こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

久し振りの朝日で活気を取り戻した花と蕾、2018年9月

2018-09-29 | 

 

今日は午前中から雨が降っている。そして、明日は午後から台風24号の影響で当地の天候は荒れ模様になりそうだ。関東地方も記録的な降雨と暴風に襲われるだろうとの予報が出されている。さて、昨日は嵐の前の静けさかと思いたくなるほど、空模様は穏やかであった。雲一つ浮かんでいない青空のもとで、市街地周辺の山並みが朝の陽射しを浴びていた。

この画像での山(城山(柄杓山)、300 m)は秋に向けての装いをまとい始めたようである。ソメイヨシノが植えられている部分が幾分か紅葉を感じさせる色合いになっている。ソメイヨシノの葉は、明日夜から明後日朝までの強い風に耐えられるであろうか。ここでの秋景を楽しみにしている者としては、耐えてほしいを願う。左奥の山頂は固有種のカッコソウが咲く鳴神山(980 m)のそれである。

 

久し振りに朝日をたっぷりと浴びて、庭の花や花木の蕾は活気を取り戻したようである。この時と言わんばかりに、シュウメイギク、ミズヒキなどの花、そしてツバキやシャクナゲの蕾が陽射しで輝いた。 

斜めから逆光と順光のもとで、シュウメイギクの花(八重咲きと八重咲きの変種)。

 

 

 

ミズヒキの花と蕾

 

 

ツバキでは、来年での開花に向けて蕾の形成が始まっている。

 

ツバキの品種はヒシカライト(菱唐糸)である。このものは、江戸時代に品種改良によって生み出された名花として知られている。今年4月中旬に開いた花から。

 

 

ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)。蕾のみならず葉が陽射しを受けている。葉が革質であることは、西洋シャクナゲに見られない特徴である。


ツクシシャクナゲの花(今年4月中旬)。


このシャクナゲでは、横にひろがるが樹高はあまり高くならない。葉柄が柔軟性をもっているので、葉はかなり強い風をも受け流す。

 

 

「余談」 夕日に染まる雲。一作日、朝は雨天であったが、 夕方になると青空が見えるようになった。

 

*******

撮影、9月28日朝(城山、シュウメイギク、ミズヒキ、ツバキ(蕾)、シャクナゲ(蕾))。


赤味を帯びた中秋の名月、2018年9月

2018-09-25 | 夕景

今日の新聞では、お台場で撮った中秋の名月が第一面を飾っている(朝日新聞)。昨夜は当地でも午後7時頃に、中秋の名月が雲間から姿を現した。まだ、東側の山から昇って間もないためであろうか。名月は赤味を帯びていた。

 

30分後に撮った月である。赤味が幾分か薄くなっている。

 

名月が薄い雲の帯を締めた姿である。この後、月は厚い雲に隠れてしまった。

 

ちなみに、22日の十三夜の月では、その輝きが印象的であった。やや斜めから月面が太陽光を受けているので、クレーターなどの凹凸が十五夜のときにくらべてはっきりと見える。

 

ところで、昨年は10月4日に中秋の名月が東側の山から昇った(午後6時頃)。

*****

「余談」

昨夕は赤い太陽が浅間山に沈むシーンが見られることを期待したが、厚い雲に切れ間ができなかったために、結果はNGに終わった。しかし、この場面を眺めたスポットで、久し振りに同好の友人に出会うとの嬉しいハプニングがあった。

 

 

撮影、9月24日(中秋の名月、夕景)、群馬県桐生市にて。月(望遠(190mm)+ トリミング、ホワイトバランスは太陽光)。


鮮やかな夕焼けの翌日は曇り、2018年9月

2018-09-23 | 夕景

今日は全国的に好天との予報が出されていたが、当地では朝から太陽が見えない空模様になった。昨日の夕焼けがあまりにも鮮やかであったためであろうか。よく夕焼けの翌日は晴れると言われるが、昨夜と今日の状態は、何事にも例外があることを実感させるものであった。

