こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

世話要らずの美しい花から 2017年8月

2017-08-28 | 

日差しがあると、アキアカネが飛び回りはじめた。今夏は何とも例えようがないような天候が続いている。既に、オホークツ海高気圧が天気図に現れている。かつて籍を置いていた職場が冷房と無縁であった頃、この高気圧の出現が待ち遠しかった。ああこれで、暑さ我慢大会も終わるかと思ったからだ。

閑話休題。庭でタカサゴユリ、オシロイバナ、シュウメイギクなどの花が咲き始めた。これらは、鑑賞用などの目的で国内に入ってきた外来種であるが、世話いらずの植物として美しい花を開く。

トキワマンサクの茂みを背景として。

 

国立環境研究所の侵入生物データベースによれば、タカサゴユリは1920年代に鑑賞用として導入されたとのことである。このものは風媒花そして自家受粉が可能であり、種子は風に乗って多量に飛び散る。在来種との交雑や競合を防ぐ観点からは、花が咲く前に抜き取るべきであろう。しかし、小生は花の美しさの負けてついつい手心を加えてしまう。まあ、タネができる前には茎を切り取ることにしているが。

 

木漏れ日を浴びて(自宅の西側の尾根に日が沈む頃に)。

 

オシロイバナはオシロイバナ科オシロイバナ属の多年草または一年草(当地では一年草)だ。ものの本(たとえば、NHK「 みんなの趣味の園芸」)には、南アメリカ原産種として江戸時代のはじめ頃に到来したと書かれている。

 

花は夕方に開き翌日の午前中にはしぼむとされているが、例外も多い。花の色は白、赤、黄などと多様である。小生は黄色花でのしべの色に惹かれている。

 

今週から、シュウメイギク(秋明菊)が咲き始めた。これは古い時代に到来して野生化したものであると聞く。古い時代がいつ頃を指すのかはっきりとしていないようだ。

庭で咲くものでは、雄しべが花びらに変化している。数年前に突然変異が起きたのであろう。小生はこの翁咲き種が絶えないようと案じている。しかし、それは杞憂であるかも知れない。このものは地下茎を伸ばしてクローンの数を増やしている。

 

撮影、8月下旬、自宅にて。


連日のように眺める景色から、2017年8月

2017-08-20 | 朝景

昨日の記事のイントロから。当地(関東)では今月になってから、雨と霧の空模様の日々が続いている。雨が止むと、市街地を囲む山々で霧が立ちのぼる。幻想的な景色の出現と言いたいが、ものには限度がある。ときには、夏の青空のもとで、濃い緑を帯びた山並みを眺めてみたい。


 

 

 

山城跡(山頂)と朝霧。

 

先月中旬での夕景から。

 

 

今週中頃には、天候が回復して残暑が厳しくなると予想されている。日中でも30℃以下の気温に慣れてしまった者の心境はいささか複雑である。


キレンゲショウマ、束の間の朝日を浴びて  2017年8月

2017-08-19 | 

今日の午前中は薄日が差したが、現在は上空が黒い雲で覆われ雷鳴が鳴り響き強い雨が降っている。当地(関東)では今月になってから、雨と霧の空模様の日々が続いている。雨が止むと、市街地を囲む山々で霧が立ちのぼる。幻想的な景色の出現と言いたいが、ものには限度がある。ときには、夏の青空のもとで、濃い緑を帯びた山並みを眺めてみたい。


さて、今夏は庭のキレンゲショウマが十輪強ほどの花を開いた。二日間しかも10-20分間と束の間のことながら、花が自宅の東側の尾根から昇る朝日を浴びる場面もあった。

キレンゲショウマは半日陰の場所で育てている。

 

朝の日差しを浴びて。自生地でのような「天涯の花」としての雰囲気は望めそうもないが、花には見る者を惹きつける彩りと質感がある。花びらに艶があるので、この花には柔らかな日差しが似合う。

 

花びらの長さは3cm、葉の大きさは10-15 cmである(手のひらのよう形)対生する葉が風で揺れる姿はちょっとした夏の風物詩である。


雄しべと雌しべが見えるアングルで。花と蕾が大きいので、茎はかなりしなる(高さ70-90 cm)。

 

蕾が同時には開かない。キレンゲショウマは雨が多いときに咲く花である。雨のよって、花が同時にダメージを受けることを避けるためであろうか。

 

蕾から花の終わりまで。花の寿命は2-3日ほどである。今年はタネができそうだ。

 

今年は花が咲く確率が高くなった。初夏でのあの暑さによって苗と蕾の成長する時期が早くなったためである。蕾や花を食害するクロハウリムシが活動する前に開花させる。これが庭でキレンゲショウマの花を楽しむこつだろう。

 

撮影、8月上旬から中旬、


フォトアルバム、表磐梯と猪苗代湖(2011年夏)

