改め Objective Technician

はぐれ技術者のやりたい放題

論理飛躍の男

2009-09-03 00:12:00 | ムダ話
そのとき、主はオリーブ山へ行かれた。

朝早く、再び神殿の境内に入られると、民衆が皆、御自分のところにやって来たので、座って(※訳注:おそらく受容野の概念か何かを)教え始められた。

そこへ、マシンビジョン研究者たちや心理学派の人々が、論文中で論理の飛躍を犯した若い研究者を連れて来て、真ん中に立たせ、主に言った。

「先生、この男は実験データに自分勝手な根拠のない解釈を与えているときに捕まりました。こういう科学者は石で打ち殺せと、VSS(Vision Sciences Society)は律法(※訳注:実在するか不明)の中で命じています。ところで、あなたはどうお考えになりますか。」

主を試して、訴える口実を得るために、こう言ったのである。主はかがみ込み、指で地面に何か(※訳注:おそらく一階述語論理を用いた推論演算か何かを)書き始められた。

しかし、彼らがしつこく問い続けるので、主は身を起こして言われた。「あなたたちの中で論理的飛躍のある思考をしたことのない者が、まず、この男に石を投げなさい。」

そしてまた、身をかがめて地面に(※訳注:おそらく心理学者の悪口か何かを)書き続けられた。

これを聞いた者は、研究歴の長い者から始まって、一人また一人と、立ち去ってしまい、主ひとりと、真ん中にいた男が残った。

主は、身を起こして言われた。「若者よ、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罪に定めなかったのか。」

男が、「だれも」と言うと、主は言われた。「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。これからは、もう論理の飛躍を犯してはならない。」


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こうして男は、公の場で通用ようになるまで、研究ストーリーの作り方や発表の仕方といった類のものを大学で叩き込まれた、というお話。


原文はこちら:
http://tokyo.catholic.jp/text/senkyoshiboku/hint/2007/text0325.htm