今日もまた霧に邪魔されたかと半ば諦めの心境に陥っていたとき、突然にも穂高連峰を覆い隠していた霧のカーテンが開きはじめた。私たちはカーテンよ完全に開けと願いながら、連峰の厳しい山容がはっきりと現れる瞬間を待った。
そして、王ヶ頭の先にある断崖の上で連峰の姿を眺めている人々がいることに気付いた。
残念ながら、その人々と出会うチャンスはなかった。もし出会っていたならば、この場面での感動と印象を互いに交換できたであろう。ともかく、この画面はいまでも脳裏に焼きついている。
「以前松本平の人々は、美ヶ原を東山、北アルプスを西山と呼んだそうだが、その西山の最重要部分、槍、穗高の連嶺を、東山からまざまざと眺めることが出来る。その豪快な山容を鑑賞するのに、最も適した距離である。その眺めに呆然としてから、眼を他へそらすと、別の山々が我も我もと名乗りをあげてくるのに接するであろう(深田久弥著、日本百名山(新装版)、新潮社、1993、61 美ヶ原)」
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撮影、2010年10月。
幾らか秋色に染まった美しい眺めです。
穂高連峰が、こんなに近くに雄大に眺められるのですね。
私が登った時も秋でした、そして晴れていたと思います。
ですが何故か北アルプスの印象が薄いのです。
雲に隠れていたのでしょうか。
思い出せません。
ここでの秋景には落ち着きのある美しさが感じられます。このときは晴れていたのですが、霧が多い状態でした。
それだけに、穗高連峰の姿が強く印象に残りました。
山頂での展望案内台には、北アルプス(穗高から鹿島槍付近まで)、富士山、八ヶ岳、南アルプスなどの
展望写真が貼ってありました。
たかさんが登られたとき、北アルプスは雲に隠れていたのではと想像しています。
コメントありがとうございました。