踊る小児科医のblog

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皇室とタバコの深い関係

2004年12月18日 | 禁煙・防煙
 高松宮妃喜久子さま逝去とのこと。私たちの世代は(あるいは私だけか)皇族のことは知識が乏しくて先ほどからあちこちのページを読んでみました。母をがんで亡くしたことからがん撲滅のための基金もつくって活動されていたようですが、故・高松宮も肺がんで亡くなっており、喫煙者であったようです。
 また、皇族ではヒゲの三笠宮寛仁親王が食道がんで手術され、故・昭和天皇も膵臓がん、亡くなった高松宮妃喜久子さまも死因は敗血症とのことですが乳がんで手術をされています。現在の天皇や皇太子がタバコを吸っているという情報はなく、非喫煙者であることを信じたいと思いますが、基金の活動をみても、がんの高度治療や基礎的な遺伝子研究などには熱心でも、がんの原因の1/3を占めるタバコ対策などの一次予防についてはあまり関係していないのではないかと思われます。
 宮内庁も4年前(2000年)にやっと恩賜タバコを廃止したばかりだし、心臓突然死で亡くなった高円宮親王も(喫煙者であったという情報はありませんが)『高円宮殿下と「たばこと塩の博物館」-「現代根付展~高円宮コレクションを中心に~」によせて-』などという業界紙の記事があるくらいですから、喫煙が原因になっていた可能性は十分にあり得ることで、これまで皇室とタバコは切っても切れない関係にあったと言えるのではないでしょうか。
 昨日、世界初の禁煙国家となったブータン国王のように、天皇家も国政に関与しない“象徴”として、国民に禁煙とタバコ規制を訴えることを望みます。(なお、文中で天皇や親王などはそれ自体が敬称であることから、知事様と同じように、二重の敬称を付けることはしておりません)

逝去の高松宮妃喜久子さま、母と夫奪ったがんとの闘い(読売新聞)
財団法人 高松宮妃癌研究基金
『菊と葵のものがたり』高松宮妃喜久子 (著)、中公文庫(Amazon)
宮内庁ホームページ