【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【第26回参院選・比例・第1報】日教組の清水委員長が「古賀ちかげ」さん擁立を報告「臨採教職員の声を届けたい」立憲民主党代表「党としても枠を広げる、個人的には音楽の先生は心強い」と近く公認へ

2021年02月16日 18時34分37秒 | 第26回参院選(2022年7月)
[写真]古賀ちかげさん(右)の擁立を報告し公認を要請する日教組の清水委員長(左)、きょう2021年2月16日、衆議院第一議員会館で宮崎信行撮影。

 日教組、日本教職員組合の清水秀行中央執行委員長は、さきほど2月16日(火)の午後、衆議院議員会館内に、立憲民主党の枝野代表、平野博文選挙対策委員長、福山幹事長をたずね、次の参院選に、古賀ちかげ(古賀千景)さん(現在54歳)を新人として擁立するので公認してほしいと要請しました。古賀さんは元福岡県教組の「臨時採用教職員部長」。

 会談の冒頭、清水委員長は「神本さんの引退から3年。前回は水岡さんを送り出したが、組合の6割を占める女性から、やはり女性を送りたいとの声が強かった。30万人の組合員はもとより退職の20万人以上の先輩と一丸になって国政に送りたい」と語りました。


[写真]立憲民主党の枝野代表(中央)、平野選対委員長(右)、福山幹事長(左)、2021年2月16日、衆議院第一議員会館内で宮崎信行撮影。

 枝野代表は「素晴らしい女性候補を擁立していただけた。党としても十分枠を確保するようがんばっていくとともに、しっかりした組織といえども全国比例代表での個人名の浸透は大変だと思っているので、これから1年半、長いようで短いが、一緒に国会で働けるようしっかりがんばっていきたい」と応じました。枝野さんは「個人的には音楽の先生とは心強いと思っている」とユーモアもまじえました。


[写真]古賀ちかげさん。

 古賀さんは「私は学校現場で30年働きました。そのうち20年は臨時採用教職員でした。同じような仕事をしていても来年の仕事はあるのだろうか、同じような仕事をしていてもなぜ私の賃金は少ないのだろうかと思っていた。そのような現場の声を届けたい」と決意を表明しました。

 古賀さんは、1966年11月25日、福岡県出身。1989年に熊本大学教育学部音楽学科を卒業し、福岡県内で臨時採用教員に。2003年に「講師連絡会メンバー・結成準備世話人」となり、2009年に「臨時採用教職員部長」就任。その後、正職員となり、2012年に地域支部執行委員、2018年に日教組専門委員を経て、きょねんから日教組特別中央執行委員。

 同党は近く古賀さんを第26回参院選(来年2022年7月)の全国比例候補者として公認する方針。那谷屋正義参議院議員(64歳、3期、横浜市教組)は今期で勇退することになりました。会合後に私が本人に取材したところ、「福岡県の政治家の他の古賀さん」とは関係ないとのこと。
 
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 当ニュースメディアは宮崎が一人でやっており編集部内の会話がないため反応をダイレクトに受け止め過ぎてしまうことがあります。日教組退職教員夫妻から「深い見識に基づく信念のお仕事。さらなる充実を期待します」とのお礼状が届き、「通知表4か?」そんなつもりでないのにとうんざりすることもありました。私は高卒の両親が機械販売で成功したので、機械は人間より偉く、機械が充実すれば人間は成長しなくても良い生活ができるという深層心理を持っています。義務教育を否定しているわけではまったくありません。国会を見ても、きょねん10月からの日本学術会議恣意的人事をめぐるインテリの反発が世論の広がりを欠いたさまを見て、自分の思いは、時の首相なり、多くの有権者なりに共有されていると確証を得ました。

 しかし、コロナで専門家の意見が偉大だということを知り、いつまでも同じことをグチグチ言っていてもしかたない。きょうは私のここ数年の心の整理もつけたくて、こちらの会合を取材させていただきました。

 再来月は元首相の志を同じくする息子が選挙に出る。来夏は音楽の先生かつ長く臨採だった女性が日教組を代表する。コロナ禍とはいえ空の色がほのかに明るくなりだした気がしました。

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