手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

日本国憲法

2016-11-30 06:15:04 | 手話
地元派遣者主催の手話通訳者研修にて、憲法の講義があった。
なかなか、いい着眼やないか。ちょっと、派遣者を見直した。
手話通訳者は憲法に関して見識を持たねばならない。
なぜなら、手話通訳活動とは聴覚障害者の権利を守るための活動なのだから、権利とは何か、という理解が不可欠であり、権利を理解する上で憲法の勉強は欠かせない。

しかし・・・・
講師が悪かった。
講師はA弁護士だった。

最初に引っかかりを感じたのは、A弁護士が、
「憲法は国家権力を縛るためにある」
と言った時。
ん?
まあ、素人にわかりやすい言葉を選んでくれたんやろ。
そう解釈した。しかし、
「国民には憲法を守る義務はない」
と言うので、ダメだこりゃ、と思った。
何を言っているのだ・・・・
恥ずかしくないのか・・・・

日本国憲法の理念とは何か。
国民主権、平和主義、基本的人権の尊重である。
手話通訳者に最も関わりの深いのは基本的人権の尊重。

聴覚障害者の「知る権利」を擁護する活動である手話通訳活動とは、聴覚障害者の基本的人権を守る活動に他ならない。
国民一人ひとりが憲法を尊重し、順守しなければ人権など守られない。
当然、国民には憲法を守る義務がある。

最初に引っかかった部分の「国家権力云々」についての解釈も間違い。
憲法は、国家がその権力を恣意的に行使することを制約するためにある。
国家=行政と考えて差し支えない。
手話通訳者派遣制度は国ではなく地方自治体が実施している制度だから、
行政=派遣者
である。

このブログで繰り返し主張してきたが、派遣者が恣意的に制度運用することは憲法違反なのだ。



なぜ、威張るのか・・・

2016-11-29 07:17:32 | 手話
妙に威張っている手話通訳者がいる。
実にみっともない。

手話世界だけではないらしい。
点字を勉強している健常者(視覚障碍者の世界では晴眼者と呼ばれるようだ)が自慢していた。

「私は点字で書かれた本を指先で読むことができます」
へー、すごいですね。
「これぐらい勉強しないと、意味ないからね」

長年、視覚障碍者支援のボランティアをされているHさんにこの話をしたら・・・

「ウソですね。読めませんよ、絶対」
そうですか・・・
「視覚障碍者の皆さんは、見えなくなって、生きるために、必死で点字を読む技術を身に着ける。それでも、必死に、何年も努力しても、読めない人もいる。晴眼者が勉強のために、なんて意識で練習したところで、読めるようになるものじゃない」
どうして、自慢げに法螺話をするんでしょうね・・・
「たいしさんならわかるでしょ。威張っている手話通訳者って、技術はお粗末でしょう?」
その通りです(笑)
「それと同じですよ」


なるほど。
弱い犬ほどよく吠える、ってやつかな。



手話を英語に置き換えて考えてみよう

2016-11-28 06:37:17 | 手話
「今話していたことを、英語で話してください」
と突然言われたら、どうする?
問題なく流暢な英語を披露する人もいるだろうが、ごく少数だと思う。

手話サークルでよく見る光景。
ろう者が手話で話している時、聴者が突然割り込んで、
「ちょっと、今の手話、何?」
とやってしまう。
手話講習会ではないのだ。
これがストレスになって、ろう者は来なくなってしまう。
こうして、聴者ばかりの手話サークルができあがる。

昔も今も、同じである。

蛇足ながら追記するが、いつも複数のろう者がいて、活気のあるサークルもある。
でも、残念ながら、多くのサークルはいまだに聴者ばかりである。


英語と手話

2016-11-27 14:41:51 | 手話
英語教育の今昔。
昔はネイティブの先生なんかいなかった。しかし、時代は流れ、今ではネイティブから学ぶのが当たり前になっている。

手話は?
英語のような普及はしていないが、流れとしては同じようなものだ。
かつては聴者が教えるのが当たり前の時代だった。
今ではろう者が教えるのが主流になりつつある。

時代の流れはごく自然なものだろう。
ただ・・・
手話サークルなどで時々見る光景。
聴者ばかりのサークルに、ひょいとろう者が現れる。
さあさあ、とろう者が講師席につかされ、
「教えてください」
と言われる。

こんなめちゃくちゃな話はないが、残念ながら、半世紀前から今に至るまで、この無茶は繰り返されている。

英語が話せる人なら誰でも英会話教室の講師ができるのか。できるわけがない。

手話ができる人なら誰でも手話講習会の講師ができるのか。できるわけがない。




手話ブログ

2016-11-26 09:02:40 | 手話
このブログでは「派遣者」という表現を用いているが、一般的には「派遣元」という表現が使われている。
なぜ、派遣者と表記しているか。
それは、手話通訳者派遣制度の主役であるろう「者」がいて、脇役である手話通訳「者」がいるから、この2者をつなげる役割をしている人たちも「者」という表記にしよう、と思ったからや。