夢の向こう(2)

2014-11-15 13:33:14 | 童話
僕はある日、友達が向うから歩いてやって来る夢をみたんだ。
その友達は『僕は夢の向うから帰って来たんだよ。』と言って、夢の出口から出て行ってしまった。

次の日、その夢の話をしたが、友達は『そんな夢はみなかったよ。』と言った。

僕はもう一度、夢の中でその友達に夢の向うのことを聞いてみることにした。

しばらくして、また夢の中で友達が向うから歩いて来たので『夢の向うから帰って来たの?』と聞いたら『そうだよ。』と言って、夢の出口から出て行ってしまった。

その友達に、夢の向うのことを聞く前に、その友達は夢から出て行ってしまったので、僕は自分で夢の向うを探検することにした。

そして、夢の中を歩いて行ったけれど、いつまで歩いて行っても、夢は続いていて、夢の向うには行けなかった。

そして、朝になって目がさめた。

『残念だなぁ、夢の向うは、まだ遠いのかなぁ?』