【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

郵政民営化凍結法、ついに可決・成立!!

2009年12月04日 10時06分07秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
[画像]郵政民営化凍結をなしとげた国民新党のみなさん

 ついについに成立しました。

 私たち日本人の300兆円の財布が守られました。

 日本郵政株式売却凍結法が可決・成立です。

 参院本会議は4日、第173国会会期末の本会議で同法案を議題としました。「委員長よくやった!」との声が自見庄三郎さんから参院総務委員長にかかりました。


採決し、

 
 [画像]参院インターネット審議中継からキャプチャー

 投票総数 153
 賛成    132
 反対     21 

 の賛成多数で、間近(来年10月)に迫っていた「日本郵政(政府100%出資)」株式の売却をやめさせる法律が可決・成立しました。

 振り返れば、長い道のりでした。

 2007年7月の第21回参院選(逆転の夏)の後、第168臨時国会で、自見庄三郎君ほか6名発議の議員立法が参院事務総長に提出されたのは、2007年8月10日のことでした。

 参院は2007年12月12日には「賛成票132 反対票103」で法案を可決し、衆院に送付しました。

 しかし、このころは「ねじれ国会」でした。

 ところがここからが長かった。衆院総務委員会で法案が審議入りしたのは、2008年12月9日のことで、なんと衆院自民党は1年間もの間、法案を吊して、審議すらさせなかったのです。

 この長く不安な「空白の1年間」に、当ブログは、2008年3月27日付エントリーで、「かんぽの宿」問題にいち早く気付き、指摘しました。

 この「かんぽの宿」が郵政民営化問題を抽象論から具体論に変えました。

 第171通常国会では、冒頭から国民新党の自見庄三郎さんが参院本会議での代表質問で取り上げ、2009年2月5日のTV入りの衆院予算委での下地幹郎さんの質問で一気に世論の関心が高まりました。さらに社民党の保坂展人さん、民主党の原口一博さん、川内博史さん、松野頼久さんらが助太刀に馳せ参じ、予算委・総務委・財金委で徹底追及し、野党でありながら、終始優位に論戦をすすめました。

 私自身2008年3月27日の指摘が、2009年2月以降の国会論戦につながったと自負しており、一人の日本人として、子孫にリンゴの木を残せたのかな、と考えております(^_^)v

 郵政民営化凍結にめげずに頑張れたのは、ブログ界でも、植草一秀さん喜八ログさんとのスクラムが組めたことも大きかったです。感謝します。

 とかく「郵政」というのは、目に見えない難しい世界です。すべての国民が理解すべき問題ではありません。でも、「何かおかしいぞ」と感じた人間は、すぐに声を上げなければ行けない。もちろんそれは郵政に限ったことではありませんが、仲間と志とほんの少しの勇気があれば、どんなことでも実現できるという自信を持つできた貴重な2年間でした。

 当ブログ内の「郵政民営化」カテゴリーの一連のエントリーはこちらをクリックするとごらんになれます。

 「日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律」(第173回国会・閣法第10号)

第二条 政府は(略)その保有する
日本郵政株式会社の株式を処分して
はならない。


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