2017-08-11 | 蔵出し

今週は、台風5号によるフェーン現象で焼け付くような暑さであった日(僅か1日間)を除いて、太陽がほとんど見えない空模様が続いている。そして、今朝は関東での日照時間が平年にくらべて50%程度に過ぎないと報じられた。そこで、かつて晴天のときに磐梯山の南側(表磐梯)で眺めた猪苗代湖などの美しさを回想してみた(撮影、2011年8月10日)。


猪苗代湖の全景(ゴンドラ山頂駅付近にて)。猪苗代湖は、国内で琵琶湖、霞が浦、サロマ湖に次いで大きい(周囲、約50 km)。このときは、猪苗代湖を磐梯山(標高、1,819 m)で眺めようかと思い、磐梯山の南側(表磐梯)から磐梯山ロープウェイで磐梯山の中腹(標高、1,250 m)に向かった。

 

猪苗代湖周辺は会津米の産地でもある。中腹で眺めても、稲の緑と湖面の色の対比が美しかった。湖の対岸は南側にて、郡山市などに属している。対岸の山並みはは標高1,000 m程度である。なお、猪苗代湖の水面の標高は514 mとのことだ。如何にも8月中旬らしい景観は、北関東・東北・磐越自動車道経由で長距離ドライブを強いられた私たちにとって、その甲斐があったと思わせるほど魅力に満ちていた。


猪苗代湖(東側)のクローズアップ。湖面には朝の日差しを受けて水蒸気が立ち上り、幻想的な雰囲気が漂っていた(午前9時頃)。


湖水は、強酸性の地下水や川水が流れ込んでいるために酸性となっているとのことである。そのため、鉄やアルミニウムなどの金属類はイオンとなり湖水に溶ける。それらの金属イオンは流れ込んでくる有機物やリンなどと結合して沈殿する。結果として、湖水はクリーンに保たれる。猪苗代湖の水の透明度が高いのは、この自然の浄化システムによると聞く。湖面の下側の直線部分は磐越自動車道である。

猪苗代湖のクローズアップ(西側、会津若松市側)。

この湖は大きいが、島は翁島(画面左中央)があるだけである。しかし、この島は渇水期には陸続きになると聞く。このときは満水であったのであろう。この島には、弘法大師についての伝説があるとのことだ。

この日、夏にしては視界が良く、遠方の山々まで遠望することができた。隣県(栃木県)との県境にある山々(会津、尾瀬、那須、日光など)も見えた。


さて、ゴンドラ山頂駅付近ではヤマユリが多く生えていた。花は最盛期にて、周囲にはユリの香りが漂っていた。(余談)ヤマユリは日本固有種である。

朝日を浴びるユリの花や蕾。ユリの近くでは、ヨツバヒヨドリやコバギボウシなどが咲いていた。


 

蕾の向く方向が面白い。

 


南側の麓で眺めた磐梯山。表磐梯側から見る磐梯山は、会津富士と呼ばれる姿そのものである。このときは山頂付近に飛行機雲が漂っていた。

 

 

ちなみに、北側(裏磐梯)から眺めた磐梯山。1888年での水蒸気爆発の跡が独特の山容となっている。

 お馴染みのアングルで。

 

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ロープウェイ山頂駅から山頂への登山路は「翁島登山路」と呼ばれていようだ(山頂まで、約2時間、健脚者向きコース)。登山路には、環境省の登山者数計測装置が設けられていた。

このルートを少し登ってみたが、登った範囲においてルートは木々の間をくぐっていた。今はどのような道になっているのであろうか。



2011年8月10日、午前(表磐梯、猪苗代湖)、午後(裏磐梯)。


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今週は、先の生検の結果にもとづき、X線CT(128列マルチスライス)、MRI(3テスラ)、骨シンチ(全身)、進行状態の判定、そして主治医からの治療方法の提案とのスケジュールに追われた。間もなく、患者としては手術、放射線治療、内分泌治療、監視療法のどれかを選択することなる。血液検査などを定期的に受けてきたことが早期発見につながったようである。

 


雨に濡れるレンゲショウマとキレンゲショウマの花、2017年8月

2017-08-02 | 

 

レンゲショウマは、雨に駆り立てられるかように蕾を開きはじめた。


キレンゲショウマでは花の数が増えた。レンゲショウマ(蓮華升麻)はキンポウゲ科、キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)はシソ科の多年草である。ところで、キレンゲショウマとの名は花がレンゲショウマのそれに似ていることに由来すると言われている。

 

 

 

今日は雨のために市街地を囲む山並が霧で覆われている。昨日は大粒の雨が地面を叩いた。このようなとき、レンゲショウマやキレンゲショウマの花と蕾が雨に濡れる姿に、何か和の風情のようなものを感じて気持ちを落ち着かせたくなる。


撮影、8月1日夕刻、庭にて。