踊る小児科医のblog

青森県八戸市 くば小児科クリニック 感染症 予防接種 禁煙 核燃・原発

爆走娘福士加代子の大阪一発勝負に注目

2008年01月27日 | SPORTS
ずっとマラソン転向への期待が集まっていた福士加代子選手。
(10月の弘前白神アップルマラソンでは何度かすれ違いました)
何といっても、3,000mと5,000mの日本記録、15kmの世界記録(途中計時)、20kmの日本記録(途中計時)、ハーフマラソンのアジア記録保持者で、10000mは日本歴代2位(日本記録は渋井)。
風貌が日本人離れしているところも良い。
あの独特の調子は、あれも津軽娘の一つのタイプなのだろうか?

一方、大会記録で東京の難コースを制した野口みずきは25km、30km、マラソンの日本記録保持者。
この二人は、2006年の丸亀ハーフで直接対決していて、福士が1時間7分26秒のアジア記録で優勝しているのですが、、だからといって初マラソンで残り一つとなった代表の座を勝ち取るのは至難の業でしょう。。
普通に考えれば。。

一緒に出場する原裕美子や加納由理も、強力なライバルだし、
(と思ったら、原は体調不良で記者会見欠場、明日は大丈夫かな…)
今回は、名古屋の高橋尚子を意識して、最初から記録を狙ったハイペースのレースになるでしょう。

しかし、もしかしたら福士ならこの一発勝負でやってくれるかもしれない、、という期待も。
(…後半の不安は大きいのですが)

過去の大阪、代表選考レース、今回のライバルたちの記録を抜き出してみると、

2時間25分35秒 野口みずき(2002年名古屋・初マラソン)
2時間25分29秒 坂本 直子(2004年大阪)→アテネ五輪
2時間23分48秒 原 裕美子(2007年大阪)→大阪世界陸上
2時間23分11秒 渋井 陽子(2001年大阪・初マラソン世界最高=当時)
2時間22分19秒 高橋 尚子(2000年名古屋・大会記録)→シドニー五輪
2時間21分51秒 坂本 直子(2003年大阪・初マラソン日本記録)→パリ世界陸上
2時間21分37秒 野口みずき(2007年東京・大会記録)→北京五輪(確定)
2時間21分18秒 野口みずき(2003年大阪・大会記録)→パリ世界陸上

2003年の野口、千葉、坂本が争ったレースを、今回の福士、原、加納で再現できるか。。
この時の坂本の記録が一つの目安でしょうね。
あとは名古屋の高橋の出来次第。。
Qちゃんにも勝ってほしいし、毎度のことながら、オリンピックの女子マラソン選考は、一筋縄では決まりません。。4レースで3人選ぶのはどう考えても無理があるのではないか。。

まあ、他の選手のことはさておき、勝っても負けても、福士が初めてマラソンを走る大阪は、この春一番の注目レースと言えますね。
見逃せません。

福士がゲブレシラシエ・モデルで五輪獲り
招待選手合同記者会見
記者:男子世界記録保持者のハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)に走るスタイルが似ているといわれるが、何かアドバイスを受けたのか
福士:「マラソンはイージー(簡単)だよ」。それだけ。
(爆)

リディア・シモン(34)の発言も良いですね。(別の記事より)
>「福士さん(加代子=ワコール)は彼女なりにレースを
>イメージしていると思うけど、私にも作戦がある。
>マラソンはそんなに生易しい競技じゃないわよ」
>17歳で始めたマラソンは、今回で44度目。復調したベテランが、
>マラソン初挑戦のスピードランナーを迎え撃つ。

そうそう、そうこなくっちゃ。

◎オマケ:有力選手と、将来を担う選手の年齢

弘山晴美(1968年9月2日)39歳
高橋尚子(1972年5月6日)35
土佐礼子(1976年6月11日)31
嶋原清子(1976年12月22日)31
野口みずき(1978年7月3日)29
加納由理(1978年10月27日)29
渋井陽子(1979年3月14日)28
坂本直子(1980年11月14日)27
原裕美子(1982年1月9日)26
福士加代子(1982年3月25日)25
新谷仁美(1988年2月26日)19
小林祐梨子(1988年12月12日)19
絹川 愛(1989年8月7日)18


「健康はちのへ21」へのパブコメ

2008年01月25日 | 禁煙・防煙
#「健康はちのへ21中間評価・後期計画」に対して以下の意見を八戸市健康増進課に送付しました。

 喫煙対策が不十分としか言いようがありません。
 「05年国民健康・栄養調査結果」によると男性の喫煙率は39.3%、女性は11.3%であり、2007年のJT調査でも男性40.2%、女性12.7%です。これまでの喫煙率から統計学的に予測すると、2012年までに男性の喫煙率は26.4%(24.6-28.3%)まで低下し、2000年の喫煙率(53.5%)のほぼ半分まで低下するものと推計されています。
(野上浩志:日本禁煙学会雑誌 http://www.nosmoke55.jp/gakkaisi/200712/index.html#nogami)
 この「健康はちのへ21」の目標値男性40%、女性9%は、ほとんど何も対策を講じないで自然に低下する値を上回っていて論外であり、現状を把握した上での目標値とは言えません。男性喫煙率の目標は、野上の推計をもとに25%かそれ以下にすべきです。

