【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

渡辺金融相が日銀に利下げを要求

2008年01月22日 22時47分49秒 | 経済
 渡辺喜美金融担当大臣は、22日午前の閣議後会見と夜の「報道ステーション」で日本銀行(BOJ)に対して、利下げを求めました。

 閣僚が公の場で、「中央銀行の独立性」を担保された日銀に利下げを要求するのは極めて異例です。

 渡辺大臣は報ステで「FRBも利下げしている。日本の場合は(コールレート=政策金利が)0・5%なので、0・25%か0%」と具体的な利率に言及しました。

 「おカネの量を増やすという手もある」と語りました。日銀の当座預金への積み立て目標額を各銀行に割り当てるなどの量的緩和策を念頭に置いた発言でしょう。

 同時に出演していた榊原英資元財務官は、「0・5%では意味がない」と日本では利下げの影響がほとんどないと大臣に反論。
 「本当は昨春までに2・0%程度に上げていないといけなかった」と語り、ポスト・バブルでの利上げが後手に回ったと指摘しました。

 ちなみに安倍内閣では、「上げ潮路線」を持論とする自民党の中川秀直幹事長が利上げに反対し、福井日銀総裁に圧力をかけていたのは公然の事実です。

 榊原さんは「福田政権での改革後退を見た外国人が日本売りに走っている」とし、「日本ができる景気刺激策はガソリン税(の暫定税率)撤廃しかない」と語りました。

 放送中にニュース速報が入りました。

 古舘キャスターが「速報です。FRBが0・75%の緊急利下げを決めました」と伝えると、「今ですか?」と確認した榊原さんが「アメリカは素早いなあ」と語りました。

 渡辺大臣は古舘さんとのやり取りで「霞が関埋蔵金を出させる」と約束しました。


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福井日銀総裁会見の一問一答(ロイター) - goo ニュース

数字のない経済ニュース(2)株安、コンビニ、新日鉄、マンション、国債

2008年01月22日 22時46分51秒 | 経済

【追記1-22 午後3時過ぎ】

 東京市場の取引が終わりました(大引け)。
 ことし最初の株取引(大発会)から、売買が活発でないことの方を案じていたんですが、きょうは売買(取引高)はけっこう多かったです。
 で、どうも、これだけ安いのに、株を売って、10年物日本国債をはじめとする債券に変えたり、現金のまま持っている人が多いようですね。
 投資家(日本人、外国人とも)は「景気の先行きがよく見えない」という考え方が支配的ということでしょう。【追記おわり】

【追記2008-1-22午後2時半】

 年初めから下がり気味だった日経平均株価がハンパじゃなく下がっていますね。
 昨晩は米国が祝日「キング牧師の日」で、NY市場がお休みだったので、余ったマネーがアジアで相場を張っている(=マネーゲームをやっている)可能性もありますが、ちょっと理由がつかめない。
 これは銀行窓口や、賃金の支払いなどといった場面で、日本人の生活に影響してくる可能性が出てきました。
 ただ、下がり続けるということはないでしょうから、いたずらに不安を持って、金の地金を買うなどという狼狽はやめましょう。【追記おわり】


 きょう付の新聞からいくつか。
 コンビニの売上高が8年連続減少。
 個人消費の不況をあらわしています。
 
コンビニ売上高、8年連続で減少 商品開発の遅れ響く(朝日新聞) - goo ニュース

 それで、鉄鋼の生産量は34年ぶりに最高を更新したそうです。
 業界トップの新日本製鉄(新日鉄)は過去最高益になるもよう。

 日本では改正建築基準法が厳しくなって、新築が減りました。
 が、中国向けが伸びている。

 中国にも製鉄所がありますが、重要な産業品に使う鉄は日本製です。
 例えば、軍艦とかね。 

 粗鋼生産、34年ぶりに最高更新=自動車・造船向け、輸出も好調-鉄鋼連盟 (時事通信) - goo ニュース

 首都圏の分譲マンションの発売戸数が14年ぶりの低水準。
 近畿圏は極わめて微増でした。
 結局、不動産バブルがはじけているんですよ。
 これは東京では皮膚で感じますね。
 東京に住んでいる人は数年前から予感があったでしょう。
 これだけボッコボッコとマンション建てて、住む人はいないでしょう。

 つまりここ数年、日本ではおカネ(money)が余っていた証拠なんです。それで銀行は中小企業に融資しないで、不動産という確実な担保があるマンション新築にマネーをつぎ込んでいたんでしょう。

 ホリエモンが株を売って、事業資金(マネー)を得ようとしたのも、担保がないと銀行があまり貸してくれないからだったという側面もあると思います。

マンション発売、14年ぶり低水準=価格高騰で18%減-07年 (時事通信) - goo ニュース

 で、最後。よいニュースなんです。日本はまだまだ大丈夫という指標なんです。

長期金利、2年4カ月ぶり低水準=東京債券市場 (時事通信) - goo ニュース

 2年4ヶ月ぶりの「低水準」。経済というのは立場によってとらえ方が違いますから、「善い」「悪い」で判断しない方がいいですが、私は「善い」と思います。なぜなら、私は日本国民ですから。

 日本国債の主力商品、新発10年物国債のねだんが上がりました。日本政府が保証するあんぜんであんしんな商品ということで買いたい人が多かったのです。

 サブプライムローン問題で株を買いたくないから、国債を買ったのです。

 ということは・・・

 世の中にはマネーがいっぱいあって、さまよっているということの裏付けです。

 「金は天下の回り物」と言いますが、金はあるけど、使い道を考えあぐねている。

 マネーは見えません。ただ、想像するのにとてもいいものがあります。
 経済=人間、マネー=血液と考えると、見事なまでに説明がつきます。

 ガソリンが高いのも、軽油、小麦製品、石油製品、大豆製品が高いのも、すべてはマネーが集中しています。高血圧なんです。

 で、日本の庶民の台所は、低血圧です。

 つまり・・・この経済の混迷を抜け出すのは、政府のアタマ次第です。

 批判を恐れずに提言すれば、揮発油税の暫定税率廃止による財源措置は新発国債でも足ります。今の地合いなら、マネーを吸収できて、好都合。
 庶民にマネーが回らないのは、日本郵政が貯め込んでいるから。早くはき出してください。個人・事業主向け融資商品を開発しなさい、ゼンブンさん。
 原油高・穀物高は世界的で、日本政府、G7、国連でもどうにもならない面があります。
 だったら、それを受け入れて、善後策をとる。
 租税特別措置法をやめただけで、ガソリン25円値下げでいいじゃない。
 パンをやめて、米を食べましょう。
 バイオエタノールは一時凍結だね。
 醤油や豆腐はなんとか頑張ってほしい。あれ民主党の農業者戸別所得補償法(参院で可決→衆院で継続審議中)の直接補償の5品目に「大豆」があったような。だったら法案通しちゃえば?福田さん?

 何もモノを言わなければ、今後の生活は極めて苦しくなります。モノを言わないなら、行動(アクション)が大事です。

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21世紀の総理たち

2008年01月22日 17時26分56秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
【国会傍聴記 2008-1-22 衆院本会議 施政方針への各党代表質問】

 NHK国会中継
で21世紀の総理たちのスリーショットが見られたので、うれしくなっちゃいました。

 現職総理は原稿を食い入るように見つめながら重野安正さん(社民党幹事長)の質問を聞いています。



21世紀の歴代総理が勢揃い。



そういえば、4人とも自民党清和会ですね。
すごい人材力?


