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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

自公維3党首合意も「天秤修正協議」は1週間強延長戦へ委員会通過第1号は「公選法」品位規定に「立花孝志さんや黒川敦彦さんら頭の良い人は抜け穴を見つけて立法府をあざ笑う法改正だ」と有志・福島伸享さん

2025年02月25日 17時22分57秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]予算案修正で折り合った日本維新の会の吉村洋文代表、きょねん11月23日、東京・新宿で宮崎信行撮影。

 きょうは、私は永田町に行っていません。

 金曜日の自公維政調会長合意は、高校授業料無償化の所得制限撤廃が入るため、令和7年度予算案の款項目が増額され、予備費がその分減額される修正案が政府から提出される見通し。自公維の三党党首会談で合意するお膳立てが整いました。そして、署名しました。インパクトのあるテレビ映像となりました。

 30年かそれ以上ぶりの、自公と維、国、立の修正案の3つの天秤ですが、来週まで延長戦になりそう。全員初体験ですが、5党とも熟議と公開と説明を求めたいところです。石破与党は、国、立との協議も進め、5党の賛成を募る努力を続けるようです。

 与野党問わずセンセイ方の最大の関心は選挙のようで、今国会の衆議院委員会通過の法案第1号第2号は公職選挙法改正の2法案となりました。

【衆議院政治改革特別委員会 きょう令和7年2025年2月25日(火)】
 先週木曜日に小泉進次郎さんらが提出した「公職選挙法改正案」が可決すべきだと決まりました「217衆法9号」はポスターの品位規定を新設し違反したら100万円以下の罰則と、候補者の名前を明示することを義務づけます。提出会派は自公立維国保参。きょうの採決ではれいわ新選組と有志の会が反対しそれ以外の賛成多数で可決すべきだと決まりました。施行は、今後、参議院で可決・成立し公布された1ヶ月後。6月13日(金)朝の都議選スタート以前となります。
 「217衆法10号」は自公立維国保が提出し、採決では有志の会も賛成に回って全会一致で可決すべきだと決まりました。選挙カーとポスターの規格を各級選挙で完全に統一する内容。施行は令和8年1月1日(木)。

 ところで「217衆法9号」は検討条項として次のように書き込まれました。「選挙に関するインターネット等の利用の状況、公職の候補者間の公平の確保の状況その他の最近における選挙をめぐる状況に対応するための施策の在り方については、引き続き検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする」。これに関して週末、重大な問題が表面化しました。維新の岩谷良平幹事長らは、兵庫維新の県議が、立花孝志前候補者にペーパーを渡していたことが確認されました。知事選の2馬力を維新の全体または一部が働きかけた疑いがあり民主主義にとって重大な事態です。2馬力を「その他の最近における選挙をめぐる状況」との書きぶりにとどまったことから、国会の審議はストップせずに済んだということになると思います。

 217衆法9号の反対討論に立った有志の会福島伸享さんは次のように語りました。「法律の解釈についてのガイドラインを作らない、現場で運用もできない法律を作ってやったことにするのは、立法府としてあまりにも不誠実です。選管や警察にとっても迷惑でしょう。そのような法律のために貴重な時間を使うことは、私達にとっては耐え難いことであります。いい加減な法改正をすれば、ある意味で賢い立花孝志さんや黒川敦彦さんはきっとまた新たな穴を狙って選挙活動して、立法府をあざ笑うことでありましょう。法律というのはそんなに甘いものではありません。このような与野党談合の弛緩しきった国会の有り様こそが、民主政治の危機であり、このような国会審議のあり方を変えることこそが、令和の政治改革だ」と述べました。なお、「黒川敦彦」が国会会議録に載るのは、これが初出となりそうです。

【衆議院予算委員会 同日】
 「令和7年度予算案」は15日目。まず理事会であさって松本参考人を出張聞き取りが決まりました。この後、委員会が開会され、27日(木)28日(金)に分科会を開くことが決まりました。いったん散会してから、中央公聴会になりました。並行して、立憲の重徳政調会長と自民の小野寺政調会長が国立国会図書館で会談したと報じられました。

【衆・財務金融委員会 同日】 
 「所得税法改正案」(217閣法1号)の法案審査は1巡目の後半で、朝9時から5時過ぎまで。「立憲が委員会に提出した修正案」も並行審議されました。ところで、自公国税調が朝8時半に設定されていましたが、とりまとめはなかったようです。217閣法1号は、「103万円の壁を123万円に引き上げる」ことは盛り込まれていますが、仮に160万とかになると修正が必要になります。基礎・給与所得控除の引き上げ額が決まらない中で、他の条項の審議はできないように私には感じられますが、与野党とも審議時間を積み重ねた方がいいという暗黙の了解はできていたようです。立憲の江田憲司さんの問いに対して、令和6年度の円買いドル売り介入は15・3兆円だと明かしました。立憲の数少ない減税派の3期生・桜井周さんですが、意外にも「貸借対照表」と発音するときに噛み噛みで、簿記が分かる議員はいないのではないかという末恐ろしさも感じました。玉木ショック、森永卓郎さんの逝去、高井崇志さんの懺悔で勢いづく財務省解体デモは1000人規模と伝えられ国会の枠を出て納税者が「ザイム真理教」と闘う2週間となります。次回は28日(金)に時刻不詳で開会されることだけを決めて、散会しました。

【衆・総務委員会】
 「地方税法改正案」(217閣法2号)と「立憲が単独で委員会に提出した修正案」「地方交付税法改正案」(217閣法3号)が審議されました。法案審査は2巡目。次回は未定で散会しました。

●参議院はありませんでしたが、参議院自民党の中にも、3月2日(日)より後になってから、予算案を受け取りたいと考えている人もいるはずです。今週末の土日の国会開催の可能性は非常に低くなったと思います。

【定例閣議】
 開かれました。また、首相は官邸に全国知事会の宮城県知事らを呼んで、大阪・関西万博(4月13日開幕)の通期パス(半年なので年パスでなく通期パス)の早期割引への協力を求めました。

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ザイム真理教に蝕まれた「赤馬鹿」無知の涙「暫定2年の平等に年2万円減税の基礎控除」提案、自公維政調終結で火曜日に執行役員会で判断へ

2025年02月21日 21時17分52秒 | 第217通常会 2025年1月召集
 [写真]公明党案の説明をしながら苦悶の表情を見せた赤羽一嘉・公明党税調会長、きょう2025年2月21日(金)宮崎信行撮影。

 珍しい衆・予算委のみの金曜日となり、テレビ入りでパネル持ちで登場した立憲の1期生も、同党の質疑が終わった午後2時半には先輩に再度差し替わってもらって地元へと帰り、閑散としていました。

 自公維は、高校授業料無償化と社会保険料に関する政調会長会談を断続的に開き、午後4時半に終結宣言がなされました。3連休明けの火曜日25日に維新の執行役員会に諮られます。

 自公立は、政調会長会談の2回目に「基金の減額フレームの各府省庁の考え方」の紙が渡された火曜日以降、「与党の考え」を求める立憲に反応がないまま第3回は決まっていません。私は半年ぶりに立憲民主党の記者会見に出席しましたが、野田佳彦代表は「それぞれの政党間協をしていたから、頭がいっぱいなのかと慮っていてはいけないが、しっかりやってほしい」と語り「修正はまだ諦めていない」と述べました。

 自公国は、ことし3回目の税調会長会談を開き、公明党案が示されました。基礎・給与所得控除を103万円の壁から123万円の壁に引き上げる改正条項は、「所得税法改正案」(217閣法1号)に既に盛り込まれており、3連休明け火曜日も午前9時から午後5時まで法案審査します。このため、自公国は今夜、火曜日の午前8時半から30分間協議することになりました。

 3党協議では、内閣・衆参の法制局が陪席することが多いのですが、自公国はザイム真理教こと財務省高級官僚が同席しています。午後5時45分からの協議には、宮澤洋一さんが午後5時23分に入室し、財務官僚と打ち合わせていたようです。その後、公明党は竹内税調副会長が財務官僚を従えて、登場。赤羽一嘉税調会長には党政調職員だけでした。そして、午後5時41分に、古川元久さんと浜口誠さんが入室しました。ですから、自民党、公明党、自公国にそれぞれ財務官僚が張り付いていたことになります。そして、赤羽税調会長が「(案)」と題した公明党案2枚紙を配りました。この内容はひどい。

 公明案は、年収200万円以下の基礎・給与所得控除は年160万円で恒久。そして、200万円から850万円を3段階に分けて、131万円から153万円まで、2年間暫定の控除引き上げをするとしました。これはどういうことかというと、200万円から850万円までは、年2万円の減税になるという「減税額の平等」を2年間だけ暫定にするという話です。増税の暫定は半世紀以上続き、減税の暫定は2年で終わるのがザイム真理教のやり方です。

[写真]謎の爆笑をする赤羽一嘉・公明党税調会長、火曜日(2025年2月18日)、宮崎信行撮影。

[写真]公明党案を苦悶の表情で説明する赤羽一嘉・税調会長、きょう(2025年2月21日)、宮崎信行撮影。

 公明党税調会長は北側一雄さんが引退し、西田まことさんが幹事長昇格にともない税調顧問となりました。3党協議の枠組みでは、10回当選の重鎮の赤羽・新税調会長が出ざるを得ないのですが、ちんぷんかんぷんだと考えれます。そのため、頭取りで謎の爆笑をした赤羽さんですが、きょうの案がザイム真理教が決裂に持ち込む(123万円への引き上げは審議中の法案にあるため確実)ために、利用されていることに気づいてすらいないようです。赤羽さんは国土交通大臣の時に、一部部下が「赤馬鹿大臣」と呼ぶ言語道断の行為がありましたが、きょう私もこんな政治家が2年1ヶ月も海上保安庁のトップだったのかと薄ら寒く感じました。

 司馬遼太郎さんは、日露戦争では「グランドデザイン」ができる中堅官僚がいたのに、日露戦勝直後の日比谷焼き討ち事件から日本は転落したとしています。踏み抜いたのが、「坂の上の雲」であり、その名は全く美称ではありません。グランドデザインなく、複雑化で所得税法の法文を汚くするなと警告します。我々納税者は、財務官僚と違って、暇ではありません。


[写真]自公維政調会長会談が終結したと宣言する小野寺、岡本、青柳各政調会長ら、きょう2025年2月21日、宮崎信行撮影。


[写真]記者会見する野田佳彦・立憲民主党代表、きょう2025年2月21日、宮崎信行撮影。


[写真]自公国税調会長会談にのぞむ宮澤、古川税調会長ら、きょう2025年2月21日、宮崎信行撮影。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月21日(金)】
 「令和7年度予算案」は14日目で集中審議2本目「経済、財政等」。
 首相は自公維の連立は、予算審議中の現在はないとしました。
 酒井なつみさんは高額療養費に関して質問しました。
 藤岡隆雄さんは、ミャンマーで、特殊詐欺のための要塞に1万人が拉致されている問題について問い、外務省はタイ政府によると日本人7人が保護・拉致され、高校生を含んだ20名程度が監禁されている可能性を示唆しました。タイで各国大使たちが協議中のようです。なお、2期の藤岡さんも「きのうの質疑で同僚の本庄知史さんが質問しましたが」とし、外務大臣政務秘書官を12ヶ月、行政刷新担当大臣政務秘書官を11ヶ月つとめた2期の本庄さんの名を、外務、基金両場面で挙げる同僚議員が目立っています。3連休明け火曜日は中央公聴会。

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吉村洋文知事の指名だけで身分保障された前原誠司氏「年45・7万円」プログラムだけでまさの無修正予算通過もありうる混沌、自公国「壁」今年第3回の協議の延期が決まり交渉決裂も

2025年02月20日 17時29分19秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]黒いマスクを覆った前原誠司氏、3年前の2022年5月、三重県で、宮崎信行撮影。

 前原誠司氏の権力権威は、吉村洋文知事だけによって与えられたもので、有権者も国会議員団員もその地位、身分を奪えないので困ったものです。高校就学支援金を年45・7万円に引き上げることを骨太の方針に書き込むかプログラム法案にまとめるかするだけで、「高校授業料無償化」として政府原案通りに成立してしまう公算も出てきました。

 国民民主党の古川元久代表代行は、自公国の今年3回目の税調会長協議に臨む予定でしたが、延期されました。古川さんの(1)基礎控除に所得制限を設けない(2)ガソリン税暫定税率の4月1日廃止ーーを実行すると「103万円の壁」が「160万円の壁」になりますが、このまま決裂するかもしれません。

 自公と重徳・城井・後藤・奥野さんの「3・8兆円の修正フレーム」(前提税率廃止1・5兆円を含み)の協議も、自公は全省庁にヒアリングしたとしましたが、具体的な提案を返す協議の予定はまだ立っていません。

 ですから、自公維で原案通り成立するかもしれません。

 今回の政局はスーパー国対委員長として全体を見回している野田佳彦・立憲民主党代表が主導権を発揮しそうです。

【衆議院予算委員会】
 「令和7年度予算案」は13日目で一般的質疑8日目。立憲の高額療養費をめぐっては不妊治療の当事者の声も加わっており、あすの立て直しの集中審議で当事者議員の酒井なつみさんがスライド登板します。

 中居正広さんが引退したフジテレビ「上納」問題に時を同じくしてオンラインカジノをめぐり吉本興業で警察の任意の事情聴取を受けた有名芸人が相次いで休業しており、メディアの王様である地上波テレビが大きく揺れています。

 本庄知史さんと村上誠一郎総務大臣のやり取りがありました。本庄さんは岡田克也代議士の政策担当秘書19年、村上さんは岡田さんと東大法学部のクラスメートで、村上さんの妹が岡田さんの奥さんという浅からぬ仲です。ところで、本庄議員は初当選直後から「第2議員会館の最上階」に入居しており「第1議員会館の5階」の岡田事務所から物理的に最も遠いフロアで執務しています。三重の立憲の福森わか子さん、下野幸助さんは全員「第1の5階」に入居しています。

 それはさておき、本庄さんは「オンラインカジノもサイトブロックすべきだ」とただしました。村上総務相は「本庄さんも法学部出身でいらっしゃるからよくわかると思うんですが、SNSの規制について違法性のラインをどこで引くかってことなんですよね。局長が答弁してるのは、児童というのは完全に公序良俗違反だから文句なしにシャットアウトできるだろう。ただオンラインカジノは、危険性を排除しながらどうするかということをですね、(総務省は)考えているんじゃないかと私は思います。ただおっしゃる通りなんで、私もこの大臣になるまでは、この問題について知らなかったんで早急に対応するように一生懸命努力させますんで、ご理解いただきたいと思います」と述べ、論点の整理を始めることを明言しました。

 八潮市の下水道管陥没事故、コメの新参民間業者による価格高騰も複数の議員から質問が出ました。あすは午前8時55分から。

【衆議院総務委員会】
 「地方税法改正案」(217閣法2号)と「地方交付税法改正案」(217閣法3号)の法案審査1巡目。最後に、立憲単独の修正案が提出され(1)防衛増税の停止(2)ガソリン暫定税率の4月1日廃止ーーを求めました。次回は25日(火)9時。

【衆議院政治改革特別委員会】
 朝9時半に提出された「公選法改正案(ポスター品位規定)」(217衆法9号)と「公選法改正案(ポスター規格統一)」(217衆法10号)が即時付託で、趣旨説明されました。次回の25日(火)午後1時半から質疑へ。趣旨説明した大野敬太郎さんによると内容は、217衆法9号が、東京都知事選を教訓にポスターに候補者名の記載を法定化し、宣伝などを禁止し違反した場合は罰則として100万円以下の罰金を処するとした内容です。217衆法10号は、各級選挙のポスターで「個人演説会告知用」として認められていたものを廃止し、縦42センチ以内・横40センチ以内の統一する内容です。

 これに先立ち、参考人の質疑がありました。「2馬力選挙」「SNS」「ポスター品位」について体験談が語られました。都選管からは選挙課長が出席し、現職地方公務員が国会で意見を述べる異例のケースとなりました。地方公務員法に基づき知事に職務専念義務を外してもらって出席したとみられます。兵庫県選管は委員長が出席しました。
 
 兵庫県選管委員長は「失礼いたします。大変お騒がせをしております兵庫県でございます」と緊張感ゆえしかたないですが間が抜けたようにも感じられる切り出しで「先般の兵庫県知事選挙は、SNSを中心にインターネット上で激しい選挙運動が展開をされました。これが投票率の向上に大きな影響を与えた一因と考えられます」「その一方で、候補者が他の候補者の当選に資する選挙運動を行っているとの疑念を抱かれるせる事案であるとか、支援者による他候補者への誹謗中傷とか真偽不明の情報の拡散などが見られる状況が発生するなど、現行の公職選挙法は当初想定していないと思われる事象も生じた」とし、法改正の必要性を述べました。

