政府は平成20年度(2008年度)の当初予算案を決定しました。
来年1月18日ごろ召集される第169通常国会で、衆院から議論が始まります。
●2008年度(平成20年度)福田当初予算案
【一般会計】
(歳入) (歳出)
税収 53兆5540億円 一般歳出 47兆2845億円
その他収入 4兆1593億円 地方交付税など 15兆6136億円
新規国債発行 25兆3480億円 国債費(償還など) 20兆1632億円
歳入合計 83兆613億円 歳出合計 83兆613億円
【特別会計】
財政投融資計画 13兆8689億円
同時に決定された平成19年度(2007年度)補正予算とあわせた「15ヶ月予算」としてみる必要がありますが、とりあえず便宜上、来年度福田当初予算案として、朝日の記事を紹介します。
(臨時会最終盤か通常国会冒頭に衆院が解散される可能性があります。その場合は、第45回総選挙後の国会で議論。政権が交代すれば、「組み替え」の可能性があります)。
選挙対策色濃く 予算案決定、83兆613億円(朝日新聞) - goo ニュース
政府は24日、福田政権として初めて編成した08年度予算案を閣議決定した。
一般会計総額は前年度比0.2%増の83兆613億円。
新規国債のうち赤字国債の発行額は同0.3%減の20兆1360億円と、特別会計などのやりくりを通じて4年連続の削減を確保した。
参院第1党の民主党を意識した結果、農家への助成拡大など支持層向けの選挙対策も目立つ。
政府案が提出される年明けの通常国会で与野党の攻防が強まりそうだ。
一般会計総額は2年連続増え、当初予算では過去2番目の規模だ。
大きく総額を増やしたのは、少子高齢化に伴う社会保障費の伸び。同3%増の21兆7824億円と過去最大で、政策経費である一般歳出に占める割合は46%に上る。
公共事業費は同3.1%減の6兆7352億円で、当初ベースでは87年度(6兆824億円)以来の低水準。
目立つのは、票の獲得につながる利害関係者へのばらまきだ。
医師の収入に直結する「診療報酬本体部分」を、日本医師会の強い要望で0.38%引き上げ、8年ぶりに増額。
地方に配分する地方交付税も同1.3%増の15兆4061億円で、3年ぶりに増やした。
民主党が掲げた農家への1兆円の所得補償に対抗し、07年度補正予算で農家向けの助成金拡大などに799億円を計上。
高齢者の医療費負担増を野党に批判され、凍結のための1719億円も補正に盛った。
ばらまきの一方、新規国債発行額は前年度比0.3%減と小幅ながら減る。それでも一般会計総額の30.5%は新たな借金が頼りで、08年度末の長期債務残高は612兆円と過去最高になる。
辛くも維持した財政再建路線だが、政府内からも疑問の声が上がる。社会保障費の圧縮は、中小企業向けの政府管掌健康保険への国庫支出750億円を、大企業の健康保険組合に肩代わりさせる「奇策」による。舛添厚労相は24日の会見で「限界にきている」と認めた。今後の社会保障と、消費税を含む財源のあり方をどう描くかが問われる。
国債発行減額のため、交付税特別会計で1.2兆円の借金返済を中止。外国為替資金特会からの繰入額を前年度比20000億円増やした。特会見直しを掲げる民主党は、こうした手法を「小手先の数字合わせ」と批判する。
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