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田中聡史さん8回目の「君が代」不起立~「処分するな」の声を都教委へ!

2015-03-23 00:47:26 | シェアー

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田中聡史さん8回目の「君が代」不起立~「処分するな」の声を都教委へ!

 

3月19日、都立板橋特別支援学校教員の田中聡史さん(写真)が、同校の卒業式で連続8回目の「君が代」不起立をしました。以下は、元教員の根津公子さんの訴えと、当日のチラシまきの報告です。

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昨日(3月19日)、田中聡史さんが働く板橋特別支援学校の卒業式でした。田中さんは今回も不起立をし、校長に現認確認をされました。今日か来週はじめに都教委による事情聴取(=処分の要件を整えるための手続き)が強行されるでしょう。そして、26日の教育委員会定例会で処分が決定されると思います。

田中さんは、2011年入学式から連続して不起立処分を受けています。最高裁判決は、不起立のみでの「戒告を超える重い処分は違法」と判じましたが、都教委はそれをも無視し、2013年からは田中さんに「減給1か月」処分を出してきました。2011,12年の3回は戒告処分 2013,14年の4回は減給1ヶ月処分でした。

今回、さらに重い処分を狙っているのではないかととても心配です。そこで皆様にお願いです。都教委にできるだけ早く、「田中聡史さんを処分するな」と声を届けてください。

処分に反対する市民が大勢いること、処分をしたら大変なことになると都教委に思わせましょう。周りの方にも広めてください。

■抗議・要請先 
東京都教育庁(=東京都教育委員会)〒163-8001東京都新宿区西新宿2-8-1
総務部教育情報課(都民の声を聞く担当) :電話03-5320-6733  FAX 03-5388-1726
人事部職員課服務係(処分を発令する担当):電話03-5320-6792 

■次に、板橋特別支援学校卒業式チラシまきの報告です。

 ――都教委の監視体制に変化あり

雨の心配をしていたが、幸いにも午前中雨は止んでくれた。7時35分、校門前に着くと、すでに板橋の市民団体がチラシまきを始めていた。たった今副校長が、「生徒には撒かないでください」と言いに来たとのこと。彼女たちが「生徒に撒きに来ました」と返事を返したところ、副校長は無反応だったとう。

私たちも加わって撒き始めるや数分で、また副校長は同じことを言いに来た。防犯用カメラで門前にやってきた一人ひとりを確認し、監視しているのではないかと思わせるほどの速さだった。

見慣れた都教委の顔4人が、生徒通用門と正門の内側で私たちを監視している。生徒の登校時間帯は副校長や主幹も立った。私たちが手を伸ばせば届く距離にいる。この人たちは、始めの2回ほど、「生徒には撒かないでください」と言ったが、その後は言わなくなった。また、私たちの「おはようございます」「卒業おめでとうございます」の声に学んでか、途中からは生徒たちに私たちと同じように言葉をかけていた。

職員の出勤と生徒たちの登校が終わった8時55分、通用門に「御用の方は正門にお回りください」と書いたB4サイズのボードを張り、鍵をかけて監視係の3人は校舎に向かい始めた。そこに生徒と保護者が登校・来校してきて、「ここを開けてください」と言うが、都教委職員(だったか、この学校の職だったか)は、「よろしければ正門にお回りください」と、あり得ないことばを発した。生徒の制服が目に入らなかったはずはないにもかかわらず、だ。重ねてその保護者は「ここの生徒なんですが」。さすがまずいと思ったのか、監視係は鍵を開けて2人を通した。他にも何人かの人が当然使えると思って、通用門前に来たけれど、この人たちは正門に回されていた。

監視係をするこの学校の職員に、「ここに鍵をかけなくてもいいでしょう。私たちが中に入るとでも思ってらっしゃるんですか。」と言うと、職員は一瞬苦笑した。見る限り、この人たちがその場の状況を判断して対処することは一切なく、指示されたことを完遂することにしか頭がいっていない。何の仕事でも、それではいい仕事はできないだろうに、と思うのだが。

チラシまき参加者は22人だった。「君が代」不起立を貫いてきた田中聡史さんとともに闘いたいと思う人たちである。

式が終わった時点で、私たちは再び、校門前へ。来賓と思われる男性が私たちに向かって、「ご苦労さんですね」と言い、頭を下げられた。来賓として招かれるこのような方が、何らかの意思表示をしてもらえたらいいのだが…。

今日はこれまでと違うことがあった。昨年の卒業式以降、入学式でも都教委が学校に乗り込んでの田中さんに対する「服務事故再発防止研修」(4回)でも、学校側は私たちをビデオカメラで撮影していた。しかし、今回はそれがなかった。それをしても脅しにならない、効果がないと判断したのか、それとも人権侵害の恐れを感じたのか、あるいは…。都教委の監視体制は後退したといえる、と思う。




 


吉見義明教授の裁判闘争を支持し、「慰安婦」問題の根本的解決を求める研究者の声明

2015-03-23 00:06:02 | シェアー

http://y-support.hatenablog.com/より転載

賛同署名追加募集のお知らせとお願い

提訴から1年半が経ちました。吉見裁判は4月20日に第7回口頭弁論を迎えます。

弁論に向けて、吉見教授は現在、陳述書をご執筆中ですが、学界でも桜内発言への危機感が広がっていることの証拠として、陳述書で私たちの声明の一節を引用し、あわせて声明と賛同者一覧を証拠書類として提出されることになりました。弁護団の判断では、提出のタイミングは秋に予定されている結審の1週間前ぐらいがよいとのことです。

そこで、この機会にあらためて賛同者を募りたいと存じます。今日の日本の危うい政治・社会状況を考えれば、この裁判のもつ意味は重大であり、吉見教授を支援する輪をいっそう拡げなければなりません。お知り合いの方で、まだ署名がお済みでない方に、ぜひ呼びかけていただければと存じます。

