goo blog サービス終了のお知らせ 

宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

平成20年度(2008年度)税制改正大綱 道路財源→暫定税率廃止、一般財源化

2007年12月28日 07時34分52秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

(写真は藤井裕久民主党税調会長=民主党ニュース)

  税制調査会(会長・藤井裕久最高顧問)の総会が25日午後党本部で開かれ、「民主党税制改革大綱(案)―納税者の立場に立ち『公平・透明・納得』の税制を築く―」の基本の方向が確認された。明日26日の『次の内閣』閣議で了承される予定。

 はじめに、藤井会長が、「今日は3回目の総会。2回目の総会でいただいたご意見を基に修正した。自民党と私どもが大きく対立している点は、道路特定財源と地方分権。地方分権が党の基本的な考え方。道路にだけ使うのは地方分権に反する」として、自動車関係諸税の一般財源化、暫定税率の廃止に理解を求めた。その上で、「原案ですから十分にご議論を」と呼びかけた。

 会議では、道路は必要、地方の財源確保を、数字をしっかり入れるべきだ、腹をすえて議論しないといけない、説得力のあるものに、道路より生活、ガソリンを安く、など、活発に、真剣な議論が交わされた。

 最後に、藤井会長が「ワーディング、予算調査会での作業は残るが、基本的な方向はOKかと思う。Q&Aを詳しく理解できるようなものを作る」と発言、確認された。

↓クリックで「下町の太陽」を応援してください!
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【パキスタン】ブットさん暗殺、国内情勢緊迫化へ 自民の年明け「新テロ特」可決にハードル

2007年12月28日 00時49分15秒 | 人物

(写真はBBCニュース

 パキスタン元首相で野党党首のベナジール・ブット(Benazir Bhutto)女史54歳が暗殺されました。痛恨の極みです。2008年1月8日の総選挙に向けた活動を本格化させた矢先でした。

 先ほどのエントリで平成元年(1989年)の大喪の礼について書いたとき、パキスタンのブット首相が竹下登首相と会談(弔問外交)をしていた姿を思い出しました。

 その直後、入浴中におふろラジオで一報を聴き、あわててパソコンの前に帰ってきました。

 正直、今回、亡命先の英ロンドンから帰国した時点で、“覚悟”はあったと思います。デモ参加を申し出て、ムシャラフ大統領の命令で自宅軟禁され、きょうは野党の集会に出ていたとのことです。

 しかし、パキスタンの3人のスター政治家(ブット、シャリフ、ムシャラフ)の一人であるブットさんの死で、パキスタン国内情勢が緊迫化するのは必至だと思われます。


27日、死亡する直前、パキスタンの首都イスラマバード近郊ラワルピンディの集会で支持者に手を振るブット元首相(ロイター)=掲載はasahi.com



【ヒラリーの憧れ】

 米国でも、ヒラリー・クリントン上院議員がかねてから、ブットさんを「憧れの政治家」と明言していました。二人が出会ったときの写真もあり、「このときにファースト・レディーから自身が大統領の道を歩むことを決めた」というような観測もまことしやかに流れています。
 アジアの女性のための政治にとっても大変な損失です。
 全世界のイスラム信者(ムスリム)のすべての女性にとってもかなり大きな事件だと推測します。

 テロリズムはデモクラシーにおいて、絶対にあってはなりません。

【仮にムシャラフ政権が関与なら、米「対テロ戦争」は根拠が崩壊】

 パキスタンはアフガニスタンと陸続きです。
 米ブッシュ政権が進める不朽の自由作戦の洋上支援活動(OEF-MIO)の作戦遂行(operation)にも影響が出てくるでしょう。
 なにより、米国内の世論が、対テロ戦争に対して厳しくなるでしょう。
 とかく国外に興味のない米国民も、ブット女史の神秘的で美しい姿とライフヒストリーが映像として、New Year休暇のTVで流れれば、世論の反発は必至だと考えます。


パキスタンの地図(朝日新聞 asahi.com)

 もしも、仮にムシャラフ政権が関与していたということがあったとすれば、陸続きのアジア諸国特にインド、中国やASEAN(東南アジア諸国連合)も反発するでしょう。そして、対テロ戦争の前線基地であるパキスタンの政権そのものが「テロリスト」であるというとんでもないパラダイムシフトが起こります。

 アフガニスタンには海が無く、OEF-MIOで海上自衛隊が補給した油は、①パキスタン国内の空軍基地②陸を通じてアフガニスタンに運搬③米の空母――のいずれかからアフガニスタンへの攻撃に使われていたはずです。イラク作戦への転用の問題は今はおいておきます。

 仮にムシャラフ政権が関与していなかったとしても、もう一人のスター、シャリフも帰国していますので、パキスタン国内の情勢は流動化します。シャリフはすでにBBCワールドのインタビューに答えて、テロ行為を非難しています。今放送されました。
 
 アフガニスタンにはカルザイ大統領がいます。とはいえ、対テロ戦争は「国vs国の戦争」(国家間戦争)ではありません。「有志軍vsタリバン(アルカイダ)の戦争」です。

 だから、「白旗」を上げる人がいないのです。ということは、いつまでも戦争が続く可能性があります。

 ユーラシア大陸の真ん真ん中の出来事です。これをきっかけに世界は「文明の衝突」(サミュエル・ハンティントン曰く)に突入してしまうかも知れません。いや、ひょっとして「文明の衝突」が起きているのではないかと今年一年間、私は心配していたのです。このことは他にも賛同してくださるブロガーがいるでしょう。

【政府・自民党の「新テロ特」衆院での強行可決シナリオにも大影響】

 まずは情報収集、情勢分析です。外務副大臣などがイスラマバードに飛ばないと行けません。内閣総理大臣臨時代理は町村官房長官でしょうか? すぐに飛ばしてください。

 そして、年明けからの「新テロ特」の根拠を政府・自民党が失う可能性もあります。まさにグローバリゼーションで、日本国内政治が、パキスタン国内情勢と米国内世論に大きく左右される事態となってしまいました。

 ベナジール・ブットの勇気を忘れないために、ムシャラフ大統領は事実を明らかにしてください。


人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする