手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

手話通訳者の常識

2015-01-04 18:42:44 | 日記
いつの時代にも、変に威張っているみっともない手話通訳者がいる。
自分の考えが絶対正しいと思っていて、自分とは違う考え方をする通訳者をけなす。

かつて、手話通訳者は白い手袋をして手話通訳をしていた時代があった。
「そうそう!」
と思った方は、手話通訳とのつながりが相当長い。
“白い手袋をしていると、手話が見やすい”と言われていたのだ。
この時代、通訳現場に白手袋を持っていかないと、
「手袋、持ってないの? 手話通訳者は白手袋を携帯するのが当たり前でしょ!」
と叱られた。

しかし、今では・・・
手袋をしている手話通訳者なんて、いない。
その時代、その時代で、
「これがベスト」
と思われているスタイルとか、やり方というものがある。
そういうものは、時の流れと共に変化していくものだ。

みんなはどう考えているか。
どんな考え方が主流なのか。
それらを理解することは必要。
しかし、それ以上に、自分はどう思うか、が大切なのだ。

俺はあの時代でも、白手袋を使ったことはない。
手袋なんてない方がいい、と思っていたからだ。


手話世界の変人「たいし」の考え方がスタンダードになる日がくるかもしれない。




手話通訳者派遣事業要綱

2015-01-04 04:03:56 | 日記
この事業の実施主体は○○市とする。ただし、この事業の運営については、市長が指定する団体(以下、「運営団体」という。)に委託することができる。





手話通訳者派遣事業の実施主体は、現在のところ、県であったり、市であったり、地方なんや。
だから、県堺に住んでいる聴覚障害者が、歩いて数分の距離であるにも関わらず、手話通訳者派遣予定場所が県外である場合、派遣を断られてしまう場合がある。
これでは困る。
実施主体は地方ではなく、国であるべき。
国が実施主体となるためには、法律が必要。
で、手話言語法制定に向けて懸命の努力が続いているわけや。

さらに問題なのは、「運営団体」。
手話関係だけではく、広く社会問題として、戦後全くといいほど改善されず積み残されてきた大問題、天下りの温床。
運営団体とは、いわゆる外廓団体。
これは、役人が定年退職した後、数年間、ポストと収入を保証するために、役人たちが作った制度。
例えば、役所の福祉課長が定年退職して、退職金をがっぽりもらう。
このA元課長は、地元の社会福祉法人の事務局長に天下りして、数年勤める。
数年後、またがっぽり退職金をもらう。
このような、天下り役人の受け皿に過ぎない組織が、手話通訳者派遣事業を「受託」していては、制度がなかなかよくならんのは当然や。

誤解のないよう書いておくが、担当者(コーディネーター)は一生懸命やっている。
組織の問題なんや。