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自民党の福田良彦衆院議員が辞職

2008年01月22日 14時09分23秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

 自民党の福田良彦衆院議員が、河野洋平議長あてに辞職願を提出し22日の衆院本会議に諮られました。

 福田さんは岩国市長選(2月10日投開票)に無所属で出馬します。

 この市長選は米軍の世界的再編(transformation)に絡みます

 米東海岸の国防総省(ペンタゴン)の部屋ではじまった話が、日本の市長選にも影響するんですね。

 井原勝介市長が辞任し、再度出馬するという出直し市長選挙。争点は「米海軍岩国基地への軍用機移転問題」。
 これは米海軍横須賀基地厚木航空施設(神奈川県大和市、綾瀬市)から岩国に移そうという話です。
 これに反発する井原・岩国市政に対し、国が市への補助金削減で抵抗(いじめ?)
 市庁舎の改築もできない状況に追い込まれた井原市長。
 丸坊主になって、広島まで募金活動をするなどのパフォーマンスを経て、出直し市長選という首長としての最大の勝負に出ました。
 井原さんは昭和51年労働省入省の元キャリア官僚です。

 井原、福田両候補とも無所属で出馬します。

 福田衆院議員辞任にともなう、山口2区補欠選挙には公選法の規定から、福田良彦さんは出馬できません。
 前回小選挙区次点で比例復活した民主党(DPJ)の平岡秀夫さんが衆院を辞職し、再度小選挙区当選を目指します。

 平岡さんは昭和51年大蔵省入省のキャリア官僚で、井原さんとは同期の桜です。

自民・福田良彦氏が議員辞職、山口2区は補選に(朝日新聞) - goo ニュース

 山口県岩国市長選への立候補を表明している自民党の福田良彦氏(衆院山口2区)が21日、衆院議長あての議員辞職願を衆院事務局に提出した。22日の衆院本会議で辞職が正式に決まる。同市長選は、在日米軍再編に伴う米軍岩国基地への空母艦載機移転問題を主な争点として、2月10日に投開票される。福田氏の辞職に伴う山口2区補選は公選法の規定に基づき、4月27日に投開票される見通し。

 福田氏の辞職に伴う衆院の勢力は次の通り。


道路特定財源の暫定税率廃止で鳥取県は52億円の減収 総務省試算

2008年01月21日 22時25分11秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
北海道の578億円減が最大=暫定税率廃止の影響-総務省試算 (時事通信) - goo ニュース

 3月末に期限が切れる道路特定財源の暫定税率が廃止された場合、都道府県別では北海道が578億円減と最も影響額が大きいことが21日、総務省の試算で分かった。試算は、各都道府県内の市町村分も合計した。減収額が大きいのは、北海道に続き愛知563億円、東京505億、埼玉415億円などの順。一方、減収額が最も少ないのは鳥取の52億円だった。 

【道路特定財源】民主党の古川さん、自民党のジレンマ突く

2008年01月21日 21時51分20秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

【衆院本会議 2008-1-21 総理の所信表明に対する代表質問】

 代表質問3番手は、民主党の古川元久さん。
 42歳の当選4回生で、民主党税制調査会(民主党税調)の副会長。

 イギリスで、税率を好き勝手に決めてしまう困った国王に貴族が物申したのが、「議会」の始まりです。

 このルールを「代表なくして課税無し」と言います。
 松沢成文衆院議員(現・神奈川県知事)がこの言葉をよく使っていたんですが、きょうは古川さんから久々に聴けました。

【「聖域」ではない道路特定財源】

 さて、「ガソリン国会」。

 古川さんは「道路特定財源だけを聖域にする根拠はない」と強調し、道路特定財源の一般財源化、ガソリン税などの暫定税率をやめようと呼びかけました。

 これは鋭い。

 「ポスト小泉構造改革」の時代に入った自民党が抱えるジレンマを見事に突きました。

 「聖域なき構造改革」は小泉さんお得意のフレーズでした。

 そして、「道路特定財源の見直し」は郵政民営化につぐ「聖域なき構造改革」の目玉で、小泉政権は部分的ですが、一般財源化の道筋を付けました。

 そして、この改革により、自民党は息を吹き返したのです。

【いまの自民党政権の権力基盤は「特定財源改革」が源だった】

 証拠をお見せしましょう。

 2001年(平成13年)7月3日付の読売新聞です。

(引用はじめ)

