佐渡島庸平著「観察力の鍛え方」SB新書。
持っているのに2冊目を買いそうになりました。
再読して思い出したことなどをお伝えします。
詳しくは本書をご確認ください。
(すべての出発点)
「観察力」は、勉強や仕事、趣味、人間関係など
すべてのものごとの出発点。大事です。
p37
観察によって、世界の見え方が変わるのではない。
認知が変わることによって、世界の見え方が変わる。
p91
メガネとは(中略)「認知バイアス、身体・感情、コンテクスト」。
この3つは、僕らが観察するときに
影響を与えてしまうものとしてある。
一方でモノサシは目盛りが気軽に変わっては困るもの。
自分固有の認識や感情、価値観等の眼鏡を通してしか
見ることができません。
これまでの自分の認知をゆさぶるような観察の仕方、
新しい認識を通してしか世界の見え方は変わらない
ということでしょう。
自分が旧態依然とした現状に合わない認識の眼鏡を通して
世界を観ていないか、絶えず気を付けたいと思います。
もしも「グローバル・スタンダード」という名の、
1位から最下位までの序列が明確に定まります。
そのような不毛な競争の中で消耗するのでなく、
自分達はこのような価値観を大事に思い、
このような取り組みを続けて来て、
このような製品・サービスを世の中へ提供したい、
という独自の物語・価値観を持つことが重要です。
これをふまえれば
自治体が魅力度ランキングに右往左往するのは無意味。
自分たちの独自の価値観を持ち、独自の幸福を追求すべき。
他人のモノサシで幸福は決まりません。
(観察すべきは関係性)
まず必要なのは、洞察、観察、共感。
次にイノベーションとして着想、発案、実現の段階。
見方を変える必要がある。
我々は重要なことに気づかないまま生活している。
答えはいつも目の前にある。
(役に立つ・意味がある)
二極化すれば、組織の能力は「役に立つ」と「意味がある」の2つ。
役に立つ市場においてはモノサシがあり、正解がある。
役に立つばかり追求するとビジネスがアスリート的になる。
業界で上位寡占が起こり、極端な報酬の差が生じる。
「意味がある」は知識を積み重ねて作り上げたセンスであり、
アート、直観、質を上げること。
多くの組織にとって難易度が高い。
・形をつくるということは関係性をつくること
なにがふさわしいのか分かるまで、周囲を良く観察すること
・思考にとっては、よい答えよりも、
良い問いを見つけようとすることのほうがはるかに大切
・本当の意味での想像力とは、そこに新たな問いを立て、
疑問を投げかける力
・価値とは、人と周囲の状況が良く巡るための関係性のこと。
この価値をつくることがデザインの究極的な目的。
(関係性を観る)
p184
個人に注目すると、その人の「する」ことに注目する。
関係性に注目するなら、人と人の「あり方」に注目することになる。
p230
いい観察は、「する」ではなく「いる」を見る。(中略)
「いる」というあいまいなものを観察しようと思うと、
圧倒的な時間を一緒に過ごさなくてはいけない。(中略)
その人が見ている何かを観察するということだ。
中心は「空」であり、その周りを観察し続けることが、
あいまいなものの観察なのだ。
「やり方」あるいは、「やること」を変えるには、
これまでのやり方を繰り返すのではなく、
「世界」そして「仕事」を再定義することが必要です。
「新しい世界」というものは存在しません。
見過ごしていたことに気づいて疑問を持つことで、
(参考ブログ)