【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

安倍内閣不信任だ!年金抜本改革先送り消費税食い逃げ「社会保障制度改革国民会議」の主任大臣を許すな!

2013年06月16日 05時25分30秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]社会保障と税の一体改革をなしとげた野田佳彦さん、2012年12月16日(日)、民主党開票センター、筆者(宮崎信行)撮影。

<やはり自民党はインチキ政党だった、国民会議が年金の将来像を先送り>

 やはり安倍自民党は詐欺師だったのですね。

 小泉自民党による「2004年年金3党合意」反故につづき、安倍自民党が「2012年社会保障と税の一体改革3党合意」も反故にすることが確実になりました。

 民主党のみならず、全納税者に対する詐欺行為です。

 報道によると、「社会保障制度改革推進会議(会長・慶應義塾長、通称・国民会議)」が、民主党の2003年の最初のマニフェストから載り続けている、年金の将来像「最低保障年金と所得比例年金のミックス」についての議論を、2013年8月21日の設置期限までに行わない方針を固めました。

 2013年6月13日(木)の国民会議で、委員らが合意し、その方向性を会長が記者会見で話しました。

 これは、消費増税の見返りである、年金の最低保障機能強化のための抜本改革論議を反故にするもの。消費税増税分を食い逃げする乞食の自民党の本性が見えました。

 こちらは、同日、委員に配られた資料の74ページです。




[画像]年金の「長期的な持続可能性をより強固にする」ことを「残された課題」とした、社会保障制度改革推進国民会議の2013年6月13日(木)の資料(74ページ)、首相官邸ホームページから。

 このように年金の「長期的な持続可能性」と「セーフティーネット機能の強化」を「残された課題」としています。これでは、なんら「結論」を得ていないことになります。なかんずく、2004年年金改正法(坂口法)「100年安心プラン」の100年安心の根拠である「マクロ経済スライド」について先送りしたことは大問題です。今後、物価スライド、小泉デフレ特例解消法により、名目の年金支給額が減るなかで、年金の持続性の不安が増し、国民年金保険料の納付率が下がるという悪循環が予想されます。

<仮に参院選で自公が過半数を得ると3党合意反故で向こう3年間の白紙委任状の悪政に>

 仮に、第23回参院選(7月4日公示、21日投票)で、自民党と公明党が単独過半数を得た場合は、社保税一体改革の民自公3党協議フレームが壊れることになりつつあります。その方が、2016年に予想される第47回衆院選で、民主党が政権獲得できる可能性が高まるかもしれませんが、国民の消費税増税分を食い逃げして、「事前防災・減災のための国土強靱化事業」にばらまかれることになり将来に禍根を残します。公的年金の最低保障機能強化ははしごを外されることになります。

 これは私たち納税者・年金受給資格者にとって100年単位で言えば、生死にかかわる問題です。
 
 こうなったら、衆参両院の予算委員会集中審議を開いて、首相、厚労相の答弁を求める必要があります。

<法律では「安倍首相が主任大臣の国民会議は結論を得なければならない」>

 法律は、法律番号「平成24年64号」として陛下が公布なさっていますが、ここはあえて、自民党政調のホームページに残っている、3党協議前の自民党原案をごらんください。


[画像]社会保障制度改革推進基本法の自民党原案、自民党ホームページから。赤傍線は筆者加筆。

 今後の公的年金の将来像について、国民会議は「結論を得なければならない」となっています。
 そして、法律で「第十四条 国民会議に係る事項については、内閣法(昭和二十二年法律第五号)にいう主任の大臣は、内閣総理大臣とする。」となっています。

 私たち納税者・有権者・年金受給資格者が、第23回参院選で自公の過半数を阻止。「自公民で過半数」という今の社保税3党協議体制を向こう3年間以上守るしかありません。仮に7月21日にそういう結果が出たら、国民会議は残り1ヶ月突貫工事で、少しはまともな最終報告をまとめるかも。

<会期末に安倍内閣不信任案提出は当然だ!>

 しかし、「主任の大臣は安倍首相」で「結論を得なければいけない」国民会議が「先送りを決定」したということは、これは当然にして内閣不信任に値します。まず、衆参両院の予算委集中審議で、安倍首相の申し開きを聞いたうえで、さらに、民主党は会期末26日に向けて、安倍内閣不信任決議案を提出すべし。

民主の年金改革見直し案、議論先送り…国民会議(読売新聞) - goo ニュース

 政府の社会保障制度改革国民会議(会長・清家篤慶応義塾長)は13日、首相官邸で会合を開き、民主党が掲げる最低保障年金創設や公的年金一元化などの年金制度の抜本見直し案について、議論を先送りすることで一致した。

 清家会長は、記者会見で「当面、実現が可能であるような議論に集中していくべきだ」と述べ、設置期限の8月21日まで議題として取り上げない考えを示唆した。

 民主党は公的年金制度を一元化し、年金額の少ない人に、税を財源に最低保障年金を支給する改革案を主張している。10日発表した参院選公約案でも、「公的年金制度の一元化、最低保障年金の創設を中心とする民主党の年金制度改革案の実現をめざす」と明記していた。

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