http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/1500/blog/51710/より転載
1500万人の飲料水を守れ!高浜原発再稼働パブコメ、政府が国民の意見を募集中。あなたも書きませんか?たとえば、こんなことを。
こんにちは。核・エネルギー担当の鈴木かずえです。
全国で原発に再稼働に反対されている方々のチカラで、今、日本の原発のすべてがとまっています。原発なしのお正月を迎えることができるって、とっても、おめでたいですね!
ところで、12月17日、原子力規制委員会は、関西電力高浜原発3,4号機の再稼働適合審査書案を公表しました。再稼働に向けて、の最初のステップです。
この案に対するパブリックコメントが始まっています。
ぜひ、あなたに、パブリックコメントを送ることをよびかけます。
パブコメ送っても反映されないからなぁ..
とおなげきの方もいらっしゃると思いますが、でも、パブコメには以下のような効果もあります。
- 基本的にすべて公開されるので、国民の意見のみえる化と共有ができる
- たくさん集まれば、とりまとめに時間がかかるので、その間に再稼働の問題点をより明らかにできる
- 報道や国会で取り上げられれば、社会問題化、世論づくりにもなる
そして、九州電力川内原発のパブコメについての会議の中で、大島原子力規制委員は、パブコメの中にはとりあげられるべき意見があるとして、
「形式的なものに終わってはならない」「フォローアップをしていくことが必要」
と意見を述べています。
応募要項には 「科学的・技術的なご意見」とありますが、
原子力規制委員会では専門家も交えたワーキングチームや会合が開かれています。
わざわざパブリックコメントを募集するのは、国民の意見を聞くためです。
パブリックコメントは、あなたの考えを自由に書いて送ればOKです。
締め切りは2015年1月16日(金)です!
出し方は4通りあります
ネットから
電子政府の総合窓口のサイトの「意見提出フォームへ」のボタンを押して、フォームから
FAXで
「意見提出様式」をダウンロードして記入、03-5114-2179へ
郵送で
「意見提出様式」をダウンロードして記入、以下へ郵送
〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 原子力規制部 安全規制管理官(PWR担当)宛
(ワープロなど使用の場合は「意見提出様式」の記入要項に即して記入)
さて、なにを書こう
審査書案には、地震や津波の想定や、事故対策についての審査結果が書かれています。
むずかしく考えず、テレビのニュースや新聞/インターネット記事などを読んで、ふだん考えていることを書けばいいと思います。
応募要項に「御意見の対象を該当箇所がわかるように、ページ番号を明記(例:13ページ)して」とあります。
審査の位置づけや方針に関しては審査書の1ページに書かれてあるので、審査の在り方や、規制の姿勢、しくみ、再稼働の是非そのものなどについての意見は「1ページ」が対象となるでしょう。
グリーンピースは以下の5つをまずは書こうと思っています(パブリックコメントは、何回でも出せます)。
(審査書案を検討後、追記していきます)
1) 東電福島原発事故の収束を優先してください。
「ある程度の原因究明はできている」と田中俊一原子力規制委員長は述べていますが、地震が原因である可能性の追求は行われていません。
原子力規制委員会は、事故原因の調査と何よりも事故の収束こそ、最優先で取り組むべきです。
2) パブリックコメントを反映させるしくみを作ってください。
九州電力川内原発の再稼働適合審査書案へのパブリックコメントについての会議上、大島委員がパブコメは「形式的なものに終わってはならない」「フォローアップが必要だ」と発言しています。
この意見を具体化させてください。
とりまとめをして流してしまうのではなく、重要な案件については別途、パブリックコメント執筆者の推薦による専門家による意見聴取を行うなど、具体的に反映させるしくみを作ってください。
3)避難計画についても再稼働審査の中できちんと審査してください。
田中原子力規制委員長は「避難と基準は車の両輪」と言いながら、避難計画については審査の対象外になっています。
避難計画の了承機関である内閣府では「審査」は行っていません。避難計画についても、再稼働審査の中できちんと公開で審査をしてください。
4)審査書案について、公聴会を全国で開催してください。
九州電力川内原発においては、審査書が了承された後に「住民説明会」が立地県の主催によって開催されました。
本来、審査書の了承前に、パブリックコメントと並行して住民の意見を聞く「公聴会」を原子力規制委員会または国の主催で行われるべきです。さらに住民主催の公聴会や討論会への参加要請には答えるべきです。
5)プルトニムMOX燃料は使用すべきではありません。
高浜原発は、ウラン燃料用に設計された原子炉です。プルトニウムがあらかじめ入っているMOX燃料を使用すると事故のリスクが高まります。
また、過酷事故においても、プルトニウムMOX燃料であると被害が拡大する恐れがあります。
プルトニウムMOX燃料は使用すべきではありません。
参考サイト(参考になる記事のリンクやサイトを追記していきます)
福井地裁に、大飯原発3,4号機、高浜原発3,4号機の再稼働差し止め仮処分を訴えています。申立書には、地震のリスク、プルトニウムMOX燃料のリスクについての概要、大飯原発に差し止め判決をくだした福井地裁の2014年5月の判決からの引用があり、参考になります。裁判所に提出した準備書面にはさらに詳しい記述となります。
美浜の会は、1990年代より福井県の原発問題に取り組んでいます。地震やMOX燃料のリスクに加え、避難問題では、「避難計画を案ずる関西連絡会」として実地調査や自治体アンケート調査を行い、報告書がアップされています。
原子力規制委員会の会合を傍聴し、その報告や分析をアップしています。パブリックコメント実施の際には、参考情報を掲載したり、実際にパブリックコメントをその場でかく「ワークショップ」も開催しています。