署名の締切はさしあたり、9月20日(日)20時といたします。

これまでの経緯など、詳細は下記のリンク先をご覧下さい。

 【署名の仕方】

下記の署名用フォームのページにアクセスし(携帯からでも可能)、必要事項を記入のうえ、送信してください。

  https://ssl.form-mailer.jp/fms/8e0697c6270781

※ご質問・ご意見は、次のメール・アドレスまでお願いします。

  問い合わせ先:y-support@freeml.com

 ※最新情報は下記ブログにて更新予定です。

  http://y-support.hatenablog.com/

 


吉見義明教授の裁判闘争を支持し、「慰安婦」問題の根本的解決を求める研究者の声明

*追加募集にあわせて、第1段落の日付2カ所に「2013年」を挿入しました。
   〔旧〕7月26日 → 〔修正後〕2013年7月26日
   〔旧〕5月27日 → 〔修正後〕2013年5月26日

さる2013年7月26日、日本軍「慰安婦」研究の第一人者として知られる吉見義明中央大教授が、「日本維新の会」所属の桜内文城衆議院議員を名誉棄損で、東京地裁に提訴しました。問題の発端は、2013年5月27日「日本維新の会」共同代表の橋下徹大阪市長が、「慰安婦」問題発言などに関する釈明の記者会見を日本外国特派員協会で行った際、同席した桜内氏が吉見氏を冒瀆する発言をしたことでした。桜内氏は、司会者が参考文献として吉見氏の著書を紹介したところ、「これはすでに捏造であるということが、いろんな証拠によって明らかとされております」と述べたのでした。


前後の文脈から、桜内氏が吉見氏の著書を「捏造」と侮辱したことは明白です。しかし吉見氏が発言撤回と謝罪を求めると、桜内氏はこれに応じるどころか、「捏造」と述べたのは「sex slavery(性奴隷)」という概念であると、論点をすり替えようとしました。そして10月7日の第1回口頭弁論にあわせて発行された「日本維新の会 国会議員団本部」の『NEWS RELEASE』は「桜内文城衆議院議員は、日本国および日本国民の名誉と尊厳を守るため、「慰安婦=日本軍の性奴隷」という虚偽を世界に発信している吉見氏の讒訴を法廷で粉砕します」と宣言し、吉見氏と正面から争う姿勢を示したのです。


私たちはこのような桜内氏らの不誠実きわまりない法廷戦術に、強い憤りを感じています。桜内氏側の戦略は、「性奴隷」という一般には馴染みの薄い用語に世間の耳目を向けさせ、今日の日本社会に蔓延する排外主義的風潮に便乗することで、自らの過ちを隠蔽するとともに、実証的に積み上げられてきた歴史研究の成果を虚偽であると印象づけようとするものと見られます。これは研究者が自らの研究成果にもとづいて主張する学問的見解を、政治的な策略を弄して葬り去ろうとするものであり、このような行為を許してしまえば、「慰安婦」研究にとどまらず、研究成果の自由な表明に政治が干渉する道を開くことに繋がりかねません。自らの保身のために、論点をすり替え、「慰安婦」問題の解決を遠ざけようとする桜内氏らの策略は、とうてい国際社会においても受け入れられるものではなく、それこそ「日本国および日本国民の名誉と尊厳」を傷つけるものではないでしょうか。


桜内発言とその弁明の論理は、昨今、日本社会の一部で繰り返されてきた、「慰安婦」問題についての誤った認識を拡散させ被害者の名誉を傷つける悪質な宣伝を拠り所としています。そしてその背景には、過去の植民地支配や侵略戦争の過ちから目をそむけ、被害者に責任を転嫁することで自らを正当化しようとする歪んだ歴史認識があります。私たちはこのような卑劣で浅薄な歴史認識と決別することこそが、日本社会の将来を切り開く道であると確信していますが、万一、裁判で桜内氏が主張するような理屈が通ってしまえば、「慰安婦」問題の本質を歪曲しようとする歴史修正主義の主張に、司法が「お墨付き」を与えることになりかねません。


私たちは「慰安婦」問題の根本的解決が、過去の日本の過ちを正し、近隣諸国との真の和解を成し遂げるために不可欠であるという認識に立ち、また日本における学問研究の自由を守る意味からも、吉見氏の裁判闘争を全面的に支持することを、ここに表明します。司直には正義と良識にもとづいた、国際社会に恥じるところのない賢明な判決が下されることを心から期待します。また日本政府には、本年5月17日の国連社会権規約委員会および5月31日の国連拷問禁止委員会の勧告に沿って、元「慰安婦」被害者を侮辱する言動を認めない措置を取るとともに、すでに明らかにされている関係諸団体の提言にもとづき「慰安婦」問題の根本的解決をはかるよう、強く要求します。

 

呼びかけ人(五十音順)

庵逧由香(立命館大学)、板垣竜太(同志社大学)、鵜飼哲一橋大学)、内海愛子恵泉女学園大学名誉教授)、岡真理(京都大学)、長志珠絵(神戸大学)、小野沢あかね(立教大学)、笠原十九司都留文科大学名誉教授)、北原恵(大阪大学)、金富子(東京外国語大学)、駒込武(京都大学)、河かおる(滋賀県立大学)、志水紀代子(追手門学院大学名誉教授)、宋連玉(青山学院大学)、高橋哲哉東京大学)、中野敏男(東京外国語大学)、早川紀代(女性史研究者)、林博史関東学院大学)、姫田光義中央大学名誉教授)、藤永壯(大阪産業大学)、藤目ゆき(大阪大学)、吉田裕(一橋大学