僕達の小さくて大きな森(2)

2020-06-18 06:26:47 | 童話
友達が植木に向ってボールをソッと投げた。その時、ボールが小さくなっていき、植木に当たりそうなったが、ボールは見えなくなってしまった。
『やっぱりボールが小さくなったね。』
『うん、そうだね。今度は僕が投げてみるね。』
僕は持っている最後のボールをソッと投げたが、やっぱりボールが小さくなって見えなくなってしまった。
『今度はボールが小さくなっていったのがよく見えたね。』
『うん、そうだね。』
『今度はボールではなくエンピツを投げてみようか?』
『そうだね。』

僕は机の上に置いてあるエンピツを持ってきて植木に当たりそうなくらいまで近付けた。
その時エンピツがブルブルと震えたので、僕はビックリしてエンピツを離した。するとエンピツは小さくなって見えなくなってしまった。
『ああ、ビックリした。』
『そのままエンピツを持っていたら、どうなったのかなぁ。』
『僕達も小さくなって、見えなくなってしまうのかなぁ。』

『もうおじいちゃんが帰ってくると思うのでキャッチボールは止めよう。』
『そうだね、ボールも3個無くなってしまったので、キャッチボールもできなくなってしまったしね。』
『僕はもう帰らないといけないので、また明日、学校から帰ったら遊ぼうか。』
『そうだね、3個のボールも明日探そうね。』
僕は植木が気になっていたけれど、ボールは明日探すことにした。


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