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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

NHK国会中継終了とともに強行採決で国民の目と耳ふさぐ平成翼賛会 特定秘密保護法案可決 衆・特別委

2013年11月26日 11時24分39秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

[画像]特定秘密保護法案の強行採決で「可決」を宣言する委員長、2013年11月26日(火)、衆議院インターネット審議中継から。

 自民党は、2013年11月26日(火)、特定秘密保護法案について、総理入りの質疑を行い、NHKテレビ・ラジオで中継されました。

 委員長が「総理は御退席いただいてけっこうです」と発言し、NHKが中継を終えようとすると、自民党の今津寛さん(元防衛副大臣)が「委員長!」と叫び、質疑の打ち切り動議を提出。委員長は質疑終局を宣言しました。この後、委員長は討論の省略を宣言。民主党は堂々と反対討論で意見表明する用意がありましたが、その機会は奪われました。すぐに、自民党・みんなの党・維新など「平成大政翼賛会」4党による修正案について採決し、可決。引き続き、修正部分を除く政府原案についても、賛成多数で可決しました。散会を宣言。民主党が提出した4法案は採決されませんでした。

  民主党は採決・法案に反対しました。維新は採決に反対し、退席しました。共産・生活も反対しました。

 

[画像]打ち切られた国会中継「終」の画面、NHK、2013年11月26日(火)、テレビ画面から筆者撮影。

 NHK国会中継では、今津さんの「委員長!」という声や、理事・委員らが委員長席に殺到する場面が遠巻きに流れながらも、アナウンサーが国会中継終了のアナウンスを継続。この過程で、マイクの音が一瞬絞られる場面があり、NHK放送センターの担当者が早めに幕を引こうとした可能性があります。

 自民党議員の子息が多くつとめるNHKと自民党の連係プレーで、国民の目と耳をふさぐ時代がスタートしました。

 特定秘密保護法が成立すると、国だけでなく、地方自治体・地方公務員である、県警、警察官も対象になり、テロが起きた後に、「2月3日、パトロール、特に問題なし」という行政文書が、警察庁によって後から特定秘密になる可能性があります。あるいは、東電福島第一原発正門を通るクルマのカーナンバーリストをつくれば、東電が発注している人材派遣会社を割り出せるので、キャリア官僚が弱みにつけ込んで天下ることもできます。また、県警のシュレーダー処理を請け負う会社の従業員も「適性検査」を受けますが、たとえば「いとこの配偶者が中国人」という理由で、「失格」とされ、その後の仕事探しに影響します。キャリア公務員の恣意性を高め、都合の悪いことを隠蔽する法律です。ちなみに、防衛機密は現行のまま移行することになっているので、防衛省・自衛隊は、現行法と大差ありません。やはり、警察庁と47都道府県警察本部の「平成の治安維持法」と言ってよいでしょう。

 委員会可決法案が本会議かからなかった事例は過去に1例(2本)しかなく、本会議での可決は確実。しかし、会期末が12月6日(金)に迫っていることから、参議院での審議未了へ追い込むことは十分可能で、国民による安倍自民党への巻き返しが続きそうです。 


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