手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

上から目線

2015-01-11 20:40:57 | 日記
これは手話世界に限らず、人に対して上から目線の人間は嫌い。むかつく。

当然ながら、こういう人は、手話世界にもいる。

手話通訳者。
威張っている手話通訳者でまともな技術を持った人は見たことがない。
「通訳してあげる」という態度の通訳者は言語道断。
「私は手話通訳者」と威張っている奴は通訳者ではなく、粗大ごみだと思っているので、これ以上言及しない。

ろう者。
礼儀知らずのろう者がいる。
当然ながら、ろう者といってもいろいろ。礼儀正しいろう者もたくさん、おられる。
むしろ、礼儀知らずの無礼者はごく一部の人たちである。
初対面の手話通訳者にいきなり、「お前、手話、へた」というろう者がいる。

あまりにも技術が未熟だと、腹が立つ気持ちはわかる。
しかし、言い方というものがある。礼儀というものがある。
極ろう派はよく、こう言う。
「お金をもらってやっている以上、プロ。プロの仕事ができなければ、文句を言われるのは当たり前」
正論である。
でも、ちょっと考えてもらいたい。

例えば、ラーメンを食べに行ったとしよう。
出てきたラーメンがひどく不味かったら、
「おい、なんやこれは。食えたもんやないで!」
と文句を言うだろう。

ラーメン屋はプロとして営業している。
客はお金を払ってラーメンを食べる。
ラーメンをいくらで売るか、決めているのはラーメン屋の店主である。
ラーメン屋は十分に利益が出る金額を自分で考えて、自分で決めている。

手話通訳者は、どうか。
まず、公的派遣の場合、申請者(ろう者)はお金は払わなくていい。公的サービスだから、無料である。
申請者はお客様ではない。
手話通訳者は「有償ボランティア」の謝礼金として、役所からいくらかのお金をもらうが、これは、行政側が決めたボランティアに対する謝礼であり、報酬ではない。生活していけるような金額ではない。単純にお金を稼ぐなら、外食チェーン店で皿洗いのパート労働をした方が、はるかに稼げるのだ。
それのに、なぜ、手話通訳をやっているのか。
自分のためではない。ろう者のためである。
「プロ意識」は持っていても、金銭的には到底プロとは言えない。

手話通訳者に対して、厳しいこと自体は、よい。
しかし、根底に手話通訳者への感謝の気持ちのない批判は、聞く価値はない、と思っている。

念のため付け加えるが、感謝の気持ちは「根底に」持っていればよいものであり、言葉にする必要はない。
ろう者と手話通訳者は対等である。




手話通訳者、緊急出動!

2015-01-11 07:25:10 | 日記
派遣者が休みの日とか、夜間とか、通常の手話通訳者派遣申込ができないケースがある。
わしらの地元では、こういう緊急案件に限って、事後報告という形で、公的派遣が認められている。

ある日の夜、携帯電話に着信があった。知らない番号である。
「救急隊員の○×と申します。今、耳の不自由な方を病院に搬送中です。この方が、あなたに連絡してほしい、とおっしゃるので、電話させていただきました」
驚いた。
搬送先の病院を聞いて、急行。

わしらの地元では、手話通訳者がろう者と直接連絡してはいけないルールになっている。
しかし、そんなことを言っていたら、上記のような緊急の場合に対応できない。
従って、このような緊急の場合に限り、公的派遣と認めてもらえる。
ただし、後の「事実確認」がうるさい。
連絡をくれた救急隊員の氏名、所属などはもちろん、当日の通訳実施時間や内容など、詳細な報告が必要である。
ま、当たり前だけどね