【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

GPS捜査での捜査令状の必要性について、最高裁が大法廷に回付、統一判断へ 刑事訴訟法改正浮上も

2016年10月05日 20時09分50秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 各県警が、GPSを使って捜査する際に、裁判所が発行する捜査令状が要るか要らないかについて判断が分かれていた件で、最高裁判所は平成28年2016年10月5日(水)、大法廷に回付することを決めた、と報道されました。

 仮にGPS捜査に令状が必要との判決・決定があった場合、県警が必ず令状をとる必要があります。

 警察庁が、刑事訴訟法の改正案、組織犯罪処罰法改正案などを国会に提出することを検討するかもしれません。

 最高裁の決定がいつでるかは分かりません。 

[gooニュース=時事通信=から引用はじめ]
         
GPS捜査の違法性、初判断へ=令状なし、結論分かれる―最高裁が大法廷回付
  

 警察が裁判所の令状を取らずに、車両に全地球測位システム(GPS)の端末を取り付けた捜査の違法性が問われた窃盗事件について、最高裁は5日、第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)から15人の裁判官全員で審理する大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)に回付した。

 地・高裁で結論が分かれており、最高裁は事案の重大性を考慮して初めて統一的な判断を示す。警察当局は現在、GPS捜査を令状が不要な任意捜査と位置付け、内偵段階から行っており、判決は捜査の現場に大きな影響を与える可能性がある。

 審理されるのは、大阪府や長崎市などで2012〜13年、集団で窃盗を繰り返したとして起訴された岩切勝志被告(45)の事件。大阪府警は、被告らが使用しているとみた自動車などにGPS端末を取り付け、位置情報を取得し続けていた。

 公判では、こうした捜査の違法性が争点となった。一審大阪地裁は昨年、「GPS捜査は、車両使用者のプライバシーを大きく侵害するため強制捜査に当たる」と指摘。裁判所の令状を取っていないのは重大な違法として、捜査から得られた証拠を採用しなかった。

[gooニュース=時事通信=から引用おわり] 

 このエントリーの本文は以上です。


愛知治郎・参自政審会長「私の前任者の鶴保大臣」と次の人事・選挙見据える自民党27年ぶり衆参単独過半数国会スタート[きょうの国会]

2016年10月05日 17時13分38秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 27年ぶりに自民党が衆参単独過半数をとって最初の第1委員会室、テレビ入り。

 ねじれ時代の自民党幹事長だった、石原伸晃経済再生相が「この点は、衆議院で他党の方から賛同をいただいた」と話すなど、与野党の歩み寄りの機運はなくなりました。自民党の愛知治郎・参議院自民党政審会長が「私の前任者」として鶴保大臣を指名するなど自民党内と人事アピールがありました。ただ、東北1人区で勝った舟山康江さんを念頭に愛知さん(宮城選挙区で2019年改選)が「前の質疑者も指摘していたが、自民党の農政には批判がある」と早くも3年後の東北1人区の選挙への意識が垣間見えました。

 国会での与野党歩み寄りよりも、自民党内の人事、そして、次の選挙を見据えた機運が見て取れました。

【平成28年2016年10月5日(水)参議院予算委員会】

 山本一太委員長が就任あいさつ。

 麻生財務相が平成28年度第2次補正予算案の趣旨説明。

 総括質疑が始まりました。

 民進党の蓮舫代表から。稲田朋美防衛大臣に、過去の雑誌での発言を問うたところ、衆議院とは違う対応で、過去の個人としての発言について防衛大臣として答弁できない、の一点張りとなりました。このため、野次が激しくなりました。

 安倍首相は蓮舫さんに対して、「私は介護保険導入時の自民党政調社会部会長だ」とし、介護離職ゼロをめざした取り組みについて答弁。蓮舫さんは保育の受け皿の話もしました。山本幸三地方創生相には「KPI」による政策評価を求めました。

 筆頭理事の福山哲郎さんが、COP21パリ協定をたずねると、山本公一環境大臣から「10月19日までに衆を通過しないと間に合わない」とし、既にCOP22開会前の日本の批准はできないことを初めて言明しました(当ブログ内別エントリー

パリ協定の条約承認は、異例の参議院先議も、締約国会議間に合わず【追記有】

も参照してください)。

 民進党会派の舟山康江さんも農業、安保で質問。東日本民進党から西日本自民党の安倍首相に対して、棚田への財金投入を控えるよう働きかけました。私も、まったく同感です。

 自民党の愛知治郎さんは「私の質問は1時間半遅れた」としました。

 山本公一環境相は「私はCOP3京都会議のときに、環境政務次官だったが、パリ協定は画期的だ」としました。

 愛知さんは大隅良典さんがノーベル医学生理学賞を受賞したことについて、「私は今、参議院自民党政審会長だが、前任は鶴保庸介大臣だ」とし、鶴保科技相に質問。閣僚適齢期の交差点となる、参自政審会長ポストをアピールしました。愛知さんは「安倍首相から復興副大臣兼財務副大臣を任され、要求と査定の両方を1人でやるのでとまどったが、総理の気持ちが分かった」というようなことを語りました。

 愛知さんは「自民党はよい政策をしてきたが、良くなかったものに、タクシーの規制緩和がある。小泉構造改革の一環のように思われるが、調べてみると、橋本内閣で閣議決定し、小渕内閣で法案を出し、森内閣で成立し、小泉内閣で実行した」とし、「消費税増税も野田内閣で成立したが、実行した安倍内閣で批判される」としました。

 次回はあす9時から。
 きょうあす2日間の総括質疑の配分、自107分、民88分、公40分、共36分、維24分、希望の会(社・生)12分、無12分、心12分。質問時間が増えた参議院公明党に注目です。

【平成28年2016年10月5日(水)参議院情報監視審査会】

 新しい任期で初めて開かれたもようです。特定秘密保護法及び安保法を筆頭理事として指揮した元制服自衛官が会員となっており、嫌な気がします。インターネット中継がありませんので、詳細等は分かりません。

【平成28年2016年10月5日(水)衆議院】

 ありませんでした。

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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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歴史的な参議院予算委員会スタート、27年ぶり、第一会派が単独過半数 

2016年10月05日 09時09分14秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 歴史的な参議院予算委員会が始まりました。

 第24回参議院議員通常選挙(2016年7月10日)で、自民党が単独過半数(非改選含む)を獲得しました。

 このため、平成元年以来27年ぶりに第一会派(与党第一党)が衆参とも過半数を得ました。

 今後、参議院自民党の野党化がおこるのか、参の「不要論」「カーボンコピー批判」になるのか。いずれかですが、視界不良です。

 10月5日(水)の初めての第1委員会室、参議院予算委員会の平成28年度第2次補正予算案の基本的質疑は1日目。

 質問時間の割り振りは、基本的質疑2日間で、参独自の片道方式。

 自民党が107分、民進党が88分、公明党が40分、日本共産党が36分、日本維新の会が24分、希望の会(社民党・生活の党)が12分、無所属クラブが12分、日本のこころを大切にする党が12分になりました。

 新会派「沖縄の風」は割り当てがないようです。

 公明党の時間が大幅に増えたことに気づかされます。自民党だけで衆参過半数のなか、参議院公明党が、与党的立場と野党的立場のどちらをとるかも注目です。

 この参の会派構成は、解散にかかわらず、2019年夏まで続きます。

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(C)2016年、宮崎信行。


パリ協定の条約承認は、異例の参議院先議も、締約国会議間に合わず【追記有】

2016年10月05日 07時08分23秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 政府は、「パリ協定の条約の承認を求めるの件」を参議院先議で、開催中の第192回臨時国会に提出する方針を固めたようです。

 きょねん2015年の、国連の気候変動枠組み(地球温暖化防止)COP21会議での、世界全体の温室効果ガス削減を定めた多国間条約、

 「パリ協定」

 は、米中に続いて、欧州が批准書を国連に提出したため、「排出量55%以上」を達成し、来月2016年11月7日(月)から18日(金)までのCOP22モロッコ会議の前にも発効する見通し。

 COP22モロッコでは、「第1回パリ協定締約国会議」が開かれる観測があり、日本の条約承認・批准を急ぐ必要があります。

 このため、政府は、パリ協定を参議院先議で出すことにしたようです。きょうの一部新聞が報じました。

 日本国憲法は予算と条約の承認は、衆議院通過後、参議院の審議にかかわらず30日後に成立するとしています。よって、条約も衆先議で出ます。が、衆参ねじれが限界点を超えた第180回国会では、「欧州復興開発銀行条約の改正」など4条約を参先議で出し、成立させています。

 モロッコ会議まで1カ月と3日間ですから、仮に今すぐ衆で審議入りしても、この30日条項は使えません。そのため、参外務防衛委員会でのスピード審議を経て、衆院でのギリギリの承認をめざすかまえのようです。

【追記 2016年10月5日午前11時半】

 安倍首相、山本公一環境相、岸田外相は、2016年10月5日の参議院予算委員会で、

 パリ協定第1回締約会議に出席するには、10月19日までに衆議院を通過する必要があるものの、国会提出は10月11日(火)の閣議以降となるため、COP22モロッコ会議前に我が国の手続きが間に合わないことを答弁しました。

【追記終わり】

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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
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