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かめの住む池 待避所

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鹿島槍ヶ岳登山記

2010-02-11 21:39:44 | 登山
昔の登山記録を掘り起こそうシリーズ。
今回は、2008年シーズンの鹿島槍。
尾骨骨折は、痛かったなぁ・・・。

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鹿島槍ヶ岳 (2889m) 単独行
2008年9月23日(土) 晴れ

0510 大谷原 (1080m)
0550 西俣出合 (1340m) [標準:70分]
0700 高千穂平 (2049m) [標準:170分]
0800 冷乗越 (2488m) [標準:130分]
0815 冷池山荘
0905 布引山 (2683m) [標準:90分]
0943 鹿島槍ヶ岳山頂 (2889m) [標準:50分]

1000 下山開始
1020 布引山
1050 冷池山荘 [標準:90分]
1100 冷乗越
1135 高千穂平 [標準:80分]
1226 西俣出合 [標準:110分]
1305 大谷原 [標準:60分]
 
 
8月に前穂高に置いてきたザックを取りに松本警察まで出頭した翌日、
せっかく北アルプスの近くまで来たんだから、登っていかなきゃ
損でしょってことで、白馬のドライブイン的な素泊まり所に泊まり、
早朝からの登山を決行した。

大冷橋(おおつめたばし)付近の駐車スペースに車を停め、まだ
薄暗い5時過ぎにスタート。最初は北アルプス恒例の林道歩きとなる
が、舗装はされてないものの工事用車両が踏み固めてくれている道で、
歩きやすい道が続いた。

道はずっと川沿いで水が流れる音を聞きながら歩くことができ、
目の前が開けると朝の光を浴びた山の姿が見えてテンションも
上がってきた。(遠いなぁ、とも思うわけだが)
 
 
そして砂防ダムの下をくぐるトンネルを抜けると西俣出合で、
ここから本格的な山道が始まるが、これがいきなりの急登で、
昨日が雨だったこともあって足元も異常にすべりやすく、
序盤から体力を削りに来るルートだった。

しばらくは樹林帯の中で何も見えないが、木製、鉄製の階段を
いくつも越えていくといきなり周囲が開け、高千穂平(2049m) に
たどり着く。風がやたらと通って寒かったが、ここからは
見上げれば鹿島槍、反対側には朝日に光る雲海を見ることが
出来て非常に気分がよかった。

高千穂平まで標準時間4時間のところを2時間ちょいで来ていたが、
それほど急いだわけでもないから、やっぱり北アルプスの
標準タイムは甘いんだろうきっと、とか思いながらさらに進撃。
周囲には紅葉している木も現れて、風は冷たいし山はもう
晩秋の気配。冬山をやらない自分にとっては、登山シーズンの
終わりを感じる光景なのでちょっと寂しくもなった。
 
 
高千穂平からの道は所々激しく狭く、踏み外すとサヨウナラという
感じのところもあってなかなかスリリングだったが、冷乗越まで
標準2時間10分のところを1時間で着いてしまった。
 
 
冷乗越(つめたのっこし)に出るとこれまで目の前に立ちはだかって
いた山の稜線に出て反対側が見えるようになるのだが、ここで
目の前に突然現れる立山、剣岳の姿は感動的だった。これぞ
登山の醍醐味、という景色に出会えて今日の天気に感謝感謝だ。

ここからしばらく下りで、帰りは登りかぁとか思いながら進むと
冷池山荘があるが、ここは通過。もう少し進んで景色のいい所で
朝飯を食べた。


[冷池山荘手前からの鹿島槍(手前のピークは布引山)]
 
 
冷池山荘から鹿島槍ヶ岳山頂までは稜線歩きとなり、ここは終始
景色がよかった。左を見れば立山・剣、右を見れば広がる雲海の
向こうに富士山・八ヶ岳で、気分よくサクサク進めた。

布引山手前あたりから周囲はすっかり高山帯の様相で、木は
ハイマツくらいとなって、あとはちょっとした草があるだけという
感じのガレ場が続く。わりと傾斜がキツい部分も多くて、ジグザグに
ついた登山道を登っていくのは結構しんどかった。
 
 
そんなこんなで歩き続けて4時間半、鹿島槍ヶ岳山頂(南峰)に
到着。ここでも冷乗越同様、これまで鹿島槍本体に阻まれて
見えなかった五竜岳と白馬岳がどかーんと見えて、こりゃ
これまで登った山の中でもトップクラスの景観だわ、とか
思いながらしばらく周りの山々を見ていた。
 

[鹿島槍ヶ岳 山頂標]


[山頂から、五竜、白馬方面]
 
 
無駄に元気だったんで、小走りにかっ飛んで下山開始。
標準タイムをガリガリ削りながら順調に下山していたが、
やっぱり冷乗越から下は道が狭いし滑るから慎重に、、、
と思っていた矢先、乗っかった岩で見事にスリップ!
思いっきりケツから岩の上に落ちてしまった


[山頂からルートを眺める]
 
 
しばしの悶絶の後、まずはちゃんと動けるのかが心配になったが、
ひとまず足は動く模様。ここからは一層慎重に下山を続けたが、
一歩ごとにズキズキと痛みが響いて、ここから先の道は果てしなく
長く感じた。

それでもわりと小刻みにチェックポイントがある山だから
なんとか次の目標、次の目標、、、と進んでいくうちに、
意外と早く下山開始から3時間くらいで車まで戻ることができた。
 
 
本当にツラかったのはむしろ帰りの車で、痛いケツをシートに
押し付けた状態で8時間近くドライブするのは拷問的なものがあった。
何はともあれ、無事に帰れてよかった。。。

(結局「尾骨骨折」で、2週間くらいはくしゃみをするたびに
 激痛が走ったわけだがw)

木曽駒ケ岳 登山記

2010-02-06 22:31:35 | 登山
更新をサボりまくってしまった・・・。
昔の登山記録を今更つけたんで、はっておきます。
 
 
☆木曽駒ケ岳(2965m) 天気:晴れのち曇り
2007年8月18日(土) 同行者:1名
 
0812 千丈敷ロープウェイ駅(2612m)
0844 宝剣山荘
0900 中岳(2925m)
0925 木曽駒ケ岳山頂 (2956m)
 
0945 下山開始
0952 中岳
1000 宝剣山荘
1025 千丈敷ロープウェイ駅
 
 
深夜の中央道をかっ飛ばし、駒ヶ根の駐車場に6時半くらいに到着。
車を停め、しらび平までのバスと駒ケ岳ロープウェイがセットに
なった往復3800円のお高いチケットを購入。早くも結構すごいことに
なっていたバス待ちの行列に並び、まずはバスで山道を登っていく。

7時25分ごろ東洋一を謳う駒ヶ岳ロープウェイのしらび平駅に到着
すると、ここもやっぱり大行列。整理券が配布されていて、30分待ちと
なった。

そして、8時過ぎごろようやく千丈敷に到着。
下の方は雲がかかってたけど、ロープウェイで2600m地点に行くと
超快晴で、すごく空が綺麗だった。北関東方面の予定を、天気予報
見てこっちに変更したんだが、正解だったようだ。よかった。
 

[千丈敷駅付近から登山道を見上げる]
 
 
ほとんど予備動作なく、いきなり標高2600mの高地に放り出される
うえに、登りだすといきなり結構な急登なので、ここは非常に
息が切れる。 千丈敷周辺は高山植物が多く生息しており、ちょうど
いろいろと花が咲いていたので、花を見たり、後方に広がる雲海を
見たりしながら登って行った。


[高山植物]

 
急登を超えて少し尾根を進むと、山頂付近が切り立った岩山と
なっている宝剣岳直下の宝剣山荘に到着する。今回は木曽駒だけが
ターゲットなので登らなかったが、宝剣岳山頂への道には鎖場も
あるようだ。
 

[中岳から見た宝剣岳]

  
緩やかな登り坂を歩いて中岳山頂に着くと、ここでようやく
木曽駒ヶ岳の山頂が拝めるが、なんかのっぺりしたピーク感のない
山頂で、宝剣岳の方とか後ろに見えていた伊那前岳の方がよっぽど
カッコいいような気がした。


[木曽駒山頂の近景]
 
 
中岳からは、一気に下って一気に登るという嫌な感じの道となり、
それを越えると木曽駒ケ岳山頂に到着。千丈敷から一時間半で
着いてしまった。


[山頂標]
 
 
山頂は、さすがに中央アルプス一の高峰だけあって、周囲の山々が
よく見渡せた。ちょっと雲が多かったから「中央アルプスを一望」
とはいかなかったが、条件がよければ北アルプス、御嶽、富士
などなど見えるようだ。
 
 
下り出すとあっという間で、40分くらいで下山。
下りの途中でガスが上がってきて、千丈敷に向かって降りていく
急斜面は結構視界が悪かった。
 
標高3000m近い所にこんなに簡単に行けるというお手軽さから、
家族連れなどとにかく人が多く、「観光地」という印象の強い
山だった。
 
個人的にも、前の週に北アルプス・鷲羽岳で15時間近く歩き続けた
翌週だったんで、楽に登れる山でよかったw

御殿場駅(0合目)からの富士登山 [後編]

2009-12-21 21:53:12 | 登山
2005年8月20日 の無茶な登山記録 ~後編

前編はコチラ
 
 
 
== 5:30 新5合5勺 ==
 
新5合5勺を過ぎるあたりまでは足元の砂も硬く非常に歩きやす
かったので 「踏み出すごとに砂が滑り降りてなかなか上に
進めない」という御殿場口の評判を疑い始めていたのだが、
やはり砂走りに併設しているギザギザの登山道はそう甘くは
なかった。須山口下山歩道が分岐する廃小屋を通過するころ
には足元の砂はかなりフカフカになってきており、ペースが
急落した。5合5勺の所に「6合目まで2時間」という立て札が
あり「そんなにかかるのか?」と思っていたのだが、この
登山道なら確かにそのくらいは余裕でかかりそうだ。実際、
はるか上のほうに見えるそれらしき建物は、歩けど歩けど
一向に大きくなってくれず、ギザギザを何個か折り返しては
小休止という進み方になってきた。
 

 
 
それでも7:30 ごろには、6合目と思しき小屋(閉鎖中)の前を
通過。上を見て次の目標7合目を探すがそれらしきものは
近くに見当たらなかった。よくよく考えると7合目は下山時に
砂走りの入り口となっているところなのだがら、はるか上の
方に見えている宝永山に行く道よりもさらに上にあるはずだ。
これはかなり時間がかかりそうだという思いとともに、本当に
さっきの小屋は6合目だったんだろうかという疑問が持ち
上がってきた。

これは後で聞いた話なのだが、御殿場口の「新」5合目という
のは昔は「2合目」だったところで、点在する小屋の跡が
従来の「x合目」の区切りだったらしい。確かに地形図を
見ると、6合目だと思った小屋の辺りに「4合目」と書かれて
いる。それは7合目まで遠いわけだ。

またこれも後で聞いた話なのだが、この辺りを歩いていた時に
下のほうから 雷のような音がガンガン聞こえてきていて何事かと
思ったら、 どうやら自衛隊が演習をしている音だったらしい。
富士に 向かって大砲を撃っているのだから、それは確かにすごい
音が聞こえるわけた。
 
 
 
== 9:00 7合目 ==

新6合目だと思われる小屋を通過してから、旧5合と旧6合
だろうと思われる小屋の跡を通過して登っていくと7合目に
到着する。こう書くといかにも簡単に着いたようだが、
この区間は最高につらかった。まさに3歩進んで2歩下がる
くらいの勢いの深い砂の斜面が何箇所かあり、容赦なく
体力が奪れていく。下を見ると山中湖が見えたりしたので
多少気は紛れたのだが、足取りはひたすら重かった。

相変わらずギザギザの登山道が続いているのだが、一番
キツイのはギザの先端を折り返す時だ。この時は斜面に
向かって真っ直ぐ歩くことになるので、曲がり角のたびに
大減速、曲がり角を過ぎるとちょっと楽になるという
繰り返しがしばらく続いていくので、逆走して下りたくなる
ことしきりである。ただ、この辺りは下山用の砂走りと
登山道の距離が離れているので、7合目までは
頑張れよと言われているような感じだった。

そんな区間を抜けて7合目 日の出館に着いた時の喜びは
ひとしおなのだが、上を見ると頂上はまだまだはるか遠く
に見えていて、たどり着けるのか不安になってきた。
しかし、7合目で少し休憩してから再び歩き始めると、下が
砂地ではなく砂利道のような感じになるので、これまでの
道のりと比べてかなり歩きやすくなった。砂走館を通過
した所からは駿河湾を見ることができ、富士から海まで
見えたのは初めてだったので大感激だった。


 
 
相変わらず風が強く、この辺りでかなり寒さが深刻に
なってきたので、8合目に着いたら着替えようなどと思い
ながら歩いていたら、風によるアクシデントが発生した。
コンタクトの上から花粉よけのメガネをかけるという
スタイルでここまでずっと砂埃を耐えてきていたのだが、
とうとう隙間から進入した砂粒が右目を直撃したのだ。
これにより右目に激痛がはしり、風の中コンタクトを
はずすわけにも行かないのでひたすら次の小屋を求めて
目をしぱしぱさせながら歩くこととなってしまった。
 
 
 
== 10:00 8合目 ==

目の痛みをこらえながらしばらく歩くと、赤岩八合に到着。
山小屋の人に頼んで中に入れてもらい、コンタクトを
外してメガネに交換することができた。次は寒さ対策だ。
小屋の陰でカッパとTシャツを脱いで長袖のYシャツに
着替えたのだが、これだけで一気に暖かく感じるように
なった。やはり、寒さは汗でどっしり重たくなったTシャツ
が原因だったらしい。

これらの作業を合わせて30分近い休憩をとり、かなり
リフレッシュすることができたのでさらに上を目指して
歩き始めた。実は赤岩八合は「八合」を名乗っていながら
7合9勺なので、この上に本当の8合の小屋がある。ただ、
この小屋は廃墟となっていて、小屋跡の前のスペースで
小休止している人が目立つ程度の位置づけだ。赤岩八合で
十分に休憩した当方だったはずなのだが、さすがに30km
歩き続けてきた足は重くて仕方がなかったので、持参
していたエアーサロンパスをふくらはぎや足の裏に噴射
することにした。

これで足も楽になり、さあ頂上めざして頑張ろう!
となるかと思ったら、やはり8合目からが富士山である。
足元は大きな岩と石ころが混ざり合ったような比較的
歩きやすい地面なのだが、肝心の足が全く思うように動いて
くれないのだ。登山道は相変わらず細いジグザグ道が続いて
おり、この辺りは下山道と兼用なので下山者がマナー
よく道を譲ってくれたりすることが結構ある。譲られると
速く通り過ぎなくてはならないと思って一時的にペースが
上がるわけだが、すれ違うと一気に疲れて立ち止まりたく
なってしまう。特にすれ違いがなくても、ギザギザを
ひとつ過ぎるたびにとか、酷いときには数歩進むたびに
小休止が必要な状態が続き、頂上もなかなか近づいてこない
中、とうとうガスまで上がってきてしまった。この辺り
では本当にいつになったら着くのかと不安と疲れがピーク
に達しており、油断すると意識を刈り取られてしまいそうな
眠気もあいまって、もうただ足を前に動かし続けるしか
なかった。
 
 
 
== 12:00 御殿場口山頂 そして剣ヶ峰へ ==

何個目だかわからないギザギザを越え、遠くに白い鳥居が
見えてきたときは嬉しさと安堵感でいっぱいだった。
こうしてようやく御殿場口山頂に到着したわけだが、
ここで休んでしまうと剣ヶ峰まで行く気が失せてしまい
そうだったので、すぐに富士宮口の山頂に移動した。
この辺りは何度も歩いた道なので大体の距離感も分かって
おり、気分も楽だ。剣ヶ峰への難所である馬の背も
それほど苦しむことなく越え、12:20には剣ヶ峰に到着した。


 
 
これで、標高差3300m を歩きぬくことにとうとう成功。
13時間に渡る苦行を経た後だけに、言い表しようのない
達成感をひしひしと感じ、しばし余韻に浸ってから
下山を開始した。
 
 
 
== 13:15 下山開始 ==

剣ヶ峰で小休止してから富士宮口山頂に戻り、山頂郵便局で
ハガキを投函。夏の間だけとはいえ、こんな所で営業してるのは
相変わらずすごいものだ。そして、御殿場口に戻り、昼食を摂ったり
してから下山を開始した。

下り出すと意外と足は動くもので、登りで死ぬほど苦労した道のりを
快調に下っていき、1時間ほどで7合5勺 砂走館に到着。
行きは2時間半かかったんだが・・・

そして、すぐ下にある日の出館から先はお楽しみの大砂走り。
ここはホントに足が疲れていても飛ぶように降りられるから、
富士山の登り降りの工程で一番好きな場所だったりする。
須山口分岐から先は地面が固くなるので滑りやすく、
転倒に気をつけないといけないが(実際、米兵っぽい人が
派手にすっ転んでた)、全体的に快調に降りることができた。


 

  
== 15:18 新5合目 大石小屋 ==

そんなこんなで、砂走館から1時間で新5合目大石小屋に到着。
登りは4時間半近くかかった道のりを1時間!
この数字だけでも、どれだけ登りにくい道だったのか
察していただきたい。

この勢いなら駅まで歩けるんじゃないか、という思いも
一瞬あったものの、ちょっとした段差につまづく足の上がらなさ
っぷりはこの後の20km以上続くアスファルト道路は無理、
と判断し、タクシーで御殿場駅まで帰った。

その後の御殿場線で爆睡し、終点で親切なおばあさんに
起こしてもらったのは言うまでもない。


というわけで、若さにまかせた大いなる無茶はこれにて終了。
思えば、この時の経験が鷲羽岳日帰りとかに活きてきたんだろう。
(歩き続けた時間だけ考えるとトントン?)

御殿場駅(0合目)からの富士登山 [前編]

2009-12-20 18:21:01 | 登山
右京さんの件で富士山が注目されてるようなので、
富士山に過去10回登ってきた中で一番過酷だった登山記録でも
掘り返してみようと思う。
 
 
2005年8月20日 晴れ
富士山(御殿場駅~剣が峰) 単独行
 
 
== 23:30 御殿場駅(標高455m) ==

駅から新5合目まで15kmくらいのつもりでいたのだが、
御殿場駅の名所案内に
 「新五合目まで約22.3km バス45分
と書かれていた。


 
 
思ったよりかなり遠くていきなり計画の
破綻を感じたものの、とりあえず行くしかないので
歩き始めた。浅間神社に行ってみようと思ったのだが、
どこから入るのかよくわからなかったし暗かったので断念。
しばらく歩いたところにあったセブンで飲料とおにぎりを
買って、軽く準備運動をして0時ごろアタックを開始した。

天気は晴れ。風が強いのがちょっと気になる。

特に目印があるわけでもないので、ゆるやかに登り続ける
道をただ黙々と歩き続けること1時間。自衛隊滝ヶ原駐屯地
近くにあるセブンに到着したので、駐車場で小休止をとった。
これから富士宮新5合目まで車で行って登山するのであろう
人達がいた。車に乗るでもなく突然富士に向かって歩き
出した当方の姿はさぞや不思議に見えたに違いない。
 
 
 
