こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

谷川岳に向かうと、2012年7月

2012-07-03 | 谷川岳・草津白根山

7月1日、臨時団体旅行として、私は友人と谷川岳を向かった。この日、ロープウェイ乗車口(土合口)付近では、谷川岳開山日の催しが行われていた。しかし、天候は、曇りから、濃霧、そして降雨へと変化した。



臨時団体列車(JR水上駅行き)の到着を待ちながら、乗車駅にて。

車両は183系(6連)であった。183系は旧国鉄時代に特急列車として活躍した。リニューアル車であろう。車体にプラットホームが映っている。1日6時25分撮影。

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用意された谷川岳と温泉を楽しむとのプランから、私達は「ロープウェイ利用、天神平から 天神尾根 → 天神山 → 高倉山 → 天神平 → (保登野沢コース) → 谷川温泉を歩く」とのプランを選んだ。ちなみに、群馬県谷川岳登山指導センターの案内に、「 保登野沢コースは中級者向け、ヤマビル(ヤマヒル)の対策が必要である。」と記されている。

 

山頂や周辺の山は濃霧の中に隠れていたが、沿道で咲く花を撮ることはできた。団体行動による時間的制約があったが。頭上には、タムシバの花(モクレン科)。花には、モクレン科のものらしい質感の美しい姿が保たれていた。9時50分頃撮影。

 

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天神尾根では、ウラジロヨウラク(ツツジ科)の花が目立っていた。花名は釣鐘型の花が仏具の瓔珞(ようらく)に似ていて、葉の裏が白味を帯びている(うらじろ)に由来する。今回のものは花と葉が美しい。10時頃撮影。

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記事を公開したとき、このものをベニサラサドウダンと誤記しましたので、これを訂正します。コメントで、当方の誤りをご指摘された「でんさん」に、御礼申し上げます。

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天神山・峠では、ナナカマド(バラ科)の花が見頃となっていた。ところで、10時半頃から雨が降りだした(天気予報は15時頃から降雨となっていたが)。10時15分頃撮影。

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次いで、天神山から天神平に下るスキー場ゲレンデを歩いた。ゲレンデ近くの岩場には、ナエバキスミレの群生が残っていた。10時40分頃撮影。

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下山での核心部分(天神平 → 保登野沢コース → 谷川温泉)に入ると、ヒメシャガ(姫射干、アヤメ科、アヤメ属)の花を見ることができた。ヒメシャガ: 日本特産の多年草、山地の森林での岩場や急斜面に自生している。ヒメシャガの園芸種については栽培法が解説されている(たとえば、NHK出版、みんなの趣味の園芸)。しかし、この自生種には、その場の雰囲気を帯びた美しさがある。11時頃撮影。

 

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ヒメシャガの花と蕾。この時はヒメシャガに気を取られ確認しなかったが、黄色の花(背景)はキスミレ(ナエバキスミレ)であったもしれない(残念)。

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保登野沢コースでの登山道は山腹(樹林帯の急傾面)に設けられている。笹などは刈り払いされているが、道が狭く岩石が露出している箇所が多々あった。岩が雨で濡れていために滑り易く、「谷側へのスリップ = 危険(転落)」となりそうな場面にも遭遇した。数箇所の渡渉地点では、橋がなく、飛び石を利用して沢を渡たることが求められた(1箇所、ロープが張ってあった)。雨で濡れた飛び石は極めて滑り易かった。下部の林道では、崩壊している場所(1箇所)に、梯子が用意されていた。

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道では、雨で活動が活発になった多数の「ヤマビル(ヤマヒル」が下山者一行を待ち構えていた。コースでの歩行時間: 約2時間。下山での標高差: 800 m程度。かなりの緊張の求められたが、保登野沢コースは歩き甲斐のある登山道であった。晴天のときに、この道を再び歩いてみたい。


画像は、右上の斜面から下山して小休止したときに撮った。このときは、幽玄を感じさせる雰囲気が周辺に漂っていた。

11時20分頃

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終着地点に近いホワイトバレースキー場ゲレンデにて、下りてきた方向を振り返えって。余談ながら、トイレ(左奥の建物)ではヘビの歓迎を受けた。13時頃撮影。

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ゲレンデのそばに咲くノアザミの花。花は私達の疲れを忘れさせてくれた(13時頃撮影)。

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谷川温泉に着き、安堵の気持ちが出てきたとき、執拗なヤマビルが私達に同伴していることに気付いた。私の靴に付いているヤマビル(吸血したものでは、膨んだ胴体が黒色を帯びる)(13時半頃撮影)。

 

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幸いにも(?)、私自身はヤマビルによる被害を受けなかった。その理由: タイツと靴下(2重)を着用して、肌(足)を露出しなかった。長袖シャッツ・手袋(ゴム製の滑り止め付き)の着用。ツバの広い帽子と首筋に巻いたタオルでヒルの侵入を防いだ。ヤマビルに対して効果がある虫除け剤(スプレー)を、歩きながら靴や衣服に散布した。


ヤマビルのアタックを数箇所ほど受けた友人の足。15時頃頃。

 

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友人の被害はこれだけでは終わらなかった。再び登山靴を履いたとき、靴の奥にいたヒルのアタックを受けた。このことによって、ヤマビルが実に執拗な生き物であることを、私達は体得した。なお、ヤマビルは靴でいい加減に踏んだくらいでは潰れなかった。

 

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天候の悪化や保登野沢コースでのヤマビルなどのために、私達は9時半頃から13時半頃まで歩き続けた。しかし、ゆったりと座れる臨時団体列車での旅。復路は、ヤマビルのことなどについて談笑しながらにて、往路のときよりも楽しかった。

 

 



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2 コメント

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Unknown (でん)
2012-07-04 12:11:06
まさに偶然、私は前日に谷川行ってました(^^)
やはりいるんですね~、ヤマビル。
保登野沢コースでもですか。
大昔は阿能川の方面にしかいなかったと聞いていますが、イヤダなぁ(^^;)
数年来、谷川温泉~中ゴー尾根~保登野沢コースorいわお新道を考えているのですが
ヤマビルのいなくなった9月末あたりは都合と天候のタイミングが合わず実現してません。

山開きに併せての臨時列車は何本か運行されたみたいですね。
このようなツアーがあるのも知りませんでした。
前日は終日好天でしたがこの日は生憎の天気でしたね。
でも谷川岳の山開きは毎年雨なんですよね~。

そうそう、ベニサラサドウダンツツジとあるのは壷のような花の形なのでウラジオヨウラクではないでしょうか?
私はそう認識しているのですが・・・。
サラサドウダンやベニサラサドウダンは、花弁の末端がつぼまっていないと思いますがいかがでしょう。
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Unknown (こつなぎ)
2012-07-04 21:21:17
でんさん、こんばんは。
でんさんが歩かれたとき(前日)と違って、当日の天候は最悪でした。
しかし、雨の中の歩きでは、いくつかの新しい体験をしました。
例えば、ヤマビル騒動や降雨のときの下山の危うさなどです。
歩く前に、ヤマビルのことについて騒いでいた者としては、狼少年にならなくてよかった
と思っています(笑)。
ヤマビルは、気分の良いものではありませんが、登山者に病的被害を
与えるダニ(ライム病)やツツガムシ(ツツガムシ病)よりましです。
しかし、ヤマビルの生息地域は増加しています(「ヤマビル研究会」のHP)。

花名について、当方の誤りをご指摘いただき、ありがとうございました。
ご指摘を受けましたので、当日に撮った他の画像をチェックし、誤りに
気付きました。汗顔のいたりです。


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