「小泉内閣支持率84.5% 自民支持43%、無党派上回る/読売新聞社世論調査」
 
 読売新聞社が六月三十日と七月一日に実施した全国世論調査(面接方式)によると、小泉内閣の支持率は84・5%で、前回調査(五月二十六、二十七日実施)より1・0ポイント低下したものの依然、高い水準を維持している。不支持率は1・5ポイント増の7・2%だった。

(中略)

 前回調査の内閣支持率は、面接方式では歴代内閣最高の記録だったが、今回はそれに次ぐもの。この高い数値は、今回の調査で「約二か月間の小泉内閣の仕事ぶりを見て、今後、成果が期待できると思う」と答えた人が86%に上ったように、小泉内閣の改革姿勢に対する国民の強い期待が背景にあるものとみられる。

(中略)
 
 小泉首相の主な改革テーマの賛否では、
「郵政三事業の民営化」は賛成57%、反対19%、
道路特定財源の見直し賛成75%、反対9%
「地方交付税の見直し」賛成69%、反対8%だった。

(引用おわり)

 なんと、「道路特定財源の見直し」は75%が賛成した小泉政権最大の人気商品だったのです。

 小泉劇場は自民党を第44回総選挙で圧勝に導きました。
 小泉チルドレン83人の半数以上は郵政民営化&特定財源見直しのおかげで当選できたような計算になるでしょう。

 ということは・・・

 ①自民党が道路特定財源の堅持を振りかざし、
 ②ガソリン税、軽油取引税、自動車重量税などの暫定税率を維持する。

 これは明らかに矛盾した行為で、説明のつきようがありません。
 「自殺行為」といっていいくらい。衆院解散の前に自民党解散です。
 でしょ?

 どうですか、自民党のセンセイ方?

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民主党が「粗特透明化法案」を提出へ

2008年01月21日 21時50分23秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

 民主党税制調査会(民主党税調)の古川元久筆頭副会長は、21日の衆院本会議での代表質問の中で、政府が近く提出する租税特別措置法延長案への対案「粗特透明化法案」を提出することを明らかにしました。

【追記2008-1-22】
 昨年末に出た「民主党税制改革大綱」を読んでいたら、そのなかに書いてありました。まあ、衆院本会議での発言ということで、エントリ日付は変えないでおきます。以下、「大綱」をもとに少し書き直します。【追記おわり】

 租税特別措置法はガソリン税だけでなく、中小企業減税など様々な租税の暫定税率を定めています。

 政府・自民党は審議日程を短くするという国会戦術のため、延長法案を一括化して出す方針。

 ということは、ガソリン税だけでなく、中小企業減税なども一括して可決OR否決するということになります。

 政府・自民党にとっても「危険な賭け」です。
 しかし、きわめて複雑難解な法律である「租税特措法」ですから、「民主党のせいで、ガソリンだけでなく、減税特別措置も廃案になってしまった」と政府が主張すると、民主党の一人ひとりの国会議員が地元活動などでは反論するのはかなり難しいでしょう。

 よって、民主党税調会長の藤井裕久元大蔵大臣、古川さんら大蔵官僚出身者を中心とした勉強会が毎日のように開かれているようです。

【租税特別措置法(祖特)の透明化法案って何?】

 ですので、企業減税などが“巻き添え”を食わないよう、
 ・減税明細書の制度化
 ・企業向け減税措置の利用実績の公表
 ・期限切れを迎えた特別措置の会計検査院などの検査・政策評価
 ・特別措置→本則化or廃止の方向性を明示

 (とまあ、私もよく分からないで書いているのですが、もう少し勉強してみますわ)

 午後3時31分ごろの発言で、民主党議員席では菅直人代表代行が大きな拍手で応えていました。

 前半国会最大の焦点である「粗特」の審議に大きな影響を与えることは必至です。

 古川さんは福田総理に対して租税特別措置など予算関連法案を一括提出(パッケージ化)して、審議・採決をしやすくする政府・与党の手法を批判しました。

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【国会珍プレー】伊吹vs小沢の決まり手はうっちゃり

2008年01月21日 21時49分57秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

【衆院本会議 2008-1-21 施政方針演説への代表質問】

 通常国会冒頭の代表質問は自民党幹事長が総理に質問するのでつまらないのですが、きょうは伊吹幹事長の破れかぶれぶりが笑えました。

 「自民党幹事長時代の小沢一郎は」「小沢一郎著の『日本改造計画』によれば」「小沢一郎の創政会(いまの平成研)の先輩である竹下総理は消費税導入にあたって」とひたすら小沢民主批判。

 そして10月同様、「その小沢代表はいま議席にいません」。
 自民党議員が「エーッ!」とわざとらしいヤジ。

 NHK中継カメラは、空席の小沢席にズームインしていくのですが・・・
 (このエントリに一部、議事録に載らない心の声も入っています)


伊吹「よーし、演説も調子が出てきたぞ」


伊吹「みなさん、野党の公約は約束手形に過ぎません!」


民主党幹部席に小沢さんが見たらない・・・


伊吹「よし!小沢がいない。小沢個人攻撃だ!」


小沢批判にあわせ小沢席にズームインするカメラ


そのとたん、小沢氏が本会議場に戻る


演壇の伊吹さんをにらみつける小沢さん


小沢「どうかしたの?」


伊吹「チェッ!」



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【国会傍聴記】衆院で代表質問 いよいよ論戦スタート

2008年01月21日 21時49分46秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
【国会傍聴記 衆院本会議 2008-1-21 施政方針演説への代表質問】

 質問者 民主党 鳩山由起夫幹事長(北海道9区)
     自民党 伊吹文明幹事長 (京都1区)
     民主党 古川元久さん  (愛知2区)

 答弁者 福田康夫首相、額賀福志郎財務相、増田総務相

 さて、通常国会一発目の代表質問をどうまとめようかと思ったらMSN産経ニュースにとてもうまい記事が載っていましたので、これを載せちゃいます。
 私のモットーは「明日やれることは明日やる」。
 戒めは「完璧主義は身を滅ぼす」。

 通常国会は150日間もありますからね~。

(MSN産経ニュースからの引用。太字、色づけは下町の太陽)

首相そっちのけで自民と民主が批判合戦

 福田康夫首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が21日に始まったが、独自カラーがあまり見えない首相をそっちのけにして、自民、民主の二大政党の幹事長が批判合戦を展開した。

 また、通常の代表質問と異なり、与党と野党が攻守所を変えて民主党の鳩山由紀夫幹事長が延々と政策を語って自民党の伊吹文明幹事長が攻撃するという場面も多く、衆参「ねじれ」国会を象徴するような幕開けとなった。

 「政権交代が現実のものとなりつつある今日、国民が知りたいのは今の政府の方針ばかりではない」

 トップバッターで質問に立った鳩山氏が冒頭から挑発的な言葉を発すると、議場は民主党議員の拍手と、自民党側の「早く質問しろ!」とのヤジが混ざり合い騒然となった。

 鳩山氏は暫定税率廃止を重ねて強調し、基礎年金の全額税方式への転換など「政権政党」を念頭に具体策を次々と提示。「さながら民主党による施政方針演説」(自民党中堅)との声も聞こえた。

 ただ、党のトップが担うことが多い通常国会冒頭の代表質問に立ったのは、小沢一郎代表ではなかった。しかも、小沢氏は鳩山氏の質問に対する首相の答弁が終わると、2番手の伊吹氏の質問の前に中座してしまった。

 伊吹氏は鳩山氏への皮肉たっぷりに、「自党のプロパガンダではなく首相に質問する」と質問を開始した。

 さらに、11日の新テロ対策特別措置法の再議決を途中退席して批判を浴びた小沢氏に当てつけるように、「小沢代表は残念ながら議席にいないが…」と嫌みたっぷりに指摘した。

 その後、議場に戻った小沢氏について、鳩山氏は本会議後に、「(伊吹氏の質問は)聞くに値するとは思わなかったということだろう」と強弁したが、後味の悪さを残した。

(中略)

