普段はガリガリとプログラム書いて頭のいいフリをしてるけど、高校生のときまでは全くと言っていいほどコンピュータとは縁のない生活をしてた。
物理が好きで、しかも今の公立高校にしては珍しく実験を大量にやるような学校だったからそれはもう実験レポートには徹底的にこだわってた。もちろん手書きで。
TeXで書くようになった今も、実験レポートにこだわる気持ちは同じ。手を抜くなんてプライドが許さない。過去レポ見るなんて言語道断。工学部の人はみんな過去レポをどっかから手に入れるのが当たり前になってるみたいだけど、他人の考えたこと写して何が面白いの?自分で考えて試行錯誤してアレとソレのつながりが見ええるようになったり、目からウロコが落ちたりするのが実験の醍醐味じゃないか。
話がずれたけど、とにかく物理法則(高校レベルの)については分かったけど、現代のいわゆる文明の利器といわれる電子機械の中身がどうなってるのか分からないままなのがイヤだったのよ。
携帯電話がどうして通信できるのか、パソコンの中身ってどうなってるのか、仕組みをしらないまま使ってるのが許せなかった。
そんで工学部電気系の情報系に進んで、今は情報系の3年生にもなって、さすがにいろんな情報電子機器の仕組み(大ざっぱに言うと)とかを一通り学んできたわけで大体のことは分かった。そして半年前に、周りより一足早く研究室生活が始まって、ディジタル信号処理の最先端を垣間見た。
プログラミングにもかなり熱中して、やろうと思ったことはほとんどなんでもプログラム出来るようになった。
そこになんとなくだけど違和感を感じていて、早期卒業がダメになった際によく自問自答してみたところ自分はエンジニアリングよりもサイエンスのほうがほんとは好きなんじゃないかって思うようになった。
コンピュータビジョンの分野で結果的に目指すことは同じだけど、前者は工学の立場、後者は科学の立場。
高校生のときから一周回って戻ってきた感じ。
この分野はほんとに面白そうだと思ってるし、自分の頭の中にいくつか構想がある。もうすぐに次の研究室生活が始まる。
たとえ結果が出なくても後悔しないと思う。
でもねぇ、視覚研究で現実世界とコンピュータとを結びつけるインターフェースがうまくできたらそれこそ革命が起きるよ。コンピュータの中でいろいろ処理する部分は今でもある程度出来てるけど、外界から情報を取り込むところがほとんどできてなくて、センシングした情報をどんな手段でどんな表現に変換するかが課題。これがクリアできればものすごいことになると思ってる。
例えば車の自動運転が実現して、こんなことが起きなくなる。