアリーはうんざり。
ネルはクラブの様子をジョンとリチャードに見に行かせるが、なぜかジョンはスパイ気取りでノリノリ、リチャードも泥レスに参加したりと大ハッスル。
ところが相手側弁護士レイとジョージアは、ビリーと会う前に一度だけデートした仲だった。ジョージアはアリーに「セッティングしてあげる」と言い出すが、アリーはジョージアの「本音」に気づいてしまった・・・・


ま~た来~た~♪」でリンちゃん登場。
まだこの時点ではネルもリンもゲストクレジットなんだな。でももうリンの存在感にドラマ全体が持ってかれてる感じがヒシヒシありありと。
そのリンにとことん岡惚れなリチャードは、ブーたれてるアリーとジョージアにこんな暴言を。

「ボクはこの依頼人との性的情事に努力してるわけだしぃ。
 一度くらいは自分以外の誰かのために努力してみてよぉ~


・・・・リチャードじゃなかったら言えない台詞っつーか、アリーとジョージアじゃなかったら辞めてるっていうか。お前とリンのためにみんなが努力したことが一度もないとでも?っつーかいっつも努力させられまくりじゃん!みたいな言葉さえ封殺するフィッシュ哲学。いやー「前向きに」って思わなかったらマジぶっ殺す、って感じだよなぁ。
ほんとにリチャードったら・・・泥レスのお店でウェイトレスのお姉ちゃん全員のたるみ触って、そのたび匂い嗅いでるし・・・。

今回はなかなか色んな要素がぎゅうぎゅう詰まっていたと思う。
登場人物が増えた分、各自にうまくエピソードを分配しないといけないのだが、そのバランスがちゃんとうまくいっていたかな・・・・ビリー以外は。いやーすばらしく存在感のないビリー。
本当だったら、ジョージアの「気持ちだけの不倫」にあの嫉妬深くプライドの高いビリーが突っ込んでこないわけがないのだが、余裕こいてるんだか気づいてないんだかわからないが、まったくのノーリアクションだ。
ただ、ビリー嫌いの自分としてはこれは認めたくはないが・・・・ジョージアがレイじゃなくてビリーを選んだことだけは正解だと思う。レイってどこがいいんだかよくわからないし。ちょっとドキドキしたいっていう以外に彼にキスを許す要素が何もみつからないもんなぁ。
レイと付き合うんだったら、まだしもフィッツィのほうがメリハリがあって面白いかも・・・・いや、ちょっと言ってみただけとです。

そしてそのいびつな三角関係に、やっぱり鼻面つっこんじゃったというか、ジョージアにつっこまされたというか、アリーが参入する羽目になり、そしてレネに痛いところをつかれる。
「去年一年間、ビリーと一種の不倫してたんだって」
レネ、するどいっすね。つーか気づいてないのはアリーとビリーだけで・・・なんでジョージアがカリカリしてるのか二人ともわかってないんだろうなぁ。

なんだかんだいって、エレインが一番ジョンのことを気遣っている感じだ。その方向性が正しいかどうかは別として。でも今回はあのリモコンはジョンが相当お気に入りだったわけで、エレインアイテムの中では最大のヒットではないだろうか。
割られてしまった便器の縁を持ち歩くジョンだが・・・「ドメスト」とかいう言葉が頭をぐるぐるする・・・・ううう。

しかし、今回はなんといってもリンだ。

「セックスは武器よ」
「神様は男にバカモツを与えて、女性を有利にしてくださったの」
「男は。ひと皮むけば、みんな豚なんです」

・・・・アリーならずとも、言ってしまうなぁ。「彼女はヒーローよ!」
すげーよリンちゃん。


【 使 用 楽 曲 】

☆ 泥レスにリチャードとジョンが入っていく時、ジョンがスパイモードになってる時の曲
Johnny Riversの「Secret Agent Man」。「Johnny Rivers: Greatest Hits」より6曲目(試聴あり)。65年イギリス製作のドラマ「秘密諜報員ジョン・ドレイク」のテーマ曲として知られている。
Johnny Rivers: Greatest Hits (Capitol)