 一方、伊吹氏は「財源はどこにあるのか」と民主党の政策の現実性を批判しつつ、参院で野党が過半数を占める状況を踏まえ、「国民への責任から野党も逃げることはできない」と指摘。嫌みを織り交ぜた独特の語り口は、首相答弁よりも自民党議員の喝采(かっさい)を浴びた。首相が18日の施政方針演説の目玉として強調した消費者行政に関する新組織発足についての質問はほとんど出なかった。

(引用おわり)

 「消費者担当大臣」を設置するという話が進んでいるようですが、鳩山さんは行革担当大臣、地方分権担当大臣なども機能していないと指摘しました。

 「政府がアイヌ民族を先住民族を認めないのはなぜか?」という質問をしました。私はこのことを知らなかったのですが、福田首相の答弁は「認められない」とのことでした。

 鳩山さんは原油高に関して、「マネーゲームである」という認識を示し、「サブプライムローンという聞き慣れない言葉がTVから聞かれない日はない」として、G7の枠組みで政府に対応を迫りました。

 鳩山さんは「民主党政権」という言い方はせず、「民主党がになう政府」「民主党の政府」という言い方をしていました。

 イギリスでは野党第一党のことを「女王陛下の反対党」「バックアップ政党」などと言います。
 日本でも二大政党制が70年ぶりに復活しつつあります。バックアップ政党として、政府を担当したときの姿を国民に具体的に説明する姿勢は、バックアップ政党の代表質問(施政方針演説)として、ひとつのあり方を示しました。鳩山さんらしい教養あるこなれた表現で、身振り手振りもよく、英国紅茶のような味わいのある演説(質問)でした。


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【年間で最重要の国会中継です】1月21日衆院代表質問のポイント

2008年01月21日 10時53分21秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

写真は民主党(DPJ)衆院議員の古川元久さん

【きょうは1年で最も重要な国会中継です】

 きょう(1月21日)午後1時から、福田総理の施政方針演説に対する代表質問が行われます。

 通常国会冒頭の代表質問は一年間の国会での政治論議の基本となる質疑です。

 ぜひ、NHK総合TVでごらんください。(BS-2も)

 NHKの中継予定は午後1時5分から4時35分までですが、延びることがあるので、やむを得ず録画する方は午後5時まで。

 なるべくリアルタイムで聞くことをオススメします。

 タクシー、立ち仕事、お店やさんは、
 NHKAMラジオ第一(東京では594キロヘルツ)=FMは放送なし

 ネット環境にある方は、
 衆議院インターネット審議中継で
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 夕方や夜のニュースでは、極めて断片的にしか伝えられません。むしろ視聴しない方がいいくらいです。

【さて、登場人物】

さて、質問に立つのは
 民主党の鳩山由起夫幹事長
 自民党の伊吹文明幹事長
 民主党の古川元久衆院議員の3人です。

 昨年の通常国会では小沢一郎代表が質問に立ちました。
 参院選直後の夏の臨時国会(4日間)では、民主党が要求したにもかかわらず、安倍政権は所信表明と代表質問をサボりました。

 秋の臨時国会では福田新首相に対して鳩山幹事長、長妻昭さんが迫りました。

 通常国会の冒頭にあたり小沢代表が立たないのは残念です。
 ただ、小沢さんはしゃべりが苦手ですし、原稿を書く手間を考えると、越年国会で超過密日程が続いていますから、やむを得ないでしょう。

 民主党注目は古川元久さん(愛知2区)。

 東大法学部から大蔵省(昭和63年入省)に進んだエリートで、鳩菅民主党から初出馬し、連続当選4回。42歳。
 63年入省組のキャリア官僚で政治家になったのは現在、古川さんだけだと思います。その心意気やよし。

 民主党税制調査会(税調)の会長を務めた税金通。
 藤井裕久元蔵相が国政に復帰したので、今は副会長として活躍しています。
 おそらく、きょうの質問では、ガソリン税の暫定税率に関する質問をすると思います。必聴です。


