こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

レンゲショウマの実 2017年10月

2017-10-28 | 

庭で育てているレンゲショウマが実を結んでいる。育て始めてから7年近くになるが、昨年まで結実することはなかった。とくに、昨年は伸び始めた新芽が季節外れの降霜でダメージを受け、花が一輪も咲かなかった。今年は順調に芽が育ち、二十輪ほどの花が開いた。現在、葉はかなり枯れているが、実は育ちつつある。

レンゲショウマは、山などの冷涼地と異なって平地においてほとんど実を結ばないと言われている。多分、今年はアリが送粉者として効果的に働いてくれたのかもしれない。 

実の形と質感は花のそれらから想像できそうもない。これも進化の過程で身に付けた結果であろうか。

 

 

今年の花から(8月)。実生の苗が花が開くのは3-4年後である。

 

 

台風21号に続いて22号が近づいている。21号での強い風雨に耐えたのであるから、22号によってダメージを受けないでほしい。ちなみに、セキヤノアキチョウジでは満船飾りの花が強風で吹き飛ばされた。

なお、同じ頃に花が開いたキレンゲショウマでは、でき始めた実がクロハウリムシによって食害を受けてしまった。ところが、クロハウリムシはレンゲショウマの花に近づかなかった。レンゲショウマはキンポウゲ科レンゲショウマ属の多年草であり、キレンゲショウマはシソ科キレンゲショウマ属のそれである。

キンポウゲ科の花にはしばしば有毒なアルカロイドが含まれている。そのため、レンゲショウマはクロハウリムシから嫌われたのかもしれない。


撮影、10月26日早朝。


静かな夕暮れ、桐生川ダム湖にて 2017年10月

2017-10-26 | 夕景

 

 

 

 

 

 

台風21号の大雨で満水状態になっているダム湖で、秋晴れの一日が終わろうとしていた。嵐による濁流の流れ込みを忘れさせるかのように、水面には青空の色が映り込んでいた。来月になると、ダム湖の上流で紅葉が進むだろう。

ときどき、わたくしはダム湖に架かる橋(梅田大橋)で湖面を眺めながらシャッターボタンを押してみる。今日はダム湖での「嵐の前の静けさ」ではなくて「嵐の後の静けさ」を撮ってみた。ディスクトップに貼り付けた画像を前にして、重荷を背負うが如きであった過去を振り返り、これから待ち受けている困難を覚悟する。どうも、このような年相応の習慣が身に付いてしまったようである。

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10月26日16時過ぎ、桐生川ダム湖(梅田湖)にて。


赤城山が見える景色、台風21号が接近した朝に 2017年10月

2017-10-25 | 朝景

 一昨日の明け方は、台風21号の大雨による被害現場に向かう緊急自動車のサイレン音で目が覚めた。当地では、午前2時頃の雨量は43 mmであった。しかし、午前7時頃になると風雨がぴったりと止んで、低く垂れ込めた雨雲の切れ間に青空が見えるようになった。台風がもっとも当地に接近していたにもかかわらずである。たまたま、早朝に渡良瀬川に架かる橋を通過する用事があったので、赤城山を堤防から眺めてみた。

雨が止んで間もなく、赤城山の姿がはっきりと見えるようになった。山頂は、左から鍋割山、荒山、地蔵岳(中央、1,674 m旧溶岩ドーム)、駒ヶ岳、黒檜山(最高峰、1,830 m、旧外輪山)である。

 

赤城山方向を離れて市街地中心部方向を眺める。公立病院そして市民の山とも言われている吾妻山(480 m)など。


不気味な色と形の雲の間に青空が見え始めたので、わたくしは一瞬、嵐の中心が通過しているのではとの錯覚に陥った。甚大な被害をもたらし台風の中心が上空を通過したときの記憶(小学生時代)がフラッシュバックしたからであった。ブックマークでリンクしているminoさんのブログ(花の詩山の詩)によると、中心はつくば市の上空を通過したとのことである。

 

