新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

新潟の野鳥 カラフトムジセッカ

2015-07-24 09:23:04 | ムシクイ科
 カラフトムジセッカ 学名・Phylloscopus schwarzi 英名・Radde's Warbler

 過去に観察した「新潟の野鳥」シリーズです.

 カラフトムジセッカは,新潟ではこれまでに数回しか記録のない迷鳥です.

 カラフトムジセッカ.地味な野鳥です.しかし,僕にとっては本当に心から出会いたいと願い続けた野鳥でした.必ず出会うことができると信じ,その特徴を徹底的に頭に叩き込んだ野鳥でした.

 海岸の樹高2~3メートルほどの背が低くく,下草の生えた松林.その暗い松林の下枝に動く小さな影.キクイタダキのようにホバリングして松の葉の葉先に飛びつく敏捷な動き.ムシクイの仲間です.この当時,デジスコで野鳥を撮影していたのですが,とてもファインダーの中に捉えることができませんでした.しかし,チャンスはやってくるものです.そのムシクイが青虫を捕まえたのです.大きな青虫で,飲み込むのに苦労し,地上に降りてようやく飲み込むことに成功しました.しばらく,地上に降りたまま動くことができませんでした.ファインダー越しに見えたムシクイはカラフトムジセッカでした.はっきりした眉斑,太く先端に丸みのある嘴,大きく感じられる目.間違いがありません.震える指先で,シャッターを押し続けました.その時は本当に長く感じられたのですが,実際の出会いは1分少々の短い時間でした.
 
 家に帰るまでに何度も液晶で確認しました.ほとんどがブレブレでした.絞りは開放2.8,シャッタースピードは1/6,それでも数枚,特徴が判別できる画像がありました.家に帰ってからも何度も見直しました.図鑑と見比べました.夜は,夢にも見ました.そして確信したのです.女神は存在する.時には微笑んでくれることがあると.

カラフトムジセッカ.
撮影日時 2008.10.19 撮影場所 新潟県新潟市


カラフトムジセッカ.
撮影日時 2008.10.19 撮影場所 新潟県新潟市


カラフトムジセッカ.
撮影日時 2008.10.19 撮影場所 新潟県新潟市


カラフトムジセッカ.青虫を飲み込んだ後,しばらく口を開けたままでした.
撮影日時 2008.10.19 撮影場所 新潟県新潟市


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