くろちゃんの甲府城つづりⅡ

やまなしの甲府城跡や文化財のようすや活動を、
くろちゃんと仲間たちがなんとなく紹介するため再登場!

風流使者。(吉保さんパート②)

2016年08月01日 | 甲府城日記
こんにちは
もう葉月…8月ですねはやーい

さてさて、先月19日に柳沢吉保さんの詠んだ七夕の歌をご紹介しましたが、
その吉保さん絡みのネタを断続的にお送りしてみようかと思います(笑)(今回はパート②とゆーことで

こちらは、『風流使者記』という山梨の紀行文が所収されている本です。(『甲斐叢書』第三巻所収、昭和49年発行)
書いたのは誰かといいますと、日本史の教科書にも出てくる儒学者・荻生徂徠(おぎゅうそらい)さん。(幕府の御用学者みたいな??)
宝永元年(1704)に晴れて甲斐国主・甲府城主となった吉保でしたが、将軍綱吉の信任も厚く、
老中首座(のちの大老格)という立場上、江戸城に詰めっきり?みたいな多忙な身の上
でも、何といっても思い入れのある甲斐の国、藩主として仁政を敷きたい、お城も増改築したい、城下町も整備して活性化させた~い、
とさまざまに肝入り事業を現地の家臣たちに指示しました。
そして、なかなかお国入りできない自分の代わりに、荻生徂徠に甲斐国の視察を命じたワケです。
(貧乏をかこっていた徂徠を抜擢して配下にしたのはよっしーなのでした
徂徠さんは、同僚の田中省吾さんと甲斐国を見聞しまくり、記したのがこの『風流使者記』
タイトルもコジャレてますよね
ただ、さすが儒学者さんだけあって、文章がカタい…と申しますか、全文漢文(あまり和漢文っぽくない気がシマス…)
の格調高い文章で、かなりの頻度で漢詩も詠みまくっています
正直読みづら~~い感じなのですが、来たくても来られない主君に、
「貴方様のお治めになっている甲斐の国とはこういうところです!」と一生懸命に伝えようとする徂徠さんの心意気をすごく感じます
(まあ、配下ですから「よいしょ」も込みで(笑))
もちろん、甲府城のこともバッチリ書いてありますよ
とゆーか、冒頭の文章からも、甲府城の大改修が終わったのでそれを見に行って欲しいというのも、目的のひとつだったようです。
内容については、またおいおい…。

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東京学芸大学、青山学院大学、東京藝術大学の学生さんたちに甲府城石垣を見てもらう

2016年08月01日 | 甲府城日記
昨日の甲府の最高気温は36.1
そんな暑い中、甲府城を見学に東京から文化財(文化財科学)を学ばれている東京学芸大学の学生さん、青山学院大学の学生さん、東京藝術大学の学生さん等御一行様がいらっしゃいました
(ありがとうございます


文化財の保存・修復関係のことを学ばれているということで、甲府城が抱えている課題3つを提示させていただいて、見学していただきました

1.石垣の石の割れ、はく離について
2.石垣の落書きについて
3.石垣の線刻画について

解決策を一緒に考えていってもらえたらという想いがあります


岩盤の上に石垣が造られている状況がわかる地点です
石垣の石がはく離して落ちている状況が見られます


この付近にもこれからはく離しそうな石があります
どうしたらよいのか課題となっています

 
本丸にて
天守台の石垣を見ると、赤っぽく変色している石が
実はこれは石垣にされた落書きを消した痕です
石を傷付けずに、きれいに消す方法を模索しています
過去には、落書き大作戦を行っています

 
稲荷櫓の近くの石垣には、石材の表面に細く引っかいたような線で描かれた線刻画があります
これらの線刻画を維持するにはどうしたらいいのでしょうか…。


最後に稲荷櫓の東側にて集合写真です
提示した3つの課題の解決策、いい解決策がありますでしょうか?
またなにか些細なことでも教えていただけたら嬉しいです

このご縁を大切に
これからも甲府城をどうぞよろしくお願いいたします

コメントお待ちしています
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