堤防付近の道路では通勤での混雑が始まった。各学校は臨時休校になったと聞く。


肉眼では透明感に満ちた青空になり始めたが。露出条件の設定で四苦八苦。


さて、雲間から赤城山の山腹に日差しが届き始めた。


渡良瀬川は濁流となっていた。そして、河川敷きへの通路は閉鎖されていた。

 

日差しが強くなるにつれて山腹での紅葉が目立つようになった。望遠レンズでのみ楽しめる景色から。


山腹のクローズアップ(電波中継アンテナが立つ山頂は地蔵岳)。斑模様は赤城山がツツジの山であることを物語るであろう(アカヤシオ、シロヤシオ、トウゴクミツバツツジ、レンゲツツジ、ヤマツツジなど)。

 

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10月23日午前7時頃。渡良瀬川堤防(群馬県桐生市)にて。視点から赤城山までの距離は約40 km。


久し振りに朝日を浴びるセキヤノアキチョウジ、2017年10月

2017-10-21 | 

秋の花には、他の季節にくらべて厳しい試練が待ち受けているような気がする。試練は秋雨前線、台風そして低温などである。今週は、秋雨前線の停滞そして台風21号の接近によって雨の日が続いている。

満船飾のように花をつけているセキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁子)では、何本かの茎が水滴の重みで今にも折れそうなっている。また、個々の花に花粉の運び屋が現れない。

どころで、一日だけ、このものが朝日を浴びることがあった。

逆光では、この花ならでの魅力が表に出てくる。

 花の色は朝日が当たる方向によって変化する。

 

 一輪の花に焦点を合わせる。

 

10月18日午前7時頃。マクロレンズ、ピクチャースタイルはスタンダード。


シュウメイギク、咲き乱れて 2017年10月

2017-10-14 | 

 十年一昔と言われるが、約10年前に花屋の片隅に置かれていた一株の苗が数十株までに殖えて、花が咲き乱れるほどまで多く開くようになった。とくに、今年は花の群れが遠目にも目立つ。

 

 

純白で透明感に満ちた花びらが日差しで輝く。

 

この変わりものは2011年秋に出現した。シュウメイギクの花びらは萼であるとされているが、このものでは雄しべが花びらに変化している。

 

ところで、花の群れではときどき蝶が吸蜜している。このような場面は蜜腺の在り処を知る上で面白いかもしれない。10月上旬になってもツマグロヒョウモン(♀)が現れる。このチョウはかつて関東地方では見られなかったとのことあるが、いまでは群馬にも定着している。

 

10月上旬の朝にて。EOS 6D、EF 100 mm F2.8L (Macro)、ピクチュアスタイルはスタンダードに設定。

 


フォトアルバム、かつて武尊山で眺めた雄大な秋景

2017-10-12 | 山登り

武尊山(2,158 m)は赤城山の北方に位置し、幾つかの山頂からなる大きな山群である。深田久弥は「武尊をホタカと読める人は、山好き以外にはあまりいないだろう。....」との書き出しで、この山を紹介している(日本百名山、新潮社、1991年)。さて、9年ほど前のことであったが、この山を良く知る人に案内されて、わたくしたちは晩秋の武尊山に登ってみた。

そのときは、団体の登山者達で山頂への鎖場において渋滞が発生していたが、待ち時間にゆっくりと眺めた広大な眺めは、わたくしたちとって忘れることができない秋景の一つになっている。

 

武尊山から隣接する尾瀨の山々に至る広大な広葉・針葉樹林帯。山頂は(左から)笠ヶ岳、至仏山、会津駒ヶ岳、そして燧ヶ岳。



ブナなどの黄葉が眼下に広がっていた。山頂は笠ヶ岳(2,056 m)と至仏山(2,228 m)である。


燧ヶ岳と会津駒ヶ岳方向に至る樹林帯。

 

 



