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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

「減税党」奇襲「財務省をぶっ壊す」36万登録女性会計士ユーチューバー「区長選32%」の余勢で都議選出馬、環境官僚「10年後見直し規定」の矜持

2025年06月13日 18時07分54秒 | 第217通常会 2025年1月召集
 「減税党」が財務省がある千代田区を「奇襲」しました。都議選が告示され、自民党の木原誠二選対委員長や、それ以外の政党の党首が応援演説にかけまわりました。島嶼部選挙区(定数1)では公認候補を出した玉木雄一郎代表が八丈島で第一声をあげました。千代田区選挙区(定数1)でも波乱がありました。政治団体「減税党」を名乗る無所属新人の「さとうさおり」さんが突如7人目として立候補しました。公認会計士で女性のさとうさんは「財務省をぶっ壊して、日本をとりもどす」として、ユーチューブの登録者数は36・5万人。この数字は「たまきチャンネル」の57万を下回りますが、政党「れいわ新選組」に匹敵し、「玉木・榛葉会見」を配信する政党チャンネルをしのぐ数字となります。正直、「35歳の女性」という要素もあるし、そもそも現職は事務作業をする姿をコメントを拾いながら長時間ライブ配信できません。さとうさんは、前夜も「参院選の準備の事務作業」を4時間強ライブ配信していましたが、さきほど、都議選に届け出たとのショート動画(文字無し)を、ユーチューブと「X」(旧ツイッター)の2媒体にあげました。この選挙区は当選者が入れ替わるとする事前情勢調査も一部にありました。きょねんの衆院選では共産党、参政党公認より多い票数で、さらに4か月前の区長選では、相対得票率32%で次点となったさとうさん。「ザイム真理教とのたたかい」の様相を呈した2025年政局の台風の目になるかもしれません。

【参議院本会議 きょう令和7年2025年6月13日(金)】
 「スポーツ基本法及ドーピング禁止法を改正する法律」(217衆法40号)は投票総数238、賛成235、反対3で可決し、成立しました。
 「北朝鮮経済制裁のための輸出入禁止措置の2年延長」(217承認3号)の審査結果が、牧山ひろえ経済産業委員長(神奈川・改選)から報告され、237,231、6の賛成多数で両院承認されました。いつも通りれいわ新選組が「北朝鮮がらみ」で反対しました。
 「信託業法を改正する法律」(217閣法38号)は237、189,48で可決し政府原案通りに成立しました。岸田前首相の公約で既に法制化された「公益信託」を金融庁から内閣府に移す法律。立憲が衆で修正案を出しましたが否決されました。
 「盗難特定金属等物資の処分の防止に関する法律」(217閣法49号)は237、230、7で可決し、政府原案通りに成立しました。内閣委員長から同時に報告された「手話に関する施策の推進に関する法律案」(217参法9号)は236、236、0の全会一致で可決し、衆議院に送られ、下述するように衆議院でも内閣委員会に即時付託され通過しました。
 「環境影響評価法を改正する法律」(217閣法51号)は投票総数237,賛成18、反対19の賛成多数で可決し、成立しました。
 「年金法を改正する法律」(217閣法59号衆議院修正は、234、183、51で、自公立3党党首合意にもとづく衆議院修正の通りに可決し、成立しました。これで、今国会の重要広範議案のうち能動的サイバー防御の周辺の法律を一括で改正する法律を除けば、実質的にすべて衆議院修正となりました。

 ところで、傑作なことがあります。改正環境影響評価法は、その附則で「第四条 政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」となりました。上述の通り、政府原案通りに成立したのですから、「10年後見直し規定」は官僚らが書いたものです。衆では一部野党の国会議員の先生方から「5年後見直し」への修正案が出ましたが、否決されました。環境省の所管法令ですが、規制されるのは国土交通省の官公需系が中心になります。環境官僚の矜持なのか、国交官僚が面倒だから10年後にさせたのか分かりません。10年後、環境省が今の庁舎から旧郵政省庁舎のどちらに入居しているかはわかりませんが、環境省はあるし、国会議員の先生方で10年後の議席が確約された人は一人もいません。

 参・本に戻って、行政監視委員会の中間報告、3つの調査会各々の最終報告、情報監視審査会の年次報告があり、散会しました。

【衆議院内閣委員会】
 一般質疑の後、上述の「手話に関する施策の推進に関する法律案」(217参法9号)が議長から即時付託され、趣旨説明を受けて、可決すべきだと決め、上程しました。

【衆・文部科学委】
 学校教育をとりまく諸課題に関する集中審議がありました。自民党からは、元文部政務次官の船田元さんが質問しました。船田さんの奥さんの船田恵さん(元参議院議員の畑恵さん)が学校法人作新学院の現役の理事長となっています。国会で2日連続で船田さんが発言したのは極めて異例で、32年ぶり2度目の再入閣も視野に入ってきたかもしれません。ちなみに山東昭子さんの方がブランクは長いです。

【衆・沖縄及び北方問題に関する特別委】
 北方領土当事者らの参考人質疑。

【衆・法務委】
 選択的夫婦別姓に関する「立憲案」(217衆法29号)「維新案」(217衆法30号)「国民案」(217衆法35号)を議員間で質疑答弁しました。そして、2度目の参考人質疑を行うことを決めました。これに伴い、同法案は、今国会の当初会期内に衆参両院で可決し成立することは絶望的となりました。

【官邸】
 閣議、新しい地方経済・生活環境創生本部、デジタル行財政改革会議が開かれました。また、臨時の経済財政諮問会議と臨時閣議が開かれて、経済財政運営と改革の基本方針いわゆる骨太の方針が決まるかもしれません。自公維で政局化することもありえます。そして、持ち回り閣議で、骨太の方針を決定しました。

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