夕焼け(22日午後5時半から6時頃まで)。

 

 

 

 

 

 

ところで、夕焼けが始まる頃、東側の山が夕日に染まり、山全体があたかも紅葉で覆われているような景色が現れた。

 

この山から現れた十三夜の月(午後6時頃)。

十三夜の月(望遠(200 mm)+ トリミング)。

 

 

*****

9月22日、午後5時半頃〜6時半頃、群馬県桐生市にて。


束の間の青空と朝日を浴びるホトトギスの花、2018年9月

2018-09-17 | 

昨日と今日の朝は、束の間のことであったが、秋らしい青空が雲間に見える時間帯があった。いつものことながら、わたくしは近くの展望台に登り青空と市街地周辺の山並みとのコントラストを楽しんだ(午前6-7時)。

 

山並みの標高は300-1100 mである。 

 

東側の尾根を越えた朝日が庭の花々を照らし始めた(午前7時頃)。

 

日陰では地味な存在になりがちなホトトギスの花が軟らかい日差しを受け始めた。花がもっとも美しく見えるときに(午前7時頃)。

 

日差しによって、紅紫色の斑点(模様)が強調される。

 

接写で浮き出る、花と蕾の質感。


ホトトギス属の植物は19種類知られており、いずれも東アジアに生育している。日本には12種類分布しているが、このうち10種類は日本にだけ生育する日本固有種である(国立科学博物館HPから)。


花の構造には、他の花には見られないものがある。


*****

撮影、9月16、17日。

 


秋の花から、雨に濡れるシュウカイドウ、桐生川にて、2018年9月

2018-09-16 | 

 

シュウカイドウ(秋海棠)は寛永年間に中国から日本に渡来したと言われている。もともとは庭園などにて栽培されていたものが九州以北で野生化している。

花は雨に濡れてもその姿が乱れない。

 

 山側の崖で咲く花々。

 花は渓流沿いでも咲いている。

 

シュウカイドウは日本の花になりきったのであろうか。このものはよく日本画や俳句に登場する。「臥して見る秋海棠の木末かな(正岡 子規)」

 

 

 


撮影、9月15日、雨天、桐生川上流にて。

 


秋の花から、シュウメイギク、ニラなど、2018年9月

2018-09-11 | 

今日は日中でも半袖では肌寒さを感じる天候になっている。そして、上空は黒い厚い雲で覆われている。さて、シュウメイギク(春明菊、キンポウゲ科、イチリンソウ属(アネモネ属))が純白の花を開き始めた。

 

 

育て始めた頃、このものは一重咲きであったが、2011年頃から花の外見は大きく変化している。花びらが重なって咲く二重咲き、雄しべや雌しべが花びらに変化した(八重咲き)品種へと変身している。そして、今年は、雄しべと雌しべが部分的に花びらに変化した花が多い。

 

 

通りがかりの人々は、このようなシュウメイギクを見たことがないと言う。そのことはともかく、純白の花びら(実は萼が変化したもの)と黄橙色の雄しべの組み合わせには、秋の花に相応しい風情が感じられる。

 

 

ところで、雄しべと雌しべがほとんど変化していない花は我が家において貴重な存在である(苦笑)。

 

余談ながら、暑さにかまけて草むしりを手抜きしたたためであろうか。今年は、ニラ(ネギ科ネギ属)の花も咲き誇っている。

 

ついつい、ニラを野菜として眺めてしまうが、このものの花の色と構造は魅力的である。

 

このアリは餃子の味が忘れられないのであろうか。

 

 草むしりをしないで自然に任せた結果(苦笑)。ニラとオシロイバナとの競演(それとも、共演か)。

 

草むしりをしないで自然に任せた結果(その2)。早朝でのツユクサとオシロイバナの共演。昼頃までに、ツユクサの花は退散する。

 

 

 

撮影、9月上旬から11日

 

 


