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福島県の小児甲状腺がん:115+71+12=198人 地域差と3回目の減少が確定的

2018年06月28日 | 東日本大震災・原発事故
前回から間があいてしまったが、傾向に大きな変化はないようです。

第31回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成30年6月18日)資料

甲状腺がん患者の発見状況
先行検査①:2011-13
本格調査②:2014-15
本格調査③:2016-17
(以下、丸数字のみで表記)


① 2017.06、2018.06で変わりなし
 確定101+疑い14=115人 (他に手術・良性1)

2017.10 確定50+疑い21=71人
2018.03 確定52+疑い19=71
2018.06 確定52+疑い19=71

2017.10 確定3+疑い4=7人
2018.03 確定7+疑い3=10(+3)
2018.06 確定9+疑い3=12(+2)
合計
 確定162+疑い36=198人

累積患者数に意味がないことは何度も書いた通りです。

発見率
① 38.3/10万人
② 26.2
③ 5.5

推定発症率
① 3.8/10万人
② 13.1
③ 2.8
(①は1/10、②③は1/2)

地域別の発見率(表・グラフ)




地域別の推定発症率(グラフ)

(①は1/10、②の13市町村は1/2.2、②の他の地域・県平均と③は1/2)

結論および推論
1)①の患者数がスクリーニング効果だけなのか、放射線被曝の影響が加わっているかどうかは、③の結果が確定して④の傾向が出始めれば評価できるだろうが、被曝の影響はあっても限定的だろう。
2)②の増加が県全体で顕著で、③が減少に転じていることも確定的。(③の結果確定待ちだが)
3)②で地域差が明らか。13市町村>中通り>浜通り>会津。③で同様の傾向が出てくるようだと、被曝の影響とほぼ確定できる。
4)②③の傾向が④以降どうなっていくのか、引き続き検査を継続して変動を見守っていく必要がある。

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