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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

泉健太「反撃能力の日米一体化」に首相は2014年7月1日の閣議決定持ち出し、自民・茂木幹事長「児童手当の所得制限撤廃」をぬけぬけと持ち出す漸進主義

2023年01月25日 21時57分34秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]立憲民主党の大築紅葉衆議院議員、おととし10月、北海道内で、宮崎信行撮影。

 7月上旬の安倍晋三暗殺と参院自民過半数のあと、政治への関心を示すインターネットの指標が急落していましたが、通常国会開会で少し上向いてきたようです。

 きょうは政府四演説に対する各党代表質問1日目でした。

【衆議院議院運営委員会など きょう令和5年2023年1月25日(木)】
 きのうの細田博之議長の「安倍晋三さんに伝えると言ったのはリップサービス」「安倍さんは祖父の代から統一教会と関係が深い」と語ったことについて「死人に口なし」「1990年から勝共議員に名前がある」との批判が上がっています。与野党国対はいったん区切りがついたとしていましたが、立憲国対などは風向きを見ていますので、次の展開もあるか。

【衆議院本会議 同日】
 「安全保障」「こども」が序盤の話題に。

 立憲民主党の泉健太代表は令和5年の国会議事録を「私たちの命と暮らしを守ってほしい。我が国の平和と繁栄を壊さないでほしい。政府だけで勝手に決めないでほしい」との言葉で封切りしました。

 泉さんは防衛3文書と2+2で加速した軍拡について「日米の一体化が進めば、進むほど、専守防衛を逸脱する懸念がぬぐえません」「政府はあらたに統合司令部を新設するようですが、実際、韓国の米韓連合軍司令部では、有事の際は米軍側司令官が連合軍司令官を兼ね、指揮を執り、NATOでも米軍が指揮をとるしくみがあります。総理、日本もこのような指揮権の共有や移譲を考えているのですか、お答えください」と述べました。

 首相は答弁で「反撃能力と日米の指揮権について質問がありました。弾道ミサイルによる攻撃が行われた場合に、武力行使の3要件にもとづき防ぐのにやむをえない必要最小限度の攻撃として行うものです」と語りました。立憲主義と平和の破壊が始まった2014年7月1日の閣議決定で初登場した新武力行使の3要件で答弁しているので、説得力がありませんでした。

 自民党の茂木敏充幹事長は「児童手当の所得制限を撤廃すべきだ」という、どの口で言っているんだとの政策プロセスの整合性のない「漸進主義」の振り子の論理で国民をだまし、茂木派の総理奪取の号砲を鳴らしました。



[写真]舌を出す、茂木敏充幹事長、きょねん7月、神奈川県内で、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の2人目は、大築紅葉さん(北海道4区比例)。大築さんは「一昨年の夏まで、私はテレビ局の政治部記者としてこの国会の中で取材していました」と紹介しました。大築フジ記者は現実に、廊下で話さない岡田克也さんの2番目に信頼されている野党担当記者でした。秘書にアニバーサリーの物のプレゼントなどきめ細かい人間関係作りもあり信頼されていました。第3位グループの山岸一生朝日記者。秘書として2番目に信頼されていた本庄知史さんら、意外と多い「立憲の1期生」として国対・政調で活躍。大築さんは国対委員長と同じテレビ記者ということや、女性の構成員をめぐる執行部の批判を受けてバッターに抜擢されたとみられます。県議経由の元小沢一郎番・渡辺創元毎日記者ら立憲は居心地が良いようです。但し、大築さんが抜擢されますが、立憲は本部も県連もそれだけですから、統一地方選の準備を進める女性の新人はそういうものだと覚悟しておいた方がいいと思います。

 大築さんは「地域の公共交通の再編、地域の公共交通に対する公的資金投入を含む地域公共交通への具体的な支援策について国民全体の暮らしを守る観点から、今後の公共交通の在り方をどのようにお考えですか」と問いました。首相は「人口減少による長期的需要減に加えて、コロナで厳しい経営状況にあります」とし「国民全体のくらしを守る観点から、地域の関係者が連携して、地域公共交通ネットワークへのリ・デザインをすすめる」「人材育成をする」と述べました。国土交通省は来月上旬に「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などの改正案」(211閣法  号=未提出)を出します。

[写真]立憲民主党の大築紅葉衆議院議員、おととし10月、北海道内で、宮崎信行撮影。

 大築さんは、知床遊覧船事故にも言及。首相は「海上交通運送法改正案」(211閣法 号=未提出)の3月上旬の閣議決定を示しました。知床で起きた事故ですが、当時の海上保安庁は大築さんとおなじ小樽出身です。

 あすは午後2時から。

【参議院 同日】
 きょうはなし。あす10時から。

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