== 1:00 自衛隊滝ヶ原駐屯地 ==

自衛隊駐屯地を越えると街灯がなくなり、道は急に暗く
なってくるが、ちょうど満月で空には雲の一片もなかった
ので、月明かりでかなり見通すことができた。これから
登る富士山の姿も月明かりに照らされて暗闇に浮かび
上がっており、なかなか幻想的な光景だった。


 
 
道はしばらく真っ直ぐな上り坂が続くのだが、このあたりで
早くも足に痛みが出始める。先行き不安である。くねくね
道に差し掛かると傾斜も急になってきて、歩くペースも
かなり落ちてくる。ずっとTシャツ一枚で歩いていたのだが、
道端の気温表示は16度になっており汗が冷えて寒く感じる
ようにもなってきた。ますます不安がつのる・・・。
 
 
 
== 2:30 馬返し(標高1040m) ==

この行程はとにかく目標物がないので、どこまで来ている
のかよく分からない。自衛隊演習地の中を進む道の周りには
木々以外はひたすら何もなく、時折顔にからみつくクモの巣
くらいしか変化はない。MP3プレイヤーでいろいろ聴きつつ
黙々とただ歩くしかない道のりだ。初めて現れた目標物は
馬返し」(いわゆる一合目)を示す立て札だったのだが、
歩き始めて2時間半でまだ標高600m しかかせげていないと
いうか、まだこの高低差的に1/5 だからこれまでの4倍は
登っていかなければならないかと思うと気が遠くなる思い
だった。




馬返しを過ぎると、「標高1100m」とか「御殿場口登山口
1km 先右折」とかいろいろ看板が出てくるようになって、
少し元気が出てくる。太郎坊トンネル(この手前で御殿場口
新5合目に分岐する)が見えたときにはかなり嬉しかった。
太郎坊トンネルの前で荷物を降ろして夜食をとり、ついでに
2週間前の登山時にも飲んだ「ハブアタック」を注入。
防寒用に雨ガッパを着てさらに歩いていった。
 
 
 
== 4:00 御殿場口新5合目 ==

これまで延々歩いてきた道を右に曲がって、御殿場口
新5合目にいたる道はかなりの急斜面だった。曲がってから
それほど距離はないはずなのだが、新5合目の駐車場に
着くまで30分近くかかっていた。

振り返ると、御殿場の街の灯りと日の出前の徐々に赤く
なってきている空が見え、もうここで帰ってもいいんじゃ
ないかというくらい達成感があったが、まだまだここからが
本番である。トイレ(ここのトイレは無料)と少々の
休憩を済ませて、再び登り始めた。
 
 

== 5:00 ご来光 ==

実はこの時点でかなり足にきていたので、帰りは5合目からバス
またはタクシーで帰ろうとすでに心に決めていたし、山頂に
着く前に引き返す事態も考えていた。しかし、アスファルト
舗装を抜けて踏み固められた砂地の登山道を歩いていると
足の痛みを特に感じなくなり、やはりアスファルト道が足に
かける負担は相当なものだと改めて感じることができた。

そんな具合で快調に歩を進めていき、空がだいぶ明るくなって
きたころに、まだ開いていない大石茶屋の前を通過。ご来光
までに少しでも高度を稼ごうと、ギザギザの登山道ではなく
下山道の方を直線的に登っていった。そして5時過ぎごろに
雲の中から昇ってくる黄金色に輝く太陽を拝むことができた。
富士で見るご来光はいつでも雲間から昇ってくる印象なのだが、
遠くの山の陰から昇ってくるような景色も一度拝んでみたい
ものだ。それでも上空には一片の雲もなく、薄着で登山できる
ような素晴らしい天気が期待された。
 

 
 
しかし、、、この日はどうにも風が強く、日差しはあるのだが
体感的にいつまで経っても暖かくなってこなかった。カッパの
中に汗まみれのTシャツしか着ていないという状態だったので、
脱いだらさらに寒いことは想像にた易く、とにかく歩き続ける
しかなかった。

 
 
後編に続く・・・

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後編はコチラ