右奥の山頂は日光白根山(2,578 m)である。同山は関東以北での最高峰である。


午後の日差しを浴びる日光白根山と日光の山並み。


登山ルートにて。

このときは山頂付近に霧氷が見られた。


左奥の山頂は皇海山(2,144 m)である。



撮影、2008年10月中旬。コンパクトカメラ キャノンPowerShot G7。



雨に濡れるセキヤノアキチョウジ 2017年10月

2017-10-08 | 

昨日からセキヤノアキジョウジ(関屋の秋丁子)が花を開きはじめた。そして、今朝はこれのみならずノコンギクの花が東の山から昇る朝日を浴びていた。間もなく、両者は秋の花々として庭の主役になるだろう。今日、当地では最高気温が28℃に達したが、秋は確実に深まりつつある。

 

 

 

今日は朝日を浴びて。

 


セキヤノアキジョウジ(関屋の秋丁子): シソ科ヤマハッカ属の多年草。関東地方と中部地方に分布する。山野の木陰に生える。同属のアキチョウジ(秋丁子)は岐阜県以西に分布する。通常は高さが30-90 cmであると言われているが、育てているものは高さ120 cmほどまで伸びる(数年前に長野県内の道の駅で購入)。

 

ノコンギク(野紺菊):キク科シオン属の多年草。購入した一株が殖えて群生化(150株程度)している花は小さいが(径2cm程度)、その色は濃い。

 

 

撮影、10月8日(雨)、9日(晴れ)。

 


中秋の名月での月の出 2017年10月

2017-10-05 | 夕景

昨夕は東側の尾根の上空に帯状の雲が浮かんでいた。夕日に染まる雲から中秋の名月が顔を出す。年に一度しかないチャンスに出会うことを期待して、写人(kotsunagi)は月の出のときを待った。昨日、日の入りは17時23分、月の出は16時45分(群馬)であった。

自分が住んでいる市街地では、月の出が落日の時間帯まで遅れた。

名月は18時頃に現れた。尾根の標高は300 mほどである。月が現れる前に雲の色が薄くなってしまったが、淡い色を帯びた雲から名月が顔を出しはじめたとき、写人は思わず月の輝きに見とれてシャッターボタンを押すタイミングを逃しそうになった。

名月の輝きは、淡い色を帯びた雲によって強調されたようである。ところで、夕日を浴びている東屋は浅間山(長野)、妙義山(群馬)、荒船山(群馬・長野)、八ヶ岳連峰(長野)、群馬県西部の山並み、奥秩父連山、富士山、そして群馬・埼玉の市街地の展望台である。名月の大きさ(見掛け)を東屋や衛星放送受信アンテナのそれらと較べてみる。

 

名月の輝きが強くなってきた(30秒後)。このときの光景は、いささか過剰の表現かもしれないが、写人にとって筆舌に尽くしがたいものであった。

 

60秒後、月の相対的な輝きの強さは最高調に達した。束の間の出会いだからこそ、このイベントは印象深い。

 

イベントが終わった後は、月の明るさに合わせて露出条件を設定してみた。撮影での色温度は昼光色よりも低くしている。画像は200 mmの望遠レンズで撮った月の姿である。

 

 

10月4日18時頃、桐生市にて。望遠撮影(EOS 6D、EF 70-200 mm F4L、手持ち)とトリミング、RAWで撮影したものをDPP 4(キャノン)で現像。 天候:午前中は厚い雲で上空が覆われていたが、午後になると雲が浮かぶ秋晴れになった。

 

 


湿度96%の朝にて、2017年10月

2017-10-03 | 朝景

今日は早朝での湿度が96%であった。昨夜から未明までの降雨と低めの気温が10月にしては異常とも言えそうな湿度をもたらしたのであろう。そして、自宅の周辺の山並みでは、立ちのぼる白い霧が朝日によって照らし出されたのであった。

 

桐生城跡の山(城山)では、ソメイヨシノの紅葉が始まっている。

 

桐生川(中流域)の堤防にて。


東側の尾根への道にて。

 

 

 10月3日午前6-7時頃、桐生市にて。桐生との地名については霧が多いことに由来するとの言い伝えがある。