 未成年の喫煙率0%目標は、前値も現在のデータもないため、これまで対策→効果の評価が行われておらず、全くの絵空事に過ぎません。今年度に、やっと県で小中学生の喫煙率調査が行われ、そのデータが春までには発表になると聞いていますが、緊急にそのデータを評価した上で、追加の対策を講じるべきです。

 現在、日本人の中高年男性の死亡の最大の原因はメタボリック症候群ではなく喫煙です。
(日本禁煙学会:健康日本21中間評価報告書に対する意見 http://www.nosmoke55.jp/action/0609kenkou21.doc)
 「喫煙+健診非受診者」の死亡率を1とすると、「喫煙+健診受診者」の死亡率は0.93で統計学的に有意差はないのに対し、「非喫煙+健診非受診者」は0.67、「非喫煙+健診受診者」は0.32と有意に低下しており、非喫煙者には健診および保健指導、医学的治療の効果が認められているのに対し、喫煙者にいくら健診や保健指導を行っても効果はないばかりか、「非喫煙+健診受診者」の3倍も死にやすいというデータが報告されています。(Suka M, et al. 2002)
 喫煙者に対して禁煙させずにメタボリック症候群対策(食事・運動)を行うことは意味がなく、厚労省の標語「一に運動、二に食事、しっかり禁煙」の順ではなく「一に禁煙…」とすべきです。

 がん予防対策のトップは禁煙とすべきで、しかも「禁煙にチャレンジ」などといった禁煙できてもできなくても良いような表現ではなく、喫煙者に禁煙させることをこの運動の第一の目標として正しく据えるべきです(34p)。
 受動喫煙は「防止に努める」ではなく、あらゆる場面でゼロにすること(2007年WHO勧告)を明文化すべきです(34pなど)。
 脳血管疾患の危険因子に喫煙を追加すべきです(29,31p)。
 自殺の要因に喫煙を追加し、予防対策に禁煙を入れるべきです。自殺とうつ、喫煙(特に大量喫煙)の三者に関係があることは諸調査で明らかになっています(30,33p)。

 以上、再度ご検討の程よろしくお願いいたします。

「タスポ」で命取りに

2008年01月24日 | 禁煙・防煙
 タイトルには、「タスポ」を申請してタバコを吸い続ければ命取りになるという意味も当然含まれていますが、それだけでなく、、
 たばこ業界は未成年のタバコ購入の抜け道を残すために「タスポ」なる“成人識別カード”対応の自販機を導入しようと必死です。(もちろん、業界では「未成年者には買わせない」などと美辞麗句を用いて宣伝していますが、他にこのような恥も外聞もない戦略をとっている国はありません。)

 この自販機の致命的な欠点(=業界側にとっては利点)である「使用者が成人か未成年か識別できない」ことについては、12月のプレスリリースでも強調しましたが、もちろん報道機関は黙殺しています。
・カード識別式タバコ自動販売機の問題点について
 http://ameblo.jp/aomori-aa/entry-10059908450.html

 しかし、少しでも冷静な判断力のある大人なら、わざわざ顔写真と身分証明書をJTに登録してまで、こんな「JT隷属カード」を頂戴して売ってもらう許可を得ようという、人間としての尊厳を失うような行為はさすがに思いとどまるでしょう。
 タバコは麻薬です。このカードは、自ら麻薬販売業者に麻薬中毒者であることを届出でて、販売を許可してもらう証明書に他なりません。
 いくらニコチン依存症の方々とはいえ、ここまであからさまな現実を突きつけられれば、多くの方は登録せずに、かつ、店頭での購入に切り替えるのでもなく、タバコをやめるに違いありません。

 このJTの戦略は、歴史的な自滅作戦として語り継がれることになると、ここで予測しておきます。これが命取りになるでしょう。

・「タスポ」で喫煙防止 全国で成人識別カード導入
 http://sankei.jp.msn.com/life/body/080112/bdy0801121632001-n1.htm
・未成年者の喫煙防止、自販機に成人識別装置義務付け発表
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080121-OYT1T00578.htm
・タスポ http://www.taspo.jp/

MacBook Air、欲しい?欲しくない?

