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【加計学園疑惑】 安倍首相の「本当のお友達」に、こうして血税176億円が流れた 〔「週刊現代」2017年4月15日号より〕

2017-04-11 15:00:55 | 共謀罪 治安維持法

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51382より転載

安倍首相の「本当のお友達」に、こうして血税176億円が流れた

森友よりも問題なのは、こっちでしょ!

「これは違法じゃない。けど、異常だ」地元でこう囁かれる疑惑の土地。主役は長年、安倍総理が親しくしてきた名門のトップ。今度は「あの人はしつこいんだ」と言って、切り捨てるわけにもいかない。

総理がサポートする教育ビジネス

〈どんなときでも心の奥で繋がっている(中略)30年来の友人である私と加計さんはまさに腹心の友であると私は思っています。そのスタートは振り返れば、アメリカでの留学時代でありました。共に学生という自由な身分で、共に遊び、そして語り合いました〉(銚子市の地元紙・大衆日報より)

安倍総理は、'14年5月24日、銚子に建つ千葉科学大学の開学10周年記念式典でこう語った。

同大学を運営する学校法人加計学園は、岡山県を本拠地とし、全国に5つの大学を構え、2万人以上の学生を抱える加計学園グループの中核。そのトップが、安倍総理の親友、加計孝太郎氏だ。

加計氏は'01年に父で創業者の故・勉氏の跡を継ぎ、理事長に就任。名家の跡継ぎという同じ重責を担い、歳も近い。若き日の安倍総理が心を許したのも自然なことだろう。

「現在、安倍総理と加計氏は、年に数回ゴルフをしたり、昭恵夫人もまじえて会食していることが新聞の首相動静に載っていますが、その3倍は秘密裏に会っていると聞きます」(全国紙政治部デスク)

 

この加計グループにいま、注目が集まっている。同グループは近年、各地で広大な土地の無償貸与・譲渡を受け、自治体から巨額の補助金を受け取り、学校を次々に建設している。さながら、スケールの大きな森友学園だ。

本誌は3月25日・4月1日合併号で、加計氏の姉が理事長を務める、学校法人順正学園の土地取得の経緯を報じた。淡路島にある「吉備国際大学南あわじ志知キャンパス」だ。記事を受け、順正学園は本誌を提訴したと発表している。

〈岡山市の学校法人・順正学園(加計美也子理事長)が24日、発行元の講談社に2000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こした〉(3月25日、毎日新聞朝刊)

しかし、新聞記事掲載から5日が過ぎた3月30日時点で、週刊現代編集部に訴状は届いていない。マスコミに提訴をリークし、一方的に言い分を述べるとは、学校法人にしては奇妙な対応だ。

加計氏の父・勉氏は、生前こう公言していた。

「僕は教育者ではない。教育実業家だ」

「腹心の友」の教育ビジネスを、総理が政界からサポートする――詳しくは後述するが、加計グループに対する行政の優遇ぶりを見れば、こう思われても仕方ない面がある。

「官邸が意向を示し、霞が関が動き、行政は財源も担保せず学校を作らせる。森友のような忖度があるのではないか。

加計さんは昭恵夫人ではなく、安倍総理自身の交友関係だからシラを切ることもできない。総理はこの話に本気で触れてほしくないんです」(自民党ベテラン議員)

Photo by GettyImages

加計学園の役員には、内閣官房参与、木曽功氏がいる。順正学園は官邸とも情報共有のうえ、本誌を提訴すると決めたようだ。本誌は順正・加計の両学園に取材を申し込んだが、「係争中なので回答できません」と答えるのみだった。

総理からの「ご指示」

本誌が報じた、順正学園の土地取得の経緯はこうだ。閉校した県立高校の跡地と建物を、民間企業が購入の意志を示していたにもかかわらず、順正学園が入手、'13年春に大学の新学部を開設した。

土地は広さ約5.5ha、建物と合わせて評価額約30億円、市の補助金額は最大13億3300万円だった。このうちの土地が、順正学園に貸与されている。

そして、加計学園が絡むもう一つの土地問題が、愛媛県今治市「いこいの丘」で進行中の、岡山理科大学獣医学部の建設用地である。広さ16.8ha、評価額36億7500万円の広大な土地を加計学園に譲渡し、さらに県と市が最大96億円という破格の補助金を支払うことが、この3月に市議会で決まったばかりだ。

これら二つの大学建設で加計グループが手に入れるであろう土地の評価額と補助金は、淡路島が不動産30億円+補助金13億3300万円、今治が土地37億円+補助金96億円で、計176億円。財源は、もちろん血税だ。

 

しかも、今治の用地で工事を主に担当している業者「SID創研」は、加計学園グループ企業で、加計氏の親族が役員を務める。学校建設費に充てられる補助金が、結局はグループ企業に還流するわけだ。ある今治市議が明かす。

「もともとあの土地には、県が運動公園やドームを作るつもりだったそうですが、資金不足で頓挫していたんです。それがここ何ヵ月かで、急に大学用地にあてるという話になった。あまりにも早すぎる展開に驚きました」

急速に事が動き始めたのは、昨年11月9日に行われた政府の国家戦略特区諮問会議からである。安倍議長のもと、麻生太郎財務相、菅義偉官房長官など、政権最高幹部が顔を揃える、特区関連の最高意思決定機関だ。

