【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

衆議院事務次長に清野宗広さん 総理の後ろが指定席

2011年07月01日 08時30分20秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

[写真]清野宗広(せいの・むねひろ)衆議院・新事務次長=衆議院要覧(乙)から

 衆議院の鬼塚誠(おにつか・まこと)事務総長は2011年7月1日、衆議院事務次長に清野宗広(せいの・むねひろ)さんを任命しました。清野さんは衆議院事務局の委員部長を務めていました。井上茂男・事務次長は30日付で退職しました。

 政権交代直前の第171通常国会の2009年7月からの鬼塚体制では、事務次長は3人目となりました。

 国会法第27条は第2項は、「参事その他の職員は、事務総長が議長の同意および議院運営委員会の承認を得て、これを任命する」と定めています。

 「衆議院要覧(乙)」や新聞報道によると、清野宗広さんは1951年12月、福島県生まれ。東洋大学法学部卒業。1974年(昭和49年)4月衆議院に入り、委員部第6課長、委員部第4課長、委員部第1課長、管理部副部長、憲政記念館長、記録部長、管理部長を経て、委員部長。

 清野さんら、衆議院事務局の部長は、本会議では「参事」として、ひな壇の2列目に座っています。6月2日の本会議では、木札による投票がありましたが、清野参事は、白票(賛成票)を受け取る係として、谷垣禎一・自民党総裁ら、自民党、公明党などの議員から、白票を受け取って、投票計量器に投函する手慣れた姿がみられました。その後、投票計量器を見ながら、集計しました。

 
[画像]投票計量器の白票の数を数える清野宗広参事(委員部長)と、それを見守る鬼塚誠・衆議院事務総長、横路孝弘・議長、2011年6月2日の衆議院本会議、インターネット審議中継からキャプチャ・トリミング。

 本会議場に向かって左側のひな壇の2列目の議長より筆頭席が、衆議院事務次長の席になります。前列のひな壇の筆頭席には、内閣総理大臣の席となります。総理大臣の演説、代表質問、予算案、重要な閣法の審議や採決のときには、総理の左肩の後ろにうつります。ですから、総理秘書官だと思っている人が多いでしょうが、実際には衆議院事務局の職員、衆議院参事らということになります。

 
[写真]ひな壇で起立する首相。後ろ側(向かってやや右側)が井上茂男・衆議院事務次長=当時、2011年6月2日の衆院本会議、衆議院インターネット審議中継から。

 というわけで、これからは、菅総理の後ろが、事務次長になった清野さんが座る指定席となります。ただ、6月30日付で退職した井上さんは6月で満60歳ですが、清野さんも12月で満60歳になります。

 財務省が今週発表した「平成21年度国の財務書類」の101ページによると、衆議院の職員は1719人いるそうです。これは、衆議院事務局(衛視・運転手含む)、調査局、法制局の3つの部門の合計だと思います。これだけのスタッフがいるのですから、ホームページへの議案のアップを早くしたり、理事会や議運のインターネット中継を始めたり、衆議院規則223条にもとづく傍聴章の交付対象を広げたりするなどの改革に取り組んで欲しいところです。

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