恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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茶倉譲二 続編第七話~その1

2015-11-07 07:48:55 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第七話~その1

〈譲二〉

ニュース速報で、『武藤グループが茶堂院グループを吸収合併か?』というテロップが流れた。

俺は兄貴に電話して、その事情を聞いた。

ここ数年、茶堂院グループは経営に行き詰まり感があった。

武藤グループは最近急成長をしている企業グループだが、急成長したがために人材は不足している。

その武藤グループにとって、うちが長年かけて構築した人材や経営のノウハウは魅力的なものらしい。

そんな事情から、武藤グループに吸収合併の打診をされていたそうだ。



兄貴はなんとか合併せずに済むか、合併しても茶堂院グループの名前を残せるように業務提携で済ませられるように模索してきたらしい。

しかし、うちと違い武藤グループは飛ぶ鳥を落とす勢いで、茶堂院グループの中でも武藤傘下に入った方がいいのではという意見が少なからずあるみたいだ。


(兄貴が俺に『帰って来い』と言っていたのにはそういう事情があったのか…)


紅一『まあ、吸収合併といっても、まだ決まったわけじゃない。本当に合併するなら細かいところも詰めないといけないし…』

譲二「なら、どうしてニュース速報に?」

紅一『武藤の会長はちょっと口が軽いところがあるからな。親しい記者と雑談している時にポロッと失言したらしい』

譲二「兄貴、その細かいところの交渉というのはどうなってるんだ?」

紅一『お前は外に出ているくせに、そんなことはどうでもいいだろう』


言葉とは裏腹に兄貴の口調は弱々しかった。


譲二「茶堂院グループの一大事だ。明日、そっちに行って詳しく話を聞いてもいいか?」

紅一『そうしてくれるとありがたい…。こっちに来るなら資料も纏めておく』


兄貴の声から、明らかにホッとしたらしい気持ちが伝わった。


譲二「分かった」


兄貴との電話を切ると軽いため息をついた。


(百花ちゃんに何て話そうか?)


彼女には心配をかけたくない。

だけど、心配させないためには、本当のことを簡潔に言うしか無いだろう。


その2へつづく