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米長参院議員からコメントもらう 

2008年01月21日 05時00分55秒 | その他

 参院議員の米長晴信さん(民主党山梨選挙区)からコメントをいただきました。

 http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/5abe62553fbf93c765bf1d80e53b229c

 先月は宇佐美登前衆院議員からもコメントをいただきました。

 まあ、僕は「センセイ、センセイ」とすり寄るのは自制していますが、千葉から東京に帰る電車内のケータイで、米長さんのコメントを見付けたら、正直うれしかったです。

 米長さんはフジ出身ですが、報道関係としての面識はありませんでした。
 先月の訪中の際に名刺交換しました。

 国会傍聴ブログには手応えを感じています。
 ですが、「コメント欄」「トラックバック欄」という「メディア」に関しては、なかなか手探りの状態が続いていますし、当分続きそうです。

 ネット社会の変化、ネット技術の変化は激しいですし。

 「コメント・トラバ欄」に関しては、私は書き手でなく、管理人です。

 日経新聞社員としては主査に昇進してから退職しましたが、部下はいませんでした。人の管理の経験もないし、デスクとして他人の原稿を管理した経験もありません。

 ひたすら書き手として表現していくのが楽しい人間なので、管理人というのは向かなそうです。

 まあ、その辺の「ブログ」というものに対する試行錯誤も
 ウェブログ(web上のlog)として履歴を残していこうと思います。
 生き様を晒しますわ。

【追伸】
 きのう、千葉で「会員制スーパー」(米資本)というものに初めて行きました。

 クルマで乗り付けて、アメリカらしい巨大段ボールに入った消耗品をガンガン、ショッピングカートに入れて、ベルトコンベアで精算して、クルマに乗っけて帰るという倉庫みたいな店。30歳~40歳代ファミリーでにぎわっていました。

 目を皿のようにして値段を見てましたが、1個辺りの単価にしたら、市場価格の半分程度かな。

 珍しい食材もいっぱいありましたよ。
 グレートアメリカンを象徴する巨大肉製品にはやっぱり目が行っちゃうよね、俺もまだまだ若い!

 箱ごとまとめ買いするから当然、単価は安い。
 買い物の回数も減って時間にゆとりがでます。
 もちろん商品をおいておく部屋のゆとりが必要です。
 年会費は4000円程度だそうです。

 格差社会の拡大を目の当たりにした感じがしました。


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町村官房長官「ガソリン税値下げだと、環境問題にマイナス」

2008年01月20日 01時07分03秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
 自民党清和会会長で福田内閣官房長官をつとめる町村信孝さん(衆院北海道5区)が「ガソリンの値段を下げると、日本の環境問題はその程度の取り組みなんだということになる」と述べました。

 これは租税特別措置法の揮発油税(ガソリン税)の暫定税率分が、通常国会で民主党に否決されると、2兆6千億円の道路整備費が不足することと、地球環境問題の後退という全く違う論点を提示するという、「論理のすり替え」です。

 自民党のお家芸である「論理のすり替え」を使い、国民をだます行為にほかならず、自民党(LDP)内でも「町村は詐欺師だ」という批判が出てくることは必至です。

 2008年度予算関連法案審議入りの前に、内閣の要が重大なミスをしました。

 町村発言は国民を愚弄した暴言で、官房長官の要職にある政治家として失格としかいいようがありません。

町村官房長官「ガソリン値下げは環境問題にマイナス」(日経新聞)

 町村信孝官房長官は19日夜、千葉県市原市内のホテルで講演し、通常国会の焦点であるガソリンにかかる暫定税率問題を巡り、「ガソリンの値段を下げればそれだけで日本の環境問題はそんな程度の取り組みなんだということになる。そのマイナス効果は計り知れないものがある」と述べ、環境問題の観点からも税率維持が不可欠との考えを強調した。(後略)
(21:24)


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「もはや経済一流ではない」

2008年01月19日 17時50分12秒 | 経済

[写真は第169通常国会冒頭の本会議で経済演説をする大田弘子経済財政政策担当大臣=時事通信]

