恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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茶倉譲二 続編第七話~その6

2015-11-12 08:44:42 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第七話~その6

〈譲二〉

電話の後ろから楽しそうな声が聞こえてくる。

みんなの手伝いで、百花ちゃんもお客さんたちも楽しく過ごせているんだろうな。


譲二「良い感じなんだろうね」

百花『はい。みんなが手伝ってくれるから』

譲二「うーん、妬けちゃうなぁ」


年甲斐も無く、拗ねてしまう。


譲二「百花ちゃんとお店ができるのは、俺の特権だと思ってたのに…」

百花『ふふっ! 私はまた、譲二さんとお店が出来るように、今、みんなと頑張ってるんです』


思わぬ彼女の言葉に胸を突かれた。

楽しそうなクロフネの様子に、少し疎外感を感じていたけど…。

そうか…。

そうだよね…。

百花ちゃんは俺のために一生懸命、頑張ってくれてるんだ。

そんな彼女がこの上もなく愛しい。


百花『譲二さん?』

譲二「参った…会って、抱きしめたくなっちゃったなぁ」

百花『え…』


戸惑ったように目を見張る、彼女の顔が手に取るように浮かんだ。


譲二「帰ってから一番最初にすることだから、覚えててね」

百花『…はい』

一護『おい、客』

百花『あ、今行く! 譲二さん、それじゃ…』

譲二「うん。あとでメールするよ。みんなにもよろしくね」



百花ちゃんと電話で話したことで、俺の心の中に一つの決心が出来た。

百花ちゃんは、俺なんかよりもずっとずっと強くて頑張れる娘なんだ。

俺が直ぐ側にいなくても、ちゃんとクロフネを任せられる力がある。


クロフネはもちろん大切だ。

そこでの百花ちゃんとの日々も。

だけど、茶堂院グループもじいさんも兄貴達も俺にとってはかけがえのない大切なものだ。

クロフネのマスターになることが出来たのは、じいさんや実家が今まで俺のワガママを許してくれたからでもある。

そんな茶堂院グループが今存亡の危機にある。

それを見捨てて、自分だけが好きな事をするなんて…、俺にはとても出来ない。

それにそんな卑怯な男は百花ちゃんに相応しくない。

何事にも一生懸命で、人のために頑張る百花ちゃん…。

俺はそんな百花ちゃんに相応しい男でありたい。


その7へつづく