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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

【法案先送り・不成立】天国か極楽浄土のウィシュマ・サンダマリさんに届け「入管難民法改正案」第208回国会再提出断念、早くても成立は秋以降へ

2022年01月07日 06時53分00秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[写真]院内外の議連「難民懇談会」をつくった石川大我・立憲民主党参議院議員、きょねん10月、東京・杉並で宮崎信行撮影。

 「入管難民法改正案」(旧・議案番号は204閣法36号=廃案)が、第208回通常国会に再提出されず、仮に成立しても2022年秋以降にずれ込むことが確実になりました。

 法務大臣官房・内閣総務官室が、自民党国会対策委員会に見せた「提出予定法律案・件名要旨調」の原案に入っていないことが分かりました。自民の衆参国対・参院幹事長室は原案からさらに絞り込ませることを命じました。終盤国会で閣議決定・法案提出することがないとは断定できませんが、少なくとも成立はなさそうです。

 年明けになって、ウィシュマ・サンダマリさんの不適切な対応のビデオが公開され、衆参の法務の委員長・希望する委員が見ました。漏れ伝わるところでは、名古屋の法務省職員も、私が思い描いていた「悪の枢軸」でもなく、緊急輸送時には「サンダマリさん」と敬称をつけるなど狼狽したようにも思えます。入国管理局5000名、収容施設250名の定員で、牛久・大村以外の法務省職員がどちらに入るのか分かりませんが、苦悩の日々を送っている現場ノンキャリもいるのかもしれません。

 解散で廃案になった法案の内容は包括的な改正で、入管庁「発足記念」の意味合いもあったと思います。難民認定がしやすくなる規定もありますが、収容施設の人数を減らしつつ、現状を維持するのが目的な「庁益」の法案だと私はにらんでいました。

 立憲民主党の石川大我参議院議員が「難民懇談会」をつくり、議員会館の内外から参加できるしくみを構築。牛久の東日本収容センターにも足しげく通ったようです。法務委としては、階猛さん、有田芳生・参野党筆頭理事(偶数組・今夏改選)やそれ以外にも複数の議員の尽力が功を奏しました。

 但し、7月10日の第26回参院選後も、自公2党が衆参過半数を占める「黄金の3年間」となると思われます。


[写真]きょねんの連休明け5月12日に入管難民法改正案の抗議活動をする人たち、宮崎信行撮影。


[写真]ウィシュマ・サンダマリさんの在りし日の姿を伝える母国の報道写真とともに廃案を報じるNHKニュース画面、きょねん5月18日。


[写真]院内外の議連「難民懇談会」をつくった石川大我・立憲民主党参議院議員、きょねん10月、東京・杉並で宮崎信行撮影。

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