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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

水道法改正案は審議未了廃案に 参議院で継続調査か【追記有り】

2018年07月14日 12時47分36秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 関口昌一・参議院自民党国会対策委員長は、きのう、舟山康江・最大野党会派「国民民主党・新緑風会」国会対策委員長に、

 「水道法改正案」(196閣法48号)を来週審議せず、第196回国会に限っては成立させずに、「審議未了廃案」とすることを伝えました。きょうの読売、日経などが報じました。

 「水道法改正案」は今国会では廃案。会期末に、参議院議長が「継続調査」(衆議院でいう閉会中審査)にする手続きがとられると思います。仮に「継続調査」となった場合は、次の第197回国会で参議院で審議し可決しても、衆議院での審議が必要。ですから、どのような会期末処理をとるにしても、成立のためには、衆議院での審議が再び必要となりました。

【追記 2018年8月7日】

  「水道法改正案」は参議院で継続調査になりました。このため、次の第197回臨時国会が9月下旬や10月上旬に召集されたその日に、参議院先議の議案となります。

【追記終わり】

 「水道法改正案」は、きょねんの第193回通常国会に提出されました。ここでは与党は審議入りできず、審議未了廃案→閉会中審査の手続きがとられました。秋の第194回臨時国会の召集で再び議案となりましたが、その日の午後に、衆議院が解散されたため、完全に廃案となりました。第48回衆院選での自公が勝利し、第195回特別国会で第4次安倍晋三内閣発足。年が明けて、今年1月召集の第196回通常国会に同じ内容の法案が提出されました。衆議院では、会期の延長によって時間の余裕ができたとして、6月27日(水)から衆議院厚生労働委員会で初めて審議入りし、7月4日(水)に委員会での審査を終えて、7月5日(木)に立憲、国民、共産の反対、自民、公明の賛成多数で可決し、参議院に送られていました。

 参議院厚生労働委員会の定例日は、火曜日と、木曜日とされていますが、延長会期末(22日)までに、来週17日(火)、19日(木)しかありません。法案の成立には、(1)委員会での厚生労働大臣の趣旨説明(2)対政府質疑(3)質疑終局・討論・採決ーーの3工程が必要です。しかし、2営業日しか残っていません。

 このため、参議院自民党は成立をあきらめ、秋に先送りにした格好です。また注目されている法案を「継続調査」として秋の臨時国会まで残すことで、参議院の自民党、国民党双方がメリットを感じたかもしれません。

 通例、重要法案は、あまり参議院では継続調査にしないのが、衆参両院の国会対策委員の、暗黙の了解となっています。このため参議院で審議日程が足りなそうな場合は、衆議院で委員会での質疑だけして採決はせずに会期末を待ち、衆議院で閉会中審査の手続きをとることが多数です。

 かつて、重要法案を、意図的に参議院与野党が継続調査にした例として、1991年秋のPKO協力法案があります。マスコミがまったく注目しない中、1992年の通常国会の最終盤に突然参議院で審議が始まり可決し、衆議院へ。世論の注目が急に集まった1992年夏に、法案を受け取った衆議院では、徹底抗戦に出た野党の菅直人さんが本会議場の演台ごと衛視に退場させられる大混乱が起き、その翌年の政権交代の遠因となったことがあります。

この記事の本文は以上です。

(C)2017  宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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このままでは「法案成立率93%」で国会の存在意義がなくなる非常事態、内容にかかわらず審議未了廃案に力を合わせよう!

2018年07月13日 19時11分38秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 最大野党立憲民主党の衆議院での議席占有率が12%なんで、正直どうにもならないのですが、政府と与党が提出した法律案を、中身に関係なく、少しでも多く審議未了廃案(閉会中審査)に持ち込まないと、国会が壊れます。

 きょうは金曜日ですが、衆参とも定例日である、本会議がありませんでした。嵐の会期末週の前の静けさ。

 内閣法制局によると、今第196回国会の内閣提出法律案は65本。現時点で審議入りすらしていない4本の審議未了廃案(閉会中審査)は確実。でもこれでも、法案成立率は93%になってしまいます。これでは国会の死です。

 それでもあきらめない。現時点で審議未了廃案(閉会中審査)が確実になっているのは、「自動運転特区などの国家戦略特区法改正案」(196閣法57号)「海洋再生エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案」(196閣法46号)「サイバーセキュリティ基本法改正案」(196閣法45号)「成年被後見人の権利の制限の適正化のための一括改正法案」(196閣法56号)。そして、与党が主導して提出した「日本国憲法改正手続きのための国民投票法改正案」(196衆法42号)は衆議院憲法審査会で趣旨説明されたまま閉会中審査になる見通し。この5法案を廃案(閉会中審査)に持ち込めますが、これへの上積みは厳しい公算。

 でも、「IRカジノ実施」「水道法改正案」「参議院の特例枠・拘束名簿式再導入」の3つに関しては、内容にかかわらず、とにかく10日間で絶対廃案に追い込むことに、野党支持者の力を一致させましょう。

【衆議院本会議 平成30年7月13日(金)】
【参議院本会議 同日】

 上述の通り開かれませんでした。参議院は上がり法案1つが来週に持ち越されます。

【参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会(沖北特委)同日】

 「北方領土問題等の解決の促進のための特別措置法改正案」(196衆法44号)と「北方地域旧漁業権者等に対する特別措置法改正案」(196衆法45号)。討論なく、全会一致で可決すべしと決まりました。来週の参議院本会議で成立のはこび。

【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会(倫選特)同日】

 「参議院選挙で比例代表の政党拘束名簿式を一部復活する特例枠を新設する、6増0減の、公職選挙法改正案」(196参法17号)。発議者は、橋本聖子・参議院自民党会長が筆頭でしたが、趣旨説明は参議院で答弁した岡田直樹・参自幹事長代行でした。趣旨説明では「一票の格差は1対2・985になる」としました。

 この後、与党のみが質疑。公明党の国重徹さんが場内からの野次を浴びて、「より重要な問題へと質問内容を変えます」とあわてるなど、衆議院公明党にも、世論の突き上げが来ているのではないかと感じさせる場面がありました。

 新聞の社説などでも自民党案への疑問が呈されており、ワイドショーなどでも取り上げられています。野党の質疑は来週として、散会。

【参議院内閣委員会 同日】

 「IRカジノ施設実施法案」(196閣法64号)の参考人質疑がありました。来週いよいよ大詰め。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「医療法及び医師法改正案」(196閣法60号参先議)が共反対、自公立国などの賛成多数で可決すべきだ、と決まりました。上程。

 質疑では立憲の吉田統彦さんが「救急で、専門医にみてもらえるのは、日本の特長」とし、医療体制の継続の在り方を論じました。

 趣旨説明では、今国会で委員をつとめていた自民党の赤澤亮正さんが朗読し、たいした懸念もない法案なのに、なんと22本もつけました。2010年から2011年にかけて、津波対策の議員立法(11月4日をいなむら(稲わら)の日として津波記念日にする法案で現在は法定)を野党・自民党が出したのに菅内閣が審議しなかったから、津波被害で人が亡くなったというトンデモ理論で国会を惑わしました。赤澤さんは地元・鳥取で、私設秘書に暴力を振るっているとの悪いうわさも自民党内で流れました。そういった悪魔の邪道で、民主党を二大政党から叩き落した赤澤さんですが、肝心の安倍自民党政権では、石破派の後輩に初入閣で先を越されました。その赤澤さん、22本の附帯決議で医療関係者に恩を売って、内閣改造・総裁選に臨むのでしょう。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2018年、宮崎信行。

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東徹さんら維新「政府案反対、維新・希望の党案採用を」野党色強まり、国民党「政府案に賛成、附帯決議案提出」に批判の野次飛ぶ、受動喫煙防止の健康増進法改正案可決、IRカジノ実施法案審議続く

2018年07月12日 18時49分44秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

(正午過ぎに初投稿で、午後7時前に更新)

 おととい維新が単独で特別委員長不信任決議案を提出したことで法案採決が一日遅れたことについて、きのう自民党の吉田博美幹事長が「維新は自民党に協力してくれるものだと思っていたが反省する」という趣旨の発言をしたと報じられました。

 ある野党指導者(衆議院議員)は先月「国会では維新は与党と考える」と講演しましたが、きめつけはよくないと思います。人間関係を考えて、有権者を裏切らない限り、あらゆる可能性をさぐるべきです。しかし、私は前々から、維新のうち、修正路線で自民党をアシストしているのは、馬場伸幸幹事長や遠藤敬国対委員長、丸山代議士ら、「大阪府内だけど大阪市外の衆議院議員」だと思っていました。浅田均さん、東徹さんの「大阪府内かつ大阪市内の参議院議員」は野党色を強めています。4人区ですし、思う存分暴れてほしいです。

 受動喫煙防止の法案では、衆議院と同様とはいえ、維新が立共とともに反対し、国民が自公とともに賛成。国民が朗読した付帯決議の採決では、「反対!反対!」の大声が、おそらく野党委員から上がりました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 政府提出の「健康増進法改正案」(196閣法47号)と松沢成文・希望の党代表と維新の提出の「健康増進法改正案」(196参法19号)。

 政府案だけ質疑終局が宣言され、討論となりました。

 維新の東徹さんは政府案に反対し、「政府案は骨抜き、大阪府はより厳しい条例をつくろうとしており、国は参考にすべし。維新が希望の党と提出した法案を審議してもらった」とし、維新と松沢さんの共同提出の法案を採用するよう呼びかけました。

 採決の結果、立憲・共産・維新の反対、自民・公明・国民の賛成多数で可決しました。あすにも成立のはこび。附帯決議は、国民の小林正夫さん(3期、電力総連・東京電力労組)が読み上げましたが、採決では、大声で「反対!、反対!」と叫ぶ人がいて、全会一致にはなりませんでした。少なくとも維新の東徹さんは反対しました。これも、国民が自公をアシストしているとする野党分裂が影響しているとみられます。国民党は「新緑風会」から継続している会派なので、事務局長などが自公と気脈を通じているのかもしれません、ちょっとこのところ、参議院内に行けていませんので、取材不足ですが。首脳級に聞くと、重鎮議員の相次ぐ引退で、新緑風会は統制が利いていないそうです。

 附帯決議ですが、働き方改革関連法では厚労省にくぎをさすことが大事ですが、受動喫煙防止は、基本的に都県庁の仕事ですし、あまり意味が無い。それから政府案の質疑では、朝、先輩が後輩に喫煙所に連れ出すことは違法ではないとのことです。討論で共産は学校が規制されていないのを問題視しました。あすにも成立の見通しの改正健康増進法ですが、施行日は2020年であり、2019年東京ラグビーワールドカップ大会には間に合わないことになります。

 来週火曜日からは、「水道法改正案」(196閣法48号)が審議されるのであろうと予想されます。

【参議院内閣委員会 同日】

  「IRカジノ施設実施法案」(196閣法64号)の審議。

 石井啓一・国土交通大臣(兼)内閣府IRカジノ担当相。共産党の大門実紀史さんは「私の質問時間の35分間だけでも、平成30年7月豪雨の国交省との連絡の時間に使ったらどうか」と提案。石井大臣は「委員会のお許しがあれば」と応じましたが、けっきょく出席し続けました。

 豪雨被害が始まりだしたころに、衆議院赤坂議員宿舎で、自民党のベテラン・中堅・若手議員の「赤坂自民亭」に、安倍晋三首相(自民党総裁)が出席。西村康稔・内閣官房副長官(自民党衆議院議員)がツイッターに写真を挙げたことで批判を浴びました。これにつて、西村さんは「誤解を与えた」などとして陳謝。質問した立憲の相原久美子さんは「誤解を与えたという問題ではない」とたしなめました。けさ発売の週刊文春が海外カジノ業者から、岩屋毅さん、細田博之さんらがパーティー券を買ってもらっていると報じ、その中で、西村さんの名前も登場。西村さんは大門さんから事実関係をただされました。

 あすは参考人質疑を開くことを決めて、散会。

 あすは本会議が設定されていませんので、いずれにせよ、成立は来週以降に。

【衆議院 平成30年2018年7月12日(木)】

 ありません。

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6増0減法案が参議院で可決し衆へ、正道・羽田雄一郎対邪道・吉田博美の代理戦争だ、石井浩郎・不信任動議が委員会否決、山本順三・議運委員長「我が愛媛」発言で本会議も紛糾

2018年07月11日 20時06分12秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

(午後12時40分投稿で、午後8時たぶん最終更新)

[写真]吉田博美・参議院自民党幹事長、2018年の先々月5月、国会内で、筆者・宮崎信行撮影。

 輝く女性、橋本聖子会長を神輿にかつぎ、吉田博美幹事長のやりたい放題がとまりません。特定秘密保護法打ち切り動議の石井浩郎さん、平和安保法制代表質問の山本順三・議運委員長ら「手を汚した部下」たちが、6増0減法案を強行採決しました。

【政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 平成30年2018年7月11日(水)】

 午後12時26分頃、審議中の4案のうち、「自民党6増0減法案」(196参法17号)の質疑を打ち切る動議を、自民党の森屋宏さんが提出。一瞬騒然としましたが、野党からは「もう少し大きな声で言わないと聞こえないよ」との声も聞こえました。自民党の石井浩郎さんが議事を進めようとしましたが、ここで、国民民主党の羽田雄一郎さんが正道の委員長不信任動議を提出。

 特別委員会の委員長は、委員同士の互選で選ばれており、本会議ではなく、委員会で議論されます。

 打ち切り動議と委員長不信任動議が同時に出たため、石井浩郎委員長が退席。自民党の石井準一理事(吉田博美幹事長の懐刀)が委員長席にのぼり、議事をしました。

 まず、羽田雄一郎さんが動議の趣旨説明。その冒頭で、こういう場合も、まずは休憩して理事会で野党の声を聞くべきだとたしなめ、粛々と発言しました。この後、自公が反対討論。続いて、共産が賛成討論。希望の会(自由)の青木愛さんが賛成討論。そして、小西洋之さんが登場し、頼もしい限りの賛成討論。沖縄の風の伊波洋一さんは「合区対象の県の代表を自民党が決めてはいけない」ともっともな討論。

 動議には、国民民主党、立憲民主党、共産党、自由・社民、沖縄の風が提出。前日本会議に提出された決議案は維新の単独提出。

 この後、午後12時53分頃に採決。野党の賛成少数で、石井浩郎委員長不信任動議は否決されました。

 石井浩郎委員長が復席。

 すみやかに、午後12時54分頃、打ち切り動議を採決し、採択。

 この後、

 「自民党6増0減法案」(196参法17号)を採決し、自公の賛成多数で可決しました。

 速やかに、公明党の西田実仁幹事長が付帯決議を朗読。ちなみに働き方改革関連法の附帯決議は厚労省をけん制しますが、この決議は来夏以降の参議院議員と事務局職員をしばるだけで、あまり意味が無いものです。

 今回は、悪の枢軸・吉田博美・西田実仁幹事長コンビが、手先の、石井準一・石井浩郎の両石井を使って、目的をかなえた形。

 来夏の参院選に向けて、国民民主党の羽田雄一郎さんらを非改選の立憲小西洋之さんらの「正義コンビ」がたたかっていく構図が描かれつつあるといえそうです。

 きょうの本会議に緊急上程のはこび。

 196参法22号、196参法24号、196参法25号は採決されませんでした。散会。

【参議院本会議 同日】

 緊急上程された「6増0減法案」(196参法17号)が、投票総数204、賛成149、反対55の賛成多数で可決し、衆議院に送られました。公明党提出の「11ブロック法案」(196参法21号)は投票総数204、賛成25、反対179で否決され、廃案となり、衆には送られません。討論では、小西洋之さんが「特定枠の導入で、参議院でも衆議院同様に、政党幹部の発言に縛られる議員が(今以上に)増える」、共産党の井上哲士幹事長が「全国民の代表だ」などと反対しました。

 これに先立ち、「平成30年8月豪雨の災害対策を求める決議」が投票総数234、賛成234、反対0の全会一致で可決しました。ただし、趣旨説明に立った山本順三委員長が「私の地元愛媛県も大変厳しい状況になっている」と前置きしてから案文を朗読。議場内が騒然となり、議運理事が協議しました。この経緯は他のエントリーで速報しました(

かなり変だぞ、参議院自民党、全党派発議の豪雨決議で、山本順三議運委員長「私の地元、愛媛県は大変」と前置き

)。予定よりもおそらく10分弱の遅れでの採決となり、水をさしました。これについては、その後の法案討論で、国民の足立信也さんが「山本順三委員長の発言は許せない」などと強く反発。今後、議運で協議されることになりそうです。

【参議院議院運営委員会 同日】

 維新が出した「石井浩郎特別委員長問責決議案」について、委員会審査省略要求報告書を本会議に報告するかどうかを議論。討論では維新が賛成討論をしました。この後、採決で、立憲・共産・維新の3党は賛成しましたが、それ以外の会派の委員は反対しました。賛成少数で、委員会審査省略要求報告書が否決されました。よって、維新が前日に出した石井特別委員長問責決議案について、きょうの本会議で言及されることはありませんでした。

【参議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 参考人質疑。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「医療法及び医師法改正案」(196閣法60号参先議)の審議。

 自民党の三ツ林ひろみさんは、「私の地元埼玉県では、さいたま市は医療過剰。でも、北部は医療過疎だ」と、父や兄がかかわった、埼玉医科大学の意義も含めて、自身は、日本大学(日大)医学部出身者として、「大学病院から1~2年、地方の中核病院に出ると、医師は順調に伸びていく」と強調しました。

 各党一巡。自民党側理事の橋本岳さんが辞任しました。岡山県内の広範囲豪雨の関係だと思います。次回はあさって。散会。

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かなり変だぞ、参議院自民党、全党派発議の豪雨決議で、山本順三議運委員長「私の地元、愛媛県は大変」と前置き

2018年07月11日 18時31分09秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 異例の出来事がありました。

 参議院本会議は前日の衆議院本会議同様に、平成30年7月豪雨の犠牲者に黙とう。

 続いて、議院運営委員長による、院の決議案の趣旨説明がありました。

 ところが、きょうの参議院では、山本順三委員長=画像は参議院インターネット審議中継からスクリーンショット=が、案文朗読の前に、「私の地元愛媛県は大変厳しい状況」と前置き。全会派一致の発議で、議運委員長が地元選挙区に言及したことから、「おかしいぞ」などの野次。今回、岡山県に次いで、愛媛県が死者が多くなっています。

 山本さんは、2015年の平和安保法制国会で、参議院自民党の改選組で唯一特別委員をつとめ、本会議での代表質問も経験。汚れ役の論功行賞として、国土交通副大臣になり、ちょうど2年前の2016年参院選へ。このときは国土交通副大臣でありながら、四国の自民党公認候補で唯一劣勢のという中盤情勢。しかし、自民党の組織の力でしょうか、最後にプッシュがあったようで、最終盤で逆転。議席がつながり、参議院議院運営委員長の重役をつとめています。

 山本発言については、この後の他の法案の討論演説で野党各党が問題視し「許せない」「憲法第43条により、参議院議員は全国民の代表だ」などと批判が相次ぎました。

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やんなきゃ意味ないよ〜とばかりに汚れ役を買い続ける石井浩郎委員長に、野党維新が問責決議案で採決阻止

2018年07月10日 19時03分35秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]渡部恒三厚相の表彰状、都内で、きょう、筆者・宮崎信行撮影。

【参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会(倫選特)平成30年2018年7月10日(水)】

 参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会は、ほぼ定刻に始まりました。

 石井浩郎委員長は、委員のさしかえだけ読み上げ、議題などは言わずに、午後5時1分ごろ、暫時休憩を宣言しました。その後、午後7時より前に、散会しました。

 石井浩郎委員長は、2013年秋の臨時国会で、特定秘密保護法の強行採決で打ち切り動議提出の汚れ役を買いました。2016年の参院選は、「東北6県全部一人区」という構図で、自民党1勝5敗のなか、再選を果たしています。やんなきゃ意味ないよ〜
とばかりに汚れ役を買い続ける石井さん。早稲田→プリンスホテル→読売巨人→自民党と大企業を渡り歩いて来ました。本人は近鉄の不動の四番時代が一番楽しかったかもしれませんが、会社は続かないといけません。

 開会直後、維新の浅田均委員が、維新単独で、「石井浩郎特別委員長問責決議案」を提出した、とSNSで発表。維新は、定刻の15分前になる、午後4時45分、単独で、決議案を提出。浅田さんのSNSでは他の野党の賛同がこれから得られる見込みだ、と発信しました。

 今月、ある野党指導者の衆議院議員が都内の講演で「維新は与党とみなす」と語りましたが、参議院では選挙制度改革をめぐって、維新が自民にしびれをきらしました。

 ◇

 ここまでの動き。まず、公明党が提出した「11ブロック法案」(196参法21号)は、公明党賛成、自民党など反対の賛成少数で「否決すべきだ」ときのう既に議決済み。きょう議題になる予定だったのは、次の4法案。自民党提出の「6増(埼玉2増比例4増)0減法案」(196参法17号)、国民党提出の「2増(埼玉2増)2減(比例2減)案」、維新提出の「1割減のうえ11ブロック法案」(196参法24号)、立憲・希望の党共同提出の「2増(埼玉2増)2減(石川・福井を合区)法案」(196参法25号)。

 このうち、維新の196参法24号が、きのう採決(否決)されそうになったので、浅田さんらが欠席戦術。このため、石井委員長が職権できのうの採決は見送り、196参法21号だけ採決した、ということだったようです。そして、その不満から、きょうの開会直前に、維新単独で問責決議案になった、ということのようです。

【衆議院本会議 同日】

 「平成30年7月豪雨の災害対策に関する決議」が全会一致で採択されました。岐阜選出で第2次安倍内閣の元防災相の古屋圭司・衆議院議院運営委員長は「広域にわたる衝撃的な被害だ」として「早期の激甚災害の指定などの財政措置を求める」などと朗読しました。ちなみに決議が採択された時点でのNHKウェブ版は「130名死亡59名不明」ということですから、集約に時間がかかる災害で、日本が近代より前に戻りつつあるような錯覚さえしてしまいます。

 これに先立ち、議長が、「哀悼の意を表します」とし、全議員が黙とう。 

 「北方領土問題解決促進特別措置法改正案」(196衆法44号)と「北方地域における旧漁業権者特別措置法改正案」(196衆法45号)は全会一致で可決し、参議院に送られました。他の委員会との絡みがなければ、当然会期内に成立するだろうと思われます。

【参議院内閣委員会 同日】

 国土交通大臣の石井啓一さんが、カジノ相として答弁。野党は前日までにSNSで息まきましたが、世論はどうでしょうか。総理入り質疑は先送りとなりました。「IRカジノ施設実施法案」(196閣法64号)の対政府質疑があり、各党一巡のうえ、きょうは散会しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 タバコの受動喫煙に関する「健康増進法改正案」(196閣法47号)と、希望の党の松沢成文さんが出した「健康増進法改正案」(196参法19号)に対する質疑があり、散会しました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「医療法及び医師法改正案」(196閣法60号参先議参送付)が趣旨説明されました。5月16日(金)に参議院で共反対自公立国など賛成多数で可決しましたが、衆議院での審議入りは延長国会になりました。知事が県内の医学部に地域枠を設けるよう「要望」できる、という内容です。

【衆議院情報監視審査会 同日】

 特定秘密保護法の実施状況に関して、政府からの説明や質疑、自由討議のようなものがあったようです。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 決議案の内容などの詰め。本会議の開会が若干ずれ込みました。

【参議院議院運営委員会 同日】

 火曜日ですが、理事会だけでなく、委員会も設定されました。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2018年、宮崎信行。

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筆者・宮崎信行の天敵である公明党の西田実仁参議院幹事長が暗躍、公明党案否決で、散会、参議院6増0減自民党案の採決は先送り

2018年07月09日 18時00分29秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]自民党の参議院控室、きょねん2017年5月、筆者・宮崎信行撮影。

 平成30年7月西日本豪雨は、死者100名を超えて、行方不明者もまだ90名近く。広範囲という意味では、日本の自然災害史に残るかもしれません。南は鹿児島県でも死者が出ていますが、東も京都府まで。先週金曜日にオウム真理教に死刑が執行されましたが、「新進党はオウムと同じ宗教法人の創価学会が支配している」というわけのわからないキャンペーンが効果を出した平成最大のデマ事件の首謀者、自民党の野中元国家公安委員長の地元京都のほか、亀井元政調会長の地元広島県でも多くの犠牲者が出ました。

 参議院選挙制度をめぐっては、自民党の6増0減案と、公明党の11ブロック案が別々に出ていました。しかし、きょうは公明党案を、「公明党賛成、自民党反対」の反対多数で否決しただけで、次回以降に先送りされました。

 先週日曜日に、公明党の西田実仁・参議院幹事長の独自の発信が、新聞各紙に載りました。そして、きょうになって、公明党案が否決され、自民党案、国民党案、維新案、立憲・希望の党案の4法案があす以降に持ち越される格好となりました。

 参議院議員である、公明党の山口奈津男代表がきょうになってから、採決先送りを求める発信をしました。参議院公明党で、山口代表や、魚住裕一郎会長を凌駕する力を持つ、西田幹事長(埼玉県連代表兼務)が公明党内で暗躍。

 私は、歴代参議院議員全体、あるいは、現職参議院議員242名のうち、西田さんが最も、天敵です。西田さんの方から見て天敵です。なぜそういうことになったのか、それはそうとうやばい話で、西田先生から手をついて謝られた話なので、経緯は蒸し返しませんが、自分の天敵がどうやらそうとうの屑だったようです、山口代表はじめ、公明党のみなさん、どうよ?という感じです。やや不確定な情報も含めて書きましたが、大方、その方向性のようです。

【参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 同日】

 まず、きょうになってから、1つ法案が増えました。立憲民主党の枝野幸男代表兼埼玉県連会長と、希望の党の行田邦子幹事長兼埼玉県連会長は、不仲ですが、この問題では連携するようです。

 立憲と希望の党が共同で、「公職選挙法改正案」(196参法25号)を提出し、松沢成文・希望の党代表が趣旨説明しました。

 これで、議題は、自民党の6増(埼玉2増比例4増)0減の「公職選挙法改正案」(196参法17号)と、公明党の西田さん(埼玉選出)提出の11ブロックの「公職選挙法改正案」(196参法21号)、国民党で大野元裕さん(埼玉選出)ら提出の2増2減(埼玉2増比例2減)の「公職選挙法改正案」(196参法22号)、維新提出の定数1割減11ブロックの「公職選挙法改正案」(196参法24号)、そして、立希の「公職選挙法改正案」(196参法25号)の合計5法案が同時に議題となりました。

 質疑応答では、野党が自民党案の変節を責め、共産党の山下芳生さんは、各党の改革協議会の結論を無視するやり方は、2001年施行の非拘束名簿式導入のころから、参議院自民党は変わらないと切り捨てました。各党とも参議院改革協議会の経過に憤懣やるかたないようすでした。自民党は、参議院行政監視委員会の機能強化など、本質と全く違う答弁を、グルに命令された信者のように、平然と繰り返しました。やや良心の呵責を感じられるようすもありました。

 3時間45分間にわたる、各党質疑の後、石井浩郎委員長は休憩を宣言。この後、国民党、立憲、共産党以外の少数野党は欠席したまま、審議を再開。

  石井委員長は、「参法21号」に限って、質疑終局を図りました。この動議には、国立共反対、自公賛成で質疑終局を決定。討論無くすぐに採決。参法21号は、公明党の西田実仁さんらが賛成し、自民党などが反対し、賛成少数で否決されました。これで散会。

 このため、次回以降は、196参法17号、196参法22号、196参法24号、196参法25号の4法案が議題となることになります。但し、公明党が自民党案の修正を求める格好で、来年の第25回参議院「改元後初」選挙のルールが決まることになりそうです。民主主義とは程遠い実相です。新聞記者は、数日間は、西田さんをおいかけるしかないことになります。

【衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 平成30年2018年7月9日(月)】

 一般質疑では、河野太郎外務大臣が足止めされました。

 この後、積立金の取り崩しを可能とする議員立法「北方領土問題等の解決の促進のための特別措置法改正案」(196衆法 号)が、自民党の渡辺孝一さんらが提出し、答弁しました。発言などが批判される3期生の渡辺さんに花を持たせる自民党の配慮でしょうか。法案は全会一致で委員長が本会議に提出することになりました。

 この後、漁業者への低利融資金などの承継を優遇する議員立法「北方地域旧漁業権者等に対する特別措置法改正案」(196衆法 号)が起草され、全会一致で本会議に提出することになりました。

 2つの法律案とも、あすの本会議で可決し、参議院へ。

 いつもそうですが、仮に国会が延長されていなければ、成立しなかったことになります。このように国会では、内閣提出法案を優先して審議することが慣例化しています。

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参でギャンブル依存症対策基本法成立、IRカジノ実施法案審議入り、公選法改正案は4案同時審議、衆では医師法改正案が先送りに

2018年07月06日 19時32分37秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]首相官邸、2年前の2016年2月、宮崎信行撮影。

 参議院本会議では、カジノ法案の趣旨説明がされてから、ギャンブル法が成立。参院選の「6増0減」をめぐっては、自民党案、公明党案、立国案、維新案の4法案が同時に趣旨説明されました。

【参議院本会議 平成30年2018年7月6日(金)】

 趣旨説明の後の採決。「配偶者居住権を新設する改正民法相続編」(196閣法58号)は投票総数230、賛成200、反対30で可決し、成立しました。「法務局における遺言書保管法」(196閣法59号)は投票総数230、賛成229、反対1で可決し、成立しました。

 黒ジャケットに白いインターの上川陽子法相が2度立ち上がりお礼しました。この後、法務省で麻原彰晃ら旧オウム真理教7名への死刑施行についての記者会見に向かいました。

 「ギャンブル等依存症対策基本法」(196衆法20号)は投票総数229、賛成183、反対46で可決し、成立しました。

 これに先立ち、「IRカジノ施設実施法案」(196閣法64号)の趣旨説明と代表質問がありました。

 石井啓一国土交通大臣兼内閣府担当大臣が登壇すると、議場から「カジノ大臣!」の野次が飛びました。質疑の中では「公明党の姿勢」を問われる面もありました。が、正直、だからどうしたという気が、私もします。しらけムードは自戒したいところですが。

 結党2か月の国民民主党は、このところ、産別系ばかり登壇している印象ですが、きょうも、矢田わか子さん(電機連合)が登壇。「もともと、ギャンブル依存症対策基本法が成立した後に、IRカジノ実施法案に審議入りするという与野党の感覚があったと思うが、きのうは、内閣委員会でギャンブルの審議中に、議院運営委員会でカジノの審議入りが決まった」と批判しました。

【参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 同日】

 4法案が審議入りしました。

 自民党の橋本聖子議員会長らが提出した、参議院6増0減の「公職選挙法改正案」(196参法17号)

 公明党が提出した参議院11ブロック制の「公職選挙法改正案」(196参法21号)

 立憲と国民が提出した埼玉県選挙区と比例代表の2増2減の「公職選挙法改正案」(196参法22号)

 維新が提出した定数減で11ブロックの「公職選挙法改正案」(196参法おそらく24号)

 趣旨説明によると、公明党の法案では、11ブロックのうち近畿ブロックは定数40(改選定数20)、東京都ブロックは26、四国ブロックが8などとなる定数配分。維新は「一院制にすべきだが、暫定的に1割減の11ブロックにする」と説明しました。

 質疑は、4党の質疑者と、4党の答弁者の間で進みましたが、提出に加わっていない少数会派からは「過半数をしめている自民党・こころの法案だけ答弁を求める」とするシーンもありました。質疑のみで散会しました。

【参議院災害対策特別委員会 同日】

 大阪北部地震の犠牲者に対して黙とうしたのち、政府報告と質疑。ですが、昨日来の豪雨被害に関しても、質疑答弁がある状況となりました。京都、高知で車が川に落ち、福岡北九州で少年が川に流され、佐賀で脱線という情報が同時に入ってくる豪雨は異例だと思います。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑があり、それだけで散会しました。

 トップバッターのある、野党・立憲1期生は「きょうはこのあと、医療法及び医師法改正案(196閣法60号参先議)が審議入りするから、一般質疑で先取りで質問する」と言明。他の立憲中堅は「加藤大臣は50代だと思っていたが、実は62歳お若いですね」と、今国会も激突が続いた厚生労働委も、終盤を迎えて、視察も近いし、和やかなムードに。しかし、上述の法案は審議入りせず散会しました。ちょっと取材できていませんが、議運理事会での首相・外相外遊をめぐる話し合いが紛糾したことが原因ではないかと考えられます。

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法務省の長い一日、上川陽子大臣、麻原彰晃死刑囚に執行、改正民法相続編・配偶者居住権成立

2018年07月06日 12時30分52秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 参議院本会議で、「相続財産で、配偶者居住権を新設する改正民法相続編」(196閣法58号)と「法務局における遺言書の保管等に関する法律」(196閣法59号)が成立しました。前者は公布の日から起算して1年以内の政令で定める日、後者は同2年以内の政令日。

 きょう、平成30年2018年7月6日(金)は平成最大の事件、オウム真理教事件の首謀者、自称・麻原彰晃こと松本智津男死刑囚ら7名に死刑が執行されました。

 上川陽子大臣=画像。参議院本会議のインターネット審議中継からスクリーンショット=ら、法務省の刑事局、民事局などにとって長い一日となりました。

 オウム真理教をめぐっては、神奈川県警の意図的な捜査怠慢により多くの犠牲者。さらに、阪神大震災と地下鉄サリン事件での政府対応への批判から、新進党が参院選第1党になったものの、翌年の衆院選では、「新進党の母体になった4つの党のうちの1つである公明党は、オウム真理教と同じ宗教法人である創価学会が母体だ」という、自民党の野中元国家公安委員長と亀井・元警察官僚のわけのわからない情報操作で、消費税増税をうったえた自民党が勝ち、政権が存続するなど、平成の世を乱しました。

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参議院は民法相続編改正案は衆と違う原稿で立憲反対も可決あす成立へ、衆では水道法改正案採決可決

2018年07月05日 17時14分26秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

(午前11時10分初投稿で、午後1時10分、同35分更新で、夕刻にも更新したい予定)

 終盤国会は、きょうと休日を入れて、18日間となりました。

【衆議院憲法審査会 平成30年2018年7月5日(木)】

 「改憲手続きのための国民投票法の改正案」(196衆法42号)が、細田博之さんから趣旨説明されました。今国会中の改憲発議も予想されていましたが、もりかけの余波もあり、今国会はこれで幕引きとなりそうです。世論もほとんど盛り上がりませんでした。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 前日の本会議で質疑があった、受動喫煙防止のための「健康増進法改正案」(196閣法49号)が審議入り。同時に議員立法の「健康増進法改正案」(196参法19号)も審議入りしました。この「196参法19号」は、維新と希望の党の2つによる対案。野党4党と5党の法案が審議入りすることは、衆議院ではありえないと思います。最近では、共産党の穀田恵二国対委員長が提出した公職選挙法改正案が審議されたことはありますが、提出まもなく、野党4党・5党の法案が委員会で審議入りすることは少数会派を大事にする参議院らしい展開だと考えます。

 加藤勝信大臣に続いて、趣旨説明した松沢成文さんは「閣法より踏み込んだもので、施行日も、2019年ラグビーW杯に間に合わせるために、公布の日から起算して1年以内の政令で定める日に施行する」と意気込みをみせました。すぐに議員による法案審査に入っています。

【参議院内閣委員会 同日】

 中谷元さんら衆議院与党系提出の「ギャンブル依存症対策基本法案」(196衆法20号衆送付)と、小西洋之さんら参議院野党系提出の「ギャンブル依存症対策基本法案」(196参法20号参先議)が前回に引き続き、同時に審議されました。

 自民党・こころで、13・6万人のツイッターフォロワーを持つ和田政宗さんが、2・8万人のツイッターフォロワーを持つ小西洋之さんに質問。和田さんは、意図的なのか「きのうまでに質問通告をしていないので、答弁できたらでいいので、答弁してほしいのですが」と繰り返し、「法案にはぱちんこ(パチンコ)が含まれるのか」と問いました。小西さんは「法案にはギャンブルの定義規定はあえて盛り込まなかったが、(ギャンブルではなく遊戯という行政上の定義がある)パチンコ、パチスロにも対応している」と答弁しました。委員会では、ツイッターのような激しいやりとりはありませんでした。

   採決では、196衆法20号が、立共反対、自公国などの賛成多数で可決しました。あす成立じゆうtp。自由党の山本太郎共同代表が修正案を出しましたが、広がらずに、自由党のみの賛成少数だったようで、否決されました。

【参議院法務委員会 同日】

 「民法相続編改正案」(196閣法58号)と「法務局遺言書管理法案」(196閣法59号)の審議。

 質疑が終局して討論となりました。

 立憲は、衆議院で、LGBTなどへの配慮が法文に無いとして議事録に残すためとして、野党で唯一反対に回りました。衆議院では山尾志桜里さんが討論しましたが、参議院では小川敏夫さんが討論。小川さんは「事実婚が排除されているので反対」としましたが、その後の原稿は衆議院の委員会と本会日での山尾演説と違うもので「配偶者居住権の新設は一定の意義は認めるが、なお賛成できない部分がある」とだけしました。参議院だけにある会派、沖縄の風の、女性議員・糸数慶子さんも反対。

 このため、「遺産分割にあたり配偶者居住権を新設する、民法相続編改正案」(196閣法58号)は、立沖反対、自公国共維などの賛成多数で可決。「法務局遺言書保管法案」(196閣法59号)は全会一致で可決すべきだと決まりました。あす(以降)の参議院本会議で可決し成立のはこび。再来週あたりの定例閣議で公布を決め、その3営業日先の官報で公布。施行は1年以内の政令で定める日なので、来春から改元あたりに施行されるのではないでしょう。

 ただ、衆議院での山尾演説も一定の効果があったのか、きょうの朝日新聞の秋山訓子編集委員の論説では、付帯決議に盛り込まれた内容が、家族の多様なあり方に対応したものになっているとの指摘もありました。

【衆議院災害対策特別委員会 同日】

 小此木八郎大臣が政府報告をし、それに対する質疑がありました。大阪震度6弱地震は、亡くなった方がいますが、それでも大変少ない被害でとどまり、関係自治体や住民などの日頃からの備えが功を奏したかっこうです。

【衆議院本会議 同日】

 「水道法改正案」(196閣法48号)が上程され、議題となりました。採決の結果、立国共反対、自公などの賛成多数で可決しました。参議院送付へ。延長国会の会期中に審議が終わり、可決・成立するとみられます。討論では、立憲の武内則男さん(比例四国に単独立候補して当選)が立ちました。武内さんは、自治労ですが、地域では、全水道の県支部職長から、自治労の県支部副委員長となり、自治労の県支部委員長となったようです。武内さんは「財政措置などには賛成だが、運営権売り渡しはけしからん」という趣旨の反対討論をしました。結党わずか10か月ながらもそれなりの組織力で、抵抗野党路線をひたはしる立憲。議員本人たちも楽しいだろうし、支持者も楽しいでしょう。当面、うっぷん晴らしで、抵抗野党路線を走ってもいいのではないでしょうか。当然のことながら、立憲、国民、無所属の会の2党1会派の合併で、政権担当能力のある最大野党の構築などありえないことだ考えます。北緯38度線がなくなる方が早いんじゃないかな。

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安保法・集団的自衛権は違憲だと小西洋之さんが中谷元さんの隣で明言、「ギャンブル依存症対策基本法案」審議の呉越同舟で場外乱闘

2018年07月05日 12時40分12秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]小西洋之参議院議員と中谷元衆議院議員、2018年7月5日(木)、参議院インターネット審議中継。

 「集団的自衛権は、1972年政府見解になく、平和安全法制はまったく違憲だ」と小西洋之さんが中谷元・当時の防衛大臣(安保法制担当相)の隣で明言しました。

 これは、きょう平成30年2018年7月5日(木)の参議院内閣委員会。ことの経緯は、ギャンブル等依存症対策基本法案で、「196衆法20号」の答弁者として、衆議院与党・自民党の中谷元さんが、「196参法20号」の答弁者として参議院野党・立憲民主党会派の小西洋之さんが隣り合わせたことから、同じ立憲会派の白真勲さんが「最後に1問だけ」「隣にいる中谷元さんは3年前の平和安全法制制定時の防衛大臣だが、小西さんは安保法制を憲法違反だと思うか」と質問したもの。

 自民党の柘植芳文内閣委員長は淡々と小西さんを答弁者として指名。

 中谷さんは、隣で雄弁を振るう、小西さんに目も合わせませんでした。

 小西さんは、前日の文部科学省局長が裏口入学の収賄で東京地検特捜部に逮捕されたことにも言及し、安保法・集団的自衛権をめぐる、政府解釈の変更を止めようとしもしなかった、霞が関官僚にも苦言を呈しました。

 あれから3年後に、参議院内閣委員会でギャンブル等依存症対策基本法の答弁者同志としての呉越同舟を、仲間の白さんがアシストすることで、場外乱闘が成立しました。

 この問答は、休憩に入る直前最後の1問、午後12時20分ごろにありました。

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衆参とも厚労相のみ答弁、与党、水道法改正案の採決にらむ、参議院健康増進法改正案、トヨタ浜口誠さん「吸う人と吸わない人のお互いの理解を」

2018年07月04日 19時41分46秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

(初投稿は午後1時半、午後7時半更新)

 閣僚は総理を入れて20名居て、内閣改造が総裁選の前なのか、後なのかが永田町の話題になっています。延長国会は、やや開店休業状態となっており、きょうは、厚生労働大臣1名しか国会に来なかったと思われます。

 東京地検特捜部が、文部科学省の現職の科学技術・学術政策局長で、前官房長の佐野太さんを逮捕。現職局長の逮捕ですが、昭和60年1985年旧科学技術庁採用。橋本行革の後、黒川弘務事務次官率いる法務省系に拘束されるのは、合併前は非主流だった省の採用者が多い気がします。なぜ、国会に嘘をついた東大法学部卒の旧大蔵省採用者は立件されないんでしょうか。きょうの逮捕案件は、個人的な事件と推測され、あまり組織的に広がることはないでしょう。

【参議院本会議 平成30年2018年7月4日(水)】

 受動喫煙に対策する、「健康増進法改正案」(196閣法47号)が趣旨説明され審議入りしました。

 先々月、国民民主党が結党され、大会には、自動車総連の高倉会長(日産労連)や閣僚経験者の直嶋正行前参議院議員(全トヨタ労連)らがかけつけ、自動車総連の立憲ではなく、国民支援が明確になりました。国民の浜口誠さんは、結党からの2か月で、2回以上、本会議登壇。自動車総連組織内議員の優遇を執行部が図っているとおもわれます。浜口さんは代表質問演説で、「私はタバコを吸いませんが、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピックパラリンピックに向けて、タバコを吸う人も吸わない人も、お互いへの理解を高めることで、受動喫煙の無い日本社会をともにつくりましょう」と話しました。こういう風に言えると、トヨタの正社員になれるんだなと感じました。

 自民党は石井みどりさんが登壇。日本歯科医師連盟は度重なる不祥事で今回新しい司法判断も出ました。来夏の第25回改元参院選に組織内候補者を擁立しないことを決定しています。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「水道法改正案」(196閣法48号)が審議。与党はきょうにも採決することをにらんでいるようですが、上述の法案が参・厚労委で審議しますから、金曜日の委員会通過、来週の火曜日本会議通過でも、間に合うと思われます。ですが、やはり採決。

 立憲は反対討論で「パリでは民営化で水道料が1・7倍になった」としました。共産党の高橋千鶴子さんは「参議院で成立するかどうかのギリギリのタイミングで結論を出すような案件ではない」と強調。

 立憲・国民2党の修正案が出ましたが、政府原案が可決すべきだと決まりました。あす上程
 
【衆議院議院運営委員会理事会 同日】

 前日、維新の足立康史さんへの懲罰動議について、秘密会で本人から意見を聞き、古屋圭司委員長に一任し、委員長が注意したようです。本会議の開催について。

【参議院議院運営委員会 同日】

 本会議の段取りについて。

このエントリーの本文記事は以上です。

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ギャンブル依存症対策(1)公営競技(2)遊戯であるぱちんこーーを法案で「ギャンブル」と定義、参議院内閣委員会で審議入り

2018年07月03日 14時09分53秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]夏の参議院、3年前の2015年7月(10日)に、皇居からみて正門側から宮崎信行が撮影。

 最後の一山を越えつつある、第196回通常国会。

 昨秋の野党分裂の暴挙のほころびは、やはり通常国会最終盤に出てくるものです。もはや旧聞となりますが、先週水曜日の参議院議院運営委員会の理事会で、山本順三委員長が「次回の理事会はあす午前9時30分委員会はあす午前9時40分開会」と発表した際に、野党理事の誰からも、異議や質問が出ていなかったことが私の取材で明らかになりました。6月で唯一木曜日に委員会が設定されたことについて、山本順三委員長周辺は「不測の事態に備えてだった」としています。異例の木曜日の委員会では、厚生労働委員長解任決議案の上程の件を速やかに否決しました。野党が分裂していなければ、前日に「なんか変だな」と気づけなかった理事は、後で国対委員長から叱られたでしょう。バラバラだから、自分のせいじゃない、他の人が気づいたはず、委員長解任決議案を出す決定をしたのは自分ではない議員だ、ということになります。

 きょうの参議院第1種常任委員会では、ギャンブル依存症対策基本法案が初めて審議入り。カジノ法案の下ならしとなります。

【参議院内閣委員会 同日】

 衆議院から送付後たなざらしとなっていた、「ギャンブル依存症対策基本法案」(196衆法20号)と「立憲民主党会派対案」(196参法20号)が同時に議題になりました。

 衆法20号は中谷元・自民党衆議院議員、参法20号は小西洋之さんが趣旨説明しました。中谷さんは、ギャンブルの定義は(1)刑法の特例としての賭博である公営競技(競馬、競輪、競艇、オートレース)(2)遊戯であるぱちんこ(パチンコ)屋(3)射幸心をあおる行為ーーの3つを法案に盛り込んでいるとしました。私は、ぱちんこが「遊戯」のままとはいえ「ギャンブル」と定義されたのは、画期的な法案だと思います。

 趣旨説明者はすぐに退室して、参考人質疑になりました。きょうは参考人質疑だけで散会しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑。主に、年金問題ですが、厚労の一般質疑は久しぶりなので、実に多岐にわたる質疑となりました。厚労省職員がここを見ているかもしれませんが、参議院職員も「厚労所管多過ぎ、分割してほしい」と衆目が一致しています。

 この後は、法案は審議入りせずに散会すると思われます。

【参議院議院運営委員会理事会 同日】

 理事会では、あすの本会議で「健康増進法改正案」(196閣法47号)について大臣の趣旨説明と議員が登壇しての代表質問をすることを決定しました。このため、厚労委員会での審議入りは、木曜日以降になるとみられます。

【参議院法務委員会 同日】

 「民法相続編改正案」(196閣法58号)と「法務局遺言書保管法案」(196閣法59号)の参考人質疑がありました。

【閣議 同日】

 閣議では「エネルギー基本計画」の改定が決定されました。今世紀初頭2002年の甘利明さんら議員立法「エネルギー政策基本法」によって、政府・内閣官房を通じて経済産業官僚に丸投げされました。2030年に向けたエネルギーミックスは現状の目標を維持し、2050年に向けてはパリ協定の実施のために脱炭素化・老朽石炭火力発電所の廃止などが盛り込まれました。

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延長国会きょう月曜日は審議無し、先週の記者会見で枝野幸男さん「情報公開法超公文書管理法以下の情報が私たち国会議員のしごと」

2018年07月02日 12時13分36秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]先週金曜日に撮影。

 東京在住なので見られていませんが、きのう放送の読売テレビ放送さん「そこまで言って委員会NP」の故・楢崎弥之助さんの菅直人首相退陣をうながす与党議員への配布意見書5枚につきましては、私・宮崎信行が保管していた画像をご活用いただきました。読売テレビさんの事前の丁寧な仕事ぶりに敬意を表します。

 第196回通常国会は、延長国会でようやく「働き方改革国会」が成立。衆参委員会の附帯決議を初めて読みましたが、まあこんなものではないかと思います。文章そのものよりも、これからどう会派構成が変わろうとも、そのときの野党議員がしっかり、厚生労働省を通じて、情報を把握させ続けることが肝要です。

【衆議院 平成30年2018年7月2日(月)】

 議院運営委員会理事会。

【参議院 同日】

 ありません。

 ◇

 さて、先月先週の金曜日、平成30年2018年6月29日(金)、枝野幸男・立憲民主党代表は、月例の記者会見を国会内で開きました=写真・宮崎信行撮影=。私は今国会で気になっていました「公文書管理法にもとづく公文書よりも情報公開法にもとづく行政文書の方が国会審議では大事なのではないか」との疑問を問いました。これは結論から言うと、私の勉強不足で、情報公開法は不開示情報として「法人に関する情報で、公にすることにより、権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」を定めています=下記に10項目を列挙=。ですから、森友学園や籠池さんの名前が出てくるほとんどの文書が、情報公開法では不開示になります。

 枝野立憲代表は、この記者会見で、「役所の中で複数の人が目にする状態におかれているメモは、それは行政文書です。私は情報公開法の制定・改正にもかかわったが、公文書管理法は超党派でつくった法律です。そのとき、与党・自民党の責任者が福田康夫首相であり、そのときの野党・民主党の責任者が私枝野幸男で、逢坂誠二さんがサブだった。情報公開法では公文書であっても公開できない範囲がある。そこをどうするが問題。公文書管理法ではすべて記録をとっておく。国会の問題になるのは、情報公開法の対象でなくても、それを超えて公開する必要がある範囲の方が広いので、公文書として保存管理して国会審議で求められて出さねばならないものがどうか問われている」と語りました。

 情報公開法を超えて公文書管理法の範囲になるのは次の10項目の情報です。

(1)個人に関する情報

(2)法人に関する情報

(3)国の安全に関する情報や公開することで他国が不利益を被るおそれがある情報

(4)犯罪の予防・捜査公判の維持・刑の執行に支障がおよぶ情報

(5)国・独法・自治体相互の協議に関する情報で率直な意見交換を損なうおそれがある情報

(6)監査・検査・取り締まり・試験・租税の賦課・徴収に関する情報

(7)国などが契約・交渉・争訟で地位を不当に害するおそれがある情報

(8)調査研究に関して公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれがある情報

(9)人事管理に関して公正かつ円滑な人事の確保に支障をおよぼすおそれのある情報

(10)国などが経営する企業の経営に不当な利益を害するおそれがある情報

 かなりの範囲であり、いわば役所と選良との権力の攻防という気がします。これからも、その攻防は永遠に続くことになります。

 このエントリー記事の本文は以上です。

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働き方改革関連法可決で「第196回働き方国会」成立、TPP11国内法成立、衆では水道法改正案で「内閣支持率1%の最大野党」が「外国の外資売渡の事例」を丁寧に調べ、自民党大臣は「そこまで詳しくない」

2018年06月29日 20時45分07秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

  有料版ブログの「宮崎信行の今後の政治日程」は、月3回以上の更新をお約束しており、さきほど、今月3回目の更新をしました。

 働き方改革関連法案をめぐって、国民民主党と立憲民主党で考え方が違っています。私は日程闘争あるべしとの考え方ですが、国民の舟山康江国対委員長の、強行採決させずに附帯決議を付けた方がいいとの発言は、全くもってその通りだと考えます。実はちょっとそのことを懸念していたので。附帯決議の内容は知りませんが、附帯決議は大事だと思います。たたかいは続きます。

  枝野幸男最大野党党首は、きょうの記者会見=写真は宮崎信行撮影=は、衆参の民国で、党首クラスでの電話の行き違いなどの連携不足があることを認めました。

【参議院本会議 平成30年2018年6月29日(金)】

 「オゾン層を破壊する物質のモントリオール議定書の2016年改定の承認」(196条約3号)は、投票総数235、賛成235、反対0の全会一致で両院承認されました。ハイドロフルオロカーボン、の規制。条約と国内実施法が仕上がりました。

 「TPP11締結に伴うTPP12の施行日を前倒しする法律」(196閣法62号)。賛成多数で両院承認されました。押しボタン式の投票結果は、参議院ホームページで、分かります。投票総数235、賛成票165、反対票70でした。

 討論では、立憲の相原久美子さんが登場。自治労は、来夏2019年7月の第25回新元号参院選で、42歳の女性新人の擁立を決定し、立憲が公認。当然、相原さんは残り1年で引退するものと思われます。2007年の参院選逆転の夏では、相原久美子さんは、50・7792万票で初当選。民主党の総得票は2325万票、そのうち数として個人名は442万票。非拘束名簿式で、アイハラさんの名前が五十音順で、一番右にあったから、2位の30万票をはるかにしのいでトップ当選。もちろん自治労組織内ですから、当選は99%確実だったわけですが、「アイハラ効果」という政治学用語まで生み出しました。党本部、参議院、北海道連などでも、精力的に活動しておられました。もちろん、まだ1年強ありますから。

 「働き方改革関連法(案)」(196閣法63号衆修正)と「パワハラ防止法案」(196参法9号)を、委員長が報告。討論では、自民党も賛成討論。「パワハラ防止法案」は委員長は「否決すべし」と報告しています。

   採決。働き方改革関連法は可決。投票総数235、賛成票164、反対票71。パワハラ防止法案は否決。投票総数235、賛成票78、反対票157でした。

働き方改革関連法は成立し、パワハラ防止法案は廃案となりました。散会。延長国会第1週で、第1ラウンドも終了といった感じです。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「水道法改正案」(196閣法48号)の実質質疑が始まりました。

 立憲の初鹿明博さんは、「前回、立憲が欠席する中で、趣旨説明が行われた。立憲は、年金中国丸投げと目黒児童虐待死の集中審議や委員派遣を求めているのに実現していない。また、参議院が可決している、医療法改正案(196閣法60号)の審議入りより先に、水道法を審議入りした」と抗議しました。

 立憲初鹿さんの質疑に対する政府の答弁については、国民の岡本充功理事が委員長に抗議。前日の参議院での、立国の確執について、けさの新聞でかなり大きく書かれたこともあり、実績のある、岡本さんが気にした行動のようにも感じました。

 立憲は、やはり外資売渡しという先入観から質問。様々な外国での再公営化などの事例を挙げた質問に、加藤勝信厚労相が「そこまで把握していない」と前置きしながら、役所が調べた丁寧な原稿を読みあげる、という風情がありました。初鹿さんは「市長選挙で変わっても、契約を変えられないだろう。その一方、市長が変わったら契約破棄もあると契約書に書き込んだら、企業は契約しないだろう」と指摘しました。立憲の吉田統彦さんの「市民参加型の水道」という言葉には、加藤大臣は「市民がどの程度かかわるということなのか分からない」と戸惑いを示しました。

 日経新聞の世論調査によると、立憲支持層の内閣支持率が「1%」という極端な数字が出たとの報道もありました。政治に統計学を入れた軽量政治学の第一人者である田中愛治・早稲田大学政治経済学部教授が、法学部候補を破って、前日、早稲田大学総長(学校法人早稲田大学理事長)に当選し、40年ぶりに、政経学部・非法学部系総長が誕生。早大職員採用前の、田中教授に、政経学部校舎で習った私ですが、「立憲支持層の内閣支持率1%」と「立憲支持率が減っている」ということについて。私としていうべきことは、興味深いな、というくらいの感想かな、というところです。

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