赤紫色を帯びた朝焼け、2018年9月

2018-09-08 | 朝景

今日の朝焼けは、思わず天空を見上げたくなるほどの色彩でスタートした。その朝焼けは15分程度しか続かなかった。東の空が厚い雲に覆われてしまったからである。真夜中に霧雨が降ったために現れた朝焼けは、その色彩が強く印象に残るものであった。

 

 

 

ここでの山並みの標高は250-300 mである。

 

 

今朝は何気なく4時半頃に外を眺めたら、赤紫色の世界が夜明けを迎えようとしていた。急に外に飛び出す年(年齢)でもないかと、ゆっくりと我が身を起床モードにセットし、少しばかり歩いて天空にレンズを向けた。赤紫色は薄くなりはじめていたが、名残の光景を記録することはできた。その後、夕刻まで天候は曇りであった。

 

 

 

 

 北方向の山並み(1,000 m)が朝日を浴びて赤く染まった。

 

 

 

9月8日午前5時頃、群馬県桐生市にて。


美ヶ原での秋景、2010年10月 

2018-09-03 | 蔵出し

今日もまた霧に邪魔されたかと半ば諦めの心境に陥っていたとき、突然にも穂高連峰を覆い隠していた霧のカーテンが開きはじめた。私たちはカーテンよ完全に開けと願いながら、連峰の厳しい山容がはっきりと現れる瞬間を待った。

 

そして、王ヶ頭の先にある断崖の上で連峰の姿を眺めている人々がいることに気付いた。


残念ながら、その人々と出会うチャンスはなかった。もし出会っていたならば、この場面での感動と印象を互いに交換できたであろう。ともかく、この画面はいまでも脳裏に焼きついている。
 

 

「以前松本平の人々は、美ヶ原を東山、北アルプスを西山と呼んだそうだが、その西山の最重要部分、槍、穗高の連嶺を、東山からまざまざと眺めることが出来る。その豪快な山容を鑑賞するのに、最も適した距離である。その眺めに呆然としてから、眼を他へそらすと、別の山々が我も我もと名乗りをあげてくるのに接するであろう(深田久弥著、日本百名山(新装版)、新潮社、1993、61 美ヶ原)」

 

 

 

 

*****

撮影、2010年10月。


赤城自然園での夏の花(2)、タムラソウ、シキンカラマツ(残花)など、2018年8月

2018-09-01 | 赤城自然園

タムラソウ(田村草、キク科タムラソウ属の多年草)。花名は面白いが、その由来ははっきりとしていない。

 

アザミ類とは異なって葉にとげ(刺)がないために、このものは見る者に穏やかな印象を与える。なお、ここでは保護色を帯びた昆虫が写っている。

 

シジミチョウが吸蜜している。蜜腺はどこにあるのだろうか。

 

とびだしている雄しべ(濃い色)が花にアクセントを与えている。

 

タムラソウの花は小さな花の集まりである。細長い花びら(5枚)、雄しべ、雌しべ(雄しべの中心)。

 

*****

自然園では、シキンカラマツ(紫錦唐松、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草)が花を開いていた。このものの分布域は限られていると言われている(長野、群馬、福島など)。残花の状態になっていたが、独特の美しさは残っていた。レンズを向けながら、花びらに見える萼の色合いと質感に魅せられてしまった。

 

蕾の色と質感も印象的である。

 

淡い桃紫色の萼花びらと黄色の葯との対比が美しく、風に揺れて咲く姿には風情がある(NHK出版、みんなの趣味の園芸)。

 

この時季にしか見られないシキンカラマツの姿。これから最高調に達しようとしている花とドライフラワー化したものが混在している。

 

******

他の花々など。

マツムシソウ。

 

ツリガネニンジン

 

オミナエシ

 

 

吸蜜しているハチでのだんご状の花粉「花粉荷」。

 

見かけたチョウから、サカハチチョウ。

 

キンミズヒキ

 

林内の暗い場所で一際目立つヤマシャクヤクの実。不稔(未受粉)のものである。受粉したものは黒色の実になる。

 

 

撮影、8月2日。EF 100 mm F2.8。