先輩に連れられて廊下を抜けると修羅場であった。学生の前途が暗くなった。会議室の前で足が止まった
向側の座席から発表者が立って来て、パワポを開きプレゼンを始めた。教授の怒声と溜息が流れ込んだ。発表者は目をいっぱいに見開いて、遠くへ叫ぶように、「すみません、すみません」
レーザーポインタをさげてゆっくり前へ出てきた次の発表者はいかにも負のオーラに身を包み、目に大きなクマを作っていた。
もうそんな状況かと学生は会議室を眺めると、撃沈されたらしい院生が隅の方に寒々と散らばっているだけで、彼の心はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていた。
「先生、あと少しなんです、あと少し時間を下さい」
「ああ、話にならんじゃないか。またやり直しかい。先週も同じことを聞いたよ」
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向側の座席から発表者が立って来て、パワポを開きプレゼンを始めた。教授の怒声と溜息が流れ込んだ。発表者は目をいっぱいに見開いて、遠くへ叫ぶように、「すみません、すみません」
レーザーポインタをさげてゆっくり前へ出てきた次の発表者はいかにも負のオーラに身を包み、目に大きなクマを作っていた。
もうそんな状況かと学生は会議室を眺めると、撃沈されたらしい院生が隅の方に寒々と散らばっているだけで、彼の心はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていた。
「先生、あと少しなんです、あと少し時間を下さい」
「ああ、話にならんじゃないか。またやり直しかい。先週も同じことを聞いたよ」
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