手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

手話通訳者派遣制度

2015-01-06 19:08:05 | 日記
手話通訳者の派遣は、各地方が定めた要綱に従って実施されている。
「要綱って何?」
とか、
「なんで法律じゃなくて要綱なん?」
とか、「要綱」に引っかかりを感じる方は、
http://www.masse.or.jp/
ここに要綱行政についての詳しい資料があるので、ご覧ください。

さて、ある地方の要綱に書かれている、制度の目的をご紹介しよう。

「聴覚障害者及び音声又は言語機能障害者に対し、適当な意志伝達の仲介機能の任に当たる者がいない場合、手話通訳者を派遣することによりコミュニケーションの円滑化を推進し、身体障害者の福祉の増進に資することを目的とする。」

高松市の裁判で争われた争点の一つが、ここにある。
行政側が手話通訳者を派遣してくれるのは、「適当な意志伝達の仲介機能の任に当たる者がいない場合」なんや。
だから、聴覚障害者が手話通訳者派遣を申し込んだ場合、当日、現地にその親族が同行する合、断られる場合がある、ということ。

この争点をさらに掘り下げると、、「適当な意志伝達の仲介機能の任に当たる者」とは誰か、とうことになる。

行政側の主張は、平たく言うと、
「家族が同行するんやろ? なら、家族に通訳してもらえばええやんか」
ってことになる。
アホな話や。
聴覚障害者の家族が、「適当な意志伝達の仲介機能の任に当たる者」に該当する、と主張するなら、聴覚障害者の家族には無条件で手話通訳者資格を与えなければ、言ってることとやってことが完全に矛盾するわけや。



手話通訳技術/指文字

2015-01-06 06:27:21 | 日記
俺は通訳現場では、ほとんど指文字を使わない。
こういうスタンスを
「素晴らしい!」
と褒めてくれる申請者さんもいれば、そうは思わない申請者さんもいる。
申請者さんもいろいろや。

病気などで聴力を失った方(中途失聴)の場合、手話そのものが苦手な人が少なくない。
当然だろう。
このような申請者さんは、手話通訳者ではなく、要約筆記者の派遣申込をするケースが多い。

申請者のDさんは、社会人になってから聴力を失った。
Dさんなりにいろいろ考えた結果、当初から、要約筆記者ではなく、手話通訳者の派遣申請をしている。
「Dさんが正しい」などと主張する気は毛頭ない。
申請者さんもいろいろ。ご自分の判断を尊重したい。
俺自身、元要約筆記者。要約筆記の必要性は理解している。

Dさんの通訳に行く時に限り、指文字を多用する。
当然ながら、Dさんと相談した上でのこと。

手話通訳者を料理人に例えると、指文字は「常備している包丁の一つ」である。
プロの料理人なら、包丁は毎日研ぐ。
手話通訳者もしかり。




手話通訳技術/指文字

2015-01-06 06:27:21 | 日記
俺は通訳現場では、ほとんど指文字を使わない。
こういうスタンスを
「素晴らしい!」
と褒めてくれる申請者さんもいれば、そうは思わない申請者さんもいる。
申請者さんもいろいろや。

病気などで聴力を失った方(中途失聴)の場合、手話そのものが苦手な人が少なくない。
当然だろう。
このような申請者さんは、手話通訳者ではなく、要約筆記者の派遣申込をするケースが多い。

申請者のDさんは、社会人になってから聴力を失った。
Dさんなりにいろいろ考えた結果、当初から、要約筆記者ではなく、手話通訳者の派遣申請をしている。
「Dさんが正しい」などと主張する気は毛頭ない。
申請者さんもいろいろ。ご自分の判断を尊重したい。
俺自身、元要約筆記者。要約筆記の必要性は理解している。

Dさんの通訳に行く時に限り、指文字を多用する。
当然ながら、Dさんと相談した上でのこと。

手話通訳者を料理人に例えると、指文字は「常備している包丁の一つ」である。
プロの料理人なら、包丁は毎日研ぐ。
手話通訳者もしかり。