
平成21年度補正予算の執行停止を、16日の閣議が決定しました。
まずおさらいです。
平成21年度の当初予算は歳出・歳入とも88兆5480億132万1千円でした。
これを麻生内閣は4月の第1次補正で、平成21年度予算を102兆4735億5955万4千円にしました。
歳出は14兆7755億5823万3千円追加し、8500億0000万0千円減額しました。この歳出の減額補正分8500億円は景気対策のために捻出した「ムダづかいの削減」で、これも景気対策の原資にもなっています。4月にムダづかいを削減できるのなら、当初予算でもっと減額できたと思うんですけどね。
このように予算とはトリックがたくさん潜んでいます。これからもなるべくカンタンにこのブログで説明していきたいと思います。
歳入。帳尻を合わせないといけないので、4月の第1次補正で、歳入も追加、減額して、歳出と同じ金額に調整してあります。
これが「予算の補正後」のきょう時点での今年度国家予算です。ただし、これは一般会計だけの数字で、特別会計という別のサイフもあるのですが、このエントリーでは省きます。
で、民主党政権はこの4月に追加した事業「14・7兆円」に狙いを定めて、内閣の責任の下、国会が議決した予算の執行を停止する作業を進めていました。
この作業はTVを中心に国民に広く公開され、2兆9259億円の執行停止に成功し、閣議決定で揺るぎない物にしました。
このような予算の見直しは初めてのことだし、国民の関心もかつてないほど高まりました。民主党政権最初の成果といっていいでしょう。
政府は16日朝の閣議で、平成21年度予算見直しにメドをつけました。
さて、16日には、平成22年度の当初予算の編成作業に本格的に入ります。まずは各府省が提出した見積もり書(概算要求書)のとりまとめが発表されます。そして、財務省主計官が概算要求書を刈り込んでいきます。政府原案は12月末に閣議決定され、来年1月召集の通常国会に提出されます。
まずは、情報公開。今回の見直し、僕には厚労省はもっとできたと思います。でもそれはいいんです。情報公開と国民の関心が高まったという成果だけでまずは100点満点でしょう。
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政府は16日の閣議で、総額14.7兆円の2009年度補正予算を見直し、2兆9259億円の執行を停止することを決めた。国土交通省の公共事業や農林水産省の複数年度にまたがる基金などにくわえ、厚生労働省の子育て支援策や地方自治体向けの交付金などを停止する事業に追加し、目標とする約3兆円に近い水準を確保した。民主党が10年度予算で実行すると公約した子ども手当などの重点政策には約7.1兆円の財源が必要で、09年度の補正予算の執行停止で捻出(ねんしゅつ)した財源を回す方針だ。
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