 兵庫県選管委員長は、斎藤元彦知事の再選を呼び掛けた立花孝志さんを念頭に「特に自らの当選を目的としない候補者による他の候補者の当選率する選挙運動、いわゆる二馬力選挙というふうに言われておりますが」「私どもといたしましては、候補者の選挙運動の全てを把握しているものでもないものですから、個別具体的にどの選挙運動が他の候補者の当選にする行為となったのか断定するということはできません」「しかしながら、現行の公職選挙法では、選挙の公正、候補者間の平等を確保するために、選挙運動期間中に行われる文書図画の配布であるとか、展示その他の選挙運動について一定の規制が行われているところでございます。こうした数量制限を規制している法の趣旨が忘却されて、候補者間の平等を確保できないものとなってしまいます。こうした問題意識を踏まえまして、私どもといたしましては、先月17日に二馬力選挙について、これを規制するような法の整備を国に求める要望書を行ったところでございます」と述べました。

 SNSについては「知事選挙におきましては、SNSを中心にインターネット上で激しい選挙運動が展開をされ、真偽の不確かな情報も含め、様々な情報の拡散が見られました。こうした状況の中、情報の真実性が容易に判別できず、何を信じて、誰に投票すべきか判断に迷った有権者も少なくなかったというふうに思われます。実際に私どもに対しては、こうした情報が氾濫し、統制が取れない状況について数多くの意見やご批判をいただいたところでございます」と述べました。続けて「インターネット上でのあふれる候補者等に関する情報について、選挙管理委員会としてファクトチェックを行うことは現実的には困難であるというところでございます。また私どもに対し、誹謗中傷や真偽不明の情報について、名誉棄損罪や虚偽事項公表罪に当たらないのか。との問い合わせも多くをいただきました。罰則の適用に関する話ですので、私ども選挙管理委員会ではなく、警察の権限の話になりますが、選挙期間中の限られた短い時間の中で、事実確認をして認定するというのは、警察におきましても対応は困難だった」と述べました。

 最後に「今回の兵庫県知事選挙で問題となっている点につきましては、大変僭越ではありますが、やはり現行法では限界があり、所要の法整備が必要となるのではないかとこのように考えているところでございます」と締めくくりしました。

【参議院】
 きょうはありません。

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衆・予算委は空転しあす午後の正常化めざす、団塊の世代・松本参考人が質問通告に難癖をつけたとも、参・本会議は押しボタン式投票復活で「田中検査官」「小枝日銀審議委員」誕生

2025年02月19日 18時03分58秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]山井和則・衆議院予算委員会野党側筆頭理事、おととし2023年5月、衆議院本館2階の第4控室で宮崎信行撮影。

 私は「人は死んでも金は死なない」と繰り返しており、1971年の金地金との交換禁止以降、日本銀行券に価値があると思うのは日本最大の新興宗教です。私は信者です。若いころ、ベトナム南部ではベトナムドンではなく米ドルで払ってほしいとよく言われました。ですから裏金の嘘は、定年退職したNTTでは通じても、日銀券信者がいる日本語話者がいる社会では永久に通じません。団塊の世代の松本元会計責任者が野党議員から得た質問通告書を見て取り下げるよう求めたと弁護士を通じて伝えられ、大混乱となりました。

 国民民主党は古川元久さんに加えて、榛葉賀津也幹事長も緊急記者会見。きのうの基礎控除の所得制限の提案は、公明党の西田まこと幹事長(税調顧問)も了承していないと証言しました。この後、自公国3党税調会長協議が2日連続開催。ここで、古川税調は3点を要望し、宮沢税調は持ち帰りあす再開することになりました。3点は(1)基礎控除の所得制限は撤廃する(2)物価上昇にあわせて基礎控除を上げる(3)ガソリン税のいわゆる暫定税率撤廃を今秋の税制でなく今年の早い時期に実施することにして明示するーーの3点です。

 自公と国、維、立の予算採決に向けた政局はかつてまったく経験したことのないヤマ場にさしかかりました。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月19日(水)】
 当初は集中審議「政治資金問題等」が開かれる予定でしたが、開会されないまま開催にいたりませんでした。理事会では、松本参考人へのあすの質疑のホテルなどを明かさないよう自民党理事から提案。オブ理事のれいわ、共産の質問、議事録、アタマ撮りをめぐっても混乱が続きました。あすの昼の理事会で正常化をめざすことになります。が、現時点であすに一般質疑4時間コース、あさって集中審議7時間コースを行うことが内定しています。なお、「ラインナップ」として高額療養費見直しで2度目のテレビ入りで登場する予定だった2019年統一地方選の「すべての人に居場所と出番を」の当事者候補だった酒井なつみさん(2期)の傍聴に来た当事者団体の関係者は、同党の控室で記者会見し、記者団に意見を伝えました。

【参議院本会議】
 コロナが明け、押しボタン式投票が復活しました。国家公務員党の任命に関する件では、会計検査院検査官に田中淳子・元NHKワシントン支局長を充てる人事案が、投票総数236、賛成228、反対8の賛成多数で同意され、両院での同意が終わりました。検査官3名全員が女性になると思います。東宝映画の世界では大学運動部のキャプテンに若大将(加山雄三さん)が当然視される中田中邦衛さん演じる青大将が下級生たちを実家の旅館に招いて飲み食いさせて逆転当選するストーリーもありますが、現実の現在の大卒たちは陰湿ですから、木っ端役人の些事でなく地方創生、SDGsなど官民の胡散臭い隠れ巨悪に立ち向かうよう検査官会議をリードしてほしいです。

 日本銀行審議委員に小枝淳子・早稲田大学政治経済学部教授を充てる人事も両院で同意され内閣が任命します。早大は退職します。同学部教授出身者が政策委員(9名)になるのは若田部副総裁が退任して以来2年ぶり。

【参議院政治倫理審査会】
 宮本周司さんと山田宏さんの弁明とそれに対する質疑がありました。宮本さんは石川県ですが、森喜朗さんに関連したやり取りはまったくありませんでした。宮本さんは3年前に補選に出たときに「私は、地元石川県の参議院の石川県選挙区の補欠選挙に(全国比例を辞職して)出させていただいておりまして
、告示日の2、3日後だったと思うんですが世耕弘成先生から電話があってパーティー券の販売をしているんだったら、そのノルマまででストップしてくれというような内容の電話だったと記憶しています。さすがにそんなタイミングの電話でしたので、そのように記憶はしております」と述べました。安倍晋三会長や西村康捻さんらが裏金廃止を指示したのが3年前の2022年4月ごろとされていることと時系列が一致しています。仮に安倍さんが生存していても、それ以前のことはわからないとみるのが普通。衆での松本参考人の招致は不可欠といえます。

【参議院3つの審議会】
 小泉悠参考人らが発言し、質疑をしました。

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「玉木ショック政局」急転直下、国民が予算案反対の公算、ザイム真理教ラスボス「基礎控除で所得制限」の珍回答に古川元久「2か月ぶりにボールが返ってきたが暴投だ」

2025年02月18日 19時47分20秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]国民民主党の古川元久さん(奥)と浜口誠さん、きょう令和7年2025年2月18日、衆議院第二議員会館内で、宮崎信行撮影=以下同。

 「玉木ショック」政局は、急転直下、国民民主党が予算案に反対に回る公算が高まりました。

 自公国税調会長協議が議員会館内で開かれました。宮沢洋一税調会長は「(案)」というタイトルの1枚ペラを配布。基礎控除に格差をつけて、年収200万円の人(扶養含む)だけ37万円上乗せ、およそ200万から500万円の人は10万円上乗せ(2年間の暫定措置)としました。これにより課税最低限は188万円(基礎、給与所得、社会保険料の控除の合算)になるとする案を示しました。もう一つのガソリン税の暫定税率は今秋の税制改正に先送るとしました。


[写真]自公国税調会長会談のアタマ撮り。

[写真]宮沢税調会長が示した「(案)」と題したペーパー=以下同。


[写真]終了後に自民単独のぶら下がりに応じる宮沢税調会長。

[写真]国民単独のぶら下がりに応じる、古川税調、浜口政調両会長、机上のペーパーモザイク。

 古川さんは「3か月ぶりの開催で、ボールは帰ってきたが暴投だ。キャッチできるようにまた明日夕もやりとりがあるけど、公明党さんも初めて聞いたとのことだ」といつもの口調ながらも、強い憤りを表明しました。古川さんは「基礎控除に所得制限を設けて新たな壁を設けるのは理屈にあわない」としました。記者団からの予算案に反対するのかとの問いには、あすの党の税調の全体会合での議論と夕方の3党協議次第だと前置きしつつも、反対に回るとのニュアンスを強めました。

 同党はあす正午から両院議員総会を開き、その後、税調会の全議員協議を行う予定。半数が1回生なので、古川、浜口両幹部の意見の通りにまとまるでしょう。

 この動きは、石破総裁、森山幹事長、小野寺政調会長とも連絡がとれていないと推測され、ザイム真理教とも揶揄される財務省の一部からも見放されるかもしれません。

 自民政調事務局は昨秋と違い、アタマ撮りの時間を長くとったほか、驚いたことに、自民単独ぶら下がりのときに、廊下側の扉が開いていました。議員会館の会議室に引きずりだされて「私もSNSをやりたい」と発言するまでになったラスボス宮沢洋一税調会長ですが、複雑怪奇な税制で、もはやザイム真理教のラスボスどころか、広島2人区の複雑やくざの様相。石破さんは宮沢邸におしかけて、説得したらどうだ。


[写真]蚊帳の外に置かれた公明党の赤羽一嘉税調会長はアタマ撮りで謎の笑顔。

 ところで、公明党の赤羽一嘉税調会長は竹内元政調会長とともに、謎の笑顔。SNSで「300ミリリットルの水が160円もする、JR東海のサービス感覚はどうなっているのか」とポストし、神戸市議が引用りポスト。関西地方出身の議員は「今、車内販売がグリーン車だけだということも知らずにポストしたのではないか」とあきれ、元国土交通大臣だからJR東海に連絡すれば社長が飛んでくるだろう、庶民感覚をアピールしようとしたのだろうが当選11回にもなるとずれているとの複数の角度からの批判で炎上しました。宮沢さん、後藤さん、古川さんらが東大卒の財務官量で、前任に西田幹事長と違って赤羽さんはちんぷんかんぷんでストレスが溜まっていたことも考えられます。



[写真]自公立政調会長会談の、自民の小野寺政調会長、公明の岡本政調会長、立憲の重徳和彦政調会長、城井崇代理、後藤祐一国対代理、奥野総一郎・予算委理事。

 時間差で、立憲の修正パッケージをめぐる第2回自公立政調会長会談が開かれました。ここでは基金の減額に関して、与党が省庁に聞いたヒアリングの結果などが示され、今後も協議することになりました。ガソリン税暫定税率でゼロ回答だったことを、この時間帯に小野寺さんが知らなかった可能性もあります。

 現在、参院選に向けては、各県の内側で、前衆院議員が違う政党から出たいと水面下で働きかけるケースが相次いでいます。中には現職が他の党に働きかけていることもあります。

 予想外の国民民主党の予算反対の可能性で、予算は年度内に修正成立するでしょうが、参院選に向けて、かつていない、半熟ゆで卵のような大流動政局となりそうです。

 これとは別に、昼の常任幹事会で設置が決まったばかりの「選択的夫婦別姓実現本部・会派法務部門合同会議」が開かれ、野田佳彦代表があいさつしました。

[写真]立憲民主党の会派法務部門と党選択的夫婦別姓実現本部の合同会議で挨拶する野田佳彦代表。

 野田さんは、法務部門に出席するのは四半世紀ぶりだとして、国対の関係で出席した前回は「イソベン(事務所居候弁護士)がわからなかった」と語ると、法曹出身者も多い1期生(合計で38名のうちの一部)らから、ひたむきさが感じられたよめきがあがるなど、文化祭実行委員会みたいな感じになっていました。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月18日(火)】
 「令和7年度予算案」は12日目で、一般的質疑7日目(省庁別審査3日間を含む)。立憲の森山浩行・国対副委員長は修正協議の行方をみすえた質疑。また、水をこぼした際に、委員部員と奥野総一郎予算委理事がかけより、安住淳委員長が加藤勝信財務大臣の答弁を制して時間を止めた動画が「やさしい世界」と題されて切り抜かれ、現職地方議員らが好意的に反応しました。奥野さんは森山さんより2期上ですが、初当選同期。同期会は、玉木さんは来ないようですが、奥野さん森山さんらは他の政党の現職や一部元職も含めて継続しています。

 維新の梅村聡さんは、老人ホームへの紹介料で「高齢者の値付け」がされているとの報道で政府をただし、問題意識が共有されました。あすは集中審議2本目「政治資金問題等」7時間コース。参側では政倫審もあります。

【衆議院本会議 同日】 
 「地方税法改正案」(217閣法2号)。今年も重要広範議案には指定されていないので、村上総務大臣がほとんど一人で発言し「臨財債は制度開始以来初めて新規発行ゼロになった」と語りました。

【衆議院財務金融委員会】
 「所得税法など改正案」(217閣法1号)の法案審査で野党の順となりました。上述の基礎控除と給与所得控除は「103万円から123万円に改正する」条文が盛り込まれています。自公国が決裂するとまさかの政府原案のまま採決ということもあるかもしれません。重大な政治判断までさほど時間はありません。

【衆議院総務委員会】
 「地方税法改正案」(217閣法2号)と「地方交付税法改正案」(217閣法3号)の趣旨説明。次回はあさって9時。

【衆議院政治改革特別委員会】
 総務大臣と警察庁の政府参考人から第50回衆院選のまとめを聞きました。この後、参考人質疑が渡辺周委員長に一任されました。報道では、2つの県選管の職員が意見を述べることになりそうです。地方公務員の国会での参考人は異例で、二馬力選挙とポスター品位の2つに関する議論が国会でも始まることになりました。

【国会改革に関する衆議院協議会】
 これまで書き漏らしていましたが、浜田靖一議院運営委員長と各党の国対幹部による国会改革の協議会が立ち上がりましあ。坂本国対委員長を飛び越えて、議運委員長がおぜん立てをするのは異例ですが、来年2月の国勢調査速報値による定数是正などの立法措置の時期をみすえた議論がなされます。すぐにできる国会改革はすぐ実行されることになります。

●あすは水曜日10時の定例で、参議院本会議が開かれ、国会同意人事案の採決が行われ、衆側と同じく同意されます。上述の政倫審のほか3つの調査会も開かれます。

【定例閣議】
 第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました。再生可能エネルギーが最高割合となりましたが、そもそも生成AIと半導体で電力の需要が増えるという前提にした省エネから転換した基本計画となりました。

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首相答弁は「3党の政調会長の議論の行方を注視する」止まりも立、維、国3党は各々一定の果実を得られそうな今週

2025年02月17日 17時44分10秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]小野寺五典・自民党政調会長、今から6年前の2019年7月、宮城県内で、宮崎信行撮影。

 けさの読売1面トップに「高校授業料無償化を巡り、子どもが私立高に通う世帯に年間最大で39万6000円が支給されている就学支援金について、2026年度から最大45万円程度に引き上げる方向で調整に入った。石破首相が17日の衆院予算委員会の答弁で、こうした意向を明らかにする見通しだ」とあり、これに振り回された印象です。

 首相が立、維、国に答弁でサービスするのかと思いましたが、石破茂首相の答弁は野田佳彦さんに対する「3党の政調会長の議論の行方を注視する」につきます。たしかに、石破官邸が自公の政調会長を飛び越えて答弁できるわけがありません。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月17日(月)】
 「令和7年度予算案」11日目。そのうち集中審議は1本目です。「我が国を取り巻く外交・安全保障問題等」。

 立憲の野田佳彦代表は「先週金曜日に3・7兆円の修正予算のフレームを示した」と語り、高額療養費の見直し凍結を迫りましたが、首相は12ヶ月のうち3ヶ月で上限を達した人の負担を軽減する「多数回該当の見直し」は完全凍結することだけ明言しました。厚労省の案の撤回です。大西健介税調会長は先週金曜日に審議入りした「所得税法改正案」(217閣法1号)について対案を出して、ガソリン税のいわゆる暫定税率部分(リッター25円)を廃止させるとしました。

 維新の前原誠司国会議員団長と石破首相の両者は「きょねんの私立高校の授業料の平均が45・7万円だ」との基準を示し検討を始めるとしました。高校授業料無償化を来年度に先送りするゼロ回答となりました。前原さんは骨太の方針(参院選の前か後かは不詳)に盛り込んでほしいと懇願しました。

 国民民主党の衆は64%が当選1回生ですが、丹野みどりさんが登場(関連記事)。愛知県生まれ、名大卒、CBCアナウンサーとして夕方6時のテレビニュースを週2・3回20年間担当し、自らの名を冠したラジオ番組も持っていたそうです。愛知11区で相対的得票率56・9%の圧勝で初当選しました。蛇足ですが、経団連(本部・東京)の副会長レースで豊田会長が選外だったのに佐藤社長が内定したと新聞で報じられています。丹野さんは金融リテラシーの義務教育を主張しました。

 れいわ新選組は先週金曜日の当ニュースサイトでお伝えした部分の本会議質問演説の切り抜きがバズっている、高井崇志さんが連投。衆で9議席になった今も、山本太郎代表が単独で監督していると思われます。いくつかのきっかけが絡み合い「ザイム真理教」の陰謀論が現実味を帯びた影響力がある理論だとして各方面に急拡大するモメンタム(時の運)となっています。

 高井さんは「我が国の保有資金、つまり支払い能力は、国・企業・家計・政府を合わせた金融資産は9895兆円、もう約1京円ですよ。対外純資産は471兆円、世界ナンバーワンの資産大国ですよ」「日本が財政破綻する確率がゼロに近いのがよくわかります。だからね、日本は国債まだまだこれ発行できるんですよ」と述べました。

 安住淳予算委員長が「まもなく時間が参りますので簡潔にお願いします」と口を挟んだ後に、首相が答弁し「日本が海外に持っております純資産あるいは個人の資産。このようなものあてにしてこれから先もどんどん国債を出していっていい」というわけではない、という趣旨の答弁で防戦しました。

 日本共産党委員長の田村智子さんの人気がなかなか上がりませんが、先週の本会議の訪米帰朝報告に続き、きょうの外交・安保集中審議も志位和夫議長が登場しました。

 中央公聴会の日程の議決は先送りされました。

【衆議院政治改革特別委員会理事懇談会】
 3月31日までとされた政治改革法の再協議のプロセス。政治資金監視委員会設置法が、プログラム法で予算・人員の裏付けがないことからこの制度設計も必要になります。あすは委員会を開き、総務大臣から第50回衆院選の結果に関する政府報告を聞くことになりました。

【天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する全体会議】
 衆議院議長公邸で開かれました。皇嗣・秋篠宮殿下の住居をめぐって紀子妃殿下の評判が下がり、悠仁親王殿下の4月からの筑波大学ご進学に関しても皇室の評判が下がりかねない報道やSNSの反応が多く、皇室の評判が下がりかねない不安定な世論となりつつあります。

【参議院】
 予算委員会は委員派遣で熊本、福岡両県を視察。このしくみは衆側にはありません。それ以外の会議はありませんでした。あさっては参・政倫審があり、石川の宮本周司さん、山田宏さんが弁明して質問を受けることになりました。

●あすの衆議院本会議で「地方税法改正案」(217閣法2号)が審議入りしますが、ことしも重要広範議案4本の指定から外れたのでの、首相は答弁しないと思います。財務金融委員会で「所得税法改正案」(217閣法1号)が審議入りし、「103万円の壁」が法案に盛り込まれていることから、例年以上に注目を浴びることになりました。

●先週金曜日の閣議
 法案8本(217閣法15号ないし22号)が決定し、衆に提出されました。このうち、「年金法改正案」(3月上旬提出)をかかえる厚生労働で、「薬機法改正案」(217閣法15号)と「医療法改正案」(217閣法21号)が決定されました。15号は、小林加工・日医工廃業につながったジェネリック医薬品メーカーの供給能力、トー横キッズの「オーバードーズ(OD)」を立法事実とする改正条項があります。21号は、きょねんの武見敬三大臣(現・参自会長)が、唐突に聞こえなくもない発言だった「知事が指定する重点的に医師を確保すべき区域」を新設する医師の地域偏在の解消の法定事項が入っています。文部科学所管の医学部の地域ごとの入学定員から数十年遅れた厚生労働所管にも全国統一でない思想が入ってきます。 


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【速報】高額療養費の多数回該当の見直し案に限って完全撤回、石破茂首相が予算委で明言

2025年02月17日 09時11分19秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]当時存在した「石破派」で自民党大会ホテルに入る石破茂首相、赤澤亮正経財相、4年前の2021年、宮崎信行撮影。

 石破茂首相は、立憲が求めた高額療養費医療制度の見直しの凍結について、複数回該当(多数回該当)の人の負担額は変わらないとして厚労省の見直し案を撤回しました。が、月上限の引き上げ案の凍結は拒んだともいえ、立憲の反発はひっし。きょうの衆議院予算委員会の令和7年度予算案の11日目、集中審議1本目「我が国を取り巻く外交・安全保障問題等」での牧島かれん氏への答弁。

 今週は立ち上げ順に「自公国」、「自公維」、「自公立」3党政調会長の修正協議を行いますので、議席数が多い立憲に対して回答したことになります。

 きょう全体の審議のもようや、あす以降の見通しの記事は、午後5時以降に公開します。

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立憲修正パッケージ発表で予算案は款項目も議院修正の公算 103万円の壁法案も審議入り

2025年02月14日 15時38分05秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]第50回衆院選最終日に東京11区の元職・阿久津幸彦さんの応援に入り、好反応に相好を崩す野田佳彦・立憲代表、2024年10月26日、宮崎信行撮影。

 今週は、火~木が1000IPを超えました。かつての当ニュースサイトでは当然の数字でしたが、少数与党国会で再び数字が回復しました。感謝します。筆者が直接会う人から「読んだよ」とけっして言われない媒体ですが、ぜひ霞が関・永田町のお友達にお勧めください。

 野田佳彦代表は(金)10時半の定例記者会見で、立憲単独の修正案の政策パッケージを発表し、重徳和彦政調会長が自公の会長にご説明し、予算委の野党理事懇談会でも国、維らにも説明しました。法改正を伴うガソリン税の暫定税率廃止も焦点になります。基礎控除と給与所得控除を10万円ずつ引き上げる所得税法改正案(217閣法1号)も審議入りしていきなりギア最高となりました。

【立憲の野田代表定例会見】
 野田さんは「政権をとるための訓練として、70議員の本気の歳出削減チームが総がかりで取り組んだのは良いことだ。決算的視点で予算に取り組んだ」」とし「予備費と基金を減額しての事業費の増額はペイ・アズ・ユー・ゴー原則との整合性はないかもしれないが特例公債の追加発行はない」としました。

 陪席した重徳政調会長の奥野総一郎役員室長は、款項目の増設がないため、議院修正は可能で、目指すとしました。政策パッケージではガソリン税があるため、減税であり、増税は全くなく、基金の積み増し額減額を小中給食費、高校授業料拡充、介護・福祉の処遇改善、高額療養費の段階的引き上げ凍結に使うため、減税されつつ、単年度の政府支出によるGDP押し上げ効果につながると考えます。筆者の目算で、歳出入同額なのにGDPは0・4%上がります。

 午後4時から、自公立政調会長会談がいつもの「与党政策第一会議室」で開かれます。臨時国会序盤では自民党の松本洋平政調事務局長は「やべえ党本部に鞄を置いてきちゃった」とつぶやくと党職員が「持ってきました」とやってもらっていましたが、自民政調幹部のニュース映像は、党本部よりも議員会館での映像の方が目につきます。

【衆議院予算委員会】
 「令和7年度予算案」は10日目で一般質疑6日目、3時間コース。
 立憲の階猛さんは「防衛装備移転基金のお金を余らせた運用益は」に防衛相から「500万円」との答弁。階さんは畳みかけて「利払いは20億円だ」としましたが、財務相は「税金か、公債かは一概に言えない」といなしました。

 次回は、週明け月曜日(2/17)で、集中審議1回目7時間コースとなります。

 おとといの地方公聴会の報告もありました。第1班(高崎)は「学校給食無償化のための自治体への支援の必要性」「自治体病院の医師確保のための支援の必要性」「火山防災に係る法整備の不備」「法定受託事務に係る財政負担のあり方」などの意見が述べられました。質疑で「人手不足に起因する各地域の課題」「外国人労働者の子弟に対する教育のあり方」「災害避難時における介護のあり方」「観光地の高付加価値化を支援する補助金の必要性」「農業の6次産業化に向けた行政の支援」「体育館の冷暖房設備導入に係る文部科学省補助金の問題点」などについて質疑が行われました。

 第2班(広島)は「東京一極集中の是正」「地方創生の推進に係る自由度の高い財源確保」「地域医療体制の確保のための財政支援」「中山間地域における農業政策」「若者や女性等の転出増加の現状および地方創生2.0にも関する一極集中是正、中小企業の賃上げ等に対する国の支援策についての要望」などの意見が出ました。

【衆議院本会議】
 国会同意人事案が議決されました。今後、参議院本会議の手続きが必要です。

 重要広範議案4本のうちの1本目「所得税法改正案」(217閣法1号)が加藤財務大臣から趣旨説明され、首相も出席して、代表質問が行われました。

 国民民主党の田中健さんは「まず、年収103万円の壁について伺います。予算委員会の質疑の中で、税金を国民の皆様にお返しできる状況ではないとの総理の発言がありました。本当にそうでしょうか」と述べました。首相は「先日の答弁では、令和6年度当初税収との比較で、令和7年度税収が8・8兆円増加していますのは事実でございますが」、「厳しい財政事情だけではなく、歳出による給付等も考慮する必要があることから」「取りすぎているとのご指摘は必ずしも適切ではない」としました。首相はそのうえで「最後の基礎控除の引き上げ以降の物価動向等を考えし、基礎控除の額と、給与所得控除の最低保障額を10万円ずつ引き上げ、合計123万円とすることといたしたものでございます」と法案を説明しました。首相は「3党の幹事長間で12月11日に合意した内容すなわち178万円を目指して引き上げることなどにつきまして、引き続き関係者間で誠実に協議を進める」と答弁しました。

 れいわ新選組の高井崇幹事長は、記者団からの要望で毎(木)5時に定例記者会見をすることになり、山本太郎代表より発信回数が頻繁になりました。高井さんは登壇し「私もかつては不勉強でこうした事実を知らず、財務省の説明を鵜呑みにして、消費税増税法案に賛成してしまいました。本当に不明を恥じ、国民の皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。当時の私は増税反対はポピュリズムだ。たとえ選挙に落ちても未来に責任を持つ政治家になりたいなどと考えていました。私でも、それは無知からくる間違いでした。財務省の説明を鵜呑みにしてマスコミにも煽られ、目の前で苦しむ人々を救おうともせず、これ以上国債を発行すれば、日本の財政を破綻する。減税は将来世代にプラスにならない。だろうという方がよほどポピュリズムです」と語りました。

 当時の高井さんは、議員会館地下2階の廊下で、物理的にも顔が上を向いていました。もちろん他の140名の同期議員と相対的に比較して、政策通で片手に持つ鞄が他の議員より重く、骨格と体格の関係もあったのでしょうが、人間こんなに顔が天井に向きながら歩けるものだなと思いつつ、すれ違いました。

【衆議院財務金融委員会】
 本会議散会後に速やかに付託され、「217閣法1号」の趣旨説明と法案審査の1巡目の前半として与党だけの質疑がありました。

【衆議院内閣委員会】
 大臣の所信表明に対する一般質疑2日目があり、与党議員のみが質疑しました。なんと公明党議員は政務官のみの答弁で満足しました。

●与党公明党政調会 きのう「第7次エネルギー基本計画」を了承しましたので、おそらく(火)の閣議に請議されるのでしょう。岡田克也・衆議院経済産業委員は「電力需要が増えるシナリオは初めて」と疑問視しています。

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第217回国会 重要広範議案が決まる (1)103万円の壁(2)能動的サイバー(3)給特法改正案(4)年金法改正案

2025年02月14日 10時29分16秒 | 第217通常会 2025年1月召集
 衆参与野党は、今国会の重要広範議案4領域を決め、きのうの衆議院議院運営委員会理事会で決定しました。

 (1)「所得税法改正案」(217閣法1号)
 (2)「能動的サイバー防御法案」(217閣法4・5号)
 (3)「教員の給特法案」(217閣法9号)
 (4)「年金法改正案」(3月上旬提出と内閣が国会に連絡済み)

 重広に指定されると、衆参両院の本会議で大臣の趣旨説明と総理を含めた答弁が合計8回必要。そして、衆参の委員会では、総理入り質疑1時間強コースが合計8回行われることになります。これとは別に「登壇案件」と呼ばれ本会議の代表質問後に委員会に付託されて審議がスタートするものもあります。

 30年ぶりの少数与党国会で、すべてが衆議院での修正含みとなります。所得税はこの後午後1時から衆議院で審議入りします。給特法改正案のように、文部科学が指定されるのはおそらく十年に一回程度ではないでしょうか。4本中3本が提出済みというのもスピード国会ですが、年金法改正案は3月上旬に提出されるので、連休前後の審議入りを経て、参議院は改選近くになってから送られる、2004年、2007年と似たような展開で「参議院自民党のトラウマ」が呼び覚まされるかもしれません。

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立憲政調会長が異例の一般的質疑登場で「明日にも政策パッケージで明示し修正協議だ」と意気込み財務大臣は「国会が制定した予算と法律に仮に齟齬が生じても予備費を使用と内閣法制局長官」と懐を広げる

2025年02月13日 16時13分40秒 | 第217通常会 2025年1月召集
 立憲の重徳和彦政調会長は、あすから、自公立で修正協議を始めると明言しました。自公国は法律であるガソリン税、自公維は特別会計である社会保険料が混ざっています。立憲は、一般会計に絞った基金の減額と款項目の増額に絞った案をあす発表します。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月13日(木)】
 「令和7年度予算案」は9日目で一般的質疑5日目、3時間コース。

 重徳さんが、1月28日のテレビ入り本会議以来の登場。政調会長の一般的質疑登場は異例。基本的質疑は城井崇政調会長代理が登場していました。

 重徳さんは質疑の中で「与党との修正協議に入るにあたって私なりの心得を3点挙げる」とし(1)政権を目指す責任ある政党として物価高に苦しむ皆様方に対して家計が何より大事だということを示したうえで政策体系として示す(2)財源を見つけて実行に責任を持つ(3)野党の連携を重視するーーの3点を挙げました。

 で、すべての立場が共有すべき答弁が出ました。初めてかもしれません。重徳さんは、「野党が提出する法案、給食費とか、介護職員の処遇改善の法案が、衆議院では野党だけで成立する可能性は十分にあります。仮に成立した場合は、予算と予算を伴う法案(法律)との齟齬が出てくるという問題が生じてまいります。その場合はどのように対応することになるでしょう」と質問しました。加藤勝信財務大臣は「法律と予算はいずれも国会の議決によって成立するものであり本来的にはそれらの内容が一致しないことは想定されないものと認識していますが、政府としては、仮に予算と法律の内容に不一致が生じた場合には、両者の不一致を解消するために所要の対応を行う必要があると考えております。過去の国会における内閣法制局長官の答弁を申し上げると、予備費の使用その他の予算上の措置をとるというように、両者の不一致を解消するための所要の対策を講ずる必要がある旨、その答弁では示されているものと承知しております」と答えました。

 自公維は、高校無償化で年を追った手順表を含めたプログラム法案の提出も検討していますが、予算単年度主義のもと民主主義が複雑になるのでやめるべきでしょう。自公国も「ガソリン税暫定税率の廃止」の3党幹事長合意に時期が入っていません。このため、法案が提出されていても、実際には款項目の修正だけで済む立憲案でまとまる方向性が高くなってきました。

 地方公聴会の報告はあす以降にずれ込みました。あすも午前9時から。

【衆議院総務委員会 同日】
 村上誠一郎大臣の所信あいさつに対する一般質疑が、午前9時から3時間コースでありました。予算委一般質疑の要求大臣となった場合は大臣はそちらに行く予定でしたが、野党からの要求はなく、3時間で終わりました。次回は18日(火)9時。

【衆議院本会議 同日】
 太田誠一さんへの弔詞。続いて、石破茂首相の石破・トランプ会談の帰朝報告とそれに対する質疑がありました。

【参議院】ありません。

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あさって「壁」審議入りの国会「ザイム真理教」に加藤財務相が否定・反論できず総崩れの予兆「表現とその背景にある人々の思いを受け止める必要がある」「財務省職員のケアも考える」とも

2025年02月12日 18時05分09秒 | 第217通常会 2025年1月召集

 きょうは地方公聴会、あすは帰朝報告、あさっては9人いる日銀政策委員に小枝淳子・早稲田大学政治経済学部教授を加える国会同意人事案の採決と「所得税法改正案」(217閣法1号)の趣旨説明と代表質問。予算委員会での本格的な修正の妥結は来週に持ち越し、各党首とも最大の政治判断を求められる「短期スパート国会」となります。その底流として社会的・政治的影響力の持つ人たちが唱え続ける「ザイム真理教」の理解が不可欠となります。

【参議院本会議 きょう令和7年2025年2月12日(水)】
 石破茂首相本人の「訪米報告」とそれに対する福山哲郎さんらが質疑がしました。あすは衆。

【衆議院財務金融委員会】
 きょうは所信に対する質疑がありました。あさって(2/14)は本会議参会直後の午後3時35分に始まり、さあいよいよ「103万円の壁法案」の審議に入ります。

 きょうの質疑で、立憲の岡田悟さんは「ザイム真理教」を問いました。岡田さんは「昨今、SNSあるいは社会的に影響力のある方が財務省に対して、あまりいい言葉だとはけっして思いませんけれども、ザイム真理教であるとか、大変残念ですけど財務省はカルト集団であるとか、こういう非常に強い極端な表現を使って批判をされるという状況があります。加藤大臣はどのように受けとめておられるか」と質問しました。加藤さんは「我が国の財政、税制あるいは財務省における様々な対応についていろんなご意見をいただいているところでございますし、そうしたご意見の、その表現とその背景にある、それぞれの方の思いこういったものをしっかり受け止める必要があると思います」と語り、ザイム真理教批判を否定や反論しませんでした。そのうえで加藤さんは「財務省で働く皆さん方にどういう影響があるのか。全体の責任を私がよく見ながら公務をしっかり果たして、そしてそれを通じて国民の皆さんにしっかり貢献できる状況を作るべく努力をしていきたい」と述べました。現状、ザイム真理教批判が財務省職員に効いており、また、国民にしっかり貢献できていないと認めたことになります。

 ザイム真理教批判で党勢を倍増させたれいわ新選組の高井崇志幹事長との毎回の宇波主計局次長・元総理秘書官との「国債論争」は高井さんの圧巻でしたが、その宇波さんは主計局長に出世しました。ブランクを経て国政復帰した高井さんは宇波さんを呼ぼうとしましたが、逃げてしまったようです。高井さんは「委員会には事務次官を呼べないという変な慣例があるのですが、百歩譲って、それは認めるとしても、なぜ主計局長だけがですね、この主管の委員会で大臣も出席する委員会で、出てこられないのかというのは全くわかりません」と語りました。立憲の筆頭理事も賛同してくれているとし「宇波主計局長が出席しない理由を次回の理事会で理由を教えていただきたい」と迫りました。

 高井さんは「国債をどこまで発行できるかという議論をするときに、わかりやすいデータというだけの理由で、財務省は債務残高対GDPぐらいしか言わない」「利払い費だけ、初めてね、説明してもらいましたけどこういう議論もなしにですね、債務残高だけでその不安を煽るってのは本当に間違ってますし、これはもうぜひ国会議員の皆さんや国民の皆さんもそれ惑わされないでいただきたい」としました。高井さんは60年償還ルールは他国にないと迫ると、加藤さんも「先進諸国において、60年償還ルールのような償還財源の確保に関して、毎年度適用される特別な制度はない」と断定しました。ひょっとすると初の答弁かもしれません。

 この委員会に属する田村智子・日本共産党委員長は「インボイスの廃止」を迫りました。

 私の感想としては、そういえば「財務審議官」といのはないなあと思いました。それはさておき、簿記も、法人税の計算もしたことがない、財務省職員たちはこれからどうやって生きればいいのでしょうか。

【衆議院内閣委員会】
 所信に対する一般質疑がありました。有志の会の緒方林太郎さんは「与党のみなさんにもよく考えてほしいが、2026年3月31日に大臣ポストが一つ減る」と指摘しました。次回はあさって金曜日の本会議散会後の3時35分。

 ところで、きょねん国と埼玉県嵐山町との調整が整わずに提出されなかった国立女性教育会館の法案ですが、「本館」を嵐山町に残して、「機構」を変更するかたちの法案が今国会に提出されるはこびです。

【参議院3つの調査会】
 定例通り、水曜日の本会議散会後に開催されました。参議院憲法審査会も水曜日の10時又は本散後のいずれか遅い時間が定例ですが、今国会はまだ開かれていません。

【衆議院予算委員会】
 「令和7年度予算案」は8日目で、地方公聴会でした。群馬県高崎市の安住淳団長の第1班では、女性市議のえん罪被害を受けた黒岩信忠草津町長も知事ら4人の意見陳述人として参加しました。広島県広島市では井上信治団長のもと、知事、連合広島会長、中経連会長、東広島市長の4人が意見陳述しました。あすは一般質疑5日目で3時間コース。やはり厚生労働相が要求大臣として出席する時間帯が多くなりそうです。

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あさって(2/14)審議入り「103万円の壁法案」与野党内諾、金曜日の本会議で論戦の火蓋

2025年02月12日 08時58分13秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]頭を下げる加藤勝信・財務大臣、3年前の2022年12月、宮崎信行撮影。

 第50回衆院選最大のインパクト「玉木ショック政局」の最大の政治課題「103万円の壁」を「123万円の壁」に引き下げる3党幹事長合意を盛り込んだ「所得税法の一部を改正する法律案」(217閣法1号)を、あさって令和7年2025年2月14日(金)午後1時からの本会議で審議入りさせることを与野党が内諾しました。「歳入は見通し」に過ぎない予算案ではなく、恒久的な改正の法律の論戦の火蓋が切られます。

 法案は、PDFでA4判437枚。ところが財務省は勘所が良いようで、壁の改正は1ページ目(第1条=あくまでも改正する法律案としての第1条)に出てきます。

 103万円を政府案の123万円でなく、178万円に議院修正するのりしろをつくっているとのうがった見方もできそうです。所得の基礎・給与所得の控除の拡大ですので、税収は減少しますから、予算が関連する法案として修正案を国民民主党が単独で提出するには議席が足りません。議院修正の場合は、財務大臣の意見を聞くことになりますが、仮に「政府としては反対」でも、衆議院本会議での過半数があれば、成立します。

[法案の冒頭部分及び当該部分、財務省ウェブサイトから引用はじめ] 

第一条所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。 第二条第一項第三十二号中「七十五万円」を「八十五万円」に改め、同項第三十三号中「四十八万円」 を「五十八万円」に改め、同項第三十四号中「ものを」を「もの(第三十四号の五において「青色事業専 従者等」という。)を」に、「四十八万円」を「五十八万円」に改め、同項第三十四号の四の次に次の一 号を加える。

[引用おわり]

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立憲、高額療養費で攻勢、大臣はあさって面会へ「多数回該当」で凍結法案、ヒアリングも、来週妥結へ

2025年02月10日 19時19分59秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]厚生労働省、今から5年前のコロナ禍の2020年8月、宮崎信行撮影。

 飛び石連休。国会は午後、一般質疑が3時間コースで開かれました。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月10日(月)】
 「令和7年度予算案」は8日目で、そのうち一般質疑4日目。今国会初の3時間コースです。石破・トランプ会談をへて、岩屋毅外相への質問が相次ぎました。

 立憲の渡辺創さん(2期)は、高額療養費医療制度に関して、「厚生労働省はきょう午前中に、多数回該当の見直しをやるという話を当事者団体の皆さんにされたようですけど、困っている皆さんの救済になると、今日お話されたってことなんですから大臣も水曜日に会われる予定だと思いますが、これで救済になると大臣は責任を持っていえるか」と述べました。福岡資麿厚労相は「報道等について今言及がありましたがまだ私どもとして最終的にこうするっていうことを結論を得ているわけではございません。私も水曜日にお会いした上で様々な観点から結論を導き出していきたいと考えています」。

 立憲は急遽国対ヒアリングきょうごご4時半から開催。当事者として、2018年から肺腺がんのステージ4で、「エンドレス抗がん剤」治療中の2児の母から話を聞きました。全国から一斉に「当事者はがん患者だけではない」との声もあがっており、それに配慮し、家計への影響について、全国保険医団体連合会の事務局からも話を聞きました。立憲は、あすは祝日にもかかわわず、高療に関して、酒井なつみ議員らが党公式でライブ配信する予定。政調でも、木曜日に、「健康保険法改正案(高療引き上げ凍結法案)」(議法=提出予定)の法文を審査する予定。来週月曜日にも政治判断がなされることになりそうです。立憲の独走は、年末年始に「予算国対ヒアリング」を14回重ねていたことがあげられます。「マスコミフルオープン」ながらあまり報道されなかったので潜行していた雰囲気が醸し出されてしまいました。

 あすは祝日、あさっては、地方公聴会です。

【参議院】
 審議はありませんでした。あさっては本会議で首相の帰朝報告とそれに対する質疑。

●あす 国民民主党はあす、会合用の施設で定期党大会を開きます。

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篠原孝「膨大な金額をラピダス一企業に注ぎ込む行き過ぎ」に「良い質問だ」の声「長野ガソリン高は港から離れているからしょうがない」と開き直る

2025年02月07日 21時56分28秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]当時、立憲民主党全国本部の筆頭の副幹事長として、記者会見に陪席する篠原孝・衆議院議員(長野1区)、3年前の2022年、衆議院第二議員会館で、宮崎信行撮影。

 今週の日本農業新聞で大きなニュースがありました。JA新潟県本部が来月3月に令和7年産米の概算金を明示することになりました。これまでは千葉県産の首都圏向け早場米から徐々に価格が形成されラストで南魚沼産コシヒカリが最高額で決まってきました。新潟県だけ半年近く前倒しになることから、相場の形成力が圧倒的に強くなるかもしれません。日本は食糧管理行政から総合農政に転換しましたが、見直される契機になるかもしれません。

 あすから「飛び石連休」で、土日が休み、月曜日が平日、火曜日が休みです。来週は、衆参本会議の「石破・トランプ会談の帰朝報告とそれに対する質疑」も開かれます。そして予算案は、自公と立・国・維の修正協議をめぐり、早くも今国会のヤマ場を迎えます。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年2月7日(金)】

 「令和7年度予算案」は早くも7日目でそのうち一般的質疑3日目で「省庁別審査」3日目となりました。

 篠原孝さんは、若林健太・元参議院農林水産委員長に差をつけて2回ぶりに小選挙区当選し、連続当選8回となりました。長野県全5区のうち北東中信の3区は立憲の牙城に戻りました。なお、若林さんは「裏金」がなく比例重複できていれば比例北陸信越ブロックで当選できていた計算にはなります。

 篠原さんは、農林水産部会には皆勤賞の勢いで出席しながら、農林水産委員会には属さず、きょねんの「農政の憲法の25年ぶりの改正」と言われた食料・農業・農村基本法の与野党審議にも参加できませんでした。2度にわたり筆頭の副幹事長をつとめながらも「農業者戸別所得保障に年1兆円」との政策を実現したことなどから、国対の2回先輩のある幹部に干されているとの見方が選挙前までありました。

 きょうは、安住淳・予算委員長のもと、篠原孝さんが当初予算審議の質問に立ちました。

 篠原さんは安住委員長を見ながら「久しぶりに予算委員会で質問します」と語り、「経済産業省は、ラピダス、TSMCなんか、予算つけすぎだという指摘もありました。小泉進次郎議員のは何かケチつけてんのか、支援するのかわからないという質問でしたけど、常識から考えて、何年にもわたって、かつ金融支援それから補正予算だというのをですね、膨大な金額を一企業につぎ込むというのは、私の常識からするとちょっと行き過ぎだと思うんですけど経産省は今までこんなに巨大な金額を移し企業に導入したことあるんでしょうか」と語りました。これには「良い質問だ」との山井・筆頭理事が合いの手を挟みました。

 経産省官房長は「近年半導体を初めとしまして、成長分野の投資を国内で実現するという競争が世界で激化してございます。アメリカにおいても14兆円規模の支援策が講じられています」と述べました。

 ここで、安住委員長は「ちょっと待って、速記止めて。官房長、質疑者は99000億円を超えるような投資は一民間企業に今まであるのかと聞いているのだから、それに対して答弁して」と背中を押しました。再答弁で官房長は「失礼いたしました。ご指摘の点でございますけれども今申し上げましたラピダスを除きまして1兆円を超えるような補助金の措置を講じたことはありません」としました。

 機会の平等を条件とする自由主義経済の根幹にかかわる問題です。

 長野県ではリッター200円超のガソリンスタンドが出てきたとしてSNSで話題を呼んでいます。篠原さんは地元なのに「全国で2番目に高いと。それしょうがないですよ。僕は地産地消というのは作ってやったんです。港から遠いですから、輸送コストかかりますから高くなっちゃう当然なんです」と開き直り「新潟にガソリン入れに行くと、そっちの方が高くなってるんじゃないかと僕は思う。馬鹿なことしてる」と正論をはきました。そのうえで、ガソリンの補助金を見直す必要性をときました。

 例年の一般質疑に比べて、「省庁別」が徹底していることから、国政復帰した議員が財務大臣に国政全般の質問をする動きもみられます。

 来週月曜日平日は、午後1時から一般的質疑4日目。

【参議院政治倫理審査会 同日】
 自民党の羽生田俊(日本医師政治連盟)さんと、堀井巌さん(奈良県連)の裏金の弁明とそれに対する質疑がありました。

【衆・内閣委員会】
 前回の定例日の3大臣に続き、きょうは4大臣の所信的あいさつがありましった。
【衆・財務金融委員会】
 加藤勝信大臣の所信的あいさつがありました。「所得税法改正案」(217閣法1号)には、「103万円の壁」を「123万円の壁」に引き上げる改正項目が既に盛り込まれ、国会に提出。税法までもが、対案並行審議、修正含みの展開となりそうです。

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103万・106万円の壁の就労調整は「約65万人いる」と厚労省が妙にリアルな答弁、自民・三谷英弘文部科学部会長代理が財務相から「今、与党が維新と協議しているから政府は答えられない」と言われてしまう

2025年02月06日 17時11分12秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]落としたビラを拾う野田佳彦・立憲民主党代表、右は関口健太郎都議(杉並区選挙区)、中央線「荻窪駅」北口ロータリー前で、けさ、宮崎信行撮影。

 少数与党で国会審議は激変しました。議席の数の問題でなく、後世の歴史では「玉木ショック」と呼ばれるのでしょうか。浅野哲予算委理事の質問に、厚生労働省の間年金局長が答弁し、103万円の壁、106万円の壁で、就業調整をしている国民年金3号被保険者が「約65万人いる」と妙にリアルな数字を答弁し、浅野さんも今後精査したいとうけとめました。65万人という答弁は玉木ショックの推進力がさらに増していくことになる気配。切り抜き動画がバズりそうです。

【衆議院予算委員会 令和7年2025年2月6日(木)】
 「令和7年度予算案」は6日目。一般質疑2日目で、ことしから「省庁別審査」となっています。2コマかける3日間の中日。
 きょうの第1部が「外務省・文部科学省」、第2部が「警察庁・法務省・厚生労働省」。が、有志の会の緒方林太郎さんに対する政府の答弁が乱れたため、そこで昼休憩。再答弁の後に、第2部となりました。坂井学大臣は前日の内閣府に続いて警察庁の大臣として2度目の登場となりました。

 自民党の三谷英弘文部科学部会長代理(兼)国対副委員長は「高校授業料無償化拡大」をとりあげ、野党に寄せてきました。加藤勝信財務大臣は「今、与党と維新の政策協議があり、政府としては一般論しか答弁できない」とつっぱねました。三谷さんはみんなの党で初当選し、自民党に移籍して当選4回。当選4回まできて、財務大臣から「野党と協議中だ」と答弁を拒まれてしまいました。三谷さんは、「給食費の無償化」で立憲に寄せて、さらに「基金について聞きます」とされに立憲に寄せました。これについて、「ムーンショット基金」(内閣府)の肥満ムーンショットが博士課程の充実や学術面からも有効だとの認識を話しました。

 12年ぶりに国政復帰した平岡秀夫さん(当選6回)は鈴木啓馨大臣と「新旧・法相対決」となりました。既に法制審決定している「刑事訴訟デジタル法案」(217閣法 号=未提出)について、「オンライン接見」は盛り込まれないと法相が明かしました。平岡さんは、安住淳予算委員長が質問中に政府参考人に答弁させたいとする議事に気色ばむ場面がありました。平岡さんは平成12年初当選で、安住さんの1期下。岡田克也さん、村上誠一郎総務大臣らと東京大学法学部の同級生で、平岡さんは、官僚として大蔵省、内閣法制局参事官を経ています。ちなみに法務大臣在任中に、平岡大臣が秘書官でなく自分で鞄を持つ姿を見たことがあり、大臣が後ろの秘書官でなく自分で鞄を持つのを見たのはあのときだけです。

【衆議院総務委員会】
 村上大臣の所信的あいさつがありました。
【衆議院財務金融委員会】
 理事懇談会。

●参議院の審議はありませんでした。

【石破茂首相】
 午後7時以前に羽田を発ち、ワシントンへ。

●東京地裁では、詐欺罪で、広瀬めぐみ元参議院議員の初公判が始まりました。

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