☆ 泥レスの場面からバーのダブルデートへの場面で流れる「明日彼は結婚してしまう」という曲
The Shirellesの「Foolish Little Girl」。「The Very Best of the Shirelles」より14曲目(試聴あり)
The Very Best of the Shirelles

☆ 終盤、エレベーターの中やラストシーンで流れている曲
The Chiffonsの「One Fine Day」。60年代ガールズグループの代表的な彼女らにCarole KingとGerry Goffinのコンビが曲を提供してヒットしたもので、邦題は「すてきなある日」。「Absolutely the Best!」の2曲目(試聴あり)。
Absolutely the Best!


【 脇俳優チェック 】

◆泥レスクラブを訴えたストークス .... Christine Ebersole
オフィシャルサイトあり。「ザ・ホワイトハウス」のドナ役Janel Moloneyのおば。とはいっても血がつながっているわけではなく、彼女の二番目の夫Bill MoloneyがJanelのおじにあたるということだ。
コメディエンヌで舞台での活躍も多い。2001年には「42nd Street」でト最優秀ミュージカル女優賞を授賞している。ニー賞モーツァルトでは、サリエリの想い人だったがモーツァルトと関係したオペラ歌手のカテリナ・カヴァリエリ役を演じていた。そのことがきっかけでサリエリは神とモーツァルトを激しく憎むようになる。
マコーレー・カルキン主演の「リッチー・リッチ」では、カルキン坊やののんきなママレジーナ役を演じているなど、映画・テレビ・舞台と幅広く活躍。

◆判事 .... Tony Plana
オフィシャルサイトあり。70年代から舞台、映画、テレビと幅広く活躍してきたベテラン俳優。ラテンアメリカ系俳優の劇団「イーストLAクラシックシアター」の創設者であるなど、ラテン系アメリカ人俳優の重鎮的存在。
「名探偵Mr.モンク」14話「空からの水死体」には、モンクがメキシコの事件を解決しに現地に赴いたとき、メキシコでの担当刑事アラメイダ警部役で登場。
「ザ・ホワイトハウス2」13~14話(「ファーストレディの憂鬱」と「麻薬戦争」)でミッキー・トループ国務副長官役で登場。一般教書演説のレセプションからレオに「旧友に会って欲しい」という暗号で呼び出され、コロンビアで捕虜になった麻薬捜査官の救出作戦についてシチュエーションルームで話し合うという役回り。
ワールドカップイヤーということで5月末から公開で話題になっている「GOAL!」では、主人公サンティアゴの父親ハーマン役で出演している。
「24 Ⅳ」では、テロ組織のリーダー格オマール役を演じていた。「CSI:5」の12話に登場予定。他にドラマは「マイアミバイス」「ER」映画は「愛と青春の旅立ち」「サボテン・ブラザース」など。

◆泥レスの司会 .... Brad Grunberg
「フェリシティの青春」のショーン役のGreg Grunbergの兄で、「Johnny Cocktails」の名前でクレジットされることもある。
「アリーmyラブ2」8話「罪作りな視線」では、リンの所有してる泥レスの司会役で登場。「FBI~失踪者を追え」2話「少年の秘密」では、失踪した少年ゲイブがNYからテキサス行きの長距離バスのチケットを買おうとしていたのを「子供は買えない」と追い返し通報しなかった窓口の男役。
「CSI:NY」17話「転落」では、チョコレート食べたさにベランダから転落した、性格の悪い映画プロデューサーのヘックマン役で登場していた。
「NYPDブルー」ではバーテンダーのレオン役で、パイロットから12シーズンまで時々出演している。

◆ジョージアと訳アリの相手側弁護士レイ・ブラウン .... Justin Theroux
オフィシャルサイトあり。映画「マルホランド・ドライブ」で女優ワナビーなナオミ・ワッツが関係を持つ新進監督アダム役を演じていた。アダムは「変なサングラスの男」と覚えている人も多いかも。
「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」ではドリュー・バリモアの8年前の彼氏で、殺人の証言をしたことを恨んで復讐に燃えるシーマス役。背中一面にタトゥーのあるアブナイ男の役だった。
ドラマでは「Sex and the City」の第1シーズン7話「 一夫一婦制の現実」と第2シーズン15話「 恋人のファミリー」で、「NYの魅力のある30人」に選ばれた作家ジャレッドまたはヴォーン役で登場、キャリーと付き合ったりするが「早過ぎて」破局してしまう。
「Six Feet Under」では第3シーズンに8エピソードほどゲスト出演予定。他に「エイリアス」「New York Undercover」(「コールドケース」のカイト検事補ことJosh Hopkinsの兄弟役)など出演作は多数。

◆アリーをトイレから助けた救急隊員 .... Eric Scott Woods
今回一番のイケメンはレイでも判事でもなく彼だと思うのだが。公認ファンサイトあり。
「チャームド 魔女三姉妹」の第1シーズン1話で三姉妹の一人パイパーの彼氏ジェレミー役で登場していた。
コメント (6)
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アリーmyラブ2@tvk 第7話「突然の旅立ち」

2006年04月28日 | アリーmyラブ
アリーはレネから紹介された「ハズレ男」フィッツィの対処法に悩んでいた。避けまくっているのに全然わかってくれないのだ。そんなアリーにエレインは「切る時にはズバッとぶった切るべき」という。しかし、いざぶった切ってみると「もしかしてああいうのが当たりかも?」と不安になってしまう。
ジョージアとビリーが担当したのは、肌がオレンジ色をしている体質のため、会社から解雇されてしまった女性の裁判。ところが担当判事のお気楽ボイルが、判決を出そうとした時に突然倒れて天に召されてしまった!仲が良かったウィッパーは悲しみ、しかしなぜかあまり交流のなかったビリーが激しい喪失感に落ち込んでしまう。
一方、危篤状態のステファンはもうダメかと思われていたが、ドタバタの末に息をふきかえしてジョンは一安心。しかしほっとしたのもつかの間、最大の不幸がジョンとステファンを襲う・・・・


追悼:お気楽ボイル特集、みたいな。
ボイル役のPhil Leedsの初出である第1シーズンの2話の脇チェックにも書いたが、彼がこのエピの収録の頃に亡くなったので、それを内容に盛り込んでその死を悼んだものだ。ボイルに対する思いや評価などはそのまま Phil Leeds自身への語りかけとなっているように思われる。
本当に、失うことでその存在の大きさに喪失感を感じてしまうような、愛すべき俳優さんであったと思う。アリーのスタッフにこのエピソードを作らせるほどの「お人柄」がしのばれる。

・・・・で、なぜかビリーが落ち込んでしまった。疎遠だった父親が急死して悔やんでいたことを投影したらしい。つーか、一度そういう人間関係の失敗を経験してるのに、なぜこいつは学習せんのだ?
なんでもかんでも自分に引き寄せてたら、まるでアリーだよなぁ、とビリーに厳しい(というかビリー嫌いな)自分は冷たくつっこんでしまった。
まぁ周囲のひとたちは「それどころではない」状態だったので、ビリーの落ち込みなど一顧だにされなかったわけだが。

アリーは・・・・もうフィッツィにしとけよって思ってしまったり。
でもあの「何でもあり」のエレインですら、釣り針を垂らしもしない男、フィッツィ。いやーそんなにひどいというわけじゃないと思う・・・・でもないか。
ジョンみたいに「変人だけどカワイイ」の領域にどっぷり、っていうのとは違って、フィッツィは一緒にいると「あぁやめて」「ダメだこいつ」がシンシンと降り積もっていくような、そういうタイプなんだろうなぁ。
ジョンのかわいさみたいなのは持って生まれたものみたいなとこがあるので(シリーズ最初の方は別人だった、とかいうのは、とりあえずなかったことにして)フィッツィはこれからどう頑張っても「ハズレ男」道を極めることになるんだろうけどね。
フィッツィが「お尻ぷりん」をやったら、その場で警察に通報しちゃうもんな。

