20センチの巨人(6)

2020-07-16 09:21:01 | 童話
ある日、巨人さんが
『わしも学校へ行ってみたいなあ。』
と言ったので、箱の中に入ってもらって連れて行ってあげることにして、箱に穴を開けて外が見えるようにして、
『巨人さん、学校へ行く用意ができたよ。』
と教えてあげました。
すると、巨人さんは物干しさおを伝わって上がって来ました。
『この箱の中に入るのかい?』
『そうだよ。』

そして、僕は巨人さんの入った箱を持って学校に行きました。
すると友達がみんなで
『それは何なの?』
『巨人さんなのに小さいんだね。』
『どこから来たの?』
『へえ~、いつもは本の中にいるんだ。』
『もう大きくならないの?』
『巨人さんの学校はどこに有るの?』
と言いました。

そして、みんなが勉強をしている時には、巨人さんは箱の穴から僕達が勉強をしているところを見ていました。
体育の時間は箱から出て体育館でみんなと一緒に体操をし、給食は僕のをわけてあげて、みんなと一緒に食べました。
そして、下校時間になったので、みんなとバイバイしました。


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