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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

広島とつながった永田町の空の下、宮沢税調会長・青木主税局長が再び議員会館に引っ張り出され、自公立維国共ガソリン税協議、記者から「間に合わない」との指摘も

2025年08月06日 19時42分36秒 | 第218回臨時国会
[写真]第2回実務者協議にのぞむ、与党の税調会長らと青木主税局長(最も右の列の奥から3人目)、野党の政調会長ら、きょう2025年8月6日午前10時、衆議院第二議員会館「与党政策大会議室」で、宮崎信行撮影。

 きのう閉会した臨時国会の積み残し「ガソリン税旧暫定税率廃止法案」(218衆法1号)を議論する「自公立維国共」の「ガソリン税暫定税率廃止に関する与野党実務者協議」の第2回が開かれました。議員会館で開かれるのは初めてで、宮沢洋一・自民党税調会長(兼)参議院財政金融委員長が、参院選後初めて議員会館内共用ブースに引きずりだされました。また、法案提出権を失った共産が枠組に入ったのは、少数与党、塩川国対で初めてだと思います。

 もちろん、きょう令和7年2025年8月6日は、広島原爆忌ですので、広島選出の宮沢さんは、広島と空がつながった永田町で、祈念したのでしょう。

 協議は1時間20分行われました。出席者は与党は宮沢会長、後藤会長代理、公明党の赤羽会長の税調3人。野党は、立憲の重徳和彦政調会長、維新の青柳仁士さん、国民の浜口誠政調会長、共産は辰巳孝太郎さんでした。「6党国対委員長合意」にもとづくので、共の実務者は辰巳・国対副委員長ということだと思います。

 赤羽さんが一人で会議室に入った後、宮沢、後藤両氏の背中に寄り添った青木主税局長ら財務省13人衆が入室しました。憲法15条は官僚は「全体の奉仕者」と定めていますので、自民の幹部に張り付いた財務省13人衆はさしずめ「違憲官僚13人衆」といったところです。


[写真]野党の実務者全員がそろっての事後のブリーフィング、この部屋は立憲政調の幹部の会議室で、私は初めて入りました。背後の緑は第一と第二の間の緑、宮崎信行撮影。

 野党側は、「立維国共」4人がそろって、立憲政調の仕切りで合同ブリーフィング。それによると、まず、ガソリン、軽油、重油、航空機燃料の4税目で、リッター5円ないし25円の補助金を入れながら廃止に持っていくと、基金が0・6兆円足りず、予備費3514億円は災害に残したいとのペーパーや説明が青木局長らから示されたようです。また、「蔵出し課税」であることから元売り三十数社が既にガソリン税を転嫁済みの在庫の減税後の調整で数百億円の還付金が必要になるとの説明があったようです。

 青木主税局長は「税収の上振れの見通しが立たない」という趣旨の説明で、財源が足りないとしたようです。

 重徳さんは3週間に5円ずつ補助金を増やして、廃止するとの手順を示しましたが、時事通信の木田記者らから、それだと11月1日に間に合わないとの指摘が出ましたが、重徳さんは「スピード感を持って実施しよう」と対応しました。重徳さんは「いろいろと提案しても政府与党は難しい」と述べ、財源論で政府与党が渋ったことを明かしました。

 青柳さんは「自公維でこれまで7回協議した」と述べ、この枠組みで財源5項目を維新から示したのに、一つ一つ議論することで時間切れになったという不快感があると明かしました。そのうえで、自公立維国共に参加するとしました。浜口さんは、きょねんの自公国3党幹事長合意を守れとしました。

 そして、次回8月21日に第3回を開くことを発表しました。

 重徳さんは「今回の選挙結果を受けてあまり後ろ向きなことを言い続けると、そういうものを無視するのかと、野党だけで法案を出して成立させる、こんなこと言わせるのかよと思う」と語り、野党だけで衆参過半数で成立させるかまえを見せました。この場合、れいわ新選組が賛成しないと成立しない計算になります。

 前日に政調会長を解かれたとの解釈もある青柳さんは、その件には言及せず、軽油引取税は総務委員会の所管であり、維新としては別の法案で対応するとして、そのことが野党側ですら協議できていないと語り、横に並ぶ重徳さんらを暗に批判しました。県税である軽油引取税を年度途中で廃止した場合、全県庁で補正予算が必要になり、現実的でありません。

 これとは別に、衆議院政治改革特別委員会で継続する「政治資金透明化法案」(217衆法4号・筆頭発議者の小泉進次郎筆頭理事はその後に入閣)について、先週金曜日の予算委で野田代表の提案に石破首相が抱きついて「自立協議」を模索することになったことで、自民の7700支部(立憲は380総支部)の合併も念頭に置いた実態把握を党内に指示したとの報道が出ています。

[写真]自公立維国共6党国対委員長合意にもとづく、第2回実務者協議にのぞむ、与党の税調会長らと青木主税局長(最も右の列の奥から3人目)、野党の政調会長ら、きょう2025年8月6日午前10時、衆議院第二議員会館内の「与党政策大会議室」で、宮崎信行撮影。

以上です。

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