Photo by GettyImages

今治はこの時点で、すでに総理が最終決裁権をもつ「国家戦略特区」に指定されていた。この会議の中で、山本幸三地方創生相がこう述べている。

〈(今治の獣医学部設置を含む)重点課題につきましては、法改正を要しないものは直ちに実現に向けた措置を行うよう総理から御指示をいただきました〉

今治は総理案件だから、審議抜きですぐやるぞ――ここで総理の決裁を得て、今治市は加計学園に対する土地無償譲渡に邁進を始めたのだ。

まず今治市は、11月18日から1ヵ月間、獣医学部開設に関するパブリックコメントを募った。だが奇妙なことに、寄せられた意見の75%が「反対」だったにもかかわらず、市は「目的が実現されるよう、取り組んでまいります」と、これを黙殺してしまう。

その後、12月27日の市議会で37億円の補正予算決議があり、市はその日のうちに用地を今治市土地開発公社から購入。こうして土地をいったん市の所有としたうえで、年明けの公募の後、加計学園に無償譲渡するという手筈を整えたわけである。

「前々から契約書の下書きはできていて、決議の瞬間、ハンコが押せる状態になっていたんでしょう」(前出・今治市議)

市民はほとんどが反対している。それなのに、市は手続きをどんどん進めてゆく――不可解な状況の中、10月2日と12月24日の2回、加計氏は安倍総理と昭恵夫人同席で会食している。加計氏と総理が今治の件について、このときまったく話さなかったということはあり得ないだろう。

ところが年明け以降、今治市議会で異論が噴出し始める。市の企画課長が、議員たちの質問攻めに遭ったのだ。

今回、本誌は今治市議会特別委員会の議事録を全文入手した。それをもとに、このときの議論を再現しよう。

近藤博市議 土地の無償譲渡契約を加計学園と結ぶ前に、市が出す補助金の額は決まるんですか?

企画課長 その件に関しましては、県のほうから、「まずは最終的な総理大臣認定を待って議論をすべし」というお話をいただいているところです。

石井秀則市議 市民の方が一番心配しているのは、財政的なことよりも、生徒が来るのかということなんですよ。その辺の見込みはどうですか?

企画課長 (一般的な獣医学部の)志願倍率といたしましては、15倍というような数字も出てございまして、獣医学部はどの大学にも定員を超えた学生さんがいる状況でございますので、まず大丈夫と思っております。

重松眞司市議 ささいなことですけど、大学名が岡山理科大学ですが、最終的に四国とか愛媛とか今治とか、そういう名前が付くんでしょうか。

企画課長 今は仮称という形にさせていただいております。

国会でおなじみ、財務省の佐川宣寿理財局長を思い起こさせる、腰は低いが要領を得ない企画課長の答えに、議場は紛糾した。すると、市長が宥めるように口を開いた。

「話が先行しますと、県議会が『われわれは聞いてないぞ』ということになってもいけません。(マスコミの取材に対しては)具体的な数字については今少し慎重であってほしい。非常に重要な場面でもありますので、そのことも含めてお願いしたいと思います」

これも「忖度」か?

さらに3月3日の議会では、最終的な補助金の額、そして無償譲渡そのものの是非について、厳しい意見が続出した。

松田敏彦市議 補助金は、今治市は64億が限度額だと言っていて、一方で県のほうではまだ最終決定はできていないですね。市長さんも県知事とお話しされていると思いますが、もし県からお金を出してもらえない場合、足らない部分は市が出さないといかんという状況にはならないですよね?

 

企画課長 県知事は「前向きに検討してまいりたい」とおっしゃったと聞いております。県にはしっかり対応していただけると確信しております。

松田澄子市議 すみません、1年生議員が恐縮なんですけど、事が性急すぎるんじゃないでしょうか。急ぎたいという気持ちも分からんではないのですが、今、市民が納得するのかと言ったら、私は疑問があります。この大学を誘致するには、無償譲渡じゃなきゃいけないんでしょうか。

市長 昔、今治に東海大学が進出してもいいという話があったんですが、その際も土地については今治市が全面的に(負担してほしい)という話があったようです。

ここは無償譲渡を、覚悟を決めてやる。この際思い切って無償譲渡に踏み切るべきではないかということで、強くしっかりと取り組んできたわけです。先ほど拙速ではないかというお話もありましたけれども、決してそうではなくて……。

結局この日の市議会で、「今治市は結局、いくら出すことになるのか」「なぜ土地を無償譲渡しなければならないのか」という問題は決着しないまま、無償譲渡と、補助金を最大96億円とする補正予算案が可決された。

前出の市議は、憤りつつこんな指摘をする。

「いちばんおかしいのは、加計学園に市が無償譲渡した土地を担保に、加計学園がカネを借りられる契約になっている点です。市の説明では、『新設の獣医学部は、国際レベルの教育環境を整備する必要があるため、安定的な資金調達が必要になる』ということですが、これじゃ加計学園が丸儲けじゃないですか」

今治を戦略特区に指定し、獣医学部新設のゴーサインを出したのは、他でもない安倍総理だ。広大な土地の無償譲渡の大元に、総理の意志が存在していたことは事実である。総理はこれも「忖度」と言って逃げ切るつもりだろうか。

「週刊現代」2017年4月15日号より

 

 

 

 

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