 闇米など戦後まもなくの景気混乱の対策にあたった官庁は“アンポン”こと経済安定本部。

 それが経済企画庁となって、1956年「もはや戦後ではない」。

 これは経済白書の文言で、役人の作った言葉の中でも、半世紀経った今でも語り継がれる明言です。

 まあ、北方領土、沖縄、小笠原が返って来ていない1956年に「もはや戦後ではない」とはずいぶん、あっけらかんとしてますね。

 時は、吉田茂内閣。企業優先・生活無視の自民党(LDP)長期政権の2年目にあたります。半世紀も続いているんですね、自民党。

 大田弘子経済財政政策担当大臣は非議員。
 政策研究大学院大学(GRID)教授から安倍政権入り。福田政権でも引き続きかつての経済企画庁長官を務めています。自民党政権の閣僚としては勇気ある発言です。

大田経財相「もはや経済一流でない」、国会演説で言及(読売新聞) - goo ニュース

 大田経済財政相は、18日に開会した通常国会で行った経済演説で、「残念ながら、もはや日本は『経済は一流』と呼ばれる状況ではない」と言及した。

 経済財政政策を担当する閣僚が、経済分野での国際的な地位の低下を明言するのは異例だ。

 大田経財相は演説の中で、「2006年の世界の総所得に占める日本の割合は24年ぶりに10%を割り、1人あたり国内総生産(GDP)は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で18位に低下した」と日本経済の凋落(ちょうらく)ぶりを訴えた。

 厳しい現状分析を披露して国民の危機感を高めることで、国全体が世界に挑戦する気概を取り戻せば、高い経済成長の実現につながるとの思惑があるとみられる。


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【全農業者ご用心】「品目横断」名称変更 自民党がサギ行為

2008年01月19日 15時39分42秒 | 経済

 本当に自民党(LDP)はインチキ政党ですね。
 詐欺師です。

 すべての農家(農業者)のみなさん、ご注意下さい。

 きょう(1月19日)付日本農業新聞1面。

(以下、引用)

 お断り 政策名称の変更に伴い、本日付から「品目横断的経営安定対策」を「水田・畑作経営所得安定対策」と表記します。

(引用おわり)

 「品目横断」はご存じの通り、4ヘクタール(北海道20ヘクタール)以上の豪農だけを優先し、WTO(世界貿易機関)に参加するという自民党総合農政の目玉政策です。

 小規模農家(3・99ヘクタール)以下の農家は、

①農業以外で働いて農協に借金を返す
②農業生産法人としてサラリーマン農家になる
③なんとか年金で食いつなぐ
④最終的には・・・心中する

 を選択することになりそうです。

 この政策への批判が燎原の火のごとく上がっており、名称を変更し、農家をだまして、沈静化を図る考えでしょう。

 「売上税断念」→「消費税導入」

 など、名称変更による論理のすり替えは自民党の古典的な手口です。

 200万戸の販売農家をはじめ、すべての農業者の方はご用心ください。
 どうか、ブログをやっていない方にも広く教えて差し上げてください。

 ネットを使わない農家の方にも警戒を呼びかけてください。
 さもなければ、飢え死にです。
 農業者だけでなく、消費者も。

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広告掲載のおしらせ

2008年01月19日 15時27分45秒 | その他
 きょう(19日)から「国会傍聴記by下町の太陽」に広告を掲載しています。

 これはgooを運営するNTTレゾナント社と提携している「マイクロ・アド」社が自動的に配信する広告リンクです。

 ブログ内の単語などから自動的に関連性がありそうな、ウェブ広告へのリンクが表示されます。

 ウェブ広告の選択はマイクロ・アド社が行います。
 私が関与するものではなく、当然「しがらみ」のない会社の広告が掲載されます。

 昨年8月4日のブログ開設以来、広告掲載には慎重な姿勢をとってきましたが、この方式ならば、私の筆に圧力がかかることがないと考え、試行的に広告掲載します。

 もちろん、今後も「国会傍聴記by下町の太陽」は宮崎信行個人の判断に基づいたエントリのみを掲載していきます。

 
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