これは山梨県庁構内、東門近くにある丸石です
(気付いていない方も多いかもしれません…)
山梨に多い、丸石道祖神??この丸石に見覚えありませんか?
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山梨県教育会附属図書館竣工当時の概観の写真(現地看板より)赤丸で囲んだところに丸石
これは平成21年度まであった山梨県庁第一南別館(現、山梨県防災新館の敷地)の玄関に左手にあった丸石なんです
(平成21年の県庁耐震化等整備事業によって、県民プラザとともに山梨県庁第一南別館は解体されています。)
山梨県庁第一南別館は、もともとは、山梨県教育会附属図書館(のち山梨県立図書館)として昭和5年(1930)に甲州財閥と呼ばれる山梨県出身の実業家(日本の鉄道王とも呼ばれる)である「根津 嘉一郎(ねづ かいちろう)」の寄付により建設(竣工)されました
その後、長く昭和45年まで県立図書館として親しまれてきました
昭和初期のモダニズム建築として特徴を備えているという建物でしたが、建物の保存の実現には至りませんでした
しかし、解体工事に先立ち、「再築」が可能となる水準の詳細な保存記録調査が実施されています
丸石は、大きさ直径90cm、石種は、花崗岩です
丸石を採用した経緯は不明だそうですが、建物の意匠モチーフとして円がたくさん使われている(丸窓や円形の欄間等)ことから、建物の象徴として扱われたものと言われています
この丸石を見ると、図書館建設に尽力した根津さんや旧県立図書館に愛着を持って利用された方々の想いが伝わってくるような気がきました
甲府城跡に来られた際には、県庁構内(江戸時代は、甲府城の楽屋曲輪)の丸石もあわせてご覧ください
参考文献:『旧山梨県立図書館(山梨県庁第一南別館)記録保存調査報告書 』山梨県教育委員会 平成22年3月発行