宮崎信行の国会傍聴記

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水道法改正案は審議未了廃案に 参議院で継続調査か【追記有り】

2018年07月14日 12時47分36秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 関口昌一・参議院自民党国会対策委員長は、きのう、舟山康江・最大野党会派「国民民主党・新緑風会」国会対策委員長に、

 「水道法改正案」(196閣法48号)を来週審議せず、第196回国会に限っては成立させずに、「審議未了廃案」とすることを伝えました。きょうの読売、日経などが報じました。

 「水道法改正案」は今国会では廃案。会期末に、参議院議長が「継続調査」(衆議院でいう閉会中審査)にする手続きがとられると思います。仮に「継続調査」となった場合は、次の第197回国会で参議院で審議し可決しても、衆議院での審議が必要。ですから、どのような会期末処理をとるにしても、成立のためには、衆議院での審議が再び必要となりました。

【追記 2018年8月7日】

  「水道法改正案」は参議院で継続調査になりました。このため、次の第197回臨時国会が9月下旬や10月上旬に召集されたその日に、参議院先議の議案となります。

【追記終わり】

 「水道法改正案」は、きょねんの第193回通常国会に提出されました。ここでは与党は審議入りできず、審議未了廃案→閉会中審査の手続きがとられました。秋の第194回臨時国会の召集で再び議案となりましたが、その日の午後に、衆議院が解散されたため、完全に廃案となりました。第48回衆院選での自公が勝利し、第195回特別国会で第4次安倍晋三内閣発足。年が明けて、今年1月召集の第196回通常国会に同じ内容の法案が提出されました。衆議院では、会期の延長によって時間の余裕ができたとして、6月27日(水)から衆議院厚生労働委員会で初めて審議入りし、7月4日(水)に委員会での審査を終えて、7月5日(木)に立憲、国民、共産の反対、自民、公明の賛成多数で可決し、参議院に送られていました。

 参議院厚生労働委員会の定例日は、火曜日と、木曜日とされていますが、延長会期末(22日)までに、来週17日(火)、19日(木)しかありません。法案の成立には、(1)委員会での厚生労働大臣の趣旨説明(2)対政府質疑(3)質疑終局・討論・採決ーーの3工程が必要です。しかし、2営業日しか残っていません。

 このため、参議院自民党は成立をあきらめ、秋に先送りにした格好です。また注目されている法案を「継続調査」として秋の臨時国会まで残すことで、参議院の自民党、国民党双方がメリットを感じたかもしれません。

 通例、重要法案は、あまり参議院では継続調査にしないのが、衆参両院の国会対策委員の、暗黙の了解となっています。このため参議院で審議日程が足りなそうな場合は、衆議院で委員会での質疑だけして採決はせずに会期末を待ち、衆議院で閉会中審査の手続きをとることが多数です。

 かつて、重要法案を、意図的に参議院与野党が継続調査にした例として、1991年秋のPKO協力法案があります。マスコミがまったく注目しない中、1992年の通常国会の最終盤に突然参議院で審議が始まり可決し、衆議院へ。世論の注目が急に集まった1992年夏に、法案を受け取った衆議院では、徹底抗戦に出た野党の菅直人さんが本会議場の演台ごと衛視に退場させられる大混乱が起き、その翌年の政権交代の遠因となったことがあります。

この記事の本文は以上です。

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