光芒が青空に広がるシーンを追いかけているうちに、空模様が怪しくなった。上空が積乱雲で覆われ、雨が降り始めた。ところで、上州(群馬)の名物は「かかあ天下」と「雷」である。前者は致し方ないこと(?)としても、雷からは逃げたい。家に戻リ始めようとしたときに、散策路でこの時までに自分が遭遇したことのない場面が現れた。
8月19日午後6時半頃、群馬県桐生市にて。
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南方向の夕景、上空には吊るし雲のようなものが浮かんでいた。
北方向の雲も赤く染まり始めた。
突然、夕日が東方向の尾根(250-300 m)を照らし出した。影は西側の山々(400-600 m)によるものである。余談ながら、これらの低山はわたくしにとってもうひとつの散策路だ。尾根は100 km以上離れている浅間山、八ヶ岳連峰、秩父連山、そして富士山(僅かに山頂のみ)などの展望台である。
西側の山(吾妻山)から光芒が伸びはじめた。山(480 m)は市街地の中にあるので、市民に人気がある。
光芒は薄明光線、天使の梯子、レンブラント光線など呼ばれ、雲間から地上に降り注ぐことが多い。ここでの光芒は山から雲に向かっている。
光芒は時々刻々に変化した。
山があるので、落日は見えない。太陽を見ることができれば、このものが太陽柱(サンピラー)であるかどうかを知ることができる。しかし、この光景は山が太陽を隠しているからこそ眺めることができるものだ。
さて、北方向でも雲の色づきが濃くなった。
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EOS 6D、EF 17-40 mm F4L、EF 70-200 mm F4、Law、Lightroom CC(2015)、色温度 日陰(7500 K)。