そう、ジョンとネルのキスシーン。かわいんだよなこれが・・・・
ネルもきれいだし、あの「ふしだらでもいいわ」にハートをズギューンと射抜かれてしまう。
そこから3年くらいたつと、これ以上ないほど憎みあう二人になってしまうとは信じられないくらいに、微笑ましく、温かく、見ているほうがドキドキしてしまうようなラブシーンだ。
ネルはほんとに猛獣使いで、リンのみならずジョンにまで「お座り」と命じて一言で飼いならしちゃうし。天下無敵だな。

別の意味で無敵なのはやはりリン。このエピから歩いてくる時のテーマ曲がついた。
「小さい人間の肩ばかり持って!」とか
「何で私へのワビがないのよ!」とか・・・・
とりあえず、敵に回したらいかんな、と思わせるオーラがバシバシに出ているリン。
吹き替えだと微妙に伝わらないが、みんなリンに感化されて「○○(名前)はやめて!」っていう言い回しするようになってる?
でも、リンちゃんが優しいなと思ったのはステファンのためにちゃんとウェイターとケンカしてるところ。・・・でもないか?中国語で怒鳴りあってるところを見ると、リンちゃんもやはり中国四千年の血がたぎってるのねと思ったりする。
それにステファン回収にちゃんと協力してるもんなぁ、根は優しいんだ、リンちゃん。

・・・・しかし、ステファンの最後があれって、ないよなぁ。
今回は追悼式もないんだもの。


フィッツィがカラオケで歌っていたのは、Paul Ankaの「Puppy Love」
30th Anniversary Collection

ジョンがステファンの死を乗り越えるために激しく踊りまくっていた時の曲はThe Pipkinsの「Gimmie Dat Ding」。しかしThe Pipkinsのアルバムは無かったので、70年代の曲を集めたコンピレーションアルバムをご紹介。
70's

聖歌隊のリサが追悼式の時に歌っていたのは、ブロードウェイミュージカル「Pippin」の中の「Finale」というナンバー。ボブ・フォッシーの演出振付の作品で、前に、このミュージカル映画ブームの流れで映画化が決定したという話をどこかで読んだのだけど、あれはどうなったのだろう。
Pippin (1972 Original Broadway Cast)


【 脇俳優チェック 】

◆オレンジ色の肌の女性ジョアンナ .... Melanie Chartoff
赤ちゃんたちの冒険を描いたアメリカのテレビアニメ「ラグラッツ」で、ママのディディの吹き替えを担当している。映画版でも彼女が声を担当。
ラグラッツ ムービー ラグラッツのパリ探検隊 スペシャル・コレクターズ・エディション ラグラッツのGO GO アドベンチャー

◆ジョアンナを解雇した会社側弁護人 .... John Fleck
オフィシャルサイトあり。舞台がメインの俳優さんだが、テレビの出演も数多い。
日本では未放映だがスティーブン・ボティコのリーガルサスペンス「Murder One」にレギュラー出演していたが、番組自体が2年で打ち切られてしまった。
スタートレックへの出演が多く、「スタートレックDS9」ではKoval役など3役、「スタートレック エンタープライズ」ではSilk役、「スタートレック ヴォイジャー」ではAbaddon役など、特殊メイクをいいことに(?)全然違う役をやっている。

◆ハズレ男フィッツィ .... Rob Schneider
「サタデー・ナイト・ライブ」出身のコメディアンで、細かい脇役での出演作多数。「アニマル・マン」では脚本も書き主演している。
一番知られている役は、「ホーム・アローン2」でカルキン坊やを怪しみながらも色んな仕掛けでだまされてしまうプラザホテルのホテルのベルボーイ役だろうか。
ちょうどプロフィールや出演作についてはこちらの記事(ABC振興会)に詳しく載っていた。
コメント (7)
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