2008年01月21日 | NEWS / TOPICS
まあ、これを見せつけられて、欲しくないとは言えば嘘になるけど。。
次期購入(リプレイス)機種として選ぶかどうかは、、ちょっとね。(^_^;)
かなり割高感が。。
お金がたっぷりあって、Appleの話題機種を集めるのが趣味で、Macを持ち歩く機会が多いけれども、満員電車で押しつぶされながら通勤したりしない方には、お勧めかも。
私はそのどれ一つにも該当しないので…。(-_-)

MacBook Air
http://www.apple.com/jp/macbookair/

実際問題として、光学ドライブが付属しないのは、大抵のトラブル時にも無線LANが機能していてリカバリーできることが前提となるわけですが、確かにMacOS Xになって致命的なトラブルは激減し、安定して使えている事実がこの仕様につながったのでしょう。
もちろん、最初の一台としてはお勧めできないし、同時に発表になったTime Capsuleも一緒に購入するのがベターと考えると、かなり費用がかかりますね。
(SuperDrive [¥11,800] を購入すれば良いのかもしれませんが)

そういえば、初代iMacが発売になったときに、フロッピードライブが内蔵されていないことが一部で問題視されましたが、ご存じの通りFDなど誰も使わない時代がすぐにやってきたことを思い出しました。このAppleの新戦略も、歴史的な一ページになっていくのでしょうね。

実際の売れ筋は他機種になるかもしれませんが、しかし、話題性、最先端の機能、美しいデザインなど、どれをとっても他社の金太郎飴のようなPCとは一線を画しており、さすがAppleとあらためて感服させられます。
とりあえず、ショップで触ってみたいな。iPod Touchもまだ触れたことがなかった。。

ソニーを意識、ジョブズ氏がエア発表で語る(2008年01月16日)
http://www.asahi.com/komimi/TKY200801160198.html

東奥日報の読者囲い込み作戦

2008年01月20日 | NEWS / TOPICS
東奥日報はどうしちゃったのか。これは読者にも読者でない人にも歓迎されないでしょうね。やろうとしたことは全て理に適っているし、反論の余地はありません。購読者にとっては、入手できる情報の量も質もアップするので歓迎すべきなんだと思いますが、、おそらく、これで読者が増えるということはなく、単にWeb東奥の価値が下がってアクセス数に影響するではないでしょうか?

東奥ウェブ読者くらぶ
https://search.toonippo.co.jp/cgi-bin/wmem.cgi

しかも、読者にも何の予告もなく即日実施されて、Web東奥の価値を著しく高めていた過去の特集などは全て見られなくなってしまい、新しい記事も一段落目までの中身の乏しいものになってしまいました。
(これまでがサービス過剰だったという見方も当然あるかとは思います)

私は、昨年からデーリー東北をやめて東奥日報を購読しているので、15日当日にこの会員登録をしてみましたが、手続きに時間がかかっているようで、パスワードは送られてくるまでに5日ほどかかりました(上記ページには1週間程度と書かれているので早い方なのかもしれませんが)。少なくとも実施前に予告していて手続きをしていれば、このような空白期間は生じなかったのに、こういった姿勢には腹立たしさを覚えます。かといって、デーリー東北に戻る気はありませんが…。(-_-)

さてさて、どうなることやら。

市販の風邪薬「2歳未満はダメ」、米政府が勧告

2008年01月18日 | こども・小児科
#以下の報道ですが、日本で市販されている薬についてどういう扱いになるのか、現時点では不明です。以前の報道では、下記の「読売」の記事にあるように過剰投与による重篤な副作用ということだったかと思いますが、今回の勧告が常用量での問題なのか、原文にもあたってみましたが、記事にある以上の情報はありません。ただし、そこにも書かれているように、市販の“かぜ薬”は多種多様な成分が含まれていて安全性が確立していないだけでなく、「かぜ」を治したり期間を短縮したりする効果はないため、私たちは「気休め」程度にしか考えていません。成分のうちいくつかは、医療機関から処方されるものも含まれていますが、通常私たちは、必要な症状に応じて使用経験の蓄積された単一の成分の薬を追加し、必要なくなれば減らすという作業を行っています。その中でいずれかの成分に問題があるなら、その使用を控えたり中止したりする判断ができますが、今回の勧告では医療機関から処方される薬については除外扱いとなっていて、具体的にどの薬がどうなのかという段階まで解明されたわけではないようです。要するに、そのような不明の状況であるため、市販のかぜ薬全般について2歳未満への禁止勧告が出されたのだと思います。

FDA Releases Recommendations Regarding Use of Over-the-Counter Cough and Cold Products
http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2008/NEW01778.html

市販薬:乳幼児への投薬「避けて」 米FDA勧告
http://mainichi.jp/life/health/news/20080118dde041040063000c.html
市販の風邪薬「2歳未満はダメ」、米政府が勧告
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080118i404.htm

市販の風邪薬「2歳未満はダメ」、米政府が勧告
 【ワシントン=増満浩志】米食品医薬品局(FDA)は17日、医師の処方なしに買える風邪薬やせき止め薬は、2歳未満の乳幼児に使うべきでないとの勧告を発表した。
 小児を対象にした臨床試験が不十分で、効果も安全性も確認されていないことが理由。米国の風邪薬に含まれる抗ヒスタミン剤などの成分は、日本の小児用シロップ薬などにも共通している。
 米国では昨年、風邪薬などを過剰投与された乳児3人の死亡例が報告され、小児科医らがFDAに規制を要望。製薬会社が2歳未満向けの14製品を自主回収する一方、専門家らによる諮問委員会が「処方せんの不要な風邪薬やせき止め薬は、6歳未満に使うべきでない」と、FDAに具申していた。
(2008年1月18日12時18分 読売新聞)