お話くんのお話(1)

2015-09-15 21:15:34 | 童話
お話くんはお話が大すきです。

お話くんは、ぼくがお母さんとお話しするときも、お父さんとお話しするときも、そばにいっしょにいます。

ぼくがポチとお話しするときも、タマとお話しするときも、ずっとそばにいます。

お母さんやお父さんとお話をしているときに、ぼくがわらうとお話くんもわらいます。

お母さんやお父さんからしかられて、ぼくが泣いているときにはお話くんは、ぼくのそばにはいません。

学校で先生やともだちと話しているとも、お話くんはそばにいます。

お父さんが会社でお話をしているときには、お父さんのそばにお話くんはいません。

お母さんが美容院やスーパーでお話をしているときには、お母さんのそばにお話くんはいません。

僕のお仕事(5)

2015-09-14 21:23:06 | 童話
『何をして遊んでいるの?』
と保育所の先生が聞いたので、僕は
『お巡りさんと、電車の運転手さんと、学校の先生と、新幹線の運転手さんと、パン屋さんだよ。』
と言いました。

すると先生は
『あらっ、たくさんなっているのね。』と言いました。
『うん、順番にいっぱいなるんだよ。』
『えらいわね。』

僕は先生に
『僕も保育所の先生になってもいいかなぁ?』
『ええ、いいわよ。みんな良い子だから、保育所の先生は楽しいわよ。』
『よしっ、僕も保育所の先生になる。』

そして、僕は先生のうしろに付いていって、先生と同じ事をしました。
『お外で遊んできたら、手をよく洗いましょうね。』
『先生が本を読んであげる時は静かにしていてね。』
『順番に並んでね。』
『大きな声でおへんじをしてね。』

やったぁ、僕は保育所の先生になれたんだ。うれしいなぁ、うれしいなぁ。

『ええ、りっぱな保育所の先生だわね。』

だけれど、僕はお父さんとお母さんのお仕事は知りません、
保育所の先生のように、お父さんやお母さんのうしろについて歩くことができるといいのになぁと思っています。

おしまい

僕のお仕事(4)

2015-09-13 13:35:15 | 童話
パン屋さんは朝早く起きてパンになる粉をまぜてオーブンに入れて焼くと僕の大好きなおいしいパンができあがるんだね。

だけれど、僕はパンが大好きなので、みんなに食べてもらうようにお店で売る前に、僕がパンを全部食べてしまうのではないか心配です。

僕が作ったおいしい、おいしいパンだからお店で売る前に僕が食べてしまうかもしれない。

『お店で売るパンは僕が全部食べてしまいました。
みなさんのパンはこれから作りますので、パンを買う人はチョット待ってください。』

『はいっ、おいしいパンがたくさん焼けました。
みなさん、順番に並んでください。
はいっ、ありがとうございます。』

僕のお仕事(3)

2015-09-12 13:14:07 | 童話
学校の先生もいいね。

『みんな並んでください。今日は絵本のお勉強をします。
みんなで順番に読みましょうね。
そして、明日は運動会の練習をしますので、みんな体操服を持ってきてください。』

あっ、電車の運転手さんを忘れていた。

そうだ、今日はお巡りさんで、明日は学校の先生で、電車の運転手さんは学校の先生の次にしよう。

そして、新幹線の運転手さんは次の次にしよう。
電車と新幹線のお客さんは、僕が運転手さんになるまで少し待っていてください。

ある日、僕は保育所でパン屋さんの絵本を見つけました。
まぁ~るいパンや長細いパン、やわらかいパンやかたいパン、甘いパンやからいパン、たくさんの種類のパンがあるんだね。

そうだ、僕はパンが大好きだからパン屋さんになろう。

僕のお仕事(2)

2015-09-11 21:17:30 | 童話
郵便屋さんもいいなぁ。

オートバイで郵便を待っている人の家にいっぱい配達するんだ。
『おまちどうさま、郵便で~す。』
みんな郵便を待っているので喜ばれるんだ。

電気屋さんもいいなぁ。

高い電柱に登ってお仕事をするんだ。
みんなの家に電気がいかないとテレビでマンガが見られないからね。
『すぐ停電の修理が終ります。そうしたらテレビでマンガが見られるからね。』

お医者さんはもっといいなぁ。

病気の人を治してあげられるから。
僕もカゼをひいた時にお薬をもらって熱が下がったし、ケガをした時もお薬を塗ってもらって治ったからね。
『病院に来た人はみんな体温をはかってください。』
『いたい所はどこですか?』