
[写真]5年半内閣総理大臣を務めた自民党総裁で清和会・神奈川県連の小泉純一郎氏。
自民党の安倍晋三総裁(清和会)から辞任要求を受けている田中けいしゅう法相(田中慶秋法相)。
そのけいしゅうさんですが、政界でははるかに有名人だった自民党神奈川県連・清和会所属の小泉純一郎首相から「私の支持者も田中さんを応援しているのも知っていますよ」と答弁されていたことが、国会議事録データベースから浮かび上がりました。その清和会自民党総裁だった小泉首相と民主党のけいしゅう法相の浅からぬ仲とはどんな仲でしょうか。
これは2005年(平成17年)2月2日(水)の第162通常国会の当初予算の基本的質疑でNHK中継されました。そして、この国会は延長会期末の直前の8月8日に解散され、総選挙でけいしゅうさんは3度目の落選を喫しました。
予算委員長は、これも浅からぬ縁で、このたび、清和会安倍総裁の選対本部長をつとめて、自民党政調会長の座を射止めた甘利明大先生(大和市など選出)。神奈川県オールスターキャストの様相でした。
このなかで、けいしゅうさんはRCC(整理回収機構)を議題に。「私の友達も、はっきり申し上げて、自分の問題ではなくして、保証人になっただけで全部持っていかれちゃったんですよ、家まで。家まで持っていかれただけだったらいいですけれども、命まで持っていかれましたよ。ということは、自殺をしたということです」として、小泉首相の経済政策を正しました。
これについて、小泉首相は答弁で「今の御指摘、田中議員は本当に中小企業に詳しいです。今まで中小企業に最も力を入れてきた議員ということも私はよく知っています。地元ですから、私の選挙区の隣なんですから、中選挙区時代は。私の支持者も田中さんを応援しているのも知っていますよ」。
これに対してけいしゅうは「総理によいしょされても、私はそう思っていないんですよ」と切り返しました。
小泉純一郎さんは3代目政治家ですが、初代は、横浜市金沢区の六浦(むつうら)という所の鳶職人の家から、横須賀港に出た人です。自由民権運動の闘士で「入れ墨大臣」とも呼ばれました。金沢というところは、1192年イイクニ作ろう鎌倉幕府の時代から栄えたところで、執権・北条氏の分家にあたる金沢北条氏が開発し、公文書館である「金沢文庫」もあります。称名寺(しょうみょうじ)というとても気持ちよいところにありますので、神奈川県民でも行ったことがない人が大半でしょうが、ぜひ行ってみたらいいでしょう。公文書管理担当の岡田克也内閣府担当大臣や藤本祐司・内閣府副大臣らも、行ったことがなければ行ったらいいでしょう。秋よりも、春の方がオススメかな。
そして、けいしゅうさんの選挙区の戸塚というのは、これは東海道線の「戸塚」駅があるとおり、東海道五十三次の品川から数えて5番目の宿場町。これは1月2日・3日の箱根駅伝でご存じの方も多いでしょう。神奈川県というのは、すべて、1859年に開港した横浜港から栄えており、神奈川県を理解する上では、まず横浜港から押さえるのが必須ですが、しかし、小泉さんの金沢→横須賀、けいしゅうさんの選挙区である戸塚に限れば、横浜港よりも先に栄えていたという共通点があります。
ところで、谷垣禎一さんが初入閣後の大臣所信表明に対する一般質疑で、野党議員として最初に質問した新進党議員。これもけいしゅうさんなんですね。このなかで、大変興味深い問答があります。
第141臨時国会の平成9年(1997年)9月16日(火)の衆議院科学技術委員会。このなかでけいしゅうさんは「谷垣長官初め政務次官に御就任された皆様、本当におめでとうございます」「動燃の爆発事故以来、特に危機管理システムという問題について論じられたわけであります」「原子力に頼る日本としての危機管理、すなわち、動燃の爆発事故、さらには今回のような低レベル放射能のずさんな管理という問題等々含めて、今日まで至る経過の中で、科学技術庁として、これらに対する管理のあり方としてマニュアルをつくりなさい」と切り出しています。
この初質問に対して、谷垣科学技術庁長官は「今田中委員御指摘のように、日本の原子力政策をこれから国民の理解を進めていけるかどうか、私は、危急存亡のときに立っているのではないか。その大変なときにこの長官に就任をさせていただいて、大変責任の重さを痛感しているような次第でございます。今田中委員が御指摘のように、二度と起こったらと。これはもう二度と起こったらいけないわけでございまして、これは起こってまいりますと、日本の科学技術政策というのは瓦解してしまうのじゃないか、こんな気持ちを持っております」と答弁しています。そして、この13年半後に、東京電力福島第一原子力発電所が爆発事故をおこすにいたりました。そして、けいしゅうさんの故郷、浪江町が立ち入り禁止区域となってしまいました。
さて、なぜ上の方で、自民党の甘利政調会長を「大先生」と呼んだのかですが、もうちょっと書こうと思ったのですが、さすがに夜遅くて眠くなってきたので、こられも含めて、自民党神奈川県連や自民党東京都連、清和会のこと、次回以降、書いていこうと思います。それから、一部で、「横浜八景島シーパラダイス」の「シーパラけいしゅう祭り」について書いているブロガーがいますが、八景島は横浜市役所が埋め立てて西武鉄道が所有した土地なんですよね。西武鉄道の創始者といえば、いうまでもなく、元衆議院議長で、清和会結成メンバーの堤康次郎さんです。昨年まで、清和会の本部が系列の赤坂プリンスホテル旧館内にあったのは有名な話です。小泉首相も国内出張時はプリンスホテルをできる限り利用していました。その辺も含めて、自民党神奈川県連や自民党東京都連、清和会について、明日以降、また書いていこうと思います。
[お知らせ]
衆議院解散はいつか。その答えはこの日程表にある。会員制ブログ(月840円)。
今後の政治日程 by 下町の太陽
国会傍聴取材の活動資金にもなりますので、ご協力をお願いします。
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い
国会での審議を中心に地道な政治報道を続けられるようご支援をお願いします